好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 今現在、カズヒ支店での過去編といえる部分を執筆中。進撃の巨人OPの一つである「僕の戦争」をBGMにすると進む進む。

 ……それぐらいえげつない過去編なんですけどね! 我ながらとんでもないの参考にしてとんでもないのを作ってしまったもんだよ!


銀弾落涙編 第三十話 業魔人

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 目の前のジークフリートは、完全に異形と化していた。

 

 肉体は肥大化し、魔剣と龍の手は一体化している。

 

 ……六本腕のタイ〇ントといったところか。しかも、オーラが明らかに異常な域に高まっている。

 

 というか、何だあれは!?

 

「ほう? シャルバを利用した例の実験はそういうことか」

 

 モデルベルゼビュートが感心した言うに言うが、これシャルバが関わっているのか?

 

 奴をどうすればこんな事態が発生する。

 

 俺と祐斗が警戒していると、ジークフリートは体の調子を確認しながら得意げな笑みを浮かべる。

 

『神が作り出した神器に、相反する存在たる魔王の力をかけ合わせればどうなるか。英雄派は結構な間このテーマを追い求めていてね。魔王血統の血液から開発した神器のドーピング剤としてこの業魔人(カオス・ドライブ)が完成したのさ』

 

 ……ぁあ、だからシャルバか。

 

 というか、神器に魔王の血を注ぐとか発想が凄いな。軽く引くぞ。

 

 コロンブスの卵とはこういうことか。この辺の発想力は、人間特有の強みというべきか。

 

「とても興味深い。人間はやはり可能性の塊だ。流石は人間であることに拘る英雄派と言っておくべきか」

 

 アジュカ様~? 悪いんですけど今そういうのはよしてもらえません?

 

 俺はちょっと呆れたくなっているが、しかし発想が恐ろしい。技術者的には目から鱗なのか。

 

 人間の急激な発展の理由が分かるし、異形が人間に存在を公表したがらない理由も分かる。

 

 人間全体に異形を広めれば、同様の悪魔的発想を何度も広げられることになるだろう。そうなれば、世界が一気に混沌に包まれかねない。

 

 人間という種族に対して、異形が時に異常なレベルで慎重にならざるを得ない対応をとる。その理由はこれを見るとよく分かる。

 

 まったく、俺も人間だが、人間の業の深さには軽く引くな。

 

 これは少し、覚悟を決めた方がよさそうか……っ

 

 木場のサポートに回る程度にしていたが、そういうわけにもいかないか……っ

 

「変身!」

 

『サルヴェイティングアサルトドッグ!』

 

 素早くサルヴェイティングアサルトドッグに変身すると共に、俺は一斉射撃でジークフリートに仕掛ける。

 

 だがその瞬間、魔剣によって放たれた衝撃波がそれを迎撃しきる。

 

 返す刀の魔剣の斬撃を回避していると、木場は炎の聖魔剣を大量に展開して投擲。それによる圧殺を狙う。

 

 ジークフリートは魔剣による突撃でそれを突破するだけでなく、広範囲を魔剣による評決で制圧する。

 

 俺と木場は炎の剣でそれを溶かして、左右から一気に切りかかる。

 

 俺の攻撃がグラムとぶつかり合い、一瞬だが拮抗する。

 

 そこに木場の龍殺しが放たれ―

 

「……残念」

 

 ―その聖魔剣が砕かれた隙に、返す刀の魔剣による斬撃が、木場の左腕を切り飛ばした。

 

 ……龍殺しでも、ダメか!?

 

「グラムの呪いに対抗する為の切り札さ。その程度の龍殺しが効いては困るというものだよ」

 

 得意げなジークフリートから、俺は木場をかばえる位置に移動する。

 

 そして同時に、後ろからジークフリートに襲い掛かる攻撃が放たれる。

 

 それをジークフリートが切り裂いているうちに、レイダーになっているアニルが木場をひったくって、すぐさまアーシアたちのところに戻してく。

 

「アーシア先輩、治療を!」

 

「は、はい……あれ?」

 

 回復が遅々として進まない!?

