好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 まぁ今回は、乱戦の序章といえる状態です。


明星双臨編 第四十一話 悪意に燃える街

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 気づけば、そこはツェペシュの城下町外周部にあるだろう、監視塔の一つ。その屋上に俺達は転移していた。

 

 そこから見える光景は、まさに悲惨の一言だ。

 

 大量の邪龍が空を舞い、城下町を破壊している。既に大火災があちこちで発生し、此処からでも悲鳴や断末魔が時折聞こえて来る。

 

 ……なら、俺がやるべきことは決まっている。

 

「先生、細かい指示は通信で頼みます! 俺はとにかくこの周辺だけでも安全を確保してきます」

 

「……っ! そうだな、とりあえず行ってこい!」

 

 よし言質とった!

 

 俺は素早く飛び降りながら、プログライズキーを再装填。

 

 今回は長期戦である以上、必要な時以外は負荷の大きい形態は使わない。なら必然として、通常のサルヴェイティングドッグが最適解だ。

 

 素早く転がるように着地して体制を整えつつ、瞬時にショットライザーと魔剣で近くの邪龍に切りかかる。

 

 龍殺しで素早く近くの邪龍を始末しながら、星辰光で民間人の安全を確保。

 

「とりあえず塔の前に集まってくれ! 実力者が集まっているから、そこなら比較的安全だ!」

 

「は、はい!」

 

「ありがとうございます!」

 

「急ぐぞ、また来てる!」

 

 走り出す市民達を追いかけるように、更に邪龍達がごろごろと。

 

 クーデター側の強化吸血鬼がまとめて邪龍になったというのなら、数も質も厄介だと考えるべきだ。手練れの多くは俺達の迎撃に割かれているだろうし、カーミラ側との戦いで減ってはいるとしてもだ。百や二百できくわけがない。

 

 しかもここからが禍の団の本格活動だろうし、絶対もう一段ぐらいあるだろうしな。

 

「和地くん!」

 

 そこに素早く飛び降りて、邪龍の一体に細剣を突き入れるのはインガ姉ちゃん。

 

 星辰光も使った正確な刺突は、眉間を貫いて邪龍の一体を絶命させる。

 

「城下町の東門を越えたところにあるシェルターに避難させるって! ツーマンセルで邪龍を倒しながら市民に伝えろってアザゼル元総督が!」

 

「分かった! 俺が塔に走らせた人達は!?」

 

 魔剣を鏡にして確認するが、既に彼らの姿はない。

 

 おそらく、誰かが先導してカバーしているんだろう。それぐらいのことはやってくれるはずだ。

 

「木場君とリアスさんが。どっちも聖剣創造の禁手で面のカバーをしてるみたい」

 

 なるほど最適解。多数の人間をカバーしつつ避難させるなら、数を活かせるあの二人が最適か。

 

 となれば、俺達がやることは一つだな。

 

「……時間的に市民が集まってるだろう地区は?」

 

「ある程度は把握済みだよ。確かあっちに歓楽街が!」

 

 よし、まずはそっちだな。

 

 ……やってくれるぜ、禍の団。

 

 だが、早々簡単に被害を増やさせるか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、カズヒ・シチャースチエはリーネスと共にヴァーリを追跡していた。

 

 理由は単純。リスターティングホッパーとシャイニングホッパーの性能的相性だ。

 

 一言でいうなら、機動力関係の性能バランスが近寄っている。差こそ明確にあるが、使用者の身体能力さもあるからある程度合わせる余地はある。

 

 またリーネス自身は戦闘慣れしていない為、戦闘慣れしているカズヒがカバーに入るのが最適解でもある。付き合いが長い分、連携がとりやすいのも有効だ。

 

 その上で突貫しつつ、カズヒとリーネスは邪龍達を確実に無力化していっている。

 

 即座に撃破することに拘らない。優先するべきは避難の補佐であり、敵の殲滅は避難が進んでからで十分だ。

 

 なので、使うのは殺傷力より敵を足止めする手段。

 

 故に扱うのは―

 

「カズヒぃ、次用意ねぇ」

 

「三十発お待ちぃ!」

 

 ―ネット弾による、邪龍達の動きを封じることである。

 

 大型異形用に開発していた捕縛用ネット弾。練りこんだ宝石粉末を使用することで強制的に昏倒することも踏まえているモデルである。

 

 どんな時に何を使えばいいのかを踏まえ、大容量の輸送が可能なカズヒはリーネス謹製の各種武装を多数携帯している。

 

 ここぞとばかりに生きた検体確保を兼ねて徹底的に捕縛を試みている。

 

