好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
今回は一昨日のうちに予約投稿したものですが、まぁ書き溜めは150kb近くあるので、この調子だと今月中にまた一日連続投稿とかがありそうですねぇ……。カズヒのえげつない部分をそれでスパッと済ませたいなぁ。
和地Side
正直に言おう。俺はテスト前に重点的に勉強とかはしていない。
そもそもテストってのは、今までの勉強の成果を見せる物だろう。ならテスト前に詰め込むのはなんか反則みたいな気がする。というより、大抵のテストは授業でやったところから出てくるんだから、まじめに授業を受けて予習復習をやっていれば大丈夫だろう。よほど勉強ができないタイプとか、生徒を振るい落とす系の学校でもない限り、これで十分点は取れる。
なので、俺は積極的にテスト勉強はしていない。しかしテスト勉強をしている人は多いので、ほかのみんなと時間を合わせられないところは数多い。
と、言うわけでだ。
「……上から順に春っち、インガ姉ちゃん、ベルナの順番だな」
「と言っても、水準としては十分高いわね。これなら来年まで少しずつやれば行けるわね」
「「「はぁ~……」」」
と、リヴァ先生と一緒に春っち達の勉強を見ることになった。
高校中退なインガ姉ちゃん、ストリートチルドレン出身のベルナ、中学から異形世界に突貫した春っちの三人だからな。今後を踏まえて勉学面を見るのは理に適っている。
ちなみにカズヒ姉さんは、テストに特化した猛勉強の真っ最中。大活躍で縁がある人を経由し、過去の問題用紙を貰って山勘張ることまで踏まえた対策をとっている。
……そこまでやって目標が「脱! 補習&赤点! 目指せ平均点!」ってのはどうなんだろうか。カズヒ姉さん、地頭は悪くないんだから真面目に授業も受けてるし平均点はいけそうなんだけど。
まぁ、それはともかくだ。
「春菜が一番成績がいいのね。中学時代も基本的に肉体系中心だって聞いていたけれど?」
「あ~、ヴィール様はその辺厳しくてね。それにヴィール様の常時研鑽っぷりを見ていると、勉強も疎かには……さ」
春っちは苦笑しながらリヴァ先生にそう答える。
ヴィール・アガレス・サタン。あの狂気的自己研鑽を見ていたら、最低限の努力水準が上にはなるわな。
まぁ、春っちがお馬鹿にならないのは良いことだ。そこについても感謝しておこう。
と言っても、インガ姉ちゃんもベルナも、学力確認の結果は悪くない。インガ姉ちゃんはなんだかんだで進学校行ってたし、ベルナも良いとこのお嬢様になってたからそれなりの教育環境に慣れてはいるんだろう。
それにしても、春っちが一番上かぁ……意外に思ったのは失礼だから黙っておこう。
「……これでも、これでも高校生活は送ってたのに……っ」
「まぁ落ち込むなよ。この手の勉強ってのは……ほら、あれだろ? 日々に継続した積み重ねってのがな?」
インガ姉ちゃんもベルナに慰められ、とりあえず凹んでいる状態から持ち直したらしい。
できれば俺もフォローしたいところだが、まぁそれは良しとしよう。
自分の女が仲良いことは良いことです。ギスギスとかドロドロとか言った擬音が必須な関係は勘弁してほしい。
もちろん、今後もそれとなく探ったりして見守ろう。深入りしてはいけないところとかもあるだろうから、時々リーネスに相談したりとかしよう。
俺はその辺気合を入れ直していると、なんかリヴァ先生がにやにやしている。
「ふふぅん? カズ君ってば、私達が仲良くて安心してるんだ~?」
「……そりゃそうだって」
誤魔化しきれる自信がないから、その辺は素直に答える。
更にリヴァ先生は、なんかいたずらっ子の表情をベルナ達にまで向けてきた。
「まったくも~。なんで態々学校行ってないのに勉強会をしてるのかって、考えないといけないわよね~? そう思わない?」
その瞬間、思いっきり慌てるベルナとインガ姉ちゃんがいた。
「……は、はぁ!? いや別に……学があった方が人生得することが多いとか、そんなだからな!?」
「うんうんうん! ほら、日本で高校中退とか、今時真剣に人生心配されるからね! そういうことだよ!?」
盛大に慌てて何かを取り繕う敵な二人に対して、春っちは冷静だった。
「何言ってるのよ二人とも。和っちと大学行きたいって感じでアザゼル総督に相談したじゃ―」
「「わーっ!?」」
二人とも、そこまで言ってたら流石に気づくからな?
