好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 ハイどうも-! 感想・高評価・創作掲示板での紹介を常々欲するグレン×グレンでっす!

 書き溜めがたまりすぎたこともあり、分量が最近は多くなっているけどゴメンね! とりあえず区切れる感じにしてやっているから、ご了承を!


明星双臨編 第三十六話 風雲急のツェペシュ城

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 イッセー達も戻ってきたが、ギャスパーは素直にマリウスの言うことを受け取っているようだ。

 

 これはちょっと「どう考えてもやばい意味だ」というのは気が引ける。だが同時に誰かが言うしかないわけだ。

 

 できる限り早く伝えて、ヴァレリー救出の準備をした方がいいわけなんだが……どうしたものか。

 

「……九成君、少しいいかい?」

 

 と、イッセーが先生達と話し合っている間に木場が俺に近づいてきた。

 

「どうした?」

 

「今後に備えた話さ。……君達は、リゼヴィムが連れていたステラフレームの相手になるのかい?」

 

 ああ、そういうことか。

 

 ある程度はもうみんなにも伝わっているだろうし、そう考えるのは当然かもな。

 

 ただ、俺は首を横に振る。

 

「あくまで状況次第だ。最優先はヴァレリー・ツェペシュの安全確保だしな。ステラフレームは後でも相手できるだろ?」

 

 実際そういうことで話はまとまっている。

 

 インガ姉ちゃん(メイド)としてもカズヒねぇ(暗部)としても、もちろん俺としてもそっちの方が優先だ。そこははき違えていない。

 

 最も、禍の団だって聖杯を俺達に奪還されたくはないだろうからな。ヴァレリーを奪われない為に安易か下の戦力を用意することだろう。

 

 だからこそ、結論は簡単だ。

 

「出てくるなら俺達が叩く。ただしこっちから探さない。そういう感じだ」

 

「……分かったよ。僕達もその前提で動くことにするさ」

 

 分かってくれて何よりだ。

 

 しかしまぁ、割といい加減動きが出てきてほしいと思ったりもする。

 

 なんというか、結構な日数をこうして過ごしているからな。いい加減に授業に追いつけるかどうかも不安になりかけているし、ちょっと焦れてくる。

 

 そう思ったその時、ふと空気が切り替わった。

 

 感覚的に結界が離れた感じだな。

 

 ただ敵意は感じない。というより、この感覚はどこかで感じたな。

 

 そう思っていると天井に魔方陣が展開され、にゅっと誰かが出てきた。

 

 髑髏の仮面をつけてフードを被った少女。確か、シトリー眷属に売り込んだイッセーのファンな女子死神だったな。最上級死神オルクスと人間の娘なベンニーア……だったか。

 

『漸く繋がりましたぜ……』

 

 別行動で脱出ルートとかを用意してもらっていたが、この様子だとそっちは準備ができていたようだ。

 

 と思っていると、なんか落ちてきた。

 

「……きゃぁっ!?」

 

 ドスンと尻もちをついたのは、人形めいた美しさを持つ吸血鬼の少女だ。

 

 確かリアス部長達と接触したという、エルメンヒルデ・カルンスタインだったか。

 

 俺達がちょっと面食らっていると、それに気づいたエルメンヒルデはコホンと咳払いをする。

 

 あとその間に、もう一人の新任シトリー眷属なルガールーさんが華麗に着地していた。

 

「……ご、ごきげんよう皆様。お元気なようで何よりですね」

 

 ……武士の情けだ。指摘はしないでやろう。

 

「大丈夫ですの? お尻にあざとぶっ」

 

「はーいちょっと黙ってあげようねー!」

 

 ヒツギナイス。あとヒマリステイ。

 

 しまった。ヒマリはこういう時空気が読めないというのをうっかりしていた。

 

 缶詰同然の緊張状態で集中力が欠けていたか。これはまずい。

 

「……ここでカーミラが接触してくるってことは、そちらは動く気でこちらの介入も了承したということでいいのかしら?」

 

 カズヒねぇが強引気味に話を切り込んだ。

 

 ナイスカズヒねぇ! そのまま話を強引に進めてくれ!

