好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
本日はそんな感じで進めますが、感想・高評価・推薦・創作掲示板での紹介は常に求めているぜぇ!
和地Side
少し肌寒くなる季節。そんな秋の風を感じながら、俺は二人でちょっと田舎に近い道を歩いていく。
「……雰囲気的にはいいんだろうけど、生活環境は便利なんだろうか」
「大丈夫でしょ。コンビニもあるし、ショッピングモールもちょっと離れたところにあるもの。魔王様達には感謝しないとね」
そう答えるのは春っちこと、成田春菜。
インガ姉ちゃんやベルナの時もそうだが、普段懲罰メイドで動いているメンバーも必要最低限の私服や、身内の冠婚葬祭用の服は用意されている。
……いい機会だし、ここで兵藤邸の懲罰メイド達がどういう生活をしているか軽く説明しよう。
基本的にメイド達の生活スペースは地下にある。
一人一人の就寝などを使う個人用スペースは三畳レベル。更に談話スペースやシャワーブース、私的な食事をする為の共用キッチンなどが存在する。
懲罰業務なので極めて安いが、一応自給数百円レベルで生活費は与えられています。その上で三食きちんと用意されているし、兵藤邸の住人達が差し入れをすることもままある。
俺は春っちにもインガ姉ちゃんにもベルナにも差し入れをしている。その上で他の子にもちょくちょく差し入れしている。
……まぁ、兵藤邸に住んでいるメンバーの多くが家事を手伝うことから、「それはメイドの業務?」と言いたくなるような仕事もしているようだが。
朝早くのボランティア活動なども交代で参加しているらしい。
まぁ、それはともかくだ。
たぶんを通り越して間違いなく、このデート乱舞で一番遠くに来ている。
そして俺達が歩いていると、ふと近くを通りがかった人が一礼する。
「九成和地様と、成田春菜様ですね? 主達を経由する形で、リアス様から言付かっております」
彼は転生悪魔だ。いまだ下級悪魔だが、この街にいる転生悪魔は仕事ぶりの真面目さが評価されている。
数人の上級悪魔が眷属と共に住み、最上級悪魔が眷属ごとおり、更にそれ以外の人間側の戦力も雇い入れているこの街は、一種のセーフハウスだ。
米国とかにある証人保護プログラム的な者と言ってもいい、安全を確保するべき者を守る為に土地ごと管理している警護地帯。
そこで、拳を握り締めながら春っちは彼に向き直った。
「……それで、父と母は―」
「―こちらです。安全確保の為、料亭での会合となりますがご了承ください」
それに頷いて、俺達は彼についていく。
……ここは、現魔王政権に関わる人間が多く住む町。
更に言えば、安全確保の為に保護するべき人物達が住む、警護の為の街だ。
今この街には、春っちの
イッセーSide
なんていうか、今ふと九成達のことを考えてたな。
今日の九成は春菜とのデートだ。ただ、デートと言っても今までとは毛色が違う感じだからな。
……いや、今はそこを考えない方がいいか。
俺はすぐに考え直すと、俺の方に振り返ろうとしていたヒツギの方を向いた。
「悪いな、ちょっと考えごとしてた」
「……あ~。ちょっと何考えてたか分かるかも」
ヒツギも苦笑すると、なんとなく空の方を見上げる。
「和地のことは私もちょっと気になるしね。だからまぁ、似たような感じでしょ?」
「やっぱりそうなるよなぁ」
……ぶっちゃけよう。今俺は、ヒツギとデートしている。
九成が連続デートしているし、リアスとデートすることが決まってるしで、当然だけど俺もアーシア達と連続デートすることになった。
で、今日はヒツギの番ってわけだ。
まぁ、俺の財布とかに気を使ってくれたのか、都心とかじゃなくて比較的近くにあった温泉とか博物館がある施設にしてくれたんだけどさ。
博物館デートもある意味定番だな。ぶっちゃけ俺、おっぱいドラゴンの興行収入とかはグレイフィアさんが色々懸念して管理しているようなもんだし、金はあまり使えない。そういう意味だと金のかからないデートは真剣に考えないとな。
いや、グレイフィアさんなら理由がきちんとあれば出してくれそうだけど。ただあの人は真面目だから、「学生の範囲内にするべきです」って感じで沢山は出してくれないだろうしさ。
そんなわけで、俺達はちょっと休憩で喫茶店で紅茶とか飲んでいたわけで。そしたらふと気になったって感じだな。
「やっぱりちょっと気になるんだよなぁ」
「確かにね。仲間だし、それに私に至っては……ねぇ?」
まぁ、前世の息子だしなぁ。
ヒツギはヒツギで道間乙女は道間乙女だと思うけど、それでもちょっとは記憶とか感情とかも受け継いでるわけだし。そこを考えると気になるよなぁ。
……いや、イカンイカン!
