好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
まぁそれはともかく! 頑張っていきまっす!
イッセーSide
この……野郎!
今までで一番屈辱を感じてるぜ。
赤龍帝の偽物が出てきたかと思ったら、真女王になってまで挑んでいるのにフルボッコにされている。
いくら俺が歴代最弱の赤龍帝だからって、相手はデッドコピーだぞ? ユーグリッド自身がそう言ってるってのに……っ!
糞ったれ……本気で、悔しい……っ
「申し訳ありません。これでも私はルキフグスなので、弱い悪魔ではないのですよ」
ああそうかい。
確かにあのグレイフィアさんの弟なんだ。上級悪魔としても強いだろうし、下手すりゃ最上級悪魔の上位クラスはあるかもしれない。最悪、生身で魔王クラスだ。
籠手の性能が弱くても、使い手の性能が圧倒的に上なら問題ないってか。
俺自身が籠手なしだと弱いって自覚があるから、余計に腹立たしい……っ
―シャルロット! そっちは行けるか?
―待ってください! ザイア残党が介入してきました。今そちらに向かうと彼らを抑えきれません!
シャルロットの力を借りようかと思ったら、なんかあっちはあっちでやばいことに!?
どうすんだよ。呼び出したらあっちが崩れるじゃねえか。
つまりこれは、俺達で何とかしなけりゃいけない状況だってことか……っ
「……ほぉ? どうやら助けが必要なのかのぉ?」
その時、俺の頭上から声が聞こえる。
見れば凄い勢いで邪龍達を吹っ飛ばしながら、幸香が仮面ライダーディアドコイになった状態でこっちに来ていた。
後継私掠船団!? どうしてこんなところに?
「貴女がかの
「貴様がかの
「いや、なんでいるんだよ? フロンズさん達は今回動かないそうだけど?」
ソーナ会長達曰く、フロンズさん達は様子見だったはずだ。
リゼヴィムが出てきたから冥界政府は大混乱だっていうし、尚更出てきそうにないと思う。
ただ幸香もちょっと苦笑気味で周囲を見渡していた。
「そのフロンズの特命でのぉ。奴はリゼヴィム・リヴァン・ルシファーめを非常に危険視し、相応のダメージを負ってでも倒すべきと踏んでいたようじゃが……その気持ちも少しは分かりそうじゃな」
フロンズさん、そんなレベルでリゼヴィムを警戒してたのか。
そして当たりだよ。ここまでの事態を引き起こすような糞野郎なんだ。戦力を送ってくれてむしろ助かる。
しかも奴の目的が目的だからな。そこまで考えればまだ足りないぐらいだって。
そして幸香に呼応するように、ネオマケドニアが霧を割って突入して、更に後継私掠船団のメンバーが市内に突入する。
「ハッハァー! ドラゴン退治とはやりがいあるぜぇ!」
「まだまだぁ!
「英雄譚の始まりだぁ! お前らも見習いやがれぇっ!!」
凄い勢いで真っ向から邪龍達を食い止め、それどこか撃墜合戦まで始めそうな勢いだ。
なんて味方に回すと頼りになる奴らなんだ。下手したら俺より根性あるから、敵に回した時の厄介さを禍の団が味わってやがる。
ユーグリットはユーグリットで、あいつらの戦いぶりを興味深そうに観察してるし。余裕にも程がある。
「なるほどなるほど。音に聞こえし
「だろう? 誰もが妾が誇るべき
ユーグリッドにそう言いながら、幸香は俺にちらりと視線を向ける。
「さて、こやつの相手は妾がした方がいいのかのぉ?」
………っ
正直、今のユーグリッドに勝てる気がしない。
負けるわけにはいかないなら、幸香に任せて他の邪龍を相手にした方がいいかもしれない。
思わずそんな弱気になった時、籠手が強く光った。
『腑抜けるな相棒!』
ドライグの強い声が、俺の背中を押すように叩き付けられる。
『今の赤龍帝はお前だろう。そのお前が偽物に屈するなどあってはならぬ。赤龍帝は俺達のことを指すのだぞ!』
ドライグ……。
そうか、そうだよな。
珍しく戦闘で腑抜けたけど、情けないところを見せちまった。
俺達が赤龍帝だ。これからも赤龍帝だ。偽物に屈しちまったら、赤龍帝であることを否定しちまうようなもんだ。
悪いな相棒、助かった―
『そう! 乳にも尻にも悩んでないような奴が、偉そうに赤龍帝を名乗るんじゃない! 貴様のようなその苦しみを欠片も理解できん奴が赤龍帝だと!? 相棒ですら自分と状況を振り返って、たまには困惑できるのだぞ! 頭を悩ませてから出直してこい!!』
―そっち!?