「バッカ野郎! 色々恥ずかしいだろうが! 乙女かって思われるだろ!?」
「そそそそうだよ!! そういうのは、ほら……ね!?」
盛大に慌てている二人に、春っちは呆れを、リヴァ先生はなんていうか……愉悦?
とにかくそんなわけで、こんなチャンスをリヴァ先生が見逃すわけがない。
「あらぁん? カズ君とのキャンパスライフ、私や春菜が独占していいのかなぁ~?」
すかさず後ろから強襲!
だが甘いな。俺はリヴァ先生にそう簡単にやられないしやらせない。
「俺はしたいなぁ、キャンパスライフ。というかいい年の男として、可愛い女の子と楽しいキャンパスライフなんて夢のようなもんだろ?」
「ふぉおっ!?」
あ、間違えてインガ姉ちゃんが撃墜された。
仕方ない。せめて道連れをくれてやるか。
「もちろん、リヴァ先生とも送りたいな。ぜひ一緒にカフェで論文の相談とかしたいもんだ」
「……やるようになったわね、カズ君も」
残念。撃墜には遠かったか。
ま、これぐらいのことはできるようになりたいしな。俺だってモテる男としてそれなりの力量は持ちたいものさ。
「私はもちろんしたいわね。どうせ十年ぐらいは色々不自由しそうだし、大学に通っての勉学っていいわけがないと、デートするのも一苦労しそうだもの」
「お前はストレートに好意を向けてるよな!?」
春っちのストレートっぷりに、ベルナが割と驚愕している。
それに対し、春っちは堂々と胸を張る。
「和っちと並び立てて、ヴィール様に恥じない自分でいたいもの。ずっと私の心にあった、柱ぐらいはしっかり認めるわよ」
ちょっと恥ずかしげだったけど、それでも春っちは堂々としていた。
それに対して、ベルナはうぐぐといった感じだったけど、なんか急にそっぽを向いた。
「……たまにはアタシもしたいけどな!」
「……俺は本当に男冥利に尽きる状態だな。うん」
こんだけ好意を可愛い女の子や綺麗な女性に向けられて、喜ばない男がいるだろうか? いや、大半はそんなことはない。
うん。ならちょっと頑張るか。
「明日からOBやOGを探して、過去の入試問題とかの傾向を探るとするか」
「「「「いや、まずは今の中間テストで」」」」
「なんでシンクロツッコミ!?」
息がいいことは何よりだけど、息が合いすぎじゃね!?
これはむしろ俺の立場がまずいような気が―
「あらあら、仲が良いことで何よりですわ」
―なんでここに朱乃さんが!?
「あら、朱乃じゃない。どうしたの?」
リヴァ先生がそう言うと、朱乃さんはいつもに比べるとどうも影がある表情を浮かべた。
何かあったのか?
「ちょっと問題が発生しましたの。なので、差し支えなければ集合してもらえます? 祐斗くんやギャスパーくん、アザゼル先生も呼んでますので」
……なんかまじな話だな、これは。
「……身もふたもないことを言うけれど、避妊をしっかりすればいいという手段はないのかしら?」
「それ絶対仲間割れで全滅するフラグ*1じゃん?」
カズヒ姉さんの発言に、ヒツギが鋭いツッコミを入れる。
いや、確かにそれで解決しそうな気もするけど、壮絶な争いが発生しかねないだろそれ。
仕方ない。ちょっと空気を切り替えるか。
「……とりあえず、話を纏めると……イッセーと部長のアツアツっぷりに当てられた小猫が、体が完成してないのに発情期を発症。猫魈という希少種であることもあって肉体に負荷なく問題を解決するのは大変なので、イッセーがとにかく生殺しで我慢しなきゃいけないということになったわけだな?」
俺が注目を集めながら確認したうえで、心の底から同情の視線をイッセーに向ける。
「……頑張れ。いや、本っ当に」
「心からの同情ありがとうよ!」
思わず真面目なトーンで行ってしまい、イッセーからもやけくそ気味な答えが返ってきた。
いや全く。イッセーの問題が解決して恋愛関係が一気に進むかと思ったら、小猫が進みすぎて命の危機とか想定外だろ。一難去ってまた一難だ。
しかも中間テストが迫っているってのにこれだ。更にイッセーの場合、中級昇格試験まで迫ってるわけだしな。
本当に同情する。俺が当事者だとしても、かなりメンタル的にいっぱいいっぱいだろ。
「いえ、妊娠するのがまずいのなら避妊さえきっちりすれば大丈夫だっていうのは具体的な策だと思うのだけれど」
「だからそれやったら仲間割れの余波で私達まで死ぬじゃんか!」
「仁義なき争いとかになりそうねぇ」
カズヒ姉さんが珍しくボケ倒しており、カズヒとリーネスがツッコミに回っている。
カズヒ姉さん、実はいっぱいいっぱいで脳がオーバーフローを起こしてないか?
