好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
さて、なんか土曜日でめっちゃかけたり設定の仕立て直しができたので、予約投稿をうまく使って毎日連投できないかやってみようと思っております。……早目にえげつないところを終わらせたいしね!
和地Side
放課後、俺はちょっとした事情から一人で缶コーヒーを飲んでいると、匙に出くわした。
「あ、匙か。生徒会の仕事か?」
「ああ。とりあえずちょっと終わらせれたんで、お茶でも飲もうと思ってな」
なるほどなぁ。
そっちはそっちで大変だってことか。まぁ、生徒会ってのはそれなりに忙しい方がいい役職ではあるわな。
俺が何となく思っていると、匙は小さく首を傾げる。
「っていうか、九成はなんでこんなところにいるんだよ? オカ研はどうしたんだ?」
あ、やっぱり言われた。
いや、確かに今は部活中なんだけどな。
ただ、その……ね?
「カズヒ姉さんがグレモリー眷属女子メンバー相手に、盛大に説教してるから。……イッセーが態々隠しているエロビデオやエロ本を全部あさって読んだ上、そのことを隠そうともしてないことでキレた」
「……うわぁ」
盛大に同情の表情が出たよ。もちろんイッセーにだ。
気持ちは分かる。とても分かる。
俺も男だ。そういったものに興味がないわけではないけど、それを自分が好きな女子が目を通すどころかしっかりと熟考までしているとか、精神的にクる。というか、隠してるの見てるとか基本的にプライバシーの侵害だろう。
特に気負うことなく話だした教会三人娘は、流れるようにカズヒ姉さんに制裁された。ヘッドロックとアイアンクローをイリナとアーシアに仕掛けながら、更に両足でゼノヴィアを絞め落とした流れるような動きにレスリング部所属のクラスメイトが感動の涙すら流してスタンディングオベーションだ。ちなみに女子なので純粋な感動だろう。
あとそういったことを諭した桐生は既に説教されている。「下半身の口で
まぁ、イッセーラバーズは基本的にイッセーのプライベートとか個人的時間に配慮が欠けているところがあるからな。いい機会だし少し説教されるべきだ。
「……アーシアさん達って、今でも立派なクリスチャンだろ。それでいいのか?」
「ちなみにルーシアが説教のサポートをしているから、二人の相互交代で長時間続くだろうな。仕方ないんで他のメンバーはそれぞれ時間潰してる」
匙に補足説明しながら、俺は真剣に部長達に同情する。
あの二人、別の意味でまとめ役というか締めるキャラだからな。流石に怒った以上、説教は長くなるだろう。
なんで、俺達はこうして距離をとっているわけだ。巻き込まれたくない。
「……で? 兵藤達は何やってるんだ?」
「木場がヒツギとヒマリに相談されて、ちょっと料理を教えるらしい。ギャスパーとアニルは他の一年生とちょっと遊びに行くらしいぞ? で、イッセーはいい機会だからと、新形態についてリーネスが調査してる」
そんな感じでちょっとあぶれたので、俺はアニルから燻製を貰ったうえで、ちょっと休憩をしてからやろうと思っていることがあるわけだ。
そして匙と在ったのは好都合だな。ある意味タイミングがぴったりだ。
「ま、そんなわけで鶴羽に差し入れでもしたいと思ってるんだ。ついでだし、生徒会室に向かっていいか?」
「……まさか、それが例のアニル君の燻製か!? 金取れるって噂の!?」
どんだけ広まってるんだ。
いや、アニルの燻製は間違いなく美味しいけど。学園祭のオカルトの館でも、美少女ウェイトレスによる喫茶店に追随する人気を誇っていたけど。
最近料理研究会にスカウトされることがあるらしいな。燻製専門だからと断っていたが、アニルはもう、剣士とか悪魔祓いじゃなくて燻製を人生の進路にした方がいいんじゃないか?
なんてふと思っていたら、匙はなんかすぐに我に返って首を横に振った。
「……いや、今日はやめておいた方がいいな」
え?
な、なにがあった?