「ふむ、何なら妾の生乳房に顔を埋めてみるか? 覚醒して五分には持って行けるかもしれんぞ?」
幸香も何を言ってんの!?
「なるほど。かつての敵の乳房の力を借りるとなれば、そういう事象も起こりえるでしょうね」
ユーグリッドも真剣に納得すんな!
いや、まだ見ぬ生おっぱいは堪能したいけど。堪能したいけどカズヒの子供のおっぱいとか複雑だから。あと絶対リアスにもカズヒにも怒られるだろ。幸香相手でこの状況だと、俺ですら客観的にみるとツッコミどころだって理解できる。
俺がちょっと全方位に戸惑った時。急に全身の宝玉が発光した。
え? まだおっぱいに触れてもないのに!?
Other Side
『やっほー、ザイネスさん! 誠にぃの調整も終わったから援護に来たよー♪』
『ちょうどいい、多少攻めあぐねていたから援護を頼む』
舞い降りるモデルバレットがモデルアーチと並び立つ光景を見て、カズヒは内心で歯噛みした。
だが普通に戦況は不利になった。モデルアーチだけでも手古摺っているのに、更にモデルバレットまで出てくれば一気に不利になる。
そしてもちろん、それを見逃す容赦は欠片もない相手でもある。
『天弄せよ、我が守護星―――鋼の悪意で世界を犯せぇ!』
躊躇なくモデルバレットは突貫する。
ただでさえ面の制圧力で抑え込まれている中、点の突破力で更に仕掛けられるのは危険すぎる。
「チッ! リーネス下がって!」
「カズヒ! 流石に無茶よぉ!」
前に出たことでリーネスの声が跳ぶが、こればっかりは仕方がない。
モデルバレットが突貫までしてくるのなら、郭清して強引にでもちゃぶ台をひっくり返さなければ死ぬ。
後先を考えている余裕はない。一旦突破したうえで、味方との合流をする必要がある。
だからこそ―
「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌めく流れ星」
―味方の方からくれば、ちゃぶ台もひっくり返るのだ。
突貫する人影と、それに随伴する数十人レベルの戦力。
モデルバレットの突貫に体当たりでぶつかりともに弾かれたその瞬間、遠距離戦を主体とする星辰光がステラフレームを滅多打ちにして動きを縫い留める。
其処に接近戦主体の星辰奏者が割って入り、連携をかき乱した。
『げっ!? 寄りにもよってここで来る!?』
『増援だと? 一体どこから?』
出鼻をくじかれる形で、モデルバレットとモデルアーチは警戒し、自我未覚醒体を壁にして仕切り直す。
そして何より驚くカズヒとリーネスに、最初に突貫した星辰奏者が振り返った。
一見して三十代後半に差し掛かった中年男性。だが鍛えられた肉体は弛みが見えず、前線での戦闘を考慮した、ベテランの戦闘員だということがよく分かる。
そんな男性は、
「……えっと、駒王学園オカルト研究部の人でいいのかい?」
「え、えぇ。……えっと、プルガトリオ機関のヴィクター部隊の方ぁ?」
事前に近くに派遣されているというプルガトリオ機関を予想したリーネスだが、カズヒがそこに首を振って否定する。
「いえ、間違いなく違うわね。というか……星辰奏者がこんなにって、どちら様?」
カズヒが否定するということは違うのだろう。
だがそれだと尚更分からない。
この場で増援が確定できるような事態になっているとは思えず、だからこそ首を傾げてしまう。
それに対して、男性の方は警戒を同伴した者達に任せて懐から名刺を出した。
「あ、大株主の帝釈天様から依頼されて来た、PMCのアマゴフォースのもんだ。あ、あとでちょっと聞きたいことがあるから時間貰える?」
「え、あ、どうも」
リーネスが名刺を受け取るが、状況がさっぱり分からない。
見れば名刺には「アマゴフォース 特務星辰奏者 接木勇儀」と書かれている。
日本人が海外企業のPMCにいるのは意外だが、遠く離れた南国じみた島国から、雪が降り積もる山間部に連れてこられるとは大変だなぁと、なんとなくリーネスは思った。
ついでに言うと帝釈天が出てくるとはまた意外な展開だと思った時、何故かカズヒがぎょっとしたかの勢いで名刺と男性を交互に見る。
何かと思った次の瞬間、震える指で男を差し―
「……勇ちん!? あんたなんでPMCでツェペシュぅ!?」
