好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 ハイどうもー! 感想・高評価・創作掲示板での紹介を常に欲するグレン×グレンでっす!

 ついに奴が本格的に出てきます! ここまで言ったD×D非アンチ作品、絶対ごくわずかだぜぇえええええええええ!


明星双臨編 第三十三話 リゼヴィム・リヴァン・ルシファー

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達は、マリウス達が用意した滞在用の部屋に向かっていた。

 

 ちなみにゼノヴィアは失神したままなので、カズヒねぇが抱えている。

 

「しっかし危なかったっすね。あのままゼノヴィア先輩が突っ込んでたらまずかったかもしれないでさぁ」

 

「確かにねぇ。あれはどう考えても相応の準備と覚悟を必要とする戦いだものぉ」

 

 アニルが額の汗を拭っていると、リーネスも苦笑して頷いた。

 

 まぁ確かに。全盛期の天龍に喧嘩売れそうなやつが護衛だったからな。こっちもそれ相応の備えが必須だろう。

 

 まったく。滅びたはずの伝説の邪龍がぽこじゃかですぎだろう。グレンデルとクロウ・クルワッハで、更にアジ・ダハーカなんてのもいるようだしな。

 

 この様子だと他の滅びたドラゴンも復活していることだろう。むしろその程度でとどまってくれているとマシなぐらいだ。油断ができないとしか言いようがないというか、戦力が減ったと思ったら底上げされすぎだろう禍の団。

 

 そして、復活させたのはミザリではないだろうな。

 

 ……あの、明らかに精神面が不味いことになっているだろうヴァレリー・ツェペシュ。彼女が復活させたと考える方が確実だろう。

 

 おそらく体のいい試験運用。自分でやるより他の誰かにやらせてデータをとってからの方が、都合がいいと判断したんだろう。外道極まりないが、極めて合理的な判断といえる。

 

 しかしまぁ、ヴァレリーが急にあらぬ方向に話しかけていたが……なんだったんだ?

 

 その辺り、真剣に気になるな。

 

「いやホント、禍の団も更にやばくなってるじゃんか。カズヒがいなかったら吸血鬼と挟み撃ちってこともあったかもね」

 

「ヒツギさんの言う通り、鎮圧してくれて助かりました、カズヒ先輩。流石は教会側の筆頭です」

 

「違うよ!? 紫藤観察団は文字通り(紫藤イリナ)がリーダーだよ!? ルーシアちゃんってば天然で酷いわ!」

 

「落ち着きなさい象徴(リーダー)、私は裏ボス(参謀)とかその辺りで考えればいいわ」

 

 教会組がそんなことを言い合っている。

 

 あとカズヒねぇ。リーダーと参謀ってルビは何に振った?

 

 ちょっとそっちに意識がとられていると、イッセーが落ち込んでいるギャスパーを気にしながらも先生の方を向いていた。

 

「先生、ヴァレリーはいったい誰と話してたんですか?」

 

「そういえば……何か妙な危機感を覚えましたけど、何だったんでしょうか?」

 

 シャルロットがそう続けて首を傾げると、先生は眉をしかめながらため息をついた。

 

「亡者の集合体……といったところだろうな」

 

 亡者?

 

 死者の霊のことか? だが、悪魔家業の手伝いとかで幽霊退治とかも手伝ったりしているけど……もっとしっかり見えていたぞ。

 

「そういえば、鶴羽が言ってたわね。なんかよく分からないものが見えてくるから、聖杯は出来れば多用したくないって」

 

「ただの死者の霊とは違うということかしらぁ?」

 

 カズヒねぇとリーネスがそう漏らすが、鶴羽もやばいものが見えていたんだな。

 

 そしてそれを当たり前に感じているのが今のヴァレリーってことか。かなりまずいんじゃないか?

