好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 感想・高評価・推薦を随時募集中! 書き溜めが180kb超えているグレン×グレンでっす!

 感想もまた話数の倍になりましたし、この調子で頑張りたいと思っております!

 本日から当分はヴィールたち冥革連合のターンが続くことをご了承ください!













 それはそれとして、作者の視点からだとできていることができてないと痛感してしまう出来事もありました。

 これまでタイミングが合うなら伏線を叩き込んできたつもりなことが、どうも全然足りないような流れになっており、もしかすると評価が駄々下がりする可能性が別のベクトルで出てきており、これから軌道修正を試みます。

 幸いよさそうなアイディアもたくさんもらえましたので、全部乗せるぐらいでアザゼル杯編における伏線をぶちかましていこうかと思っております!

 まぁそれはそれとして、現状180kbほどたまっているので、たまりすぎ防止のためにちょっと投稿速度が速まっていきますです、はい


冥革動乱編 第五十四話 鮮血の聖別洗礼

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 外も結構やばいことになってるな。

 

 だけど、俺達が気にするべきなのは目の前だ。なんたって、こいつらを引かせれば禍の団も退くんだからな。

 

 冥革連合盟主、ヴィール・アガレス・サタン。

 

 折角のサイラオーグさんとの戦い。それを最後の最後で邪魔しやがって……許さねえ。

 

 この試合を楽しみにしてくれた、冥界の子供達も怖がってるだろうし、尚更許せねえ。

 

 俺達の、部長の、仲間達の。この全力で臨んだ試合に泥を塗ってくれた礼は、しっかりしてやらなきゃ気が済まないんだよ!

 

「……兵藤一誠。龍の戦いは基本一騎打ちだからね。できれば譲ってほしいんだけど」

 

「それは出来んな。この戦い、試合を汚された俺達が糺すべきだろう」

 

 ヴァーリとサイラオーグさんが一歩前に出て構えるけど、俺だって我慢できないんだよ。

 

「そういうわけにはいかねえよ、ヴァーリ。俺もサイラオーグさんも、ここまでされて黙っていられるわけがないんだからな」

 

 ああ、だから―

 

「……いいから三人まとめてかかってこい。まさか三人がかり()()で、今の俺を倒せるとでも思っているのか?」

 

 ―ヴィールの声が、俺の思考が真っ白になりかけた。

 

 や、野郎……っ

 

 俺達が一斉に睨み付けると、ヴィールは服のボタンをはずすと胸元を見せる。

 

 そこには魔法陣が描かれていて、僅かに光っていた。

 

「真魔の駒は封じている。その上で断言しよう」

 

 そして体の調子を確かめるように軽く振りながら、一歩一歩前に足を踏み出した。

 

「……先ほどの試合が全力中の全力ならば、お前達は俺一人に手も足も出ないと知るがいい」

 

 そういう也、ヴィールは一歩踏み込んで―

 

「こんな風にな」

 

 ―消えたと思った時、ヴィールは俺達三人を通り越して、黒歌の前にいた。

 

「は―」

 

「まず一人」

 

 そんな気の抜けた声が聞こえたと思った瞬間、黒歌の姿が掻き消えた。

 

 そして数百メートルどころか、数キロは離れてるだろうところで土煙が上がる。

 

 十秒近く、音が聞こえてくるまで俺達は反応できなかった。

 

「ヴィール……貴様ぁ!」

 

 激高したヴァーリがめちゃくちゃ密度の高い魔力の塊を放つけど、ヴィールは腕の一振りで受け流す。

 

 弾き飛ばすのでも受け止めるのでもない。最小限の力で受け流し、更に黒歌の方に魔力を当てやがった。

 

 こいつ、本当に……強い!

 

 俺が戦慄していると、ヴァーリは更にブチぎれ、全身からオーラを放つ。

 

「貴様……ぁっ! 俺の仲間を、俺の力で―」

 

「やかましい」

 

 その瞬間、ヴィールの抜き手がヴァーリに叩き込まれる。

 

 性格に鎧の隙間をぬってつき抜かれた抜き手が、ヴァーリを100メートルは吹っ飛ばした。

 

 くそ、こいつ速い!

 

「いいからさっさと本気を出せ。今俺達は殺し合いのしているのだ。油断して逆転の芽を潰される貴様らが間抜けなだけだぞ?」

 

「いい……度胸だ! 禁手変性(バランス・チェンジ)!」

 

 とたんにヴァーリは鎧を変えて、真っ向からの殴り合いを仕掛ける。

 

 そして俺達だって出張るんだよ!