 

 エルメンヒルデは文句を言いたげだったが、ヒマリから視線をずらしてこっちの方を向いてくれた。

 

「ええ。個人的には不本意ですが、我らが女王は三大勢力(あなた方)の参戦をお認めになられました」

 

 エルメンヒルデは不満げだったが、そう言い切った。

 

 言質はとった。まぁ、大王派以上の貴族主義な吸血鬼の純血なら、盟主の発言には文句は言うまい。横からうるさいことを言われる恐れが減って何よりだ。

 

 しかし女王自ら許可を出すとは。いっそのことヴァレリーを遠くに連れ出してくれた方がいいとでも思ったのか。もしくはリゼヴィム・リヴァン・ルシファーはそれだけの脅威だと思ったのか。

 

 まぁ、ツェペシュでクーデターが起こるぐらい聖杯に目のくらんだ連中がいるなら、カーミラにも出てきそうではあるからな。聖杯は過ぎた力だと判断した可能性があるだろう。

 

 まぁそこはいい。問題はだ。

 

「……それはいいとして、それを伝える為だけに態々?」

 

 リアス部長が怪訝な表情でそれを聞く。

 

 純血吸血鬼でその在り方を尊んでいるらしい彼女が、それだけの為に態々自分から来るのか?

 

 部下に任せるなり、ベンニーア達をメッセンジャーにするだけでもいいとは思うんだが。

 

 無性に嫌な予感を覚えてくる。というか、最悪のパターンが起こりそうだな。

 

「……マリウス・ツェペシュ達が聖杯を使った計画を進めると、エージェントがつかみました。ヴァレリー・ツェペシュから聖杯を抜き取り、領内の吸血鬼を純血混血問わず、弱点を取り除いた吸血鬼に作り変えるようです」

 

 ……最悪のパターンだった!

 

「……ヴァレリーが死ねば聖杯が流れるから、取り出して殺してでも手元に置いておきたいといったところかしら。合理的すぎて嫌になるわね」

 

「そ、そんな……。マリウスさんは、ヴァレリーを解放するって言ってたのに……嘘だったの……っ」

 

 吐き捨てるカズヒねぇが痛ましい視線を向ける先、ギャスパーはショックに震えて涙すら浮かべている。

 

 それをリアス部長が抱き寄せて慰める中、アザゼル先生はため息すらついた。

 

「弱点克服ってのは確かに合理的だが、それはもう吸血鬼と言っていいのかねぇ」

 

「忌まわしい考えです。相容れぬとはいえ誇り高き純血の吸血鬼が、吸血鬼であることすら捨て去ろうなど。おぞけの走る行為ですね」

 

 エルメンヒルデがそう渋い表情で言ってから、ちらりと窓から外を見る。

 

「既に脱出していたツェペシュの者達と協力し、我らカーミラの吸血鬼は城下町に突入しています。愚かなマリウスの好きにさせるわけにはいきませんわ」

 

 カーミラの方もかなりやる気なようだ。

 

 まぁ、弱点を潰すのは大事だけど、それで種族そのものを捨てるのがいいかは別の問題だろうしな。

 

 俺が何となくそう思った時、外が急に明るくなった。

 

 見れば、城の上の方で巨大な魔方陣が展開している。

 

 おい、どういうことだ?

 

「……やばい! かなりオリジナルが混じってるが、神器摘出の魔方陣と見て間違いないぞ!」

 

 先生が目を見開いて大声を上げるが、タイミングが良すぎないかおい!

 

 このままだとまずくないか……おい!

 

「……マリウス達の諜報能力も相応にありそうですね。すいませんが、エージェントと合流するので繋げてもらえませんか?」

 

 そう告げながら、エルメンヒルデは冷たい微笑みをこちらに向ける。

 

「ヴァレリー・ツェペシュを助けるのならどうぞご自由に。女王が許可した以上、止めはしませんわ」

 

「……思ったよりあっさり認めるんだな」

 

 思うところがあるらしいイッセーにそう聞かれると、魔方陣に歩き出しながらエルメンヒルデはニコリと微笑む。

 

「貴方達の実力は買っておりますのきゃぁ!?」

 

 ……なんか落ちるように魔方陣に消えて、しかも音が聞こえてきたような?

