好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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……最近、500ちょっとまで上がっていた一話あたりのUA数が300台まで落ち込んだので、刺激を加えようと一日一話ぐらいの連続投稿を行おうと思います。

 ゴールデンウィークということもあって執筆量が増えるのは、設定方面に注力することでしのぐつもりでしたが、上がったと思ったらがくんと落ちたことでちょっと方針を変更しました。


三勢合一編 第十三話 会談と謀略の始まり

 ……正直ちょっと緊張する。

 

 普段通りの格好で良いと言われたので、とりあえず会談決裂による戦闘も考慮した格好で来たけど、やっぱりこう、気になるというほかないな。

 

 俺は周りを確認する。

 

 俺達堕天使側のメンバーは、アザゼル総督を除けば現場で活動したメンツだけだ。

 

 つまり俺達AIMS第一部隊と、白龍皇ヴァーリ。

 

 逆に悪魔側は、サーゼクス・ルシファーとセラフォルー・レヴィアタン、そして給仕としてグレイフィア・ルキフグスという魔王級三人。それ以外は、主体となったグレモリー眷属が俺が知る限り全員に、シトリーが女王(クイーン)だけ連れている。最後にシャルロットもいる感じだ。

 

 とりあえず顔を知っている奴が多いのは助かるが、問題は天界・教会サイド。

 

 やっぱりというかなんというか、この神滅具祭りに対抗する為か、天使長であるミカエルは何人か連れて来ていた。

 

 現場で活動したカズヒ姉さんはむしろ歓迎だ。惚れた身として一緒の空間に入れるのは癒しだしな。

 

 ただし、他三名がちょっと気になる。

 

 まずは悪魔祓いの格好をした、二十歳ぐらいの男性と俺達と同じぐらいの少女。少女の方はちらちらとカズヒ姉さんに視線が言ってるけど、知り合いなんだろうか?

 

 そしてカズヒ姉さんの隣にいるのは、二十代半ばぐらいの女性だ。

 

 ……ふと思ったけど、美形率高いな。

 

 現実逃避気味にそんなことを思っていると、天使長ミカエルが軽く一礼をしながら左右を示す。

 

「枢機卿や他のセラフの方々の意見もありましたので、何人か追加で連れてくることになりました。……カズヒの隣にいるのは現プルガトリオ機関の長官です」

 

「お初にお目にかかります。プルガトリオ機関の現長官を務めている、クロード・ザルモワーズと申します」

 

 そう丁寧に頭を下げるクロードって人に、何故かシャルロットが怪訝な表情を向ける。

 

 なんだ? 生前の知り合いに似てるとか?

 

「あの、もしかして……サーヴァントですか?」

 

 今なんて言った?

 

 俺がちょっと面食らっていると、クロードは静かに微笑みながら頷いた。

 

「サーヴァント同士では対策なしでは気づきますね。はい、私はとある亜種聖杯戦争に召喚され、そして受肉したサーヴァントです」

 

 ……俺はちらりとリーネスを見る。

 

 俺が知る限り最も聖杯戦争(その辺り)に詳しい人は、すぐにその視線に気づいてちょっと考えてから頷いた。

 

「まあ可能ねぇ。最も、当人の蘇生とは物が違うでしょうけど」

 

 そ、そうなのか。

 

「お、おぉおおおお! 受肉したサーヴァントって初めて見ましたの! カッケーですの! 真名はジャンヌ・ダルクだったりしますの?」

 

 テンション爆上がりのヒマリに対して、クロードは苦笑しながら首を振る。

 

「よく間違われますが違います。まあ、色々あるのでその辺りは秘密にさせてください」

 

 まあ、まだ和平が結ばれるって確定したわけでもないし、暗部だしな。

 

「それと、生前持っていたことから神滅具である黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)を持ち合わせています。ここに呼ばれたのはカズヒの上司であると共に、()()()()()()です」

 

 まあ確かに、そういうことなら呼ばれてもおかしくないよな。

 

 カズヒの所属する暗部のトップなら、カズヒが関与したこの一件での会談に呼ばれてもある意味納得できる。しかも聖杯戦争まで起きていたんだから、聖杯戦争の名物ともいえるサーヴァントが来るっていうのも当然だ。

 

 そして保有している神滅具もだ。神滅具自体が強大な力であり、しかも黄昏の聖槍は最強と称されている。とどめに聖遺物でもあるから対悪魔において特攻でもある。

 

 ……天使長の護衛としては打ってつけだ。天使長に聖槍が並び立つなら、魔王の一人や二人は殺せるだろう。

 

 そこまで考えていると、ミカエルはカズヒの反対側にいる二人を手で示した。

 

「そしてこちらは、駒王町外周部で他勢力の警戒を担当してもらっている方々からの派遣です。デュナミス聖騎士団の星辰奏者(エスペラント)です」

 

「へぇ。あのデュナミス聖騎士団か」

 

 うちの総督が興味深そうにその二人を見る。

 

 俺も聞いたことがある。

 