それでデートを楽しめなかったなんてことになったら、きっと九成も気にするだろう。
ここはしっかり楽しまねえと! 何よりデート相手の女の子を沈ませていいわけがない!
よし、気合入れ直すか。
「……ヒツギ、こうなったらどっちに転んでもいいように頑張ろうぜ?」
「……へ? どんな感じに?」
ヒツギに言われて、俺はその辺考えてなかったのでちょっとつまる。
あ、勢い任せ過ぎたか。
いや、此処はしっかり考えろ。そうだ、良いことを思いついたぞ!
「お、お土産乱舞で祝勝会でもやけ食いでも問題ないようにしようぜ? ほら、此処ご当地お菓子とかあるみたいだし」
昔は隅の原産地で今でもちょっとやってるとかで、炭火焼せんべいとかそんな感じのが結構あったりするしな。
いっぱいかってみんなで食べよう! それならどっちに転んでも問題なし!
「あ、確かに。せんべいとかはみんな食べてるし、よっぽど変な味じゃなければ問題は無しっぽいかな?」
ヒツギもそっちの方向で考え始めてくれて、俺はちょっと安心した。
……こっちはこっちでデートを頑張る。だからお前も頑張れよ、九成?
和地Side
「「「「………」」」」
沈黙が痛いが、何を言えばいいのか。
料亭で春っちの両親と合流したけど、何を言えばいいのかさっぱりわからん。
それは誰もが同じなのか、どうしても何も言える状態ではなかった。
……一応ある程度は把握しているが、ヴィールの転生悪魔になった春っちは、ちゃんと両親に事情込みで説明したらしい。
実の娘が強姦されるは、そのあと助けに入った奴が悪魔だわ、更に娘が人間を辞めるわと、親御さんが困惑するのは当然だろう。
しかも納得して動いたら動いたで、今度は政府に対して討伐されること前提のクーデターを敢行したんだから、精神的に負担が大きいのは仕方がない。
ただし、ヴィールはその辺をしっかり考慮していた。
春っちの家族はきちんと保護し、丁重……を通り越してかなり優遇な待遇で保護していた。これはまぁ、春っちをどうにかする為の人質作戦を防ぐ為だ。断じて春っちに対する人質ではない。
その証拠に、春っちがこっち側についた時は丁重に魔王様のところに送り届けている。むしろ美食を提供されたうえ、春っち絡みでストレスが溜まっていたのか4キロぐらい食べ過ぎで太っていたとのこと。
ついでに言うと当座の生活を支援する為の支援金まで送っているらしい。日本円にして約10億円だそうだ。……支援金というか一生裕福に暮らせる額だろう。妙なところでスケールがリアス部長並みだな。
ついでに言うと「退職金」を別途で春っち宛に預けており、春っちはこれを禍の団被害の復興支援金として全額寄付している。これまた日本円換算で約5億だ。スケールが本当に違う。
まぁそういうこともあって、春っちの家族はこのセーフゾーンならぬセーフシティで、多少の監視的魔術などを駆けられているが裕福に過ごしている。
サーゼクス様としても、若者には未来があってこそであり、また直接的に咎のない親族に過度な責任を負わせないということで与えられた温情だ。この辺り本当に感謝しまくりです。
ただまぁ、ヴィールの眷属時代は春っちも家族とあまり交流してなかったらしい。
メンタルが迷走気味であり、とにかく強くなる為に心血を注いでいたことが大きな理由だ。もちろん定期的に家に帰っていたしヴィールもその辺りは気を使って指示していたようだが、どうもちょっとギクシャクしていたとか。
加えて冥革連合絡みの流れで、色々と横幅が激しい生活だからな。お互いに何か言えない感じだろう。
「……そう、だな」
と、親父さんはためらいがちに春っちに声をかけると、春っちも肩をびくりと震わせる。
「……メイド業務とか、大丈夫なのか? お前……女子力低いし」
「だ、大丈夫! 経験がないって理由の未熟には肝要だし、力仕事でフォローできるし!」
と、とりあえず現状の仕事とかで何とかしている流れか。なるほど。
ちなみに俺及び俺の女でそういった女子力系をランキングする場合、春っちが俺より段違いで低く一番下だ。
ヴィールは食生活にも気を使っているからこそ強いんだが、その辺りは貴族なだけあって専門家を複数迎え入れて会議とかをさせながらッて感じだったからな。
自主鍛錬を奨励し応援する環境だが、それはあくまでそれぞれの得意分野や目的分野。春っちは武闘派なので戦闘担当であり、むしろそれらに集中できる生活環境を整えるのがヴィールの方向性だ。結果として戦闘特化であり、それ以外の技量は女子高生として比較的高めレベルだ。
俺の場合はザイアの講習で、兵站部分や野営活動技術などもあるからな。真面目に受けているので、そこ止まりだがきちんと料理は作れる。まぁ、ちょっとした家庭料理レベルならできる。ちなみに鶴羽が前世での家庭科授業もあって若干俺を上回っている。
ちなみに上位三位はベルナとカズヒねぇとインガ姉ちゃんだ。修道院で家事などを経験しいるインガ姉ちゃんを前世の花嫁修業でカズヒねぇが上回り、しかしお嫁さんという夢を真剣に考えていたベルナが更に上回る。
リヴァ先生は年季の差で中間だ。基本的に買い食いとか主体だが、年季の差は決して油断できない。
……とはいえ、メイド業務を重ねていって下ごしらえとか簡単な調理補助なら問題なくこなせているからな。俺もちょっと油断できない。家事でも足を引っ張らないレベルの能力をつかみ取らなければな!
