好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
銀愛賛歌編から設定資料集追記修正に一日おいて、ついに折り返しモード! 第一部の後半戦ともいえるVSクリフォト編に突入します!
とはいえ、此処はまだ平穏ですね……
明星双臨編 第一話 ひと段落のある朝
九成Side
朝起きて、本館の方に言ったらくぐもった悲鳴が聞こえてきた。
何かと思って声の聞こえたイッセー達の部屋がある階まで行くと、そこにはカズヒねぇにアイアンクローを駆けられて宙づりになる黒歌がいた。
「……何やってんだ?」
いろんな意味でだよ。
そもそもなんでテロリストが、朝もはよからこんなところにいるんだよ。危機感ないのか?
俺が首を傾げていると、カズヒねぇはため息すらついていた。
「アザゼル先生が許可証出して入れるようにしてやがったわ。これから黒歌
「いや、そこはいいけど……そもそもなんでカズヒねぇがイッセーの部屋から来た感じなんだ?」
「……ぃゃ……た、たすけ……」
黒歌は八割ほど無視して話を進める。
というより、現政権の英雄達が住まう家にテロリストが入ってきたら、そりゃそうなるだろ。むしろ殺されてないだけ温情だよ。
なぁんかなぁなぁで味方面されてるんだよなぁ。インガ姉ちゃん達の手前もあるし、個人的にもけじめはしっかりつけてから参加してほしいんだがなぁ。
どうも三大勢力のトップは若者に甘い。恩恵をある程度は受けている俺達が言うのもなんだけど、しかしディオドラに巻き込まれた被害者を懲罰メイドにしているんだ。自主的にノリノリで愉快犯なテロリストに対しては、もうちょっと厳しめに行ってほしい。
ちなみに英雄派で捕まったジャンヌ・ダルクとヘラクレスは、それぞれバチカンの食堂や冥界の幼稚園で働いている。
それだって抵抗したりすれば確実に死ぬような呪詛をかけたうえでだ。やっていることの規模や被害は違えど、奴らより理念がない連中に対しては同レベルぐらいはしてほしいところなんだけどなぁ。
まぁいい。一応ヴァーリチームに関しては、フロンズ氏もある程度は目をつむってくれるだろう。グレモリー卿もある程度は目をつむるようだし、今回は俺からはしないでおくか。
……もっとも。
正論を自分が人を叩く武器にするのではなく、正論が人を叩く時に自分を武器にさせるスタンスのカズヒねぇが気にしないわけがないんだが。
「……にゃぁっ!」
と、そこで強引に黒歌が星辰体と感応してカズヒねぇから脱出した。
そして互いに星辰光を発動することも辞さないにらみ合いに突入する。
「少しは自分がどういう立場かわきまえて行動しなさい。懲りろ自粛しろケジメを付けて殊勝になれ。言っとくけどさっきの発言は九割本気よ。一割は本気で今後しないと決めるのなら様子見する止まりよ?」
「別に私やルフェイが来るぐらいいじゃない。白音とも仙術教えるって約束したしぃ? オーフィスだって住んでるんでしょ?」
カズヒねぇに対して、黒歌はオーフィスを引き合いに出して反論する。
そう、オーフィスはこの兵藤邸に住むことになった。
禍の団が対外的に、英雄派が搾り取ったオーフィスの力で作った自分達のウロボロスをオーフィスとしていることを逆手に取った形だ。各勢力はイッセーに懐いたうえに意外と素直で話が通るオーフィスを、イッセー達が監視責任を取る形で様子を見るということになった。
流石に一般民衆にはオーフィスは禍の団にいるウロボロスってことにしているが、ハーデスですら大体は周知したうえで黙認している形だ。
最も、冥府は完全に暴走したポセイドンタカ派と内戦状態。オリュンポス側もハーデスの今回の暴走行為に責任を取らせるべきと考えており、またポセイドン側の怒りももっともかつ、止めると自分達に矛先が向きかねないから、手を出せない構えだ。
ついでに言うと、大王派はここぞとばかりに民意を味方にするべくポセイドン派に魔性聖剣の技術を流用して聖剣使い化を行うなどの支援をしている。
現状ならハーデスを叩く行為に手を貸すべきだが、直接的に軍を送ると魔王派と揉めるのでそこは避けたい。だからついでに魔性聖剣関連のデータ収集を目論んで動こうといった形になっている。