「ポカでもしたのか? でもあいつ……抜けてる時は徹底して抜けてるけど、なんだかんだで仕事はきっちりこなせるぞ?」
確かにポンコツ臭はあるけど、ザイアで俺と同じように翻意を隠していたのは伊達ではない。
ザイアは能力を教え込むことにおいては間違いなく英才教育だし、翻意を持つからこそ技術や知識の習得は必要だったので、面従腹背臥薪嘗胆でしっかり学んでいた。ぶっちゃけ基礎体力はともかく、座学においてはアイツが上だろ。
ポンコツスイッチが入らない限り、いくら何でもそんな長々と説教されるようなポカはしない奴なんだが。
俺が首を捻りながら心配していると、匙は苦笑しながら首を横に振った。
「あ、そういうわけじゃないんだ。ただ最近、悩み事があるのか沈んだ表情が多くてな。会長が聞いても「テストが終わったら話す」ってぼかしてるんだよ」
匙はそう言うけど、鶴羽のことを心配している表所だった。
ん?
今、テストが終わったらッて言ったか?
「……匙」
「なんだ?」
「
カズヒ姉さんは、なんでか知らないが鶴羽やリーネスと非常に仲が良い。
なんというか、例えるならリアス部長と朱乃さん、もしくはイッセーが三バカでエロ話をしているような感じだ。阿吽の呼吸とかそういったのが近い。
年季が必須な関係性のあれを、初対面の連続でやっているから不思議と気になっている。となると、カズヒ姉さんの何かしらのアクションに対して鶴羽も知っているんじゃないか?
「いや、リーネスさんは平然として―」
「リーネスはなんだかんだでそういったのが得意だからな。それにカズヒ姉さんも、基本的には普段通り。鶴羽はその……こういう時に迂闊になるというか、一枚劣るというか……」
言っててなんだが怒られそうだな。嘘を言ってないのがまた。
なんか気になるんで深入りしようとした時だ。
「悪いがそこまでだ」
「「アザゼル先生!?」」
思わぬ人物が出てきやがった。
苦笑―というには苦みが強い笑顔―で立っていた先生は、何時の間にやら缶コーヒーを一本ずつ俺達に渡しながら、軽く頭を下げる。
「その件については俺も聞いている。……あの三人にとっちゃぁ、本当に
あの先生が、そんなレベルでか。
それも頭を下げるほどだ。軽くとはいえ、あほやっても全然謝らない先生がここまでするってことは、割とまじすぎる話かもしれない。
俺も匙も、それを悟って戦慄している。
いやいやいやいや。俺はどんな爆弾発言を聞かされるんだ!?
「あの、先生! そんな重要な話なら、テストが始まる前にでもやった方がいいんじゃ?」
そんなことを匙が言うけど、それは違うだろ。
「重要な話だからこそ、何かしらの区切りをつけたいんじゃないか? そういうことなら俺はカズヒ姉さんを尊重―」
そこまで言いかけて、俺も匙も気が付いた。
……先生が凄い遠い目をしている。
これはあれだ。傍から見るとギャグとかそんな感じのあれだ。俺も経験が長いから少しぐらいは分かるんだよ。
先生は凄く言いづらそうにしていたけど、遠い目で遠くの空を見つめながら覚悟を決めたようだ。
「……テスト、対策ですね?」
俺が気遣ってあえて先に尋ねると、先生はやっぱり頷いた。
「……ああ。言った後のメンタルで、赤点を回避する自信がないそうだ。
「え、マジで!?」
匙が面食らっていた。
ああ、匙は知らなかったかぁ。
カズヒ姉さん、頑張れ!