「どうするリーネス? そろそろ弾切れだし、この辺りの避難もほぼ済んだわ」

 

「そうねぇ。可能な限り封印処置をしてから、誘引処置とかできればいいんだけれどぉ」

 

 避難の支援に必要なのは、敵の殲滅ではなく足止めや誘導だ。

 

 とはいえその手段の確率は難しい。相応の調べてデータが集まれば手段も確立できるだろうが、そんな時間は当然ない。

 

 だが、リーネスはそこについて一つの対案を持っていた。

 

「まぁ、此処にいればいいでしょう。……分かり易く動いたんだし、誠明がちょっかいを掛けるでしょうからぁ」

 

「まぁ、その辺の期待はしているけどね」

 

 二人にとって最も警戒するべきは、道間誠明ことミザリ・ルシファーである。

 

 彼がいるとするのなら、分かるように動けば何かしらの動きを見せる。そう踏まえているからこそ、二人ともそこを警戒する。

 

 そして―

 

『まぁそうなのだが、今回二人は忙しくてな。私が代わりに挨拶を頼まれた』

 

 ―その声に、二人は振り返る。

 

 そこに立つのは一機のステラフレーム。

 

 その静かな雰囲気は、これまでのステラフレームとは異質であり、故に警戒は必須。

 

 同時に、カズヒは一瞬でその素体となった者が誰かを理解する。

 

 この流れでミザリがお約束を外すとは思えない。必然的に、相手は自分を犯した連中だからだ。

 

 そして、この静かな雰囲気を見せる手合いに心当たりは一人しかいない。

 

「………リーネス」

 

「大丈夫、分かってるわぁ」

 

 カズヒの気づかわし気な視線に、リーネスは苦笑で返す。

 

「そもそも会ったことなんて一度あるかないかだものぉ。皮肉を聞かせているのは分かるけど、思ったよりショックでもないわねぇ」

 

 そう答えるリーネスだが、しかし静かな殺意がステラフレームに向けられる。

 

 それを静かに、何より無感情に受け止めるステラフレームは、静かに拳を構えながら相対する。

 

 その雰囲気に反応するように、リーネスの怒気は更に強まり―

 

「……覚悟してもらおう、叔父上。いや、ザイネス・ドーマ」

 

『それは素体の名だ。モデルアーチと呼んでおけ』

 

 ―因縁は、此処に激戦を発生させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 僕達は、九成君がカバーした人達をシェルターまで連れて行ってから、城下町に再び突入していた。

 

 邪龍達の戦闘能力は、吸血鬼を素体としたこともあってか中級悪魔クラスはある。それも、マリウス達がかなりの数を改造していたからか数百を確実に超えている。

 

 ここまで数が多いと、僕達だけでカバーしきれるか……っ

 

「部長! こうなればグラムでまとめて薙ぎ払います!」

 

 魔帝剣グラムなら、中級クラスの邪龍なんて一撃で数十は断ち切れるはずだ。

 

 だけどリアス部長は、振り返りながら首を横に振る。

 

「駄目よ。既にグレンデルとの戦いで消耗している以上、その一撃で動けなくなるでしょう? なら多少時間はかかっても、聖剣の騎士団で龍殺しによる殲滅を行った方が効率はいいわ」

 

 そう言われては反論しきれない。

 

 だけどこの緊急時にグラムが使えないのは厳しいね。

 

 ジークフリートが業魔人(カオス・ドライブ)に頼った理由がよく分かる。この魔剣は、使い手のことを気遣わないからこそ、絶大な威力以上に扱いが難しすぎる。

 

 最大火力を使う余地が現状出せない。これは歯がゆすぎる……っ

 

 僕が内心で忸怩たる思いを浮かべていた、その時だった。

 

 近くから感じるその感覚。それは僕が今思い浮かべていたものだからこそ、信じられない。

 

 そして同時に、信じられないからこそ危険性を痛感してた。

 

 まさか、そんな!?