「でも、テストとか大丈夫ですの? イッセーはもちろんですけど、小猫も大変ですのよ?」
「……性欲抑制は無理でも、精神安定の軽い薬は必要かもしれませんね」
ヒマリが心配そうに言うと、ルーシアも考え込み気味だ。
「……そういえば、性欲って他の満足感で発散できるって授業でやってたよね? アニル君が燻製をたくさん作ればいいんじゃないかな?」
「ギャスパー。俺の燻製は魔法のアイテムじゃないからな? いや、まぁ作っとくけど」
ギャスパーもアニルも。小猫は確かによくものを食べる健啖家だけど、あの状態では食欲とか出てこないと思うぞ。
というか、最近食欲不振気味だったしな。発情期の影響ならこれは難しいか。
……とはいえ、このままってのも問題だな。
イッセーは二つの試験を控えているし、小猫だって中間テストが待ち受けている。
可能な限り何とかしないとまずいんだが……どうしたもんか。
「……イッセー。大変だろうけど頑張って我慢して頂戴。代わりと言っては何だけれど、ご褒美は考えておくから」
「頑張ります、リアス!」
……いや、もしかしたら大丈夫かもしれない。
まぁ、俺もそれとなく見ておこう。やばい時は星辰光で強引に止めればいいか。
というか熱視線を交わしあうなバカップル。そういうのが原因の可能性があるって話だろうが。
「……とりあえず、小猫に刺激のあることはやめとけ。ほれお茶」
ベルナがそれとなくお茶を渡して切り離してくれた。
気が利く上に割と常識人で、しかも乙女なところもあって頼れるところもある。完璧かベルナ。
……うん。こういうのはしっかりと伝えた方がいいんだろうな。
「俺はベルナがいてくれて本当に良かったと思う。これからも苦労かけると思うが、俺もできる限りフォローするから頼りにしてる」
「お!? お、おう。ま、一応懲罰でメイドやってるしな、うん!」
顔を真っ赤にしながらも、まんざらではなさそうだ。
あ、可愛い。
思わず見惚れかけていると、シャルロットがため息を盛大についた。
「……別カップルがいちゃついても意味がないでしょう」
そ、それもそうだな。
俺もちょっと疲れてるか? 少し気合を入れておこう。
深呼吸しながら気合を入れなおしていると、アザゼル先生は少し片手を上げた。
さっきまでイッセー達を茶化す感じで見ていたんだが、なんか急に真剣な表情だな。
「ちょうどいい。実は俺の方で来客が明日あるんだが、事情があってこの家に連れてくるしかないんだ。頼めるか、リアス?」
「先生。ここは一応グレモリー邸ではなく兵藤邸です」
カズヒ姉さんがぴしゃりとツッコミを入れるけど、すぐに軽く肩をすくめた。
「というより、割と色々忙しい上にトラブルまで発生しているんですが? 来客の方にはまたの機会にとはいかないんですか?」
カズヒ姉さんの指摘ももっともだな。
中間テストやら中級試験やらで忙しい上に、更に小猫がこんなことになっている。はっきり言ってドタバタしていて来客を迎えられるような類じゃない。
そんな時期にこんな急に来客関連とか、流石にもうちょっと余裕がないと無理だろ。
リアス部長もなんか怪訝な表情を浮かべて、イリナの方に振り向いた。
「それもそうね。少なくとも私は上から聞かされてないわ。イリナは?」
「う~ん。私もそういった話は聞かされてないわ、リアスさん」
現魔王政権と天界からの代表が知らないということは、完璧に堕天使側の独自案件ってことか。
俺はそう思ったが、リーネスがいぶかしげな表情を浮かべている。
「総督ぅ? 私もそんな話は聞いてませんけれどぉ?」
まじか。
俺やヒマリならともかく、リーネスまでも聞いてないってのはおかしいな。一応立ち位置としては、リーネスがナンバー2になるわけだ。無理を入れてでも接触させるべき人物が来るなら、リーネスにも話は入っているはずだ。
なんか不穏なんだが。先生も真剣な表情を浮かべているし。
「ああ。ついでに言うと、その来客はお前達にとって敵意を通り越して殺意を抱くような相手だ」
「……はい?」
ヒマリがきょとんと首をかしげるが、勘弁してくれ。
敵意を通り越して殺意ってなんだ。誰が来るんだよ。
俺がなんていうか警戒心を全力で出してしまっていると、何かに気づいた感じのイッセーに先生が振り向いた。
「お前が想像している奴で半分は正解だ」
「半分正解って……ヴァーリ達が来るんですか!?」
ヴァーリ達が、この街に来る?
