好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
日美子忌憚第二弾。今回は落ちるところまで落ちるまでを書いていきます。
ちなみに視点ですが、カズヒ視点でもあり、当時を生きている日美子の視点でもあり、そんな二つの視点が混ざり合っている状態です。
夢を見ているとき、それが夢だと自覚しないということは数多いと思います。少なくとも自分の場合、夢を夢だと自覚すると大抵目覚めます。
なので、この視点はカズヒの人格と日美子の人格がマーブル模様状態になっていると思っていただきたいです、はい。
何かが決定的に裏返ったのか、曖昧なのには理由がある。
そこでいきなりおっさんを脅したり、乙女ねぇや誠にぃに対して凶行に及んだわけじゃないからだ。
ふとした時に、何かが裏返った。そして誠にぃを手に入れる為に、乙女ねぇをけり落とすと決めた。その為に都合がいいおっさん達を動かす為に、弱みを握ることも決めた。
三か月ぐらい、更に弾けた風に見せながら写真を撮ったりして保存。更にそれをデコイに、サイコロでインターバルを決めて録音をするといった小細工もやった。そして気を見計らってそれを見せつけながら、「乙女ねぇを堕とす手伝いをするから、私に対して避妊を徹底する」ことを確約させた。
保険として秘密基地にそれらの元データを隠すことも躊躇しなかった。異能と関りのない友達に暗示をかけて、予備を持たせて隠させることも躊躇わなかった。
友情をすべて踏みにじるような行為に、何の感慨も抱かなかったと覚えている。それほどまでに、私の心は誠にぃを独占することだけに終始していた。
そして契約を結び、一か月以上かけて計画を練った。
乙女ねぇを堕とす為だけの施設をいくつも確保して、更に私が見て楽しんだり密告させない為の脅しようとか言って、誠にぃに見せる為の映像も記録できるようにした。
そこまでできたら後は簡単。
「……乙女、ねぇ」
そんな風に、誠にぃがいない時を見計らって涙目で乙女ねぇを連れ出した。
ぽろぽろと、無表情で涙をこぼす。テレビドラマとかアニメとかを参考にしたけど、自分がこんな簡単にウソ泣き出来るなんて思ってもみなかった。
あの時、顔色を変えて私を心配してくる乙女ねぇに、何を思っていたのだろう。
獲物がかかったとほくそ笑んでいたのか。今まで気づかなかったくせに、何を心配していると怒っていたのか。それともただただ慎重に、うまく誘導するための方法を考えていたのか。
確実に覚えているのは一つだけだ。
「もうやだぁ……死にたい……助けてよぉ……」
「……わかってる。大丈夫だから、私に任せてっ」
涙をこぼしながらも強い決意で抱きしめてくれた乙女ねぇが、なんとなく暖かかったなぁって思ったことぐらいだ。
そこから後は簡単だ。
こっちは入念に準備してからだったから、乙女ねぇはあれよあれよと交換条件で自分が犯されることを呑んだ。
マジックミラー越しに泣いて犯される乙女ねぇを肴に、趣味の悪い兄ちゃんと交わりながらあざ笑ったのを覚えている。
思えばあの時、声が聞こえていればよかったんだ。防音を踏まえた魔術をかけて、声が漏れないようにしてればよかった。カメラのマイク越しに声を聴くなんて手間を面倒くさがればよかった。
……いや、違う。
もしそういう手段をとるなら、最初っから一緒に犯される方向になったかもしれない。その方が乙女ねぇが絶望するだろうけど、目的は自殺される可能性込みで苦しめることじゃなかったから、抑えただけだ。
とにかくいろいろと動くのが大変だったのも覚えている。
うっかり誠にぃがエンカウントしかけたので、普段甘えているノリでタックルをして気を引いたり。乙女ねぇが呼び出されるのを知られないように、甘えたりして気をもんだりしたものだ。
そのまま絶望させて引きずり込んでもよかったけど、乙女ねぇは一年そこらで心まで堕ちてくれた。
「……ねぇ、気に入られる方がいいと思うから聞くんだけど、小父様たちって好きなプレイとか、格好とかあるのかな?」
そう、期待に満ち溢れた表情を隠せていない乙女ねぇを見たとき、笑い出すのを抑えるのに必死だった。