 

 サイラオーグさんも駆け出しながら、レグルスの方を振り向いた。

 

「レグルス! あれを使うぞ!」

 

『承知!』

 

 レグルスが黄金の光になると、そのままサイラオーグさんに飛んでいき、サイラオーグさんが全身に黄金の鎧を身に纏った。

 

禁手化(バランス・ブレイク)ぅううっ!!」

 

 そして振るわれる拳が、ヴァーリの攻撃をいなすヴィールの髪を散らした。

 

 すげえ。あんな力を、サイラオーグさんは隠してたってのか!

 

「ほぉ? それを真っ先に使っていれば、勝ちはお前のものだったと思うがな」

 

「この力は冥界を守る為に使うべきもの。だからこそ、貴様にこの獅子王の剛皮(レグルス・レイ・レザーレックス)を使うことにためらいはない!」

 

 二人がかりの猛攻になるけど、俺だって負けてられねえ!

 

「……部長、シャルロット!」

 

「そうね。遠慮する理由はないわ!」

 

「真っ向から挑みましょう!」

 

 二人の猛攻は間違いなく激しくて、はっきり言って三叉成駒じゃ勝てないと思う。

 

 だからこそ、三人がかりの覇龍を使うこともためらわない!

 

 こっちは何とかやってやるさ。

 

 ……だから、先生は外の方をお願いします!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本当にやってくれるぜ、連中もなぁ!

 

 何とか新型のDFや緊急展開部隊で拮抗常態に持ち込んでるが、流石に激戦意外に何物でもねえな。

 

 イッセー達はイッセー達で苦戦しているし、ヴィールの野郎がここまでできるとはな。

 

 ……サイラオーグが既に禁手になっていたこともそうだが、そこにヴァーリの新禁手やイッセーの三人場降りをまとめて相手をして、よくしのいでいる。

 

 攻撃を全部腕で凌いで、反撃を魔力でする割り切った戦闘。……というか、サイラオーグほどじゃねえがうっすらと闘気を纏ってやがる。

 

 だが、この調子なら―

 

『ふむ、ではギアを一段上げるぞ』

 

 ―その瞬間、今度は全身を聖なるオーラが包みやがった。

 

 その瞬間、全員悪魔であることもあって一気に戦闘はヴィール側に傾いていく。

 

 っていうか、あれはまずいぞ!

 

「ガウド・ナミジン! 通信設備を俺に向けろ!」

 

「いいんですか総督殿! いま、かなり本気で戦っているようですが―」

 

「いいから急げ! イッセー達がやばい!」

 

 俺は既に龍王の鎧を纏って暴れているが、まずはイッセー達の安全確保が先決だ。

 

 数が全然違うから、こっちは少しぐらいは大丈夫だしな!

 

 そして通信が繋がったんで、勢いよく息を吸い込んだ。

 

「気をつけろ三人とも! ヴィールの奴、神滅具を持ってやがる!

 

『ぇええええええ!? ヴィールって純血悪魔じゃなかったんですか!?』

 

 まあびっくりするだろうが、これに関しちゃすぐ分かるからな。

 

神器の中には既に()()()()()宿()()()()()()()レアケースがたまにあるんだ! そいつが持ってるのはその類だ!」

 

 ああ全く。そういうのがたまにあるから厄介なんだよ。

 

 例えば紫炎祭主の磔台もだ。あれは自らの意志で宿主を渡り歩き、宿主に合わせて紫炎の発動形式が色々と変わる。

 

 例えば南空が再現するピエールの場合は紫炎の十字槍。俺がやりあってきた連中には、紫炎で出来た十字架を武器にする巨人を作るってのもあった。ミザリに至っちゃ紫炎の盾だしな。

 

 そしてある意味、ヴィールが持っているのはそれと似通った多様性を誇る……否、それ以上だ。

 

「アドルフ・ヒトラーが保有した聖遺物系神滅具の一つ、神の子が処刑の際に零れ落とした血に由来する、個と質と深度に特化した神滅具……」

 

 ったく。聖槍だけでも厄介だってのに、聖血すらもテロリストにとはな!