イッセーSide
「……で、どんな感じになるんだ?」
「そうねぇ。イレギュラーだらけだから断言はできないけれど、
俺を調べた結果をリーネスは言うけど、やっぱりか。
赤龍帝の譲渡の特性と併用して、仲間達に赤龍帝の鎧を三叉成駒の形態に近い形で至らせればと考え、シャルロットの力を借りて変化させた。
それこそが、
それぞれの駒に対応して、三叉成駒とはまた異なる形で強化された鎧を三つ、味方に装着させれるこの形態。真女王とも併用できるから、将来的には三叉成駒より使うことになるとは思っていた。
そして色々調べてもらったうえでリーネスが言うのなら、やっぱりこっちを主体にするべきなんだろうな。
「というより、
「そうなんだよなぁ。まぁ、三叉成駒とはまた違っているから俺が使うのには癖が強いんだけどな」
三叉成駒とは違い、赤龍報奨は俺が使うにはそれぞれ癖が強い感じになっている。
僧侶の形態は、
ただ俺が使うには魔力運用が苦手なのが足を引っ張るし、それなら単純な砲撃を使う三叉成駒の方が都合がいい。
騎士の形態は、
分厚いスラスターを全身に纏っているようなものだから、運動性を発揮するにはテクニックが必須で、強引なブースターの増設は三叉成駒の時より癖が強い。テクニックタイプ向けだから、やっぱり俺が使うには向いてない。最高速度も加速性も三叉成駒の方が上だから、俺が使うなら装甲が薄いことを踏まえても三叉成駒の方がいいな。
戦車の形態は、
総合的には俺が戦車向きなのもあってバランスがいいけど、爆発力や重装甲の三叉成駒の方が俺が使う分には優れているんだよなぁ。
「……自分で言うのもなんだけど、シャルロットの力を借りたとはいえ俺が至らせたとは思えない進化してるよなぁ」
ちょっとぼやいてみると、リーネスは苦笑しながらも納得している感じだった。
「多分貴方もシャルロットも、無意識に「兵藤一誠
あ、なるほど。
確かに僧侶の駒なら、本当なら魔法とか魔力を自在に運用するもんだしな。単純な砲撃に限定している俺の三叉成駒の方がおかしいのか。
騎士だってとにかく早さを追求したから装甲が薄いし、戦車に至っては鈍足ってレベルじゃない。そういう意味だと、全部もりで完全上位互換な真女王がやばすぎる。
なるほどなるほど。俺って強敵に勝つために結局無茶をしているから、三叉成駒は俺に特化しているのか。才能がないのがこんなところで仇になるなんてなぁ。
となると、味方に使うにはやっぱり赤龍報奨の方がいいってことか。
待てよ? じゃぁ態と赤龍報奨の力を俺が使ったら、相手が俺じゃないと誤解してくれるとかあるかな? 英雄派とか弱点とかついてくるから、一瞬だけなら虚を突けるかも。
それに洋服崩壊や乳語翻訳なら、赤龍報奨を使った方が使いこなせるかもしれないな。やっぱり赤龍報奨の方も使い慣れていた方がいいかもなぁ。
俺がそんなことを考えていると、リーネスはニコニコしながら俺の方を見ていた。
「あれ? どうかしたのか?」
「……ふふ。実は今、ヒマリとヒツギってば、祐斗に料理を習っているのよぉ」
へぇ~。確かに木場は料理上手だしな。教えるのも上手そうだ。
でもなんでいきなり? それに、部長達に教わるって方向でもいいような……っ!?
こ、これは思わず誤解がしたくなる流れだぞ!?
………俺が鈍感というか恋愛恐怖症的なあれで色々あったってことを踏まえると、そういう冗談は……ないよなぁ。
「じ、自信もっていいのか?」
「少なくとも、食べ専のヒマリが自分から料理を習おうとしているのだものぉ。好感度は高いわよぉ?」
ま、マジか!?
え、俺ってどんだけモテてるの!? ハーレム王まで秒読み段階!? 上級悪魔になった瞬間に確定ですか!?
あ、でも料理の腕はどれだけのものになるんだ!?
そこは凄く不安だ。兵藤邸、メシマズはすっごいゲテモノ料理を出してくるからなぁ。
大抵そういうトラブルは、知るとカズヒが張り倒して食い止めてくれるんだ。「料理は愛情。されど料理にするまでは技術よ! 料理にできない奴がアレンジなんて技術あってのひと手間など千年早いわ!」と、ゼノヴィアを
ヒツギはまぁ、変なアレンジと化しないだろうし、味見とかしてから出してくれると思うんだ。見た目はギャルっぽいけど、多分潜在的女子力は高いだろうし。
だけど……ヒマリは大丈夫なのか不安だ。どことなくイリナとかゼノヴィアとかのタイプだ。
俺が内心でがくがくブルブルしていると、リーネスは胸を張っていた。
「大丈夫よぉ。センスはあるから酷いことにはならないわぁ」
「マジで!? 確信持ってるところ悪いけど、根拠は!?」
どこから来るんだその自信は。
俺が戸惑っていると、リーネスは苦笑しながら肩をすくめた。
「その辺は、中間テストが終わったら教えてあげるわぁ」
なんだその前置き!?
しかも中間テストが終わったらッて、カズヒがなんか話す時じゃん。タイミングをそこに被せるなよ。
……まさか二人まで関わってるってことは……流石にないか。
そんなこんなでまぁ、禁断なる三叉の赤龍報奨の説明会といったところですね。そしてそれとなくオカ研の秩序を守るカズヒとなっております。
基本的に禁断なる三叉の赤龍報奨は、味方に装着させることを大前提としていることから三叉成駒の各形体に比べると、とがってない代わりにイッセー向きではないところがあります。