好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
本日はインガ回であると同時に、イッセーたちのデートもチョイだしですがやっていきます!
和地Side
そんなこんなで、デートもいい加減折り返し地点だ。ここからも男として頑張らないといけないだろう。モテる男、頑張れ!
そんな感じで今日はインガ姉ちゃんのターンだ。
そしてそのデートなんだけど―
「……ぷはっ! ほら、取れたよ?」
「ありがとうお姉ちゃんっ」
そんな感じで小さな女の子と、女の子が落として半分流されてた髪飾りをとってきたインガ姉ちゃんは、どっちも水着だ。
ついでに言えば俺も水着だ。周りの人も全員水着だ。
……そう、俺達は屋内温水プールに来ている!
実はインガ姉ちゃんは水遊び全般が趣味であり、フェンシングと並ぶ特技が潜水だ。たぶん海女さんとかで食っていけると思う。
そんなインガ姉ちゃんたっての要望であり、水着もレンタルなので問題なくレッツゴーだった。そして一通りの温水プールを愉しんだ後、流れるプールで子供が髪飾りを落として泣いていた時、速やかにインガ姉ちゃんは動いたわけだ。
あとついでに迷子になっている。流れるプールでちょっと親御さんが目を離した隙に、勢いよく泳いで行ってしまったようだ。
なので迷子センターに連れて行って、俺達はデートを続行する。
……帰る前に一応覗いておこう。しかるべき場所に預けたとはいえ、万が一の可能性がある気もするしな。
ガチの命がけで何とかしている者として、責任感はしっかり持って行動しなければ。
そんな風に俺が気合を入れ直していると、インガ姉ちゃんはクスリと笑っていた。
「……あれ、俺何かしたか?」
「ううん。ただ、あの時のちっちゃな男の子が、ずっと前から言ってたことをずっと続けてきたんだなぁって思ってたら……ほっこりしたっていうか感心したっていうかね」
むぅ、ちょっと照れるな。
顔が赤くなっている自覚がある。これ、ちょっとどうしたものか。
……いやまぁ、褒められているようなものだよな!
よし、頑張る!
「なら、涙の意味を変える男らしく、泣いてた女の子に嬉し泣きさせるようなデートをしますかね?」
「……ふふっ。だったら今日だけは私が独占だよね?」
よし、このままデートで勢いよく進むとするか!
アザゼルSide
まぁ、旧魔王派のシャルバは死んで、英雄派の曹操達も壊滅的打撃を受けたわけだ。
ちょっとは平和を満喫できるだろうし、俺も総督を引退したから趣味に走るかね……と思ったんだがな。
「で、先生? 変な実験とかしてませんよね?」
「なんでお前が見に来るんだ」
一番見に来られると困る女が出てきやがった。
自分が正論で人を殴るのではなく、正論が人を殴る時に自分を使わせる女。
正義に味方する必要悪を自認するこいつは、ある意味悪の堕天使である俺の天敵だ。
しかも俺の実験室に来るとか、何を考えている!?
「心配しなくても、馬鹿なことをしてないのなら私は有害ではないですよ。ほら、差し入れも買ってきましたから」
お、駅前のあんまんだな。
コンビニじゃなくてマジの菓子屋から買ってくるとか、心構えは立派だが金は大丈夫かよ?
「学生が無駄遣いしていいのかぁ?」
「組織の金を私用で使うよりはましです。それに一応ハードな職場ですから、お給金はしっかり貰ってますからね」
そう言いながら、ペットボトルのウーロン茶に紙コップまで出して、カズヒは隣に座り込んだ。
「……ちょっと気になるところがあったので、いっそのことトップの時期に関わっていただろう先生に質問があるんですよ」
「なんだぁ? ミカエルに怒られそうなことは今のところしてねえぞ?」
俺は割とマジな返答をしたんだが、カズヒの奴は真剣な表情で俺の目を見つめてきた。
……割とマジな目だな。
「組織全体としては、公式に転生システムを採用しないそうですね。良かったんですか?」
「サーゼクスにも似たようなことを聞かれたが、良いんだよ。これは幹部全体の意見でな」
ま、意外っちゃ意外かもな。
三大勢力はどこもかしこも、かつての大戦で減った数が回復しきってねえ。
だからこそ悪魔は転生システムを作り上げたわけだ。で、和平を機に天界もそれを採用し始めている。
なら元々もあって数が一番少ない、俺達堕天使こそ必要だと思う奴はいるだろう。カズヒもその辺疑問に思ったわけか。
だがまぁ、これは本当に大した理由はねえよ。
「言っとくが、
そう言いながらあんまんを食べると、同じように食べていたカズヒが呑み込んでから感心している目を向けてきた。
ぶっちゃけるが、普段の俺を見て感心してほしいな。適度に力を抜いて評価の高い授業をし、生徒からの人気も高いんだぜ?