 

「ま、そういう訳の分からない存在なのさ。聖杯の乱用は魂というあまりに多く複雑な情報を無理やり近くさせられるから、精神の汚染が激しいんだよ」

 

「そんな……ヴァレリー……っ」

 

 先生の説明に、ギャスパーが奥歯を噛み締める。

 

 ただ泣き続けていただろう昔に比べれた成長したが、こんなことで感じたくはなかったな。

 

 だがそうなると、かなりまずいな。

 

「大丈夫なんですか? 明らかに鶴羽やミザリとは違った感じでしたが」

 

 俺がその辺を訊くと、先生も髪をかき乱しながら歯を食いしばる。

 

神の子を見張る者達(俺達)も聖杯のデータは少ないが、アレと当たり前に会話している時点で末期症状だ。マリウスの奴は相当ヴァレリーを酷使したと見えるな」

 

「となるとすぐにでも治療したいわねぇ。聖杯を一旦封印したうえで精神の解体清掃を何度かかければ、だいぶ回復するとは思うけれど……」

 

 リーネスが先生に続いて説明するが、どこか懸念がありそうだ。

 

 その辺を分かっているのか、カズヒねぇも眉をしかめている。

 

「精神の解体清掃は文字通りの解体清掃。だけど掃除をしたからすべての汚れをきれいにできるわけでもなかったりするわ。余程こびりついてたりしみついていれば、後遺症だって残るかもしれないもの」

 

 なるほど、そういう心配か。

 

 確かに鶴羽やミザリも、聖杯は可能な限り連続で多用しないようにしているからな。しかもその上で、精神の解体清掃などの精神洗浄を欠かさず行っている節がある。

 

 それをせずに短時間で乱用すれば、悪影響が残る可能性は十分すぎるほどあるか。

 

 まったくもって油断ができない。しかも一刻を争うレベルと見える。

 

 何とか増援の当てを作って、隙をついてヴァレリーを奪還する必要があるな。

 

「……どうします? 荒事はどうせ確定ですけど、タイミングは見計らないとまずいでしょう?」

 

 俺がリアス部長にそう振ると、リアス部長もそのつもりのようだった。

 

「ええ、まずは作戦を行う為に必要な情報を集めるべきだわ」

 

 そう前置きをしてから、部長は木場に視線を向ける。

 

 意図を把握していているのだろう。木場は流れるように頷きながら、カズヒねぇに視線を向ける。

 

「ではそれは僕が。できればカズヒにも手を貸してほしいね」

 

「任せなさい。そういう仕事は暗部の出番だもの」

 

 となると、俺達はその為の準備をとにかくしないといけないわけか。

 

「……リーネス。精神防護加護の聖剣や魔剣のデータはないか? 創造系神器持ち(俺達)で作ってヴァレリーに装着させればいけそうなんだが」

 

 ヴァレリーのメンタル面も踏まえないとな。最悪外部から強制的に操作される可能性もあるし。

 

 なので思いついた提案を精査してもらわないと。報告連絡相談は必要不可欠だ。

 

「そうねぇ。そういった手法なら応急処置レベルは行けるかしらぁ」

 

 よし、良い反応だ。

 

 リーネスのその反応に、ヒツギとヒマリも胸を張った。

 

「そういうことなら任せて頂戴! 大量に作って見せるとも!」

 

「その通りですよの! 同型剣の大量生産は、創造系神器の独壇場ですもの!」

 

「そうですね。なら私も仙術で処置を……っ」

 

 其処に頷きかけた小猫が、急に眼を見開くと前を見る。

 

 な、なんだ―

 

「……っ!」

 

 ―その時、インガ姉ちゃんが俺の袖をそっと掴んだ。

 

 其処に気をとられた時、更に周囲の気配が変わる。

 

「え……えぇ……!?」

 

「……あのローブは!」

 

 イリナとロスヴァイセさんが声を上げて、俺はその方向を見る。

 

 其処には後ろに何かを控えさせている、銀髪の男がいた。

 

 気配からして悪魔。それも強大な存在。

 

 だが問題は、その恰好。

 

 ……おいおい、サーゼクス様が着ている魔王としてのローブとそっくりすぎだろう!?

