好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
色々考えた結果、どん底部分を十二時間ごとに連投するという形にしました。日美子編といえる日美子忌憚ですが、三話がとにかく鬱で、そこから瞼の裏の誓いとその後の顛末もあるので、そこの部分は別計算で行こうかと……というか、瞼の裏の誓い関連はアゲ側ですので、そこで月曜日に鬱度をちょっと削った方がいいような気がしましてね、はい。
そんなわけで、土日を鬱くしてしまうことをご容赦ください。……いや、本当にごめんなさい。
限界を超えると、何かが反転する。
私がそれを実感したのは、いったい何時だったろうか。
少なくとも、今思い出しているこの時間帯でなかったことは断言できる。
「いや~。十代前半の女の子に思う存分出せるって、そうそうない機会だから助かったね~。ありがとぉ」
「ハイハイ、ありがとねー。じゃ、さっさとシャワー浴びるからね」
あと数年で十年ぐらいの付き合いになるおっさんにそう答えながら、私はねばついた体をさっぱりさせたいのでシャワーを先にもらうことにしていた。
向こうが平然と楽しめている関係の間なら、私の要望や都合にもある程度配慮してくれるのは、外道ゆえの余裕って奴なんだろうと、その頃から何となく思ってはいた。
これを逆手にとってそれなりにおねだりしてお小遣いやら欲しい物やらをせびるのが、当時の私の処世術だ。
加減の調整が面倒くさいので、せびるのはちびちび少しずつ。安い奴は直接せびって、せびった小遣いを貯めて高いのを買うプロセスすら組んでいた気がする。
「おっけー! いやぁ、良いグループに参加させてもらったよ」
「これからもよろしくね、日美子ちゃん」
「たまにはみんなでじゃなくて、一人一人とってのもいいのかな?」
「はいはい恐縮ですっと。あとその辺はおっさん達とまず話し合ってからね~」
あとから参加してきたおっさんやら兄ちゃんやらに適当に返事しつつ、私はそのままバスルームに入っていく。
普段なら風呂場でもやりたいぐらい盛りっぱなしの連中だけど、この日は二時間ぶっ続けだから、流石に弾切れっぽくて助かった。
熱いお湯で体の疲れを流しながら、ふと鏡に視線を向けた。
まだお湯を浴びただけだったから、体は特に洗ってない。
だから、盛っている奴らがノリで書いてくる落書きも、普通に体に描かれたままだ。
ちゃんと洗えばとれる程度のインクで書かれているそれは、鏡に映っているから別の読む気にもならない。
それを無感動に洗って流しながら、私はふとぼやいた。
「……あ~。なんで生きてるんだろ、私」
分かってはいる。この頃の私は、常にやけになっていると言ってもいい。
兄に対する想いを拒絶され、その直後に侵されて純血を散らされた。そしてその写真で脅されて、犯す男はどんどん増える。
面倒を見てくれるおっさんまでもが参加するとか、もう一周回って笑えてくるだろう。同じ屋根の下で面倒を見ている、自分の娘と仲の良い少女を性欲のはけ口にするとか最悪だ。とどめに奥さんも知っていながら、特に夫婦仲が変わらないのが厳しい話だ。
魔術回路を自覚的に保有している一族は、後継者の回路をよりよくする為に優生学を活かして交配相手として選ぶことが多い。あの二人もその傾向であり、元々おっさんは二十歳未満じゃないと興奮できないらしい。魔術で無理やり射〇させるとか、頭がいかれてる関係だとすら思う。
……十年近く、道間日美子はやけになって捨て鉢な人生を送っている。普通の少女なら絶望して心を壊すか、耐えきれず自殺するような生活を、一周回って楽しもうとすらしている。
快楽と小遣いが得られることをいいことに、いろんなものを見ないふりで生きている。
それがこの頃の私の人生。
何もかもが糞ったれな、糞のような少女の毎日だ。
ふと、そんな記憶が蘇っていると、声がかけられる。
「どうした日美子。ぼんやりとしているうえに不機嫌に見えるが」
その心配そうな声に、私はぶんぶんと首を振って意識を切り替えた。
「ゴメンゴメン。昨日の夢が悪夢でさぁ? 思い出してたらちょっと不機嫌になっちゃって」
声をかけてくれたのは、私がお世話になっている家にホームステイしている、アイネス・ドーマ。
分家や海外に渡った家を含めれば、生きている奴だけで歩兵一個大隊は作れるっていう、かなり構成員が多い一族だ。
その中には外国で小規模なグループまで作れる場合もあって、アイネスはイギリスの出身。
イギリスの家ではかなりデカい感じの一族で、ちょっとした一族同士の交流も兼ねて、日本に三年ぐらいホームステイすることになった。
ま、本家にそのままって程ではないし、実力もそこまで高いわけじゃない家だけどね。それなりに人間社会だとでかい感じになってるから、その辺りの貢献度って感じだ。
私や誠にぃ、そして乙女ねぇが預かってもらっているのもそういう理由だ。便利屋的なところだけど、それなりに金も貰っているからまぁそんな感じ。
だけどまぁ、年は近いけど魔術回路がめっちゃ優秀なアイネスが、私達に偉ぶらないで仲良くなってくれたのはちょっと意外だ。
「でもさーアイネス。アイネスってあっちじゃ貴族的な感じなんでしょ? 私らみたいなのと仲良くなっていいの? うるさい人とか出てこない?」
「気にするほどでもないさ。貴族的だからこそ、不遇な下民には手を差し伸べるという手合いもいるからな。最悪でもあれだ、両性愛とか適当言って愛人にでも抱え込む」
「うっへぇ」
何時の間にか先に行ってる誠にぃ達を追いながら、アイネスも別の意味でえげつないところいるなぁって、会話してて思った。
いや、アイネスのところって悪魔とも縁があるらしいし、悪魔ってハーレム作ったり愛人豊富だったりすることもあるみたいだしなぁ。その辺り、やっぱり違うところはあるのかな?
