好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
完結をするべく長続きした作品を参考にいろいろやっておりますが、こっからがある意味で本番。
かつての因果を再現するべく、ゲン担ぎで入れてみました―
Other Side
「……というわけよぉ。流石にちょっとって思うっていうかぁ……」
「どう考えても全責任はアザゼル先生でしょうに。いくらイッセーが今まで覗き魔だからって、冤罪を吹っかけていい理由にはならない……っていうか高校の校舎で通りがかった教え子を実験材料にする、普通?」
「総督が普通ぅ? ……ちょっと疲れてるわねぇ」
「マジレスやめて。で、何をすればいいの?」
「今は先生が眠らせて、記憶の調整を行っているわぁ。ただ
「それでイッセーを生贄にねぇ。なら、もっと実態とあっている形に仕立て直しましょうか」
「お願いねぇ。今、和地とヒマリは動かせないから」
「え、なんで?」
「ちょうど同じタイミングで、この近くで星辰奏者がテロを行ってるみたいで……だけど、ねぇ」
「……具体的に何やってるの?」
「実は―」
「―タイムリーすぎでしょう……っ」
イッセーSide
終わった。……俺達は、困難を乗り越えたんだ……。
ほっとして俺はしゃがみ込んだ。
ああ、本当に疲れたなぁ。
「大丈夫ですか、イッセーさん」
「うん。ありがとうアーシア」
アーシアが駆け寄ってくれるけど、俺はなんていうか涙が止まらない。
いや、本当に泣きたい。
ほんと、ほんとに……。
「なんで俺のドッペルゲンガーを300人も作った挙句、女子生徒を
「お疲れ様ですイッセー先輩」
「危ない所だった。イッセー君クラスの変態が理性を緩めて300人だなんて、駒王学園内で終わらなかったら大変なことになるところだった……っ」
同情してくれる小猫ちゃんと、めっちゃ酷いこと言っている木場の反応が全部だと思う。
たまたま近くに至って理由で、アザゼル先生のドッペルゲンガー研究の実験体にされたうえ、それが暴走して生まれた俺のドッペルゲンガー300人。
俺より更にスケベで理性を吹っ飛んだ状態で生まれたそいつらの所為で、駒王学園中の女子生徒が裸に向かれまくるという悪夢そのものの非常事態。
なんてことだ! なんてことだ!
桃源郷なのはいい……いや、よくない。
俺はシャルロットに恥じない男でいる為に、覗きを辞めてエロ本も家で見ることにしているんだ。おかげでどれだけ頭痛や胃痛に悩まされて、時折ひきつけを起こしてきたと思ってるんだ。
それなのに、何とか持ち直してきてシャルロットのマスターとして及第点レベルになった俺の評価が、こんなことで台無しになったらどうしてくれるんだこの野郎。
うん、途中までアザゼル先生のアホな発案とそれに引っかかる俺のドッペルゲンガーに涙を流してたけど、最後の一人が男を見せたことで大事なことを思い出した。
今回悪いのは全部アザゼル先生じゃん。それを思い出して、俺達は全員でアザゼル先生を袋にした。
そして最後のドッペルゲンガーと別れ、漸く俺達はめでたしめでたしに……。
―ドドドドド
……なに、この音。
「そういえばアザゼル。こんな大騒ぎ、どうやって被害者の記憶を誤魔化すつもり?」
「ああ。幸い剥いた奴はイッセーのドッペルゲンガーだからな。イッセーがやったってことで処理した」
リアス部長の質問に、最悪の答えを返してくれやがったよアザゼル先生。
「ふざけんなぁああああああああ! 俺が毎日毎日どれだけ胃を痛めながら覗きを我慢してると思ってるんだぁああああああ! シャルロットに恥じないように高めてきた、俺の名誉を返せええええええええええ!!!!」
「えー。どうせ地に落ちてるんだからいいじゃねえか」
この野郎もっかい殴ってやる!!
俺がそう思った時、屋上に繋がる扉がけ破られた。
……すいません。鉄パイプ持たないでくれませんか? 殺す気じゃん。
「いたわよ!」
「許せないわ、乙女の裸を何だと……っ」
「病院送りじゃすまないわ。一生寝たきりにしてやるんだから!」
………。
あ、俺これ死んだんじゃないか?
「まあまあ待て待て、此処は俺に免じて、死なない程度にボコボコにする程度で勘弁してくれや」
あんたはなんで俺を生贄にしようとするんだ先生!
今回は全部先生が悪いんじゃないか。
それが、それが俺が全部悪いみたいになってるなんて。
ごめんな、シャルロット。ダメなマスターでごめんな。名誉が地に落ちたロクでなしマスターでごめ―
「見つけましたよ、アザゼル先生!」
「乙女の敵! 覚悟しなさい!!」
「「「「「「「「「あれ?」」」」」」」」」
全員面食らう非常事態。
あれ? どうなってる?
なんでアザゼル先生がやったことにされてるんだ?