あ~。確かにあいつらが来るなら、敵意ぐらいは出すかもなぁ。
というか、和平会談のタイミングで裏切ってテロ組織を連れ込んだ裏切り者だからな。敵意は普通に向けれるぞ俺は。
ただ、殺意を抱くほどか?
「……警戒は当然するけれど、ヴァーリチーム相手に殺意を抱くほどのことはないと思うけれど?」
「そうね~。なんだかんだで割と助けられているし、アグレアスの時とか何時の間にか消えてたから、むしろお礼を言いたいぐらいよね」
リアス部長とイリナはそう言うし、カズヒ姉さんも不満気ではあるが殺意が出そうな雰囲気でもない。
「真面目な話、あいつら敵味方の判別基準に立場を踏まえない、完璧に気分屋の根無し草よね。正直同じ組織にいると胃に負担がかかるタイプだわ」
めっちゃバッサリ切っているけど、言い得て妙というかなんというか。
自分達のしたいしたくないに対して良くも悪くも忠実というか。完全に気分屋なタイプだ。
完璧にフリーランスでやっていくというか、フリーランスでないとやっていけないタイプだよなぁ。真っ当な組織ならよほど余裕がない限りは手を出さないタイプだろう。傭兵として名を上げることはあっても、軍人として名を上げるのは難しい。
そして傭兵なんて言うのは、戦力に余裕がない時に仕方なくするぐらいがちょうどいいわけで……。
いや、思考がそれたな。まぁ、真面目に相手をするのが馬鹿らしくなるくせして、能力がありすぎるから真面目に考える必要がある面倒な奴らだ。
「……アーサーとか来るのかよ。勘弁してほしいぜ」
アニルも割とげんなりしているな。まぁ、ペンドラゴン分家からすれば、本家の跡取りが家宝持ち出してテロリストなんて、敵意とか殺意とか通り越して憎悪レベルだろうしなぁ。
「……ヴァーリチームが来るんですか? まぁ敵意は感じるというか基本
「そうね。割と色々と助けてもらっていることもあるもの。警戒は必須だし仲間扱いするわけではないけれど、いきなり殺意を抱くかというと……」
木場とリアス部長がそう言いながらカズヒ姉さんを見るけど、カズヒ姉さんもため息交じりに肩をすくめた。
「とりあえず、事前に来ると分かっているのなら即戦闘はしません。まぁ、帰る直前に後ろから始末できればそれに越したことはないですけど」
「やめてくれ。今回のは割とマジな話なんでな」
先生はため息をつくけど、なんか話が妙だな。
まぁ好きなわけではないし、敵ではある。とはいえなんというか、真面目に殺意を向けるのもあほらしくなる馬鹿どもってのが総評だ。
はっきり言って真面目に付き合う方が疲れるような手合いだ。社会人とか組織人としては間違いなく欠陥だが、方向性が悪い意味で自由だから、こういう流れで来るなら遊びに来る感覚な気がする。
ただ、先生の言っていた半分っていうのが気になるところだな。
「……今この場で話したりはしないんですか?」
「すまん。可能な限り情報を出したくないんでな。ただ向こうから殺しに来るってことはないから安心してくれ」
俺にそう答える先生は、どうも歯切れが悪い。
なんだろう。すっごい嫌な予感がするなぁ………?
そして次の日。
「ドライグ、会いに来た」
……もっと問い詰めておけばよかったと、俺は今更になって後悔した。
オーフィス登場!!
あと、ゼノヴィアの戦い方とか、イッセーの強化とかでオリジナル要素を入れたいと思っておる今日この頃。
どうしても敵の方がオリキャラを入れやすく、また敵の方が魔改造がしやすいのでそろそろ盛り返そうかと思っております。
ただしクロスオーバー要素以外にも入れたいなぁと思っており、ゼノヴィアの方にはちょっといろいろ考えているんですよ。
具体的に言うと―
鋼鉄の七人のアンヘル〇ディオナ(作戦時)とか。スパロボ風に言うなら合体攻撃ユニットとか。
……わかる人ならこれでわかるだろうけど、案外こっちの方がやりやすいんじゃないんだろうかと思ったり思わなかったり。