 

鮮血の聖別洗礼(パプテマス・ブラッド)! 能力は独自の異能『神聖血脈』の発動と、聖なるオーラを司る『神聖存在』に自らを変質させることだ! ヴィールはそいつ其の物が歩く聖遺物になったと考えろ!」

 

 ……本気でふざけた話じゃねえか。

 

 何とかしのげよ、イッセー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕達は、ヴィール・アガレスの眷属の妨害を受け、ヴィール・アガレスと戦うイッセー君達に近づけなかった。

 

「悪いけど、僕達に付き合ってもらおうかな?」

 

「ふふ~ん! あなた達ってみんな強いし強くなるから、割と本気で楽しみなのよね!」

 

 双竜健也とクラウディーネ・ドゥルカンナインは、二人とも全身を鎧で包み、更に数をもってして僕達を包囲し制圧する。

 

 青い鎧を身に着けた双竜健也は、全身から三つの羽がついたリングのような戦闘端末を射出。ガトリングガンのような連続射撃や、回転して切りかかる攻撃を、十二の端末が行うことで僕たちを近づけさせない。

 

 更に鎧を纏った彼自身も強く、ロスヴァイセさんの魔法攻撃をことごとく回避。クイーシャ・アバドンの(ホール)を使って何とか数発当てても、ノックバックすらろくにない。

 

 加えて一撃離脱で攻撃を仕掛けてくるけど、鎧による攻撃力はイッセー君の通常禁手を超えている。油断すれば一撃で吹き飛ばされるだろう。

 

 氷で出来た鎧を纏うクラウディーネは、極寒の空間を作り出して僕達を苦しめる。

 

 更に巨大な氷の槍を作り出し、朱乃さん達が迎撃に集中するほどの遠距離射撃をしてくる。それも、近接戦闘まで長けているうえでだ。

 

 リーバン・クロセルの重力結界を受けてなお、機敏に動いて僕の竜騎士が仕掛ける包囲攻撃をしのぐ彼女は、圧倒的な攻撃力だ。

 

 これほどとは……だけど!

 

「いい加減にしてもらいましょうか?」

 

「まったくだ。覚悟しやがれぃ!」

 

 そう、幸い僕達は僕達だけではない。

 

 コールブランドを構えたアーサーが双竜健也に切りかかり、美猴もまた、分身を大量に作ってクラウディーネを圧殺しにかかる。

 

 ヴァーリチームも黒歌をやられたことで相当不快感を抱いているようだ。既に黒歌はアーシアさんが癒したとはいえ、かなり戦意が高まっている。

 

 そして僕達も、いい加減二人の攻撃に慣れてきた。

 

 そろそろ、反撃といかせてもらおうか。そう思ったその瞬間だった。

 

「……なるほど。どうやら思った以上に底力があるようだ。二人とも、一段上げるぞ」

 

「「了解です」」

 

 ヴィールの指示に合わせて、ヴィールを含めた三人から、更なる戦意があふれ出る。

 

 ……どうやら、彼らもまだまだできるということか!

 

「「「血脈、覚醒……っ!」」」

 

 その瞬間、彼らから赤い血のような力の粒子が沸き上がった。

 

 ……本気が来ると、言うことか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……どうやら、こちらにおいては間に合ったようだな」

 

 ……この声は!?

 

 敵を警戒して後ろを振り返らないようにしている中、僕達に並び立つ者達が何人も現れる。

 

「……無事なようで何よりだ。さぁ、反撃といこうか」

 

「同意見だ。あまり好き勝手に暴れられても、こちらが困るのでな」

 

 リュシオン・オクトーバーに、フロンズ・フィーニクス……!

 

 ここで、これだけの増援が来てくれるとはね……っ!

 

 だが、それに対してヴィール・アガレスは静かに目を細める。

 

「いいだろう。なら更にギアを一段上げるとしよう」

 

 そう告げながら、彼の腕につけられた腕輪が輝き―

 

「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌めく流れ星」

 

 ―更に、此処で星辰光を使うというのか!?

 




 とまあこんな感じで、イッセーたちもガチバトルです。

 鮮血の聖別洗礼は本文の通り、独自の異能を発現するだけでなく、所有者自身を聖遺物という形で強化する神滅具です。

 ミザリの強化としてオリジナルの聖遺物系神滅具を二つほど考え、その一つとして神の子の血に由来する神滅具を設計した際、そこから個に特化する神滅具として完成しました。

 同時にそのポテンシャルを「アドルフ・ヒトラーのデミサーヴァント」で決めていたので、ヒトラーに集まる説得力として主を渡り歩く神滅具として設計しました。






 さぁて、まだまだヴィールのターンは続いていきます。次はついに星辰光の発動です!

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