―ふふふ? 説明するわぁ
あれ? 頭の中にリーネスの声がする。
リーネスの異能か何かかな?
―魔術回路持ちとしての能力をフルスペックで使って、「イッセーが女子を裸に向いた」じゃなくて「アザゼル先生が作った薬がバイオハザードを起こして、集団剥ぎ取り魔が発生した」という方向で修正したわぁ。魔術回路を併用した魔術なら、記憶操作は結構無理がきくのよぉ
と、リーネスが俺たちの頭の中に情報を叩き込んでくる。
と、とりあえずありがとうございます!
これでシャルロットに恥じないマスターでいられたよ! 後眼福ではあったよ!
後で何か奢らないと。等分足を向けて眠れないや。
「な、なんてことを!? なんてことを!? お前、上司を何だと思ってるんだこら!」
アザゼル先生はわめくけど、もうどうしようもない。
――だって、今回は全面的に総督が悪いじゃないですかぁ。カズヒも「必要悪でもない冤罪は見過ごせない」って全面的に協力してくれたわぁ。今はお仕置き用に傷がズタボロになる得物がないか探してるところです。
カズヒもなのか。
本当に、ありがとう……っ。
「あいつらぁああああ! なんで仲いいのかわからねえけど、だからってやっていいことと悪いことがあるだろうが!!」
「……アザゼル先生が言っても説得力がないだろう。そもそもの元凶は先生だぞ?」
「あうぅうううう。マジレスでフォローできないですぅ」
うん。ゼノヴィアとギャスパーの言う通りです、先生。
本当に一回絞められてください、堕天使総督なら鉄パイプで殴られても平気でしょう!!
俺たちは巻き込まれないように先生から距離を取り、女子生徒たちは殺気をまき散らしながら先生を取り囲む。そして先生は逃げ出したいけど、囲まれていてできない状況。
そして一斉にとびかかりそうなその時。
「やめてぇえええええ!」
……絹を裂くような絶叫が、それを止める。
振り返れば、そこには涙を浮かべた女子生徒が一人。
「お願い、先生をいじめないで! 先生は……先生は悪くないじゃない!」
「え? いや……先生が一番悪いでしょ? 無理やり薬を飲まされての犯罪は、情状酌量ぐらいはかけられるべきだって、裁判官のパパが言ってたし」
なんか一部の女子生徒が反論するけど、それだけで全然を終わらない。
「いた! 先生、先生を殴らせたりなんてしないんだから!」
「先生無事ですか!? 大丈夫、私たちが守ります
!」
なんか何人も女子生徒が現れて、先生をかばい始めた。
え、え、えっと……何が起きた!?
先生すら困惑している。いやまあ、当たり前だけどね。
何せ女子生徒の中では、先生は変な薬を生徒達にもって女子生徒をひん剥いた元凶なんだ。そんでもってあながち間違ってない。
怒る理由しかないはずなんだけどなぁ。
俺達がそう思っていたその時だ。
「先生は酷いことなんてしなかった。ううん、逆よ」
「そう、先生は私たちを救ってくれたの。だから起こるなんてもってのほかよ」
「先生がいたからこそ、私たちは大切なことに目覚めたの」
「アザゼル。一般市民を意味もなく洗脳なんて何をやっているの?」
「冤罪だ。ほんとに知らん」
あまりの持ち上げっぷりにリアス部長とアザゼル先生が首を傾げ始めたその時。
「先生は私たちに、人生で最も大切なことを教えてくれたじゃない、そう―」
その言葉を皮切りに、先生をかばう女子生徒たちは―
―脱いだぶろっふぅ!?
「見ては駄目です変態先輩」
ご、ごめんなさい小猫様。あといつもながら良い拳ですね
っていうかそういう問題じゃない!?
全裸に向かれて露出狂に目覚めたというのか。しかもこんな人数が!?
あ、見れば校庭でも全裸になっている女子生徒がいる。
あ、男子生徒がそれに感化されて自分も脱ぎ始めた!?
「アザゼル先生ぃ? さっきから駒王学園どころか、外の民家や通りすがりの人まで露出狂に目覚めてるんだけど……何しやがった、コラ」
あ、カズヒがRPGを構えて先生に睨みを利かせてる。
いつの間に現れた。いや、そもそもこんなところでRPGとかやめて。
「さあ吐け、キリキリ吐け、そして詫びろ全世界に。……もしくは死ね」
「待て待て待て待てぇええええええ! 知らん、本っ当に知らん!! 冤罪だぁあああああ!!!」
先生がマジで狼狽してるけど、じゃあなんでこんなことになったんだ!?
―あ、ごめんなさぁい。みんな注目してぇ
と、そこでリーネスから再び念話が。
あの、今緊急事態なんだけど?
―今和地とヒマリを向かわせたプログライズキーテロが、この露出狂覚醒の原因みたいよぉ。
……マジでどういうことぉ!?
和地Side
こ、これは……まずい!