 

 俺達が戸惑っていると、そのおっさんは俺達を見て愉快そうな表情を向ける。

 

「およよ、こいつは奇遇だねぇ」

 

 明らかにおどける道化のような口ぶりのそいつは、俺達に悪意満々の笑顔を向けながら片手をあげる。

 

「どうも! 孫と息子がお世話になってます! リゼヴィム・リヴァン・ルシファーでっす♪」

 

 ………はぁ、ルシファー!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……その銀髪の男性は、誰かに似ているとすぐに思った。

 

 そしてその名前はリゼヴィム・リヴァン・ルシファー。それも僕達に対して、息子と孫が世話になったとまで言った。

 

 ……つまり、彼がミザリ・ルシファーの実父であり、ヴァーリ・ルシファーの祖父だということなのか。

 

「ちょ、先生!? ルシファーって、ヴァーリの!?」

 

「……誠にぃの、父親っていうわけ……っ」

 

 イッセー君やカズヒも、流石の事態に動揺が見えている。

 

 そしてアザゼル先生は、強い敵意を後ろからでも感じさせながらリゼヴィムを睨みつけている。

 

「そうだ。こいつは本来の魔王ルシファーと、悪魔の母であるリリスとの間に生まれた、正真正銘ヴァーリの祖父でミザリの父親だ」

 

「……更にお兄様やアジュカ様と並び称される、三人の超越者の一人に数えられているわ」

 

 リアス部長の続けられた言葉に、僕達は更に戦慄する。

 

 超越者。魔王クラスすら超える力を持ち、悪魔という種族として認識していいかも分からない。そんな、圧倒的な強さを持つ三人の悪魔。

 

 現魔王であるサーゼクス様とアジュカ様の二人以外に一人いるとは聞いていたが、まさかこんなところで会うことになるとは思わなかった。

 

 しかもそれがヴァーリ・ルシファーやミザリ・ルシファーの血縁者とは。本来のルシファーの血統が超越者なのはむしろ納得とはいえ……ね。

 

 だけど、アザゼル先生はそれ以上に嫌悪感と敵意を見せている。

 

「俺がちょくちょくあの野郎と言ってたのは覚えているな?」

 

 そういえば、そういった言い回しをしていた気がする。

 

 確か、マリウス・ツェペシュにその言い回しで尋ねていたね。マリウスの返答も考えると、彼は禍の団に属していていることか。

 

 旧魔王の末裔なら旧魔王派とも縁があるだろう。ならいても不思議じゃ―

 

「―ヴァーリの調べじゃ、こいつが禍の団の現リーダーだ。魔王ルシファーの血を引く超越者なら十分すぎる箔と力だろうよ……っ」

 

 ―なんだって!?

 

 言われてみれば納得だけれど、寄りにもよって超越者が。

 

 旧魔王の末裔であるシャルバ・ベルゼブブや、聖槍の担い手である英雄派の曹操。彼らがオーフィスの力を象徴としてまとめていたのが禍の団。半分ほどのオーフィスの力を新たな象徴としているとはいえ、その上でまとめるのは相応の物でないとできない。

 

 だけど、ルシファーの実子たる超越者なら十分すぎる……っ

 

 僕達の目の前で、リゼヴィム・リヴァン・ルシファーは悪意が見える無邪気な笑顔を浮かべていた。

 

「そゆことそゆこと~♪ したいことができたんで、ミザリに頼んでボスに据えてもらったんだよね~♪」

 

 どこまでもふざけた表情で、三代目禍の団盟主は僕達と対面する。

 

「ま、いずれやりあうことになるだろうさ。よ・ろ・し・く・ね・?」

 

 これが、新たなる禍の団の盟主か……っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 禍の団三代目盟主リゼヴィム・リヴァン・ルシファー。