 

「ここまでとは……ねぇ」

 

 リーネスが歯噛みするのも当然だ。

 

 まさか神器をろくに使えないレベルに追い込まれていたとは。いくら何でもメンタルが削れすぎだ。

 

 糞ったれ! こんな状況下でテロリストとかち合うとか、護衛を連れてい来るべきだった。

 

 リアス部長達も迎撃をするが、あまりに弱弱しく迎撃すらされない。

 

 木場がここまで深手を負っている以上、俺以外に戦えるのはアニルとルーシアぐらいか。流石に今のジークフリート相手に、この戦力は心許ない。

 

 冗談抜きで、かなりの窮地だぞ。

 

「……イッセー……っ」

 

 部長もこの期に及んでイッセーに縋っている。

 

 駄目だ。ここまで精神的に追い込まれている状態で、外に連れ出すべきじゃなかったか。

 

 結果論だが、今回は致命的な失敗だ。ここまでやばい事態になっていれば、俺達だけでの対処は困難だ。

 

「な、んで……っ」

 

「こん……のぉ……」

 

 ヒツギとヒマリも聖剣を作って構えているけど、明らかに絶不調で使えるような状態じゃない。

 

 前に出ればその時点で足手まといになる。そんなレベルで追い込まれているだろ、これ……。

 

 俺たちのこの醜態に、ジークフリートも呆れを通り越して驚愕すらしている節がある。

 

『ここまでとはね。兵藤一誠一人いないだけでこのざまか』

 

 心底落胆というか、期待外れという表情だ。

 

 そのままやる気をなくして帰ってくれると嬉しいが、そういうわけでもないらしい。

 

 哀れみすら向けた目で、ジークフリートは魔剣を向ける。

 

『赤龍帝も無駄死にだね。オーフィスはともかくシャルバは後でも討てたし、結局は人造惑星(あんな形)でどうにかなってしまっている。感情任せで考えなしに動くのは、兵藤一誠の欠点だよ』

 

「痛いところを突いてくる……っ」

 

 反論しづらいのが尚更ムカつく……っ!?

 

 俺は、その時どす黒い怒りの気配に、思わず身をすくめた。

 

 魔剣を鏡にして確認すれば、信じられないぐらい激怒している表情で、木場が立ち上がろうとしている。

 

「……僕の、親友を! お前のような男が愚弄するなぁっ!」

 

 信じられないぐらいの怒声で、木場は立ち上がろうとしている。

 

 だが同時に、ジークフリートは意にも介していない。

 

「あっほくさ。敵の親玉助ける為に、最初っからシャルバ(後で死ぬ予定)の奴と相打ちしてるから言われるんでしょ?」

 

 モデルバレットまで鼻で笑い、アジュカ様と攻防を繰り広げながら器用に肩まですくめやがる。

 

「カズヒ・シチャースチエなら手足をへし折ってでも引っ張り戻したんじゃない? 馬鹿が馬鹿やった時止めもしないで、友人面できる方が馬鹿じゃない」

 

 ……まぁ確かに。カズヒ姉さんなら最悪そうする。

 

 その辺りの判断ができるのは、確かにベースが道間日美子なだけあるということか。

 

 とにかく冷静になれ。最悪囮になってリアス部長達を逃がすことも考えないと。

 

 どうする? 考えろ、考えろ九成和地。

 

 今この場で、泣いたまま終わるなんて悲劇を、受け入れるなよ、涙換救済(タイタス・クロウ)――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――部長達を頼むぜ、九成!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――っ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……っ!?』

 

『どうした?』

 

『……語り掛けています』

 

『語り掛ける? 誰が誰にだ?』

 

『仲間達に、彼が語り掛けています。でも、なんでサーヴァントとマスターでもないのに、繋がって?』

 

『なるほどな。お前が繋げているのか、グレートレッドよ……』

 




 とまぁ、今回は短め!

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