 

「祐斗、伏せなさい!」

 

 その瞬間、リアス部長もまた察して消滅の魔力を抜き打ちで放つ。

 

 そしてその一撃を、よく知るオーラが両断した。

 

「……へぇ。流石はジークフリートを返り討ちにしたリアス・グレモリー眷属。面白いじゃない」

 

 そこに立つのは、一人の少女。かつてステラフレームと共にリゼヴィムと合流した人物だ。

 

 だが同時に、今の彼女は英雄派の制服を上着として羽織っている。更にその下には、女性の悪魔祓いがよく着る戦闘服を纏っている。

 

 そして、だからこそ彼女の髪の色を今更ながらに理解してしまう。

 

 あれは……白い髪だ。

 

 ジークフリートや、同じ戦士育成機関のフリード・セルゼンと同じ白髪の少女は、その手に持つ魔剣を軽く振るう。

 

 そして消えていくそれは、間違いなく……魔帝剣グラムだった。

 

「混沌回帰旅団所属、リムークよ。フリードやジークを倒したというグレモリー眷属とは、一度戦ってみたかったの」

 

「あらそう。なら一つ聞いていいかしら?」

 

 リアス部長は魔力を滾らせながら、鋭い目でリムークと名乗る少女を睨み付ける。

 

「これだけの事態を引き起こしながら、私達の前に出てくるということの意味……分かっているのかしら?」

 

 ああ、リアス部長も僕達も、これだけのことをした禍の団に対して強い怒りを覚えている。

 

 クーデターを起こした貴族達はともかく、普通に暮らす市民達まで遠慮なく巻き込むこれだけの大破壊。許しておけるわけがない。

 

 そして、相手がどういう返答をするかも読めている。

 

「ええ。……ちょうどいいデモンストレーションでしょ? ついでにちょっとお金でも強奪しようと思ってたの」

 

 そこまではっきり言いきり、そして同時にリムークは指を鳴らす。

 

「あと、吸血鬼が嫌いな人達にも暴れさせてあげるのよ。そういう世界が欲しいからね」

 

 その言葉と共に、更なる敵が現れる。

 

 ……背中が異様に膨れたゴリラを思わせる、巨大な存在。

 

 あれがイッセー君たちが相対したという、ガトリンガルか。

 

 だが、それ以外にも更なる姿が現れ……なんだと?

 

 一見すれば、それはゴリラ型と設計者が同じと思われる、鋼のライオン。

 

 だが問題は、そのサイズだ。

 

 少なく見積もっても、TFユニットと同等レベル……っ

 

「陸戦特化型ガトリンガル、ガトリンガル・レオン。試験運用も兼ねて、此処で使わせてもらうわね」

 

 これは……まずい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 畜生! いくらなんでも数が多いだろ!

 

 邪龍達どころか、ガトリンガルまで出てきやがった。それに新型の兵器まで!

 

 空を見上げれば、なんかでかい飛行機が飛んでるし。しかも地表に向かって砲撃まで仕掛けてる。

 

 撃ち落とそうにも意外と機動力が高いし、しかも結構離れているから中々当たらない。邪龍まで防回するからかなり鬱陶しい!

 

「こんなことならシャルロットと離れて戦うんじゃなかった!」

 

『ぼやくな相棒! 俺達が一匹でも引き付けていれば、その分避難は進む!』

 

 ドライグにたしなめられるけど、流石にこっちもイライラしてるんだよ。

 

 リゼヴィムのクソ野郎、よくもここまで酷い真似を!

 

「あの野郎……絶対ぶちのめす!」

 

「それはおやめください。あれでも私の主人ですから」

 

 その声に、俺は咄嗟に振り替える。

 

 そこにいたのはローブを纏った銀髪の男。

 

 グレイフィアさんの実の弟。ユーグリッド・ルキフグス!

 

「……てめえ、いったい何の用だ!」

 

「いえ、リゼヴィム様と合流しようとかと思ったのですが、貴方を見かけたのでいい機会と思ったのですよ」

 

 そういうユーグリッドは、俺に見せつけるように右腕を突き付ける。

 

 そして光と共に奴の腕に現れた物を見て、俺達は目を見開いた。

 

「『な……っ!?』」

 

 驚くに決まってる。ドライグだって驚いてるんだからな。

 

 だって、あれは赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)じゃねえか!?

 

「これも聖杯の恩恵です。実は次元の狭間からあなたの崩壊した体の肉片が見つかりまして。そこからデータを回収した成果といったところですね」

 

「人の体で何しやがるんだ!」

 

 寄りにもよってテロリストに、俺の失った体の残骸を悪用されただって!?

 

 人の、人の体でなんてことを!

 

「まぁ、一度使うだけで相応のドラゴンを代償に捧げる必要はある完全なデッドコピーですがね。それでも―」

 

 そう言いながら、ユーグリッドはオーラを高める。

 

 そしてそこから展開されたのは――

 

「―これぐらいのことはできるんですよ」

 

 ――赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)、だって……っ!?

 




 ちなみに次の章、より厳密にはヴァルキリー編に向けての事前的な備えというか種まきに近い話です、今回。
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