好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
今回は時系列としてメフィスト・フェレスとグレモリー眷属が接触するぐらいのタイミングとなっております。
九成Side
本日、グレモリー眷属は魔法使いとの契約関連で大忙し。
なので俺達オカ研非悪魔メンバーは、別口で活動だ。
具体的には―
「よしイリナ。思い付きで妙なことをするなレシピを可能な限り読み込んで順守しなさい。料理は愛情だけど、料理にするには技術が必須なのよ」
「あいたたたたた!?」
―みんなで協力して差し入れを作るといった感じだ。
ちなみに料理のコツは「可能な限りレシピに忠実」がもっとも有効。メシマズの九割は「アレンジしたがる」「レシピ守らない」「味見しない」だからな。逆張りしていれば大半の料理は食えるようにはなる。
要はあれだ。取扱説明書を読んだり講習を受けるのは当然という話だ。運転免許の前に教習所で習うのは基本的である。独学だけで一発合格できるのは一握りの天才だけである。
まぁ自分に常に厳しいから他人にも厳しくなるタイプのカズヒねぇがいる限り、そんなあほ行動は撃墜確定だ。そういう意味では比較的安心だろう。
というわけだ。俺達は頑張って差し入れを用意しないとな。
「……燻製終わりましたぁ! これで材料は完全に揃ったっす!」
「でかしましたのよアニル!」
アニルが即興で最終仕上げを終えた燻製をキャッチして、ヒマリはそのまま流れるように調理を始める。
「カズヒ? その……ヒマリも流れるようにオリチャーなんだけど?」
「あなた自分が特例側になったとでも思っているの? 言っておくけど乙女ねぇは女子力めちゃくちゃ高い……念の為に様子は見ておきましょう」
カズヒねぇはバッサリ切ろうとして、しかしすぐに意見を翻して念の為確認向かっていった。
……一応言うけど、ヒマリはザイアで講習は受けているからね? 最低限の料理はできるからね?
俺がその辺ツッコミ入れるかどうか考えていると、隣のヒツギが首を傾げていた。
「しっかし、教会の私らや堕天使側の和地達が、悪魔と魔法使いの契約に関わるなんてねぇ? ちょっと新鮮じゃん?」
あ~確かに。教会的には魔法使い組織って、割とグレーゾーンだからなぁ。
魔法そのものを使いたがらない教会の人物も数多い。錬金術の類に関しても、嫌な顔する連中は少なからずいるみたいだしな。
ただまぁ……。
「実は魔法使い組織と
「マジで? じゃあ先生とかと話しが弾んでるかも?」
そんなことを言いながら調理を続ければ、三種類の身にサンドイッチによる簡単な差し入れの完成だ。
スモークチキン・スモークサーモン・更に出来立てベーコンというメインを中核にすえたミニサンドイッチ盛り合わせ。
あくまで中核を燻製にし、それを補佐する形で味のバランスを整えた。そんな必要があるぐらい燻製の出来がいいから仕方がない。
さて、そろそろ向こうも話が落ち着いた……かな?