「……ご飯とかは、しっかり食べれてる? 貴女まだまだ育ちざかりなんだから、食事はしっかりしないとだめよ?」
「そこも、大丈夫ね。……むしろお菓子の差し入れとか多すぎて、太りそうなぐらいだったり……するし」
まぁ確かに。
懲罰メイドは刑罰業務の一種ではあるが、基本的にそこにいたりまでの事情が事情だ。だから少なくとも兵藤邸では、ほぼすべてのメンバーが好意的に接している。
俺も春っちにしろインガ姉ちゃんにしろベルナにしろ差し入れとかはよくするし、それだけだと不公平なので他のメイドさん達にもちゃんと差し入れしている。
他のメンバーもちょくちょく差し入れしているので、結果的に少ない給金はお菓子に使われにくいので貯金すらできている状態である。
そして当然だがアニルの燻製はふんだんに振舞われている。元々「浮浪者への施し」と「害獣や侵略性外来種の駆除」を兼ねているので、大量に作るのが主体でもあるからだ。きちんとした処理をしているので、美味いのは変わらないしな。
……最近、真剣に通販ビジネスをするべきではないかという意見も出てきている。もちろんそれをするなら色々と手間はかかるが、本格的にするならリアス部長が資金提供をする勢いだ。
いやそうじゃない!
このぎくしゃくした空気は何とかしなければ。
俺は春っちを娶る男だぞ? しなくてどうする……あ、そうだ!
「……すいません! 一番最初に言うべきことを忘れてました!」
「「「え?」」」
思わず困惑している三人を前に、俺はまず言うべきことを今この場ではっきりという。
「……春っちを、春菜を、いや……娘さん俺にください*1、お
「はぁあああああああっ!?」
春っちが顔を真っ赤にして俺の肩を掴んでガックンガックン揺らしてくる。
めっちゃくちゃ混乱しているのは分かるが、しかし真っ先にするべきことだった。
「異形の側に立っているとはいえ、日本人が嫁を複数持つという流れには抵抗が生まれるでしょう。まして俺は強敵と戦い続けるし、比翼連理の
そう関上げると不義理と言われてもおかしくない。
ただ、だから何も言わないのはそれこそおかしいだろう。拒否にされるにしろ罵倒されるにしろ決別されるにしろ、せめてきちんと向き合ったうえでするべきだ。
だからこそ、まずはそこだ。
俺は揺さぶられながらも真っ直ぐに、義両親と向き合った。
「……ですが、春菜さんはただ守られる女性ではないですし、俺達に手を差し伸べてくれる人もたくさんいます。俺ではなく、彼らと……何より春菜さんの強さだけは信じ上げてくれませんか?」
どうか、そこだけは信じてほしい。
成田春菜は強くなった、強くなろうとしている少女だ。
そんな彼女を支えたヴィールも、カズヒねぇ達
その思いを込めて真っ直ぐに、気持ちを図ろうと懇願する。
……心臓がバクバクなっているんだけど、返答は如何に……?
