好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 最近いろいろと不安になることも多いので、外に出る時用の簡易非常キットを百均でそろえてきたグレン×グレンです。

 感想・高評価・推薦・創作掲示板での紹介などは常に募集中! これからも精進させていただきます!

 さて、今回はヒーローズ編序盤の山場となります。


銀弾落涙編 第三十一話 赤の奇跡 黄の具現 青の決意

九成Side

 

 

 

 

 

 

 今の、声は……?

 

 幻聴にしたってタイミングが良すぎるだろう。追い詰められたからって、妄想する類だったか、俺って。

 

 困惑していると、リアス部長達が涙を流し始める。

 

 え、なに? どういうこと?

 

 ……というか見れば、イッセーに使われていた悪魔の駒まで輝いている。

 

 怪奇現象!?

 

「いやちょっと待ってどういう状況!?」

 

 思わずパニクりながら周囲を警戒していると、アニル達もかなり本気で困惑していた。

 

「さっぱり分からねえです! なんか急にイッセー先輩の幻聴が聞こえたりしたんですがね!?」

 

「アニル君も!? え、じゃぁこれ……みんなが?」

 

 アニルとルーシアもか。

 

 え、え……え?

 

「残留思念が、駒に残っていたぁ? いえ、それにしても……まさか……」

 

 リーネスはリーネスで、面食らいながらも考え始めていて別の意味で不安になるし。

 

 え、えっと、どういうことなんだ?

 

 ジークフリートはもとより、向こうで戦っていたモデルバレット達も攻撃の手を止めて面食らってし。

 

 とりあえず、イッセーの奴は死してなお何かする奴だということで納得するべきか!?

 

 ただ、これで流れが大きく変わったことだけは間違いない事実だ。

 

 そして、異常事態はそれだけにとどまらない。

 

 駒の一つが急に木場のところに飛んでいくと、光り輝き剣の形をとる。

 

 あれは……アスカロン!

 

『なんだ、この事態は……どういうことだ!?』

 

「悪いが、考察はお前を倒してからだ!」

 

 この状況はよく分からないが、この好機は逃さない。

 

ASSAULT SAVE!

 

 素早くショットライザーを構え、俺は先制攻撃を叩き込む。

 

マグネティックスターブラスト!

 

 放つ攻撃に対し、ジークフリートはグラムをもってして迎撃する。

 

 絶大なオーラが放たれた砲撃を吹っ飛ばす中、更なる異変が巻き起こる。

 

 オーラを放ったグラムは、そのままオーラを増大化させると、ジークフリートに対して離れる動きを見せていく。

 

 今度はなんだ!?

 

『馬鹿な!? グラムが、僕を拒絶する……? 業魔化(カオス・ブレイク)の弊害なのか!?』

 

 狼狽するジークフリートを絶大なオーラで弾き飛ばし、グラムはそのまま宙を舞うと、木場の足元に突き立った。

 

 こ、この流れでグラムがジークフリートではなく木場を選んだのか!?

 

 しかも既に木場は完全に回復している。

 

 それどころか、グレモリー眷属は全員が強い戦意を見せていた。

 

「……そうね、イッセー。貴方はこういう時にこそ、私達に戦ってほしいと願うわよね……っ」

 

 涙を振り払い、リアス部長が宣言する。

 

「…………さぁっ! 私の可愛い下僕達! 反撃を開始するわよ!」

 

「「「「はい、部長!」」」」

 

 現在いるグレモリー眷属全員が、強い戦意をもってして反撃を開始する。

 

 仙術が、雷光が、魔力が、回復の支援を受けてジークフリートに猛攻撃を仕掛ける。

 

 それを魔剣で切り払うジークフリートも、すぐに星辰光を発動しながら予備と思われる剣を持って体勢を立て直す。

 

『殺しても脅威になるとは、兵藤一誠は末恐ろしいようだね!』

 

 突貫するジークフリートを、俺と木場にアニルが迎撃する。

 

 振るわれる斬撃を三人がかりで何とか凌ぐ。更にただ凌ぐだけですら、アスカロンとグラムの龍殺しがジークフリートを犯して負担をかける。

 

 更にルーシアやレイヴェルも攻撃に参加し、一気に趨勢はこちら側に傾いた。

 

『なめるな! 僕はこれでも、英雄シグルドの完全たる末裔だ!』

 

 星辰光によって予備の剣を龍殺しにしながら、ジークフリートはそう吠える。

 

 だがそれに対して、朱乃さんとリーネスが動きを見せた。

 

「ならば私も、奥の手を切らせてもらいますわ!」

 

「こちらも試作型を使っちゃうわねぇ!」

 

 朱乃さんは何かしら腕輪を身に着け、同時にリーネスはスラッシュライザーを装着。

 

 更に、リーネスは見慣れないプログライズキーを取り出した。

 

SHANING JAMP!

 

 素早く装着し、スラッシュライザーを起動すると、二匹の飛蝗のライダモデルが展開する。

 

「変身!」

 

『スラッシュライズ!』

 

 そして飛蝗が飛び上がり、上から網が下りると共に、装甲に変換される。

 

The rider kick increases the power by adding brightness

 

 展開されるのは、黄色を主体とする新たなる仮面ライダーアイネス。

 

『シャイニングホッパー! When I shin, darkness fades』

 

 そんな装甲に身を包んだリーネスと並び立つように、いくつもの黒い翼を広げた朱乃さんが飛び上がる。

 

「堕天使の力の活性化による自己強化。あの戦いでは使いませんでしたが、お披露目にはいい相手ですわ」

 

「そして急ピッチでザイアから流出した破損データをもとに開発した、シャイニングホッパー。白兵戦用に作っておいてよかったわぁ!」

 

 飛び掛かる二人に対して、ジークフリートは迎撃の氷を具現化するも、朱乃さんが放つより強大な雷光が吹き飛ばす。

 

 そこまで読んでいたジークフリートの斬撃に対し、リーネスはまるで流れるように打撃を叩き込む。

 

 なんだあの動き!? 相手の動きをまるで読んでいるかのように立ち回ってやがる!

 

『馬鹿な!? 姫島朱乃はともかく、リーネス・エグリゴリの戦闘技術がここまであるわけが―』

 

「えぇ。だからこれはプログライズキーの能力よぉ」

 

 振るわれるジークフリートの攻撃を的確に、しかも法則性が見えない動きで回避していくリーネスの技量は高くない。

 

 つまりこれは、あの形態そのものが的確に動きをサポートしているということか!

 

「敵の動きをラーニングして、0,01秒で25000通り算出した対処パターンから最適解を導き出す。貴方にそれを凌げるかしらぁ?」

 

『……これだから、デジタルっていうのは!』

 

 強引な攻撃で無理やりリーネスを弾き飛ばそうとするが、軽やかな動きでリーネスはそれを回避し―

 

シャイニングレインラッシュ!

 

 ―蹴り飛ばしてから追撃で更に蹴りを入れる、鬼コンボで一気にジークフリートにダメージを叩き込む。

 

 このチャンス、逃すわけにはいかないだろう!

 

「木場、行けぇえええええ!」

 

「うぉおおおおお!」

 

 吹っ飛ばされたジークフリートは、体勢を立て直すのが間に合わない。

 

 そして突貫する木場が構えるのは、アスカロンとグラムの二大龍殺し。

 

 それをジークフリートは迎撃しようとするが、一歩足りず―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら、決着はついたようだね」

 

 その光景を見たアジュカ・ベルゼブブの発言に、モデルバレットは肩をすくめた。

 

「愚かな。シャルバの血をもって高めた力を無駄撃ちしおって」

 

「はいはい抑えて。ま、これ以上はやめた方がいい感じかなっと」

 

 不満げなベルゼビュートを軽く宥めながら、モデルバレットは肩をすくめるほかない。

 

 兵藤一誠が死んでいない可能性を、ミザリは念には念を入れて考慮していた。

 

 だが、死んでいるいないどころかその場にいないに関わらず、仲間達の力になるなどとは思っていないだろう。

 

 油断ができる相手では断じてない。それを痛感し、モデルバレットは肩をすくめるほかない。

 

業魔人(カオス・ドライブ)の性能強化は事実だしねぇ。ベルゼビュート、シャルバの残骸(残り)から造血細胞貰っていい?」

 

「……好きにするがいい。今更その程度で目くじらは立てん」

 

 思った以上に恩讐に突貫してくれることに、モデルバレットはほくそ笑む。

 

 ミザリ(誠にぃ)もこれには喜ぶだろう。大量の業魔人を作り上げることができれば、派閥内の発言力向上や、テロの誘発にも繋げることができるというものだ。

 

 ゆえに、これ以上此処にいる必要もない。

 

 自分達がアジュカ・ベルゼブブに手傷を負わせ、しかも逃げおおせる。これだけでも、現冥界政府に対してある程度の心理的重圧は懸けれるのだ。

 

 今はそれで充分。それら小さな種を蒔いて育てたうえで、そこから生まれる果実によって、悲劇という美酒を作り上げる。

 

 それによりミザリが歓喜に震えることを想像するだけで、モデルバレットもまた歓喜に震える。

 

 だからこそ―

 

「また会いましょうね、涙換救済(タイタス・クロウ)。今度はあなた達を殺してあげる♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九成Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 その言葉を、俺はきちんと聞いていた。

 

 ああ、お互い様だモデルバレット。

 

 あんたが何なのかはどうでもいい。だが、カズヒ・シチャースチエ(その体)を使って悪を成すというのなら容赦はしない。ぶっ飛ばす。

 

 俺はそれを決意して、そして胸に灯る火を理解した。

 

 イッセーがどうなっているのかは分からない。はっきり言って、俺だってダメージがないわけじゃない。

 

 だが、お前の決意は受け取った。

 

 生きていようが死んでいようが、俺もその覚悟に応えよう。

 

 待っていろ。モデルバレット、ミザリ・ルシファー。

 

 俺の愛する悪祓銀弾(シルバーレット)は、お前達にはくれてやらない。

 

カズヒ・シチャースチエは――

 

 聞こえてないのは百も承知。その上で決意をもって断言する。

 

 これが、俺の宣戦布告だ。

 

――必ず俺が、もらい受ける……っ!

 

 待っていてくれ、カズヒ姉さん。

 

 必ずあんたを、助け出す!

 




 リーネスのパワーアップとして採用したシャイニングホッパー。仮面ライダーゼロワン系列は性質上原作の物をそのまま出しやすいので、こんな形で出してみようかと思っております。

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