イッセーSide
「おーい、そろそろ終わったかー?」
あ、九成達が入ってきた。
俺達は契約を求めている魔法使いの資料を送ってもらっているところだけど、もう差し入れができたみたいだ。
ただ、魔法使い組織の会長をやっているメフィスト・フェレスさんがアザゼル先生と古い付き合いだったことから、話がはずんだりとかでまだ終わってはいないんだよなぁ。
それにちょっと気になることもあったし……いや、いい機会だしちょっと聞いてみるか。
「……なぁ、皆。ちょっと禍の団が妙なことしてる可能性があるっていうんだけど」
「妙な事ですの?」
きょとんとヒマリが首を傾げるけど、割と気になる情報なんだよなぁ。
メフィスト・フェレス会長も、通信映像越しで頷いていた。
『簡単にまとめると、はぐれ魔法使いや禍の団に属している魔法使いがフェニックス家の者に接触したりする事例が多発してるんだけどね? それと同じ時期にうちの組織が偽物なのに本物と同じ効果を発揮するフェニックスの涙が裏で売買されてることを掴んだんだねぇ』
「……うわぁ。それ絶対誠にぃ案件じゃない」
流れるようにカズヒが崩れ落ちそうになってた。
うん。確かに真っ先に考えるよな。
命と魂を司る幽世の聖杯なら、フェニックス家の細胞とかあったら本当にフェニックスの涙も作れそうだし。あいつのサーヴァントでもあるパシパエ=カイニスの宝具なら、フェニックス家の人の細胞とかからフェニックスと同じ特性の魔獣とかを作れそうだし。
カズヒが元凶って言ったらある意味あってるし、カズヒが崩れ落ちそうになるのも分かるかも。
「……頑張ってぇ、カズヒ」
そっと肩を抱きしめるリーネスに、九成がめっちゃくちゃ動かしかけた手を震わせている。
頑張れ九成。いやホント頑張れ。
とはいえ、その辺は本当に不安だよなぁ。
特にうちはレイヴェルがいるわけだし。
「つってもたぶん大丈夫じゃん? 此処ってなんだかんだで警戒網ビッチリだし、私らがついてるなら下手な拠点より何倍も安心でしょ?」
「俺も同感だな。禍の団の連中も主流派閥がごっそりやられてるし、不穏ではあるが尚更だろ」
先生もそんなことを言っているし、他のみんなも大体がそんな雰囲気だった。
だけど、そこでため息が一つ。
何とかメンタルを復帰させたカズヒが、起き上がりながら肩まですくめている。
「流石にそれは楽天的でしょうに」
カズヒ的には安心じゃないってことか?
俺達が視線を集めていると、カズヒは少し渋い顔をしていた。
「油断は禁物よ。禍の団は基本的に元から「能力のある馬鹿」の組織。むしろ比較的考えられる頭目が相次いでやられたうえ、想定できる今のトップが自他問わない悲劇中毒の
俺達はちょっと考えて、すっごく嫌な予感を覚えた。
確かにそうだ。色々ヤバイ。
オーフィスが象徴だった頃は、オーフィスの目的がグレートレッドの打倒と世界の狭間の掌握だったのを、利用だけしたかったから抑えていた。曹操も正気だったシャルバも、一応戦略とは考えていた。
ただミザリはやばい。あいつは完全に趣味で禍の団をやっているうえに、その趣味が他人の悲劇を自分も悲しむ形で味わいたいって奴だ。その為なら来世一つ使うぐらいの真似だってやる。
……あいつはかなり危険だ。何をしてくるかが全部分からない。
しかも禍の団のウロボロスは、オーフィスの力で一から作られたものだ。オーフィスの力を持っているけど全部じゃなく、オーフィスでもない。
作られ方次第だと、なんかやばいことになりそうだしな。下手するとなんていうか……ミザリと一体化するとかありそうだ。そうなるとミザリ=天龍の二回り上ってことになる。
そうなったらやばいことになりそうで怖い。いや、ちょっとまじで。
俺が思わず肩を震わせていると、アザゼル先生はちょっと首を傾げていた。
「……だが、ミザリは血統を転生である程度打ち消しているようなものだし、性格がアレすぎるところもある。今のアイツで禍の団レベルの規模の組織を運営できるとはちょっと信じがたいな」
「それはそれで不安ですねぇ。逆に言うと、末端が暴走して何をしでかすか分からないですしぃ」
リーネスがそう言うけど、末端が暴走してどうにかできることってそんなにあるのか?
ただ、カズヒはかなり不安そうだった。
「そういうのは厄介だものね。得てしてそういう奴ほどろくなことをしないわ。曹操やシャルバを私達が倒したことも、私達が凄いんじゃなくて曹操やシャルバが大したことなっただけとか勘違いする馬鹿って必ずいるもの」
……え、そういう奴いるのか?