 力天使のように信徒を勇気づける為、並みの悪魔祓いじゃ気圧されるような難易度の大規模作戦において、一番槍を務める精鋭部隊。その他精強であってなお命の危険も更に高い。星辰奏者は異形の身体能力と比較すると、膂力や運動機能以上に、生理機能に発する自然治癒力という「死に難い」特性を上乗せできることから、サウザンドディストラクション後は戦力の中核を星辰奏者にする形で再編されたとか。

 

 ザイア製の星辰奏者である俺としても、ちょっと興味を惹かれるな。

 

 いやほんと、星辰奏者の死に難さって、異形と比べても高い部類だろ。純粋な総合能力のバランスから考えるとそこは特に大きいアドバンテージだ。

 

 俺は出力の上り幅が低いから実感ないけど、上り幅が大きすぎると、星辰光を解除した時に「内臓や骨の位置がゴリゴリ変わる」とかいうレベルの反動が来るそうだからな。星辰奏者って星辰光を発動する時に出力格差を調整できないから、本気出すと反動が来るのが避けられないし。

 

「二人は団長からの推薦で此度の護衛を任されました。内一人は、保有する神器を神滅具にカテゴライズするか考慮中の人物です。……挨拶を」

 

 興味深いことを言った後で、天使長ミカエルが二人に挨拶を促した。

 

「リュシオン・オクトーバーです。この度は三大勢力初の会談に参加できる栄誉もあって、少し緊張でお恥ずかしい所を見せるかもしれません。ご容赦を」

 

 そう礼儀正しく微笑んだ男に続いて、今度は少女の方も礼儀正しく一礼する。

 

「カズホ・ベルジュヤナと申します。この度はカズヒお姉さまがお世話になったようで、お礼を申し上げます」

 

 と、一礼する女の子。

 

 とりあえず、結構な人数がカズヒ姉さんに視線を向ける。

 

 お知り合い?

 

 其の疑問符が言葉になるより早く、カズヒ姉さんも苦笑した。

 

「ソ連崩壊後の情勢不安定国家のストリートチルドレン。私もカズホもそうなんだけど、ほっといたら死にそうだから面倒見てたら何時の間にか……ね」

 

 ……カズヒ姉さん、ハードな人生送ってるなぁ。

 

 そんなハードな人生だからこそ、正義に仕える精神性が育まれたのだろうか。

 

 俺がそんなことを思っていると、コホンとミカエルが咳ばらいをした。

 

「つもり話もあるでしょうし、団長のディランもその縁を機にしたのでしょうが、まずは会談を始めましょう」

 

 ……さて、こっからがマジな話か。

 

 多分大丈夫だと分かってるけど、やっぱり少し不安だ。

 

 具体的には、和平をする気が満々でありながら、絶対余計な茶々を入れようとするだろううちの総督だ。

 

 あまりふざけすぎるようなら、俺は本気でぶちのめすことにしよう。そうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、日本近海に一隻の大型潜水艦が潜伏していた。

 

 全長200m近くで全幅も20m以上はあるだろうその潜水艦は、自衛隊どころか日本政府の与り知らぬ存在だ。

 

 日本国政府は察知していないその潜水艦。だがそれは、日本政府や自衛隊が無能だからでは断じてない。

 

 潜水中、それも移動しながらでありながら、その潜水艦は驚くべき静粛性を発揮していた。それも、移動速度は60ノットを超えるという、ありえない移動速度だ。

 

 明らかに現行技術によるものではなく、そしてそれは確かにその通りだった。

 

 この潜水艦は予備動力としてディーゼルエンジンこそ搭載しているが、それだけでどうにか出来るような巨体と性能では断じてない。

 

 その在りえない能力を発揮する最大の要因を、その潜水艦内部にいる一人の男が苦笑しながら告げる。

 

「……神の子を見張る者(グリゴリ)から漏れた人工神器技術。とても高性能の兵力としては使えないだろうレベルだったそれを、こういう方法で使うとは驚きだね」

 

 そう告げるのは一人の青年。

 

 中国の古い民族衣装である漢服を、日本の学生服を思わせる衣服の腰に巻いたその青年は、苦笑しながらパンケーキを切り取ると口に運ぶ。

 

 そして咀嚼して飲み込むと、ホットミルクを一口飲んだ。

 

 ……そう、今彼がいる場所は、潜水艦内部に併設されたカフェである。

 

 専門家ならば信じられない話だろう。ありえない移動速度を発揮し、現行の軍用原子力潜水艦すら超える性能を発揮する潜水艦内部に、カフェである。

 

 もちろん規模は小さい。キッチンスペースを踏まえても、精々そこそこのレベルのアパート一部屋分だ。

 

 だが、此処は潜水艦内部である。

 

 潜水艦というものはどうしても狭くなる。その上で必要な技術力やそのリソースに圧迫される為、どうしてもスペースは狭くなるのだ。

 

 それが食堂とは別の形でカフェが設置されている。誰が見ても異常という領域である。

 

 そんなありえない空間で軽食をとる青年に、一人の女性が近づいた。

 

「……奇遇ですね。相席してもよろしいでしょうか?」

 