「……妙なところで賢者みたいなことしますね」
酷い評価だ。
俺は年季が長いし堕天使だから、遊び所を弁えているだけだぜ?
ま、その辺がロスヴァイセとかも不満らしいがな。半世紀ぐらい生きてりゃ、あいつ等だってその辺は……できんかもしれん。こいつらマジで遊びがないところあるし。
リヴァの奴が「長命種ははっちゃけ慣れてないと老害になる」とか言ってたが、めっちゃ納得できる。ハーデスの爺とかまさにその典型だろ。あとロキも。
……ま、カズヒは大丈夫か。
「お前は転生したら絶対に和地たちとつるんでろよ? あいつらが適度に肩の力を抜かせてくれるだろ」
俺が茶化すように言うと、カズヒの奴はちょっと目を丸くしていた。
あと微妙に警戒してるように、数センチほど下がっている。
まったく。俺が気づいてないとでも思ってたのかねぇ?
「……リーネスの独自研究、気づいてたんですか?」
「
リーネスの奴が独自にその辺を研究していたことは気づいていた。
三大勢力に限定すれば堕天使が最も欠点が少ないのは事実だ。更にリーネスが堕天使として生まれた以上、カズヒ達が人間として生まれていれば同じ時間を生きることはまずない。
合理性と個人的な理由の二つから、あいつは昔からそういったレポートに興味を持っていた。リアス絡みのコネを使って、ちょっと悪魔の駒を手に触れて確認してることも知っている。
それにまぁ、和地やカズヒの件もあるしな。
リヴァは半神。ベルナは悪魔の先祖返り。インガと春菜は転生悪魔。
となればまぁ、そういったことも尚更気にするだろう。
「引っ張り上げたんなら責任取りな。長生きするのも一つの取り方だしよ」
俺はそう言うと、リーネスに直接渡すつもりだった
「……これ、悪魔の駒……いえ、その原料ですか?」
「サーゼクスに頼んでアジュカの奴から流してもらったやつだ。組織の技術研究目的だし、ミカエルにも断ってるから問題ねえよ」
ま、これぐらいの融通を利かせる程度の成果は上げてるしな。
俺は思わずきょとんとしている珍しいカズヒの表情を肴に、飲み干したウーロン茶の紙コップにウイスキーと氷を入れながら一杯ひっかけることにする。
「……礼があるなら、今度一杯付き合えよ。お前の年でも酒が飲める国なんていくらでもあるし、ちょっとひっかけにな?」
「……考えておきますよ。これの異形の特権ですかね?」
よっし言質とったからな!
イッセーSide
「ふぃ~」
「ふぅ~」
俺とシャルロットは、足湯に体を震わせた。
ちょっとずつ寒くなってきている季節。足のあったかさと体の涼しさが、なんかいい気分にさせてくれる。
兵藤邸はお風呂が充実してるから、シャルロットも風呂にはだいぶ慣れている。
ただ、足湯……それも温泉は初めてだろうからちょっとどぎまぎしてたけど―
「―これはこれでいいですね。なんというか、足だけがあったかいのが新鮮です」
―ご満悦みたいで何よりです!
そう、今俺達はデートの真っ最中。
リアスとデートすることになったり、九成が連続デートしたりとかで、こんな感じで俺もデートを連発している。
……彼女いない歴=年齢の、もてない男だった俺が、ついに連続デートなんて大変な幸福を味わせるなんてなぁ。
しかも近場に温泉があり、無料で楽しめる足湯があるなんてラッキーだ。温泉饅頭とかお土産とかに金を少しだけ使ったけど安上がりだ。
いや、こういうデートもなんていうか……いいね!