まぁそれはともかくとして、トップがここに住んでるのなら自分達もと言いたいようだが―
「特例は特例、例外は例外。自分達が該当するかも考えずに適用を求める馬鹿に特権を与える趣味はないわよ」
当然その理屈はカズヒねぇには通用しない。
「良いから少しは殊勝になりなさい。最悪私はあんたで先生をぶちのめしてから、切腹詫びで上に類が及ばないように処置するわよ」
言いながら自決用の短刀出さないでカズヒねぇ。
あんた本気で言ってるから怖いんだよ。朝っぱらから最愛の女性が自決するところなんぞ見たくないから。
っていうか黒歌もガチでドン引きしてるし。……ぶっちゃけ、サーヴァントで言うなら秩序・悪なカズヒねぇと、よくて混沌・中立な黒歌って絶対相性が悪いからなぁ。
仕方ない。ここは俺が止めるとするか。言いたいこともあるしな。
「とりあえずいったんその辺で。後黒歌は、オーフィスとお前らを一緒にするのをやめろ……あ」
そこまで言って俺は気が付いた。
ちょうどいいタイミングだろ、今。
「ちょうどいい。どこが違うか見せてやる」
「……にゃ?」
「フィスフィスキッチンタイム。我、朝ごはん作る」
「………なにあれ」
某動画配信サイトで登録者数は数十万に到達し、毎月数百万円もの収益化を果たしている、三大勢力のコマーシャル活動を兼ねたトライフォース放送局。
余談だが、料理関係の番組で補佐をしているクックスも含めて関わっている俺達で分割しても結構な額だ。バイト学生レベルを通り越してフリーターレベルの収入が入ってきている。
そのスタジオとして使用している別館一階のスタジオを借りて、オーフィスがクックスのサポートの元朝ごはんとなるクロックマダムを作っていた。
その光景に面食らっている黒歌に、カズヒねぇが満足げにうんうんと頷いている。
「……贖罪活動及び生活費稼ぎを兼ねた、トライフォース放送局とは別口の動画配信シリーズ「ふぃっちゃんねる」よ。流石にテロリストの親玉をのうのうと住まわせているのとか広まるとあれだし、ばれた時の言い訳も兼ねて提案したら承諾してくれたわ」
ちなみに今月中に収益化する見通しだ。オーフィス可愛いし雰囲気が独特だし、あと地味に美味そうなものばかり出てくるし。
聞き分けはいいし素直だから、そうと知らずに子供として接している分には特に問題ないんだよな。のうのうと只居候させるのもあれだし、俺としてもこれぐらいはさせるべきだろう。
ちなみに収益の九割は復興義援金に回し、残りを生活費とお小遣いに回すことになっている。トライフォース放送局も必要な経費以外は俺達の貯金になっているし、割とその辺はラッキーだ。
と、いうわけでだ。
「……まぁそういうことだから。オーフィスはしっかり筋を通そうという行動を示しているから。待遇を同じにしたいのならせめて復興義援金を用意してから出直してこい」
その辺は本当にしてほしいな、うん。
イッセーSide
なんかカズヒと九成が黒歌を連れてオーフィスの番組収録の見学させてるけど、それはともかく。
俺は気分転換も兼ねて、リーネスの研究室に足を運んでいた。
「……で、そういえば聞いてなかったけど、パラディンドッグって凄いんだな」
イヤホンと、あれまじで凄かったよなぁ。
「ついに九成も魔星なんだろ? リーネスって本当に凄いよなぁ」
「ふふ。ちょっと勘違いしているようねぇ」
そう苦笑しているリーネスだけど、違うの?
俺が首をかしげていると、リーネスは研究用のパソコンを操作して画面を変える。
そこにはパラディンドッグプログライズキーのデータが映し出されていた。
あ、俺が疑似的に禁手になる時に、アザゼル先生がくれた輪っかもある。
「パラディンドッグそのものに魔星化する機能はないわぁ。あれはねぇ、禁手の拡張強化ユニットなのぉ」
あ、だから腕輪とかが出てるのか。
「人工神器研究の過程で、私は一つのアプローチを思いついていたのぉ。神器そのものを再現するのではなく、神器を拡張するオプションといったものよぉ」
そういうとリーネスは、魔剣創造のデータを出しながら色々と操作する。
見ると、拳銃とか戦車とか出てきたけど……なんだ?