 

 超越者の一人とか、控えめに見積もっても下位の神に匹敵するだろう。下手すりゃ主神や天龍でも手古摺るレベルと踏まえるべきだ。

 

 よりにもよって面倒な奴が、沈没しかけただろう禍の団をまとめ上げたってのか。

 

 俺達の敵意が込められた視線に対し、リゼヴィムは愉快そうな表情を浮かべている。

 

「ふっふ~ん。戦意滾らせてるところ悪いけど、此処で俺とやりあうのは得策じゃないぜ?」

 

 余裕綽々のリゼヴィムに対し、カズヒねぇはいやそうに眉をしかめながらも納得の表情だ。

 

「でしょうね。こんなところで堂々といるのなら、クーデター連中と繋がりは当然あると考えるべきだわ」

 

「ぶち殺したくてたまらねえが、今やろうとすりゃ流石にこっちが先に潰されるだろうしな」

 

 先生も心底苛立たし気だけど、その通りだろう。

 

 クーデター直後の城に堂々と姿を見せている以上、堂々とできる立ち位置を獲得していることは間違いない。グレンデルやアジ・ダハーカ、邪龍達の復活にもまず間違いなく関わっている。しっかりと付け込まれた関係を確立していることだろうさ。

 

 つまり、リゼヴィムに手を出した時点で一気にツェペシュは俺達を総攻撃する。もちろんだが、禍の団から出向しただろうクロウ・クルワッハも仕掛けてくること間違いなしだ。

 

 間違いなくこっちが圧倒的不利勝、相手が油断しまくってこっちを相手しないでくれているわけだしな。……ここで手を出すのは我慢するべきでしかない。

 

「ふっはっはー! 鎖国主義国家万々歳って感じで、俺ってばマリウス君の研究に対する出資と化してる立場なんだよね~。ま、そういうわけだから手は出さない方がいいし―」

 

 不敵な笑みを浮かべながら、リゼヴィムは手で後ろに指示を出す。

 

 そしてそこから現れた、ゴシック調の服を着た少女を見て俺達は更に驚愕する。

 

 誰が見ても分かるぐらい、その子はオーフィスにそっくりだった。

 

 なるほど、つまり―

 

「……いい趣味してるな。態々オーフィスに似せて仕立て直すとか」

 

 つい俺がぼやくと、リゼヴィムは機嫌良さそうにその子の頭をなでる。

 

 そしてその子は特に無表情でそれを受け入れていた。

 

「こいつが俺の護衛でもある、禍の団のウロボロスなリリスちゃんだ。俺の母親の名前を付けてみたけど、可愛いロリっ子が最強ってロマンあるんじゃね?」

 

 そりゃどうも。

 

 だがまぁ、尚更これは危険と考えるべきなんだろうな。

 

 どうしても手を出したくても出せない状況だ。今手を出したら間違いなくこっちに死人が出るし―

 

『―リゼヴィム様、ミザリ様が「早めにマリウス殿との話を終えてほしい」とおっしゃっています』

 

「そうですよー。あなたは遊びすぎなのが欠点なんですから、息子さんの意見とかを参考にしましょうねー」

 

 ―その時、更に後ろから何かが使づいてくる。

 

 片方は美人かつ強そうな少女だが、問題はもう片方。

 

 全身鎧に身を包んだごつい人型。一見するとそれだけだ。

 

 だがその声の響きが、俺達に否応なくその正体を告げている。

 

 そう、奴はステラフレームで……っ!?