「あ~。最近本当にバトルとか多いし、体が一度なくなってるからなんていうか……癒される~」
「そうですね~。私もあの時、
なんだよな~。
……俺とシャルロットの星辰光は、ヒマリやヒツギの星辰光と同じで、二人一組で発動しないと使用することがまずできない。
これはリーネスが色々調べたところによると、「一人が二人となって星辰光を使用している」状態になっているから生まれたバグだそうだ。
前世が同じ道間乙女だったヒツギやヒマリはまさにそれ。俺とシャルロットの場合も、シャルロットが俺を依り代としたサーヴァントであることから俺の異能としてカウントされたんじゃないかって話だ。
反面、その結果のバグとして、本来あり得ないレベルの一点特化型星辰光になっている。
ヒツギとヒマリの場合は付属性、俺とシャルロットの場合は拡散性が、それぞれ計測不能。
俺とシャルロットの場合、サーヴァントとしてのパスの繋がりもあったことで産まれたバグって推測されている。なので、パスの繋がりを持続していれば地球の裏側に相手がいても、別の世界にいても発動できる。
ヒツギとヒマリの場合は付属性が天元突破であり、リーネス曰く「理論上はフュージョンできる」らしい。ただその場合、記憶とかの状態がどうなるかが微妙に分からないらしい。
……俺としては、今の使い方で良かったと思う。
ヒマリとヒツギはヒマリとヒツギだ。前世は道間乙女であっても、今更道間乙女に戻ってほしいとは思わない。
これも俺の我儘だけど、つまり俺がそんなことさせる必要がないぐらい頑張れればいいだけだしな。
俺はそんなことを思いながら、缶コーヒーをちょっとすする。
シャルロットも缶のミルクティーを一口飲んで、ほっと息をついた。
「「ふぅ~」」
あ、こんな空気もなんかいいかも!
和地Side
でかいプール施設なだけあり、カフェコーナーなどもあったのでそこを昼食ですます。
そしてサウナでゆっくり体を温めながら、俺達はほっこり休憩タイム。
そして午後もプールやジャグジーを愉しんで、そして今は夕暮時。
そろそろ夕食をどうするかも考えるべきだろうが、さてどうしたものか。
インガ姉ちゃんはビーフシチューが好きだったからな。やはり洋食店を狙うべきか。
ガチ目で色々考えるべきだな。気合を入れて動かないと―
「……」
―ふと、インガ姉ちゃんの横顔を見て、思考が止まった。
楽しんでいたと思う。愛されていると思う。
ただ、ふと何かを思い出したかのようなその表情は悲しげだった。
「インガ姉ちゃん」
俺は、そっとインガ姉ちゃんの手を取った。
何もかもを常に言い合うとかは無理だろう。愛する者同士とはいえ、プライベートという概念ぐらいはいるはずだ。
だけど、何か思いつめることがあるなら相談してほしい。
解決策が出るとは限らない。だけど、型を借りれるだけでも何かが救われることもある。
俺は、インガ姉ちゃんにとってそういうことができる相手でありたいと願っている。
「……あ、ごめんね? 心配かけたかな」
苦笑いを浮かべながら、インガ姉ちゃんは空を見上げる。
「なんていうか、ふと思ったんだよ。……私は、弱いなって」
「そんなことないだろ。グレモリー眷属は比較対象が悪いぞ?」
冗談抜きであれは比較対象が悪い。インガ姉ちゃん、普通にプロの上級悪魔が率いる眷属にも通用するからな?
あの伝説級にすら通用する猛者たちは、比較対象にしてはいけません。俺も大概肩を並べているけど、自分で言うことじゃないが遠くで褒め称えたりするような奴らですからね?