 

 俺達は魔方陣を作ったベンニーアに振り向いた。

 

『さっきと同じで屋上に繋げましたぜ』

 

 ……ちょっとエルメンヒルデに同情した。

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 作戦開始前の会議として、僕は事前に集めた城内の警備状況を伝えていく。

 

 非常時故にある程度は変えているだろうけど、非常時だからこそ内部は手薄になっているだろう。

 

 更に先生が掠め取った地下の図面を見れば、ある程度のルートは算出できる。

 

「……ミザリがこちらに来ている様子はないわねぇ。誠明なら先手を打って私達を抑えにかかるかと思ったのだけれどぉ」

 

 リーネスがそう呟くけど、確かに少し気にはなる。

 

 ミザリ・ルシファーは趣味で禍の団に参加している、正真正銘の危険人物だ。だが同時に、高い知性を持って活動できる人物でもある。

 

 彼が僕達に対して何の手札も切ってこないというのも気にはなるね。

 

「……いくら誠にぃでも、聖杯をむやみやたらと乱用はできないはず。それができるなら、とっくの昔にグレンデルを復活させているはずだもの。……だからこそ、ヴァレリーの聖杯を確保できるに越したことはないはず」

 

「にも関わらず、一切の手札を切ってこないのも妙ね。自分も含めてカズヒ達に因縁がある者達も数多いでしょうに」

 

 カズヒとリアス部長も怪訝な表情だけど、しかし考えこみすぎるわけにもいかない。

 

 間違いなく、吸血鬼達は僕達を警戒しているはず。更に摘出術式は既に進んでいる。時間をかければ相手の迎撃態勢や術式の終了が間に合ってしまう。

 

 それを理解しているからこそ、アザゼル先生は僕達を見回して告げる。

 

「いつものことだがぶっつけ本番になりそうだな。……最悪、聖杯が摘出されたとしてもマリウスは捕縛で、吸血鬼の上役もなるべく生き残らせろ。禍の団の連中は俺が許すから始末していい」

 

 大筋の確認を終え、先生はギャスパー君の方をちらりと見て頷いた。

 

「可能な限り急いで、聖杯の摘出を阻止できるのならそれに越したことは……ない」

 

「もちろんです! ヴァレリーは、僕が助けます!」

 

 強く決意した表情で頷くギャスパー君。

 

 ああ、彼は本当に強くなった。

 

 だからこそ、僕達もそれに応えよう。

 

 自然と視線が合い、僕達は強く頷いた。

 

 だからこそ―

 

「イッセー君、景気づけに一つ頼むよ」

 

「え、俺!?」

 

 僕に言われて、イッセー君はちょっと戸惑った。

 

 そしてその戸惑いを見て、カズヒは軽くため息をついた。

 

「今までのあなたのポジションから見て、それが相応しいでしょうに。オカ研全体のリーダーはリアス部長でご意見番はアザゼルだけれど、筆頭というならイッセー以外に誰がいると?」

 

『『『『『『『『『『うんうん』』』』』』』』』』

 

 みんなが頷いて、イッセー君は戸惑いながらも拳を握り締める。

 

 其処には強い決意がある。

 

「ああ、ヴァレリーを殺して聖杯を奪うなんて、黙って見てられるわけがねえ」

 

 そして、イッセー君は握り締めた拳をギャスパー君に突きつけた。

 

「行くぜ、ギャスパー! オカルト研究部の本気って奴を見せてやる!」

 

「……はい、イッセー先輩!」

 

 ああ、マリウス・ツェペシュやリゼヴィム・リヴァン・ルシファーの隙にはさせない。

 

 ……オカルト研究部を舐めてもらっては困るからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、地下階層に突入してしばらく経つが、思った以上に順調だな。

 

 地上部分では、ちょっと警備部隊数人とニアミスした程度で済んだ。今更その程度でやられるどころか、時間を取られる俺達ではない。

 

 この辺は木場のおかげだな。後で改めてお礼を言うべきだろう。

 

 そして地下階に突入したが、此処で敵が待ち構えてきている状態となっている。

 

 最初に大量の兵士達が仕掛けてきたが、こちらはシトリーから来てくれた死神ベンニーアと狼男ルガールさんが対応してくれた。

 

 時間的猶予があまりない為、二人に任せてそのまま侵攻する。戦闘能力はかなり高いので、数主体の連中ならそう簡単にやられたりはしないだろう。

 

 更に下には比較的上位の吸血鬼達が待機していたが、こちらは小猫が本領発揮。

 

 存在そのものを問答無用で浄化するとかいう反則じみた手段で壊滅させた。一周回って吸血鬼に同情しかけたぞ。

 

 だがまぁ、ここまで禍の団の連中が出てきてないのが気になるな。

 

 そもそも出がかりを潰さなかったことといい、何かが気になる。

 

 以下にミザリが精神の解体清掃を使えるからって、聖杯による負荷は決して無視できるわけがない。聖杯を獲得できるならそれに越したことはないのだ。何よりミザリは質の悪い趣味に全力投球しているだけで、割と堅実な男だ。

 

 もっと警戒して戦力を用意してもおかしくない。……何故、自我未覚醒のステラフレームすら出してこない?