曹操って間違いなくめちゃくちゃ強いじゃんか。最強の神滅具持ってるし、それを抜きにしてもアザゼル先生やヴァーリの動きを見切ってだし。
俺達だってめっちゃくちゃやられたし、リベンジした時もいろんなものぶっこんで漸く決定打を入れられたってのに。
正直信じられないでいると、ルーシアが少し難しい顔をしながら頷いていた。
「……あり得ますね。かのアインシュタインは人の愚かさを無限なものと断言できるとおっしゃったそうです。もし禍の団のウロボロスがずさんな管理で愚者に持ち出されでもしたら、何が起きるか断言しきれませんからね」
あ、アインシュタインって俺だって名前ぐらい聞いたことがある奴じゃねえか。
そんな人までそんなこと言うの? これ、マジでやばくね?
ちょっとみんなで目を合わせるけど、リアスがそこで咳ばらいをした。
「……仮定の話ばかりしても仕方がないわ。とはいえ、客分でもあるレイヴェルに何かあってはいけないでしょう。念の為、レイヴェルは出来る限り他の子達と一緒に行動するようにしてくれるかしら?」
「確かに、それぐらいしか今できる対策はありませんねぇ。何か用意できないか考えてみますわぁ」
リーネスもそれに頷いたけど、俺も気を付けないとな。
……漸く落ち着けるかと思ったけど、そうもいかないってのがなんていうかなぁ。
和地Side
そんなことがあったが、そのあとも色々とイッセー達は忙しいようだ。
メフィスト・フェレス氏がそれなりに選別をしているが、それを通った契約を求める者達はかなり多い。これはまぁ、リアス・グレモリー眷属全体が異例なレベルの成果を上げていることも理由だ。若手四王《ルーキーズ・フォー》とも称される魔王派よりの若手悪魔は、眷属込みで勤勉で才能もある奴が多いからな。
そんな奴らを肩を並べて戦う俺達も、これからも頑張って鍛えないとな。ミザリとの決着はカズヒねぇがつけるべきだろうが、俺だって力になりたいしさ。
そんなことを思いながらちょっとのんびりしていると、本を片手に読み込んでいるシャルロットを見つけた。
「あれシャルロット? 何してるんだ?」
よく見ると本も悪魔文字だ。冥界の本か?
俺が首を傾げていると、シャルロットも俺に気づいて会釈してくれた。
あと本に目が行っていることにも気づいて、ちょっと微笑みながら本を掲げる。
「冥界で、眷属悪魔向けに出版されている指南書です。主のデスクワークを補佐する方法などが記されているんですよ」
そんなのがあるのかと感心していると、シャルロットは少し強い意志を感じさせる目で本を見る。
「今後も比翼連理の赤龍帝として、イッセーと共にありたいですからね。……サブマネージャーぐらいはしたいところです」
なるほどな。
俺もカズヒねぇとは比翼連理としてやっていきたいし、この心構えは見習うべきか。
……よし、ちょっと色々勉強しなおそう。
と、心構えを見直したがそれはそれでだ。
「……そういえば、吸血鬼の会合はそろそろらしいな」
「そうですね。遅くとも今月中に確定しそうです」
その辺がちょっと気になるな。
いや、吸血鬼との会合は色々ストレスが溜まりそうだが、問題はそこじゃない。
「……その今月中に、ちょっと俺達別件で関われない可能性があるんだよなぁ」
「まぁこちら側が多すぎると余計な警戒になりそうですしね。それは構いませんけどどうしたんですか?」
いや、それが―
「―後継私掠船団が独自に調べていた情報をもとに、日本の政治家相手に大捕り物が起きるかもしれないとかなんとか。裏取りが終わるのが今月中で、ことがことだから終わり次第速攻なんだよ。しかもレイダー部隊が出てくるかもしれないから、近隣の異能関係のプログライズキー保有者に応援要請があって」
―なんか別の意味でとんでもないことだしなぁ。
当面は二日に一回が基本になる感じだとおもいます。