ただ、インガ姉ちゃんは頷いてから首を横に振った。
「性能というより精神だよ。……今日は、両親のところに行くいい機会だったのにさ」
ああ、そういうことか。
インガ姉ちゃんは、両親から絶縁一歩手前だ。
それだけの事態に関与しているし、しかもそのあと転生悪魔という形で行方知れずになっているようなものだ。
それを自らどうにかしたいと願いながら、積極的に動けない。
それは、きっと弱さと言われても仕方がない。
だけど……だ。
「……カズヒ姉さんも俺も、弱いことそのものを罪にはしたくないと思ってる」
それは、はっきり伝えておく。
嘆きの涙を流すのは、大抵流させる奴より弱い奴だ。
カズヒ姉さんも、道間日美子はそうだった。
その涙をどうにかしたいと、幼心に思った俺が、弱さそのものを罪とはしたくない。
邪悪から尊ばれるべき弱者を守るカズヒ姉さんも、敵より弱いがゆえに泣いてしまう者を救いたい俺も、弱者に寄り添うことこそが理想なんだ。
少なくとも、それを投げ捨てたいとは思わない。
だからこそ、俺はインガ姉ちゃん手を両手で包み込む。
「……次、機会があったら一緒に行こう。俺だけじゃ頼りないなら、カズヒ姉さんも連れて行こう。いや、リヴァ先生達も巻き込むか」
いっそのこと、リアス部長達に契約として補佐をしてもらうのもありかもな。
色々大事になりそうではあるからなぁ。カズヒ姉さんとかリアス部長が間に入った方が、ゴタゴタとかはないかもしれない。
いや、こういう時こそ年の功。アザゼル先生を引き連れるのもありかもな。
「和地君、絶対凄い大事にしそうなこと考えてるね?」
インガ姉ちゃんはちょっとツッコミを入れてから、少しだけ肩の力を緩めてくれた。
……確かに、インガ姉ちゃんは俺の周りの女性で、一番弱いだろう。
戦力と精神、その両方のつり合いならば、間違いなく一番弱い。それは事実というしかないだろう。
だけどさ、俺は言えることがある。
「俺はインガ姉ちゃんが好きだ。弱いとこもあるだろうけど、それを踏まえたうえでインガ姉ちゃんが好きだ」
そう、そこだけは間違いなく言える。
俺は強い弱いだけで、好きか嫌いかを決めたくない。愛する女性をそんな数値だけで決めたくない。
俺はカズヒ姉さんを強いだけで好きになったんじゃない。俺はインガ姉ちゃんが弱いだけで嫌いになったりしない。
だから、はっきりと断言できる。
「何かあったら俺もだけど、周りのみんなも頼ってくれ。報告、連絡、相談をしっかりしてからなら、そうそう嫌な顔はしないはずだよ」
俺以外にも、インガ姉ちゃんを好きな人はいっぱいいるからさ。
そんな俺の気持ちが届いたのか、インガ姉ちゃんはほっとした表情で、俺の手を握り締めてくれる。
「……うん、大丈夫。信じるよ」
そんな風に、俺とインガ姉ちゃんは微笑み合い―
「……おいおい、あれがバカップルって奴か?」
「やっべ。現実で初めて見たな」
「彼氏さんも彼女さんも綺麗で似合ってるぅ~。ちょっと羨ましいかも?」
―周りの視線が集まりまくっている!?
「え、あ、その……お目汚し失礼しましたぁ!」
「う、うわわわわ!? 和地君ストップ!?」
思わず、俺はインガ姉ちゃんを抱きかかえると全力ダッシュで離脱する。
あ、これ俺の初お姫様抱っこかも!?
「インガ姉ちゃんは自慢していいぜ!? これするの初めてだし!」
「この流れだと自慢できないって!」
ごもっともです。
……よっぽど恥ずかしかったのか、帰りに寄った洋食店で高いワインまで開けられました。
時折周囲の視線を忘れるのは、俺の悪い癖だな、うん。反省して次に生かさないと!
たぶん無理な気がするのは、自分でもどうなんだろうかなぁ?
気遣いができるいい女シャルロットによる熟年夫婦のようなデートをイッセーが裏でしている中、和地は高校生デートの定番みたいなノリをインガとしております。
そして終盤はシリアス。
インガは精神性や戦闘能力において、どうしてもほかのヒロインに比べると弱い部分は多いところがあっているのが現状における問題点ですね。
今後はその辺の底上げも試みつつ頑張っていきたいです。一応折り返し地点ではインガの部分が一番最初にできましたが、これもそのあたりを意識していたからなんだろうなぁ。