 

 気づけば、そっと袖を握っていたインガ姉ちゃんの手に、力がかなり入っている。

 

 なるほど、様子がおかしいと思ったらそういうことか。

 

 思わず、俺の視線はその二人を睨む形になる。

 

「インガ姉ちゃんが世話になった。そう見ていいのかステラフレーム……っ」

 

 そう、全身鎧の奴は間違いなくステラフレームだ。

 

 共通躯体だから体つきは同等だし、声の響きも似通っている。

 

 全身鎧で一応の言い訳をしているようだが、インガ姉ちゃんの視線が向いていることから考えて、こいつが原因とみて間違いない。

 

 俺としても軽く殺意が芽生えてくるが、ステラフレームは軽く肩をすくめていた。

 

『別にこっちから何かしたわけじゃないけどね。ここに来たのはたまたまだし、そこまで縁があるわけでもないわけだし』

 

 嘘を言っている雰囲気がない素直さだが、だったらどういうことだ?

 

 俺が警戒を解かないでいると、暇だったのかリゼヴィムの視線がリアス部長の方を向く。

 

「そういやお嬢ちゃんがリアス・グレモリーなんだってな。サーゼクス君は元気かい?」

 

「お兄様に何か思うところでもあるのかしら?」

 

 真っ向からリアス部長が視線をぶつけ返すと、リゼヴィムはおどけるようにわざとらしく両手を前に出す。

 

「おっとと。別に恨みつらみがあるわけじゃないぜ? 同じルシファー名乗ってるから思うとこはあるけど、俺はシャルバ君達みたいに怨恨とかで動いちゃいねえよ。魔王の座とか興味ないしぃ?」

 

 へぇ。妙なところでヴァーリやミザリと似ているな。

 

 まぁ、だったら何が目的なんだといいたいところだが……っ

 

 正直ストレスがぐんぐん溜まっている中、リゼヴィムは視線をカズヒねぇに移す。

 

「で、オタクがマイサンの前世の妹ちゃんな悪祓銀弾(シルバーレット)ってわけかい? お父さんって呼んでいいよ♪」

 

「これからよろしく糞親父」

 

 素早くばっさり切り捨てるカズヒねぇに、リゼヴィムは後ろのリリス達を振り返って「嫌われちゃった♪」とおどけて見せる。

 

 つくづくふざけっぱなしだが、リゼヴィムは平然としながら肩をすくめる。

 

「ま、俺は俺のやりたいことをする為に禍の団を使いたいだけだからな。その為にマリウス君と協力して色々するから、いい加減話に行くとすっぜ。ミザリにも怒られそうだしねっと」

 

 そう言いながら俺達を通り過ぎるリゼヴィムは、ちらりとイッセーの方に視線を向ける。

 

「そういや、オタクが我が孫のライバルな二天龍の片割れきゅんか。孫は禍の団(ウチ)を抜けてるし、こっちに鞍替えして決着つけてみない?」

 

 冗談百パーセントだが、こういうのをさらりと流すようならそれはイッセーでもない。

 

 既に臨戦態勢なレベルで、明確にイッセーは敵意を向ける。

 

「ふざけんな!」

 

「そりゃ残念♪ ……ま、それはともかくちょっとだけ聞いておこうかな?」

 

 おどけるリゼヴィムはそういうと、今までと笑みの質を少し変える。

 

「孫のヴァーリはどれだけ強くなったのかにゃ? あいつのオヤジなヘタレなバカ息子よりは、元々余裕で強かったけどよ」

 

「安心しろ。いずれお前の首も取るさ」

 

 先生がそう切り返すと、リゼヴィムは肩をすくめてそのまま歩き去る。

 

「あ、カーミラのとこと組んでクーデター返しするならいつでもいいよ~? むしろ俺達楽しみにしてっからさ」

 

 どこまでもふざけたことを言ってくれるな、あの野郎。

 

 いい加減我慢の限界だった先生は、鬱憤晴らしに拳を叩き付けようとして―

 

「あ、最後にもう一人!」

 

 ―その瞬間、リゼヴィムは振り返ると俺の方に視線を向ける。

 

 なんだ? 俺が特別奴の気を引く何かを持っている気はしないんだが。

 

 怪訝な表情を俺が浮かべていると、リゼヴィムはこっちを観察するように見ながら、にやりと笑う。

 