―素っ頓狂かつパニック交じりの大声を跳ね上げた。
「………お知り合いぃ?」
面食らってそう言うほかないが、しかしパニックは伝染する。
『まさかと思ってたけどマジで勇ちん!? PMCで星辰奏者って、お義姉ちゃんに振られたの!?』
具体的にはモデルバレットだった。
「ちっげぇよ! 少ししたら結婚記念日だよ! 12月12日だから覚えとけ!」
全力で勇儀は言い返すが、そこではない。
「っつーかマジで分裂みたいなことになってんだな。いや、マジで大変だな日美っち。聞こうとした答えがこんな形で分かるとは思わなかったぜ」
「更に大変になったわよ。なんで勇ちんとこんなところで再会するのか。……ま、お義姉さんと結ばれることに成功したのはほっとしたわ」
何やらよく分からない会話をするが、リーネスは完全に置いてけぼりだった。
それに答える様に、勇儀は武器を構えながらリーネスの方をちらりと見る。
「道間日美子のクラスメイトやってたもんでな。ま、俺も状況は殆ど分かってねえから話は後だ」
「……そうねぇ。詳しい話はまた後にした方が良さそうねぇ」
リーネスも一旦思考を切り替え、ステラフレーム達と睨み合う。
『うっわぁ。思わぬ展開でちょっと動揺止まらない感じかも』
『なるほど。ではもう少しデータを取ってから離脱するか』
相手はそろそろ引くことを踏まえているが、ハイそうですかというわけにはいかない。
「悪いけど、あんたの方はデータを取らせてもらうわよ」
「同感ねぇ。ろくに会ってもいない叔父だけど、日美子を苦しめたお礼はしたいものぉ」
意識を切り替え、睨み合い激突まで後僅か。
それを理解し、接木勇儀と名乗った男もカズヒをちらりと見ながら敵を睨む。
「詳しい事情は分からねえが、とりあえずダチが世話になったみたいだなぁ……」
そして星辰体と感応し、まごうことなき強者の雰囲気を纏い―
「とりあえず一発ぶちのめさせろヤァ!」
―激突が再開した。
和地Side
『あはははははははっ! 死ね死ね死ね死ねぇ!』
放たれる猛攻を捌きながら、俺は内心で舌打ちする。
呆れるぐらいシンプルで、反吐が出そうなほどに厄介な星辰光だ。
とにかく広範囲に呪怨を撒き散らし、自分を中心とする区画一体を、異形でも下級レベルなら倒れてもだえ苦しむこと請け合いの空間に汚染する。単純にそれだけだが、だからこそ兵器として厄介な星辰光だ。
増幅された呪怨は土地そのものすら汚染している。これが長続きすればこの辺り一帯に深刻な影響を与えるだろう。かなりまずい。
対呪詛加護を設けた魔剣を持ってカバーしつつ、移動しながらばら撒くことで汚染を最小限にしているが、このあっまだとこっちが削り殺されるな。
何よりインガ姉ちゃんが不安だ。巻き込まれてないと良いんだが―
『お前も死ねぇえええええ!』
―思った瞬間に打撃が振るわれ、俺は咄嗟に障壁を張りつつ防御態勢をとる。
振るわれる打撃は異常なレベルで重く、一撃で障壁すら砕いて俺を吹っ飛ばす。
これ、技術というより純粋に衝撃がありすぎるな。そういう人工神器を付加していると考えるべきか。
更に追撃として差し向けられるドローン群を撃ち落とし切り捨てながら、俺は可能な限り円を描くようにモデルダストに食らいつく。
幸か不幸か、モデルダストの固有星辰光は、広範囲を呪うというただ一点だ。
おそらく操縦性が劣悪だから密度を操作したり集中させることもできない。加えて収束性も劣悪らしく、対呪詛用の魔剣でだいぶ防げている。
単純に撒き散らすだけという、分かり易いほど頭の悪い星辰光。だがそれだけで強力故に、遠くに連れて行くわけにはいかない厄介な星辰光だ。
兵器とはこうあるべきというぐらい、誰が使っても強く凶悪。しいて言うなら味方との連携が困難な在り方だが、単独で戦局をひっくり返せる軍勢殲滅に特化した星辰光。ステラフレームというそれだけで最上級悪魔クラスの難敵に相応しい代物だ。
だからこそ、こいつは此処で潰すしかない。
一周回って清々しいレベルで妬み嫉みを撒き散らすモデルダストは、誰が見ても壊れている。
説得をする余裕すらない以上、此処で俺がするべきことはこいつの打倒だ。
なんとしても、此処で潰す。
その決意を決めた時、後ろから接近してくる気配を察知した。
おい、まさか!?