一生懸命頑張って、私を守ってくれている。総勘違いしている風に表情を取り繕うのは苦労したと思う。
むしろ教えられた乙女ねぇが、喜んでいることを隠せてないことが滑稽だった。そっちで笑い出さないようにするのも大変だった。
だけど、だからこそ私はこの時、自分が勝てる可能性に震えたのだけは覚えている。
乙女ねぇはもう終わった。私が十年以上かかっても、結局完全にのめりこめなかった、堕ちきれなかったおっさんたちに、夢中になって魅了されてる。これが終わってなくて何だっていう。
乙女ねぇと別れて、一人でカラオケボックスに入って、大音量で音楽を流しながら防音の措置を施して、私は我慢することをやめた。
「……あ、ははははは……っ」
一度零れると、もう止まらない。
生まれてから一度も感じたことがない感情を感じる。
嗜虐的な愉悦とはこういうものか。相手を踏みにじることがこんなに愉しいなんて、知らなかった。弱い者いじめをしたがる連中の気持ちが、わかってわかってたまらない。
背中を曲げて、転げまわって、腹を抱えて盛大に笑い転げる。
「やったやったやったやったぁああああっ! ざまぁみろぉっ!」
生まれてこの方、こんな暗い快楽を感じたことなんてなかった。
悪人が人を虐げる理由が分かった気がする。おっさんたちが私たちを犯して笑ってられる理由がよくわかる。
そりゃやるよ。こんなの知ったら、またやりたいって思うやつはたくさんいる。そんな風に思えるぐらい、心が軽く酔いしれて気持ちがいい。
「ざまぁないわよ乙女ねぇ! 一生そこで犯されてろぉ! 誠にぃがいなくてもいいままでいればいいわ!」
バンバンとソファーを手でたたきながら、私は気分が落ち着くまで何十分もそうしていた。
そしてようやく落ち着いて、私は乾いたのどを潤してから帰ろうと、起き上がる。
その時、ふとテレビの画面に映った自分を見た。
「……あれ?」
滂沱の涙ってのはこういうことかっていうぐらい、私の顔は涙でめちゃくちゃになっていた。
生まれてこの方、こんなに泣いたことなんて一度もない。誠にぃに告白を断られた時も、そのあとおっさんに犯された時も、こんなに泣いてないって断言できるぐらい、私は涙を流していた。
うれし涙でここまでボロボロ泣けるのかと、私はきょとんとしながら涙を引いた時、そう思っていた。
今にして思えば、私はそう思い込もうとしていたのかもしれない。
コピーしたDVDを誠にぃが見つけられるように仕込んでから、私は全部をばらすタイミングをずっと見計らっていた。
ちょくちょく新しいDVDを仕込むたびに、次の日に誠にぃが憔悴する。それを心配しながらも鈍感な対応に見せかけながら、私はめちゃくちゃな感情をただ喜んでいる風にごまかしていたのかもしれない。
もちろん、あのおっさんたちが私を犯すのをやめるわけがない。いくら何でもそれをすると、向こうが変な暴走をするかもしれないからだ。
なのでまぁ、新しい記録映像を貰うときなどは、ついでに股を開いてあげたものだ。
「……ねぇ日美子ちゃん? そのDVD、ちゃんと取り扱いには気を付けてよ~?」
「わかってるって。個人的な用事に使うだけだし、約束ちゃんと守ってくれてるなら、流出なんてしないって」
そんな感じで、援助交際みたいなノリでファミレスでだべったりしつつ、私はおっさんとお茶をする。
そう思いながら唐揚げを食べるけど、なにか味が変わったような気がする。
味がすごい新鮮に感じる癖に、どこか美味しいとは思えない。
今までにないぐらい心が解き放たれたとすら思っているのに、どこかが沈み込んでいるような気がする。
そんな妙な感覚にイラついているからか、おっさんが頼みごとを言ってきたときはいい機会だと思った。
で、そのまま一緒に連れ立ってついたのは、そこそこの規模の公園。
私が誠にぃに告白して、誠にぃに拒絶されて泣いて、このおっさんに初めて犯された公園だ。
久しぶりにこの公園で私を犯したいとか、また変態極まりないことをするおっさんだと、割と思ったものだ。
そして使い魔で常に警戒していた私は、私たちを誠にぃが見ていることに気が付いた。
……いい機会だと、私は確信した。
もう一月以上前に、乙女ねぇは妊娠が確定した。