「ああ、カテレアか。いいとも」

 

 その早々と呼ばれた青年の了承を受け取ってから、カテレアと呼ばれた女性は彼の対面に座る。

 

 そして自分も取っていた紅茶を一口飲み、そして治作切り分けられたサンドイッチを一口食べた。

 

 その身動きは優雅であり、相応の教育を受けた上流階級を思わせる。

 

「……あと一時間も待たずに作戦開始ですね。まあ、私達は参加しないのですが」

 

「参加を譲って残念かい? 会談にはセラフォルー・レヴィアタンが出ると聞いたけどさ」

 

 その曹操の返しに、カテレアは小さく微笑する。

 

 言葉だけなら優雅だが、それは嘲笑といっても過言ではないものだった。

 

「……この手でセラフォルーを殺せないのは残念ですが、今の彼らがどれほどの力を持っているかの確認にはなるでしょう。そして生き残ったというのならば、その時こそ私があの偽物を倒すのみです」

 

「真なるレヴィアタン様は余裕だねぇ」

 

 曹操は苦笑し、そして再びホットミルクを一口飲む。

 

「だけどまあ、蛇の能力向上が三大勢力最強格にどれだけ通用するかを確認するには十分だね。俺達は蛇を直接使う気はないけど、それでもデータをしっかりとってから戦いたいからさ」

 

「サブリーダーを派遣しておいてよく言えたものです。まあ、真なる魔王である私達が蛇を使えば、どうせ勝てるとは思いますけど」

 

 そう返しつつ、二人はちらりと廊下を見る。

 

 ……今この場において、自分達以外の物はカフェの従業員以外存在しない。

 

 それはそうだろう。基本的にこの潜水艦の中に、本格的な作戦行動中に娯楽を楽しむような手合いはいない。

 

 何より構成員の特徴を思い出し、カテレアは軽く鼻を鳴らした。

 

「……ナチスドイツの流れを汲みながらも、その理念を捨て去って人体強化技術の追求と実践を求める組織「ツヴァイハーケン」。技術的に恩恵を受けているとはいえ、規模としてはごく小規模の彼らにコレを授けるとは、中々豪胆な行動をしますね、あの()()()()()は」

 

「まあ、彼らの人員は事実上の人形が殆どだからね。娯楽設備や美食を気にする必要がない以上、気にすることはないんじゃないかな?」

 

 カテレアと曹操がそれぞれ属する二大派閥及びその下に位置する有力派閥。本来それだけの派閥にしか与える余裕がない虎の子。

 

 つたない人工神器技術を大型化によって実用化させ、乗員全員を発電装置とすることで起動する神器力潜水艦「トルネード級」。

 

 あと一時間もかけずに三大勢力の会談を襲う大規模連合組織の二大派閥の有力者は、別派閥のそれに乗せてもらい、作戦の様子を確認する為にここに来ていた。

 

 移動隠密拠点が本命である為、ミサイルサイロは巨体に比べれば若干少なく、また原子炉もない。その空いたスペースによって居住性が向上したこの潜水艦の、それを生かして併設されたカフェコーナーで、二人は作戦の遂行を確認する。

 

 そして、そのターゲットである会談中の三大勢力がそれを察知するまで、あと三十分を切っていた。

 

 作戦開始までの慌ただしい時間帯を、それゆえに人のいない娯楽区画で、二人の有力者は優雅に過ごしていた。

 




 新キャラが一気に三人も増え、同時に禍の団の強化っぷりがここで示されました。

 新キャラに関しては、プルガトリオ機関から一名、少し前に出したデュナミス聖騎士団から二人ですね。クロードはこの作品の源流の一つであるハイスクール/Apocryphaに出したルーラーの代役に近いポジションです。

 プルガトリオ機関からもデュナミス聖騎士団からも、ネームドはさらに何名か出そうかと思っております。あと、今回出てきた人物で特に注目してもらいたいのは、リュシオンですね。
 こいつはすでに明言した通り、新規神滅具となる神器を持ったキャラクターです。そしてある意味で神の子の聖遺物ともいえるディア・ドロローサにあやかったシルヴァリオ的な異名を持つだけあり、かなりの人物です。
 ファーストネームもファミリーネームも、真剣に考えて作った者です。その由来に気づくことができたのなら、なんというか設計コンセプトが一発で分かるような人物です。
 明言は避けますが、ヒントを上げるとするなら「ファーストネームは少し削った」「ファミリーネームはその意味があやかっている」「二つは別々で考える」の三つでしょうか。


 そして自作品についてよく知っている方なら当然想定しているでしょうが、禍の団はかなり強化されてます。とりあえずリゼヴィムは星辰奏者とダークライダーの両方をやらせるつもりです。

 潜水艦においては転生者共の技術が利用されております。いやぁ、前から思いついてたんで長く続けて出してみたかったんですよ、「大型化・複数人運用で機能を強大化した人工神器技術」、最終的には「神滅具というネクストACに対抗するアームズフォート」的な物をいくつか出したいと思っております。
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