「させないよ、佐備先輩!」
インガ姉ちゃん!?
呪詛の影響を高速展開する暴風を身に纏うことで最小限に抑えたインガ姉ちゃんが、細剣でモデルダストに攻撃を仕掛ける。
それを強引に振り払ったモデルダストは、そのまま怒りに任せて砲撃をばら撒いた。
機関銃感覚で戦車砲レベルの砲撃を乱れ撃つなと言いたい。
だがそれは後回し。今はインガ姉ちゃんだ!
「インガ姉ちゃん下がって!」
「下がらない!」
俺が援護しながら撤退を促すが、インガ姉ちゃんは呪詛に苦しみながらもそれを拒絶する。
間違いなく呪詛の影響を僅かながら受けながら、インガ姉ちゃんは強い意志を見せて立ち上がる。
「私は弱いから。弱いからこそ、向き合うべきことから逃げたくない」
歯を食いしばり、拳を握り締め。
どこか恐怖が残る目を、だけど強くモデルバレットに向けて立つ。
「……ここで彼女から目を背けたら、私はこれからも目を背け続けるから。少なくとも、もっともっと引きずるから」
肩をすく振るわせながら、それでもインガ姉ちゃんは細剣を構えて戦う意思を見せる。
「私は! 引っ張り上げてくれたことが間違ってないって、和地君に証明したい! 周りの人にも認めさせたい!」
その決意を、彼女は吠える。
「私は! 私の過去から逃げないでいたい! 手を差し伸べるべき子に手を伸ばして、踏み外して誰かを傷つけるなら、私自身の意志でそれを止めたい! 止めれる自分でいたい!」
真っ向から、モデルダストを見据えて戦意を見せる。
「私は! 私がしたことの結果ぐらい、背負える自分でいたいから!」
その声をもって、インガ姉ちゃんは自分自身の弱さを認めたうえで乗り越える。
「……だから、戦うよ。佐備先輩は倒してでも止める、止めて見せる」
その決意に、俺は引き離そうとすることを止める。
その決断が、本当に正しいのかは俺には断言できない。
だが同時に、既に踏み越えて走り続けるしかなくなった
それを、あえて自分でしたいというのなら。
自分と同じように道を引きずり落とされた、自分の別の可能性を、自分の意志で向き合いたいと願うなら。
俺が、するべきこととしたいことは一致する。
「……分かった。なら俺は援護に回る」
『BLANCE SAVE!』
素早くパラディンドッグプログライズキーを装填しながら、俺はインガ姉ちゃんと並び立つ。
「変身したら、インガ姉ちゃんの
「……ありがとう。それに、もう一つ切り札はあるしね?」
そう微笑みながら、インガ姉ちゃんは左手に短剣を構える。
それは、リーネスがインガ姉ちゃん用に作った試験型の人工神器。
そうだな。それがあるなら、尚更俺は支援に回る。
だからこそ、だ。
「頼りにしてるぜ、インガ姉ちゃん」
自分の意志で立ち向かう、インガ姉ちゃんなら隣を任せられる。
それを、俺自身の言葉で口にした。
「……任せていいよ、和地君」
その、嬉しそうな言葉に俺は決意をもって応えよう。
「変身!」
『ショットライズ!』
発射されるショットモデルをきっかけに、モデルダストの殺意が増幅される。
『私の前でイチャイチャイチャイチャ……っ! お前も私と同じ癖にぃいいいいいいい……ぃっ!!』
「そうだよ。だからこそ、止める」
短剣を構え、インガ姉ちゃんは宣言する。
「何かが違えばそうなっていただろう、私のあり得る可能性。だから、私自身がそれを止める」
その決意に応える為、パラディンドッグに移行した俺は細剣を投擲する。
それを受け取ったインガ姉ちゃんは、二つの刃をもって一歩を踏み出した。
「そう、私のように……流れる涙を止める為に!!」
ここに、ツェペシュ領での戦いは大きな転換点に到達する。
「なるほどね。なら……使いなさい!!」
その、カズヒねぇの声が遠くで確かに聞こえた。
さぁ、次からがガチの反撃だ!