妊娠検査キットはこっそりもらってずっと携帯している。どこで誠にぃにばらしてとどめを刺すか、見計らっているタイミングだったからだ。
だから誠にぃに見せつけるように、私はおっさんにキスをする。
「……え、いいの? だって―」
「―報酬の前払い。誠にぃがいるから、周りが目に入らないぐらい激しくしてほしいんだよね」
……そこからは、とにかく誠にぃを動揺させるためにノリノリで交わった。
聞こえてない風を装って、乙女ねぇを貶めたのが私なことも、ノリノリになっていく乙女ねぇの様子も語りながら、誠にぃに不意打ちを叩き込んで気絶させるまで交わった。
そのあともまだ出したりないおっさんに合わせて、避妊はしっかりしたうえで気絶した誠にぃの前でやる羽目になったのはさすがに苦笑ものだ。
で、そのあと誠にぃを家に運んで、動けないように手足をベッドに括りつけてから、私はシャワーを浴びた。
今更な気がするけど、初めて誠にぃと私が交わるんだ。できれば最初は綺麗な方がいいと、妙なところで乙女心を発揮していた。
とにかく派手にしようと、お尻もきっちり洗浄した。
口も、お尻も、もちろん膣も。全部を誠にぃに味わってもらいたいし、全部で誠にぃを味わいたい。
この時、私は心の底から決戦の時だと確信した。
「……あぁ」
「……あ♪」
全てを語り、全てが終わったことを見せつけた。
その時に、急に誠にぃは大きくなった。
最初っから、すっごく気持ちよかった。そりゃおっさんたちみたいに経験豊富の技量があるわけでもなし、絶対的な名器ってわけじゃないから気持ちよさは物足りない。だけど同時に、好きな人としているからこその柔らかい満足感があった。それとは別に私の勝利と誠にぃの敗北を突き付けて、念願をかなえた達成感とか、テンション極まって脳内麻薬がドバドバ出ている感じもあった。
だけど、あの時誠にぃはとっても気持ちよくなった。
だからちょっと気になって、誠にぃを観察するように見ている。
……その、何処までも幸せそうな陶酔の表情に、私はすべてを忘れて見とれてしまった。
私の目を見て、本当に大切なものを見ているかのような目を向けている。
……勝った。
その確信を、これ以上にないほど感じた。
誠にぃは壊れた。乙女ねぇは壊れた。そして私は誠にぃをつかみ取った。
だから、ゆっくりと誠にぃの拘束を外しながら、私はほっとした気分で指示かに告げる。
「誠にぃ。世界は、誰かの幸せのためにできてなんていないの」
それは、私が痛感している真実だ。
「世界はいつだって誰かの幸せを踏みにじる。愛や正義が必ず勝つわけじゃないし、悪党が最後まで幸せに生きることだってある」
誠にぃが私を受け入れなかったように。
おっさんたちが社会的に強者側なように。
だから、私も決意した。
「世界は勝とうとして、勝つために必要なものをつかみ取ったものに優しいの。だから、乙女ねぇとそのまま幸せになれると思ってた誠にぃが、誠にぃを手に入れて幸せになるために悪になった私に全部壊されるのは、当然なの」
そういいながら拘束を解いても、誠にぃは私に暴力を振るわない。
殴らない。叩かない。首を絞めない。殺意も憎悪も怒りも向けない。
誠にぃは壊れた。決定的な何かが終わった。その確信が、私に最後の一手を踏ませる。
すでに全裸になっている状態で、私はゆっくり心から微笑みと共に、股を開いて性器を見せる。
「何もかも失ったかわいそうな誠にぃを、私は今から手に入れる。……いっぱい愛してあげるから、誠にぃは私だけのものになってくれる?」
その言葉に、誠にぃは慈しむ笑顔と共に、そっと私のほぉをなでる。
「……きれいだ。君も僕も、今までで一番きれいだよ」
そしてそっと口づけを交わしてくれる誠にぃに、私も我慢が限界を超えたのを覚えている。
……空が白む頃、私を優しく抱きしめて眠る誠にぃの、安らかな横顔を見た。
私は、この時人生で初めて勝利を掴んだのだと、そう思い込んでいた。
勝利を掴んだと思ったその時。真に勝利を掴んだのは果たして誰だったのか。
……語るまでもない。勝利の形を悟り、勝利の美酒を初めて味わった、悪鬼明星に他ならない。
そう、欲した勝利が永遠に訪れないのだと、悪鬼伴侶に呑まれし悪祓銀弾は、己を眺める形でようやく悟ってしまったのだ。