「嘆きの涙が流れる前に、笑顔に変える涙換救済(タイタス・クロウ)だっけ? 俺の息子とはいろんな意味で宿敵になりそうだけど……あいつを舐めたら怪我するぜ?」

 

 ああ、なるほどな。

 

 確かに俺とミザリはいろんな意味で対になっているといえる。

 

 だから少しだけ興味がわいたってことか。

 

 なら、俺もはっきり言ってやる。

 

「いずれ必ず決着はつけるさ。よければアイツに伝えてくれ」

 

「おK! 帰ったらちゃんと伝えとくぜ! 超越者をメッセンジャーにできるなんて、君はとっても幸運です♪」

 

 ああ、そりゃどうも。

 

 ……ちなみに少しだけ、カズヒねぇの肩が震えたことには既に気が付いている。

 

 男の見せどころというかなんというか。まったくもって疲れる話だろうさ……っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ノア。この報告は本当かね?」

 

「十中八九。アザゼル元総督が直々によこした情報だしな。嘘やでたらめってことはないだろ」

 

「ヴァーリ・ルシファーが皮切りとなり、ミザリ・ルシファーが大きな打撃を与えてきた禍の団(カオス・ブリゲート)。その新たな首魁がかのリリンとは……っ」

 

「ノア、フロンズがここまで表情をこわばらせるほどなのか? 元よりミザリが統率している以上、ルシファー血族が禍の団を統率している事実に変わりはなかろう?」

 

「そうでもないんだよ、幸香。奴さんは血統だけじゃなく能力もやばい。かのサーゼクス・ルシファーやアジュカ・ベルゼブブと同格の純血悪魔は、現状奴しかいないからな」

 

「あ~なるほど。ドーピングでイキっていたシャルバや、人間から転生したミザリよりは象徴的権威も戦闘能力も併せ持って強そうじゃな。だからフロンズは警戒しているのか」

 

「そういうことだ、幸香。すまないがネオマケドニアごと準備を進めてくれ。許可は私がもぎ取ってくる」

 

「おいおいフロンズよ。流石にそれは大丈夫なのか?」

 

「同感だな。相手がリリンなら大王派(こっち)もうるさい奴が出てくるぜ?」

 

「だからこそだ。超越者にしてルシファーの実子。彼が立ったのならば血統重視の大王派はおろか、魔王派からも離反者が出かねん」

 

「……やばいのは分かってるが、お前がそこまで警戒するほど?」

 

「懸念しすぎではないか? 会ったこともないのによくもまぁ」

 

「よく理解しているのだよ、二人とも」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……もし彼が内戦から手を引いていなければ、冥界の内乱はどうなっていたか分からない。あの男はそれだけの存在なのだからな。警戒はしておくに越したことはないのだよ」

 

「「………?」」

 




 悪役としてのリゼヴィムは実に好きなので、盛大に八茶けさせることをお約束いたします。

 そしてガチ警戒が強いフロンズ。これにはある事情がありますが、多分第一部であるこの作品では明かされることはないでしょう。





 久しぶりの一日に話投稿になり、また土日はあまり人が来ないので避けてはいるのですがこうなりました。

 なにせ現在、200kb弱書き溜めてしまっており、仕立て話数を削っても11話まで書けてしまいまして。もちろんこの話を抜いてからです。

 ちなみにツェペシュ領での戦いが終わるまで後ちょっとといったところで、そこからD×D結成からヴァーリチームに対するケジメ案件……となりますもので。なるべく巻いていくとして、幕間除いてあと20話ぐらいいくんじゃないかと思っております。

 まぁ逆に言えば、この調子なら投稿スピードは速くなるといったところですね。明日も二話ほど投稿しようかと思っております。

 ……あと、感想とかのチェックを逐一やっていたら通話料がちょっと跳ね上がったので、平日の投稿は午後にずらそうかと考えております。……かなり跳ね上がっていたのでちょっと戒めないと……っ
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