そんな風に不安を何とか呑み込んで答えを待っていると、ご両親二人は顔を見合わせて苦笑した。
「……良かったな、春菜」
お義父さんが、そう言って春っちに微笑んだ。
「お前昔っから和地君のこと好きだったからなぁ。……和地君は立派になっているみたいだし、ここまで真剣に貰ってくれるっていうのは、嬉しいんじゃないか?」
「え、あ、その―」
ついに硬直する春っちだけど、お義母さんも涙目でうなづいていた。
「そうね。ずっと和地君と守り合いたくて頑張ってたんだもの。認めてもらえて、受け入れてもらえて……良かったわねぇ……っ」
「……うぅ。嬉しいです」
顔真っ赤だよ春っち。
いやまぁ、とりあえず空気は和んだな。
言うべきことはちゃんと言ったし、おかげで空気も緩んだし……よし!
「と、とりあえずあれですね。今日はその辺のすり合わせとかで行きましょう! お昼食べながら……ね?」
ここから、頑張って話を進めていくぞぉおおお!
Other Side
「……さて、ちょっと心配になるけど大丈夫かしら?」
そんなことを呟いたカズヒに、ゼノヴィアは首を傾げた。
「気になるならついてくれば良かっただろう? 何故行かなかったんだ?」
「いやゼノヴィア先輩。それは空気読めてないっすよね?」
まじ顔でアニルがツッコミを入れる中、ルーシアも軽くため息をついていた。
「前から思ってましたけど、ゼノヴィア先輩は……もうちょっとその辺考えた方がいいですよ?」
そのため息に対し、イリナはしかし首を傾げる。
むしろゼノヴィアの方に同意といった雰囲気が丸分かりで、一年生組は一歩引いた。
「そうかしら? カズヒのことを成田さんは師匠と慕っているんだし、別に問題なくない?」
それに対してカズヒは盛大にため息をついた。
「空気を読みなさい。あと日本の文化を知りなさい。一夫一妻が大前提の日本人相手に、段階は踏むべきでしょう? 第一、他人のデートに首を突っ込む悪趣味は持ってないわ」
ばっさり切り捨てるカズヒだが、隣でアーシアが遠い目をしていた。
ちなみにカズヒは確信犯である。遠回しにデートにわっかりやすい変装で尾行していた件にツッコミを入れたようなものである。
まあそれはそれとして、カズヒは腰に手を当てながら宣言した。
「……じゃぁまぁ、そろそろ頑張って狩猟を始めるわよ。この村の畑が荒らされないように、ノルマは一人五頭と覚えなさい!」
「あと下ごしらえもサポートよろしくっす。……一人じゃ絶対持たないんで」
アニルがそう苦笑しながら、剣を構えて突撃する。
……本日教会関係者組(-ヒツギ)。アニルの事業支援の為に、鹿狩り敢行。
和地Side
「ふぅ~。食べた食べた~」
「ひっさしぶりに食べたよなぁ。思わず食べ過ぎたかもな」
夜八時過ぎ、俺達二人は帰路についたうえで帰りに回転ずしを食べ終わった。
何とかお昼の家族会議は、それなりに和みながら終わることができた。
今後もまだまだ関係の回復は必要だろうが、とりあえず最小限の段階は踏めただろう。
今度はカズヒねぇ達も連れてきた方がいいな。そのあとはリアス部長達とも顔合わせぐらいはさせるべきか。
あと最近の回転寿司はメニューが豊富だな。
野菜の天ぷらだけでなく、かんぴょう巻きまであるんだから。
チェーン店だったし、今後も駒王町にあるようならちょっと寄ってみるか。
そう思いながら、俺と春っちは夜道を歩いて帰っていく。
……ちなみにちょっと頬が赤いのは、手を握り合ってだからだ。
春っちの右手を握り締めながら、俺は決意を新たにする。
春っちが進む過程で背負う業は、春っちが背負うべきものだ。
だけど春っちを引っ張り上げた身として、俺も片ぐらいは貸してあげたい。
そんな気持ちを込めて、俺は春っちの手をしっかりと握りしめる。
それに対して、そっと握り返してくれる春っちの答えに、俺は決意を改めてしっかりと固める。
……お互い、頑張ろうな?
そんな感じで今回は春菜回。
春菜は両親が存命で関係が悪化しているわけでもないので、インガよりは心理的ハードルが低いこともありこうして会いに来た感じです。
つまりは春菜なりに両親を自分の生き方で振り回したことに対する、けじめをつけようとした感じですね。……和地の暴発で明後日の方向に行きましたが。
彼女に関しては折り返し地点においての試練は、ヴィール・アガレス・サタン眷属の打倒がメインになるでしょう。最有力候補としてはまず間違いなくベリアル編になると思います。
そして次回、銀愛賛歌編もラスト!
トリを飾るのは鶴羽です!