「例えば魔剣創造ならぁ、機能を拡張して無限にいろんな弾丸を作る拳銃とかぁ、環境に合わせたキャタピラを作る履帯とかねぇ。パラディンドッグはそこから発展した、禁手の拡張強化パックなのよぉ」
「……って言うことは、九成が魔星になったのは九成の禁手によるものってわけか」
俺に応えるように、リーネスは何時の間に取っていたのか戦闘の記録映像を見せる。
同時にいくつかのデータが出てくるけど、専門知識がないからそっちはさっぱり分からない。
ただまぁ、桁がたくさんあるからなんか凄いっぽいな。あ、九成のデータが出てくるけど、同じ部分に出てる数値は最初の数字の方が大抵大きい。
「あの禁手はいうなれば「星辰奏者を魔星にする特殊発動体」を作る亜種禁手なのよぉ。
あ~、確かに。
それっぽい数値が全部上回ってるなぁ。確か九成はあの時めちゃくちゃ無茶をしてたけど、それを禁手で代用することで大丈夫にしたってわけか。
俺が感心していると、リーネスは更に操作する。
「で、パラディンドッグはそういった禁手の補佐を目的とした、和地専用に調整したプログライズキーよぉ。主な機能は禁手や和地を簡易調律することで持続時間を約三倍化させたり、英雄派が流したデータなどを利用することで、一時的に別の禁手にさせることもできるわねぇ」
「ってことは、もしかして木場の聖魔剣とかもできるのか?」
俺が訊いてみると、リーネスはちょっと苦笑した。
「聖剣因子を取り込めば、短時間ならできるかも。ただ、和地が星辰奏者であることを踏まえると態々魔星剣を封じるだけの価値があるか微妙ねぇ」
「すげえな魔星剣」
あとリーネスも凄い。
ただ、リーネスは凄い遠い目をしていた。
「ただ、問題は和地の方ねぇ」
え、なに?
九成は禁手になったしカズヒとも仲良くなったし、良いことづくめな気がするけど?
俺が訳が分からないでいると、リーネスはすすけた表情で俺の方を見た。
「……最大三分。和地がパラディンドッグ無しで禁手を持続させれる
「………短ぁっ!?」
いや本当に短い!?
俺が禁手になった時だって、三十分は出来たぞ!? 今なら何時間もできるぜ!?
木場だってもっと長かったし。っていうか三分って、先生がくれたリング込みなら疑似禁手の俺でももっと長かったよ!?
「禁手は世界の均衡を崩す意思が必要と言われるけれどぉ、和地は基本的に自分にできる範囲でどうにかするタイプだからぁ」
「そもそも禁手に向いてないってわけ?」
いや、それにしても短いだろ。
パラディンドッグが最大三倍だっていうから、長くて最大9分が限界ってことかよ。俺だってマジで禁手になった時は三倍以上行けたってのに。
これ、長期戦とかに持ち込まれたら絶対負けるって。
「本当なら、至ってからはパラディンドッグを主体にする予定だったわぁ。アサルトグリップは生命維持機能とかのリソースを使うから、不可も大きいしあくまで緊急回避が本命だったのよぉ」
あ~なるほど。だからあの二つが作られたのか。
パラディンドッグは禁手が持続しないと意味ないから、禁手が使えなくなったのならサルヴェイティングアサルトドッグにしないとまずいってわけか。
ただ、リーネスは本当に遠い目になっていた。
「ただ星辰奏者って生命力とかも強化されるからぁ。アサルトグリップの影響はあまりなかったりするのぉ」
「逆転してるってわけね。……お疲れさん、リーネス」
いや、本当にリーネスに同情する。
っていうか九成、お前もお前だよ。
俺も結構色々あれだけど、お前も大概アレだったんだな、おい。
もはや兵藤邸宅の秩序を守る守護神と化したカズヒ。これはもう治りませんし、治す気もない女傑でございます。
そんな一環で、オーフィスユーチューバーデビュー。復興支援金と生活費を稼いで祓うことで、ばらされた時の言い訳にもなる作戦です。
いやぁ、カズヒがオーフィス相手に無条件で力封じただけで生活ってのもあれな気がしまして。こいつならこれぐらいはするはずだと考えまして。
そしてイッセー視点でパラディンドッグの説明です。
パラディンドッグはその性質を禁手の拡張と強化に割り振ったプログライズキー。基本として禁手とは神器の上位形態なので、サルヴェイティングアサルトドッグはあくまで保険止まりなのがリーネスでした。
だが和地に禁手の才能があまりになく、またアサルトグリップのデメリットが星辰奏者の和地にはかなり低かったので、当面の基本形態はサルヴェイティングアサルトドッグになることでしょう。場合によっては使うタイミングを見誤って、ラストバトルでサルヴェイティングアサルトドッグになることもあるでしょう。
まぁ自分、近年の仮面ライダーのインフレ加速による派生フォームや中間フォームの不遇には思うところがありまくるので。ディフェンディングタートルやチャージングリザードも何かしらで対応する気満々といっておきます。