誠にぃ相手に色目を使ってくれないところがあるからありがたいけど、ちょっと気になるというか不安になるというか。
「……ちなみに、誠にぃとかはどうなの? 魔眼持ちだから優秀だと思うけど。私的にはマジ結婚したい」
それとなく、私はその辺りを探ってみた。
無理だって分かってる。でも、それでも不安になってしまう。
今更だって分かってるけど、それでも嫌なものは嫌だから。
「私から誠明に粉はかけんよ。乙女に悪いだろう?」
……だから、その返答はある意味で予想通り。
それでもほっとして、むっとする。
アイネスが誠にぃを狙う様子がないことにほっとしている。そしてその理由が乙女ねぇに対する気遣いがあってのことだから、むっとする。
無理だって分かってる。乙女ねぇと誠にぃが、きっかけさえあればすぐそっちに転がるって、誰が見ても分かってる。たった二年半でアイネスでも悟ってるんだから尚更だ。
だけど、私は誠にぃが好きだ。
どれだけ犯されて汚されても、それだけは私の大切な宝物なんだ。
それを押し殺して、私はアイネスと一緒に三人を追いかけた。
「おーい! 遅いわよ二人ともー!」
そして追いつきかけていると、私達を預かっている家の娘な、道間七緒がちょっと怒りながら手を振っていた。
七緒は元気いっぱいで、私達の間だと一番引っ張るところがある。色々な提案をしてきっかけになるし、魔術回路も可もなく不可もなく。家主の娘だからって偉ぶらない。
ただかっこつけたり不意打ち喰らうと、すぐポンコツになるけど。
「ごめんごめーん! ちょっと話してたー!」
「今すぐつくからもうちょっと待てー!」
だから私もアイネスも、ちょっと苦笑してから、返事をしながら走り出す。
私達が向かっているのは、アイネスと打ち解け始めてから作ってきた秘密基地。
魔術回路持ちとしてめっちゃ優秀なアイネスがいるなら、家みたいな魔術的防護加護やトラップみたいなのを子供達だけで作れるんじゃないかって感じで、七緒が提案してみんなで面白がって作った秘密基地だ。
学校の裏山に作ったこれは、一年以上かけて山全体に処置を分散設置している。
だから最初に作った基点に登録してる私達以外は、大人の実力者だってすぐには見つけられない。ただの人間なら神器持ちでも辿り着かないし、そもそも歩いて着けないところに気づけない。
ぶっちゃけ年単位で作ってるからか、この秘密基地はマジですごい。
裏山全体を使って仕込んでいるから色々機能が仕込まれている。視覚妨害を兼ねた常緑樹でカバーされた小さな空間には、裏山中にしみこんだ雨水が集まった泉がわいたりしみこんで消えたりする、ちょっと幻想的な光景だ。使い魔にできる小動物が集まるよう、食べれる木の実が育つ植物や、食用や薬草にできる野草も裏山中から集めて植えているので、ちょっとした魔術用の素材も集められる。
秘密基地は温度も自動である程度調節出来る。夏は日陰もあるからそこまで熱くなく、そよ風が常に吹いているから居心地がいい。冬も地熱をちょびっとずつ集めているからあんまり寒くないし、魔術的に泉を調整すると、泉の一つを足湯にできる優れもの。今年の冬は足湯がブームだ。
更に木漏れ日が当たる場所には、使い魔の練習を兼ねてゴミの廃棄場から集めてきた、太陽電池が配置されている。これは魔術的な流れでこれまたたくさん集めてきた古いバッテリーに溜め込まれていて、また魔術的に繋げたクッキングヒーターと繋がっているので便利空間。
そんなところは私達の秘密の遊び場で、大人達もどうやら気づいてないっぽい。
で、私達は今日、そこにピクニックに来ている。
「生卵腐るわよー! 乙女と誠明で熱いんだからさー!」
七緒は誠にぃ達に当てられてるらしい。
だけどまぁ、生卵が傷んだからそれは最悪。折角古い飯盒を探してあさって、炊き立てご飯で卵かけご飯なんて目論見をしてるのに台無しになっちゃうな。
「私の卵かけご飯用魔術を舐めるなよ? 例え室内常温で三日経とうと、卵かけご飯は問題なく食べれる!」
「そっちじゃないから! なんでそこに全力投入!?」
「アイネス。来年イギリスに戻って大丈夫?」
アイネスが胸を張ってあほなことを断言したから、七緒はまじツッコミだし私もちょっと不安になった。
生卵って、日本以外だと食べたりしないそうだけど……マジで大丈夫かな?