 

「部長、先生、カズヒねぇ。リーダー格の三人に聞きたいことが」

 

「教会側のリーダーは私だけど!?」

 

「……間違えた、策ができるタイプに聞きたいことが」

 

 イリナには後でなんか奢ろう。

 

 とりあえず俺はその辺の懸念を伝えると、三人ともそこは理解していたらしい。

 

「……精神の解体清掃はメンタル特化のフェニックスの涙じゃないわ。誠にぃは聖杯の禁手で心も回復できるとは言え、邪龍復活なんて無理のある運用を乱発するのは避けるべきだと思って当然でしょうね。……そこは気になっているのよ」

 

「リゼヴィムは悪意ある遊びを好んでするような奴だがな。つっても、今の禍の団でサブリーダーに近いミザリの意見ならある程度は呑めるはずだ。……そこは解せんな」

 

 カズヒねぇもアザゼル先生も、そこは元々気になっていたようだ。

 

 そこで同じように考えていたリアス部長は、少し考え込みながらも何かの思い当っているようだ。

 

「邪龍達の復活はあくまで試験的なもので、本命があるという可能性は? もしくは、何らかの形で聖杯を保有するサーヴァントの当てがあるとか」

 

「もしくはぁ、ザイアのクラスカードと同様の手段を確立したのかもぉ。それなら使い捨てで聖杯を使うことも理論上は可能だわぁ」

 

 リーネスがそれに便乗するが、その危険性も考慮しないといけないのか。

 

 あれ、本当に凄い技術だしな。

 

 大量生産されれば世界が色々とひっくり返るぞ。

 

 俺はその辺りをげんなりしたけど、カズヒねぇはちらりとリーネスに視線を向ける。

 

「そういえば研究しているようだけれど、こっちが生産できる余地はあるの?」

 

 あ、そうか。

 

 あれが技術なら、大量生産する余地は十分ににあるはずだ。

 

 それが可能ならこっちにとっても大きな力になるぞ、これは。

 

 思わず俺達の期待の視線が集まるけど、リーネスは少し渋い表情だ。

 

「安定した生産ラインの確率は困難ねぇ。ザイアも和地達に渡してなかった当たり、そもそも絶対数を確保できなかったと思うわぁ」

 

 ……そうそう上手い話はないということか。

 

 確かに、ザイアの連中がクラスカードを大量生産できているなら、そりゃ俺やヒマリにだって渡されるだろうしな。

 

「む~ん。過去の赤龍帝だったサーヴァントを宿して、イッセーとペア赤龍帝したかったですの~」

 

「ごめんなさいねぇ。開発の余地はあるけれどぉ、現状だとサーヴァントをえり好みできるような余地はないわぁ」

 

 ちょっと落ち込み気味のヒマリに、リーネスが器用に走りながらぽんぽん慰める。

 

「……ま、そんな簡単に力を上乗せできるわけがねえですわな。プログライズキーみたいな便利技術なんてすぐにゃぁ出来ませんぜ」

 

「それもそうね。ヘキサカリバーもエクスカリバーとの同調なしだと、一本一本は同種のエクスカリバーと比べて半分レベルらしいもの」

 

 アニルやイリナがそう言う中、今度はシャルロットも苦笑する。

 

「仕方がありません。どちらにせよすぐにできない以上、まずは目の前の問題を解決しましょう」

 

 確かにな。

 

 話はそれたし疑問は消えない。ミザリが温い対応をしていることは不安だが、どちらにせよ突貫しないという選択肢はもうないわけだ。

 

 ヴァレリーを救出できているならそれで充分。もうそういうことにしておこう。

 

「……先生、ヴァレリーのところまで、あとどれぐらいですか!」

 

「地図を見る限り、あともう一関門ある程度だろうな。迎撃に使えるような箇所はそこにしかない」

 

 ギャスパーにそう答える先生の言葉に、俺達は気を引き締め治す。

 

 つまり、最終関門といえるのはそこぐらいということか。

 

 こりゃ、一番やばい連中がいると考えるべきだな。

 

 小猫ちゃんは大技を使った反動で意識を失っている。まぁ、後輩や新入りが頑張った分、俺達も頑張るとするか!

 

 

 

 




 次の話はVSグレンデルといった感じになります!
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