「ど、どうしますの!? というか、警察の方々はもうちょっと頑張ってほしいですのよ!?」
ヒマリも流石にドン引きしているけど、たぶんそれ無理だと思う。
実際、警察の人達が通信機片手に頬を引くつかせてる。
「まずい。
「あ、やっぱりかぁ」
俺は思わずぼやいたよ。
今俺達の目の前には、急いで服を脱いですべてを見せつける人達の群れがいた。
少なく見積もっても100人は超えるだろう。ここだけでもそうなんだから、この辺り一帯を踏まえれば千人ぐらいはいくんじゃないか?
一応増援は呼んだ。呼んだけど……どうしようかコレ。
……そもそも俺達は、プログライズキーや星辰奏者が出張るテロなどにおいて、国家の要請を受けて増援を送っている。
ザイアコーポレーションが対異形戦争を行うための仕込みが原因だからだけど、今回もそうだと思っていた。
思っていたが、敵は想定外の代物を繰り出してきやがった。
「ふっ。皆が裸の喜びを覚えてくれるとは嬉しい限りだ。日本の高温多湿な夏には感謝だな」
そういう下手人らしい裸の女の傍には、装甲車ぐらいのサイズの大型車両があった。
なんかマジで頑丈な装甲に包まれたそれは、今回の事象を引き起こした元凶だ。
「衣服に飲み込まれて裸身を見られる悦びを忘れた者達も、これでそれを思い出すだろう。世界はまた一つ淫乱に包まれるのだ」
寝言であって欲しいことを覚醒率100%でぶちかました奴さんは、歓喜の表情で両手を広げて天を仰ぐ。
「ああ、教主よ! 教主に宿りし情光の再現、この情機があれば!! 全世界の人々を
……何考えてるの?
いや、真剣に聞きたい。頭狂ってないだろうかと本気で聞きたい。
でも聞いたところで正気だと断言されそうだから、とりあえず我慢。
『『『『『『『『『淫、乱! 淫、乱! 発、情、期!』』』』』』』』』
……信じられるだろうか。
この「全人類を変態する」ことを目的として行動している連中、どうも神器のデッドコピーを開発したようなのです。
誰だよこいつらに神器の情報を提供した奴。禍の団じゃねえだろうなぁ。
「大変ですわ和地! 駒王学園の生徒にも覚醒した者達が現れてますの! 総督の所為で裸に向かれた女子生徒を中心に、既に十人以上覚醒してますの!?」
「何をやらかしたんだあの総督は!」
マジで何をやらかしたら、教師が生徒を十人以上裸に剥いてるんだ。
あと此処から駒王学園まで、直線距離で4kmはあるはずなんだが。射程距離長すぎだろう。
おのれ禍の団め。人類社会を巻き込むこの非常事態を起こすとは……許さん!!!!!
OtherSide
一方その頃、禍の団の有力派閥である英雄派が保有するトルネード級では、会議が開かれていた。
「……と、これが俺達が警戒するべき、異形達とは別の第三勢力についてだけだ。質問はあるかな?」
「うむ。ではひとつ」
曹操に対して手を上げるのは、九条・幸香・ディアドコイ。
サブリーダーと言ってもいい彼女に注目が集まるなら、幸香は真剣に首を傾げていた。
「本っ当に、奴らは異形達と何の縁も関りもないというのか?」
その質問はある意味で他の者達の総意だろう。幸香自身もかなり念を入れて確認している。
議題に上がった勢力は、既に数十万を超える構成員を保有している大組織だ。しかもこの急成長を人間社会は察知することができず、星辰体やプログライズキーの運用技術を手にするだけでなく、独自に生産体制の確立や技術研究まで行っている。
何より、神の子を見張る者やザイアコーポレーションとは全く別の切り口により、人工的な神器の開発に成功したという事実。これは見逃すことはできないだろう。
それが、全体の一%未満に神器保有者がいるというだけの、異形と縁がない組織などということは信じられないというほかない。
故に幸香の確認は、異形というものを理解している英雄派からすれば当たり前と言わざるを得ない。
得ないが―
「信じられないことに本っ当なんだ。俺はもちろん、定例会議に参加した派閥の長たち全員が面食らっていたよ」
―曹操はそう、苦笑いを浮かべていた。そして念を入れて宣言までしている。
それが逆に真実であるということを強調しており、全員が軽く頬を引きつらせている。
「信じられないけどそうなんだ。……最も、その組織がここまで強大化したのには理由がある」
そう告げると、曹操は己が手に持つ得物を見せる。
その担い手であり、また曹操孟徳の末裔でもあり、更にそれに恥じない技量を持ち、そして「人間がどこまで行けるか」を目指すがゆえに、英雄派の正規構成員達から強い信頼を受ける男。
その彼が、自分の槍を見つめながら苦笑いを浮かべるその光景に、正規構成員達はこれがただ事ではないということを痛感する。
「……どうも、彼らの教祖は神滅具を宿してしまったらしい。そして神器についての予備知