ちょっと不安になるながら秘密基地に入ると、そこではすでに焚き火の準備は万端。
煙で気付かれないように魔術的措置をやっている二人が、こっちに気づいて振り返った。
「日美子やアイネスも手伝ってくれるかい? 乙女と僕だけだと不安でさ」
そう苦笑するのは、私の最愛のお兄ちゃん。道間誠明。
ちょっと線が細くて頼りないところはあるけど、優しいし一生懸命頑張っている。あと顔もいいし、身体能力はそこそこある。
そして隣には、日本人ではありえないような桃色の髪の女の子。
……その年上の子は、私に振り替えると憎たらしくなるような満面の笑顔で、ちらっと誠にぃを見ながら微笑んだ。
「やっぱり私だと魔力だけだから。……お願いね、皆」
道間乙女。道間家の一人で、私や誠にぃと同じように引き取られた子。
魔力の量だけに特化した無駄にとがった魔術回路が特徴で、量においては並みのリーネスを圧倒的に上回っちゃう子。
私にも優しいし、ダメなことをしたらちょっと厳しいし、いいお母さんになれるって思う。
「ちょっとー! 私はのけ者なの、誠明!? 私だってそれぐらいできますー!」
「まぁまぁ。誠明もちゃんと呼んであげなきゃ」
「……えっと、ごめんね?」
「気にしなくてもいいだろう。基地作りの時にうっかり火をつける場所を間違えた失態があるからな」
そんな感じで仲良く会話する皆との毎日は、本当に楽しい。
糞みたいな奴らに抱かれてることを皆は知らないし、教えたいとも思わない。知らないでいてくれる方が、きっと笑顔は曇らないから。
最近はそこそこ便利だし、実際テクはあるから気持ちいい。だから尚更、知られたくないし知らせる気もない。
知らせて全部終わったところで、何がどうなる?
嫌な思い出が皆に知られて、皆も「何も知らずにのうのうと」なんて気分になる。
だから、何も言わなくていい。今は楽しいんだから、それを壊したくない。
そう思いながら、私は自然な笑顔を魅せれる。
「……じゃ、そろそろご飯炊こっか?」
本当に今は楽しいから、だから自然と笑顔が浮かべられて―
「うん。ほら、誠明も手伝って」
「ああ、分かってる分かってる」
―その二人が笑顔を交わしているところを見て、何かが溜まっていることを自覚したのは、何時からだったろうか。
そしてそれから半年とちょっとが過ぎ、アイネスはイギリスに帰国した。
そして春休みも終わって、今度は七緒がアイネスのところにホームステイだ。
しかも七緒がいなくなった所為で、おっさんはタガが外れたのかちょくちょく私を呼んでくるし、困ったもんだよと思ったものだ。
「も~。自分の娘の友達相手に、週三で頼む、普通?」
「だからだよ~。七緒とエロいことするわけにもいかないじゃん? いやぁ、母さんが誤魔化しを手伝ってくれるのはありがたいよ~」
「世話してる子供と自分の夫がエロエロすんのを手伝おうとか、どんだけだよね~」
っていうかなんで、こんなおっさんとあんなおばさんから七緒みたいないい子が生まれるんだか。
ちょっと抜けてるところはあるけど、一緒にいて楽しいんだよなぁと、そんなことを思ったものだ。
そんなわけで、おばさんのアリバイ協力もあって、私はこうしておっさんとエロエロしてから帰ろうとしているわけだ。
それなりに周囲を警戒しながら、買い物のお手伝いって感じにして家に帰っていく。遠いところの買い物と引き換えに、晩御飯を奢ってもらうとかそういった体裁だ。
そんな風に車で帰っていると、ふと窓ガラスに自分の顔が映っているのが見える。
そして、ちょっと離れた橋を歩いている、カップルとしか思えない一組の男女が、透けるように見えた。
……それが、誠にぃと乙女ねぇだって気づいた時、だったのだろう。
道間日美子の何かが、決定的に裏返ったのは。
そんなわけで、土曜日の夜からヘビーな話になってきました。
……いや本当に済まない。土曜の午前中は所用があり、金曜の午後も疲れが強くて、予約投稿をしていなかったのです。
そして日曜日は基本鬱になる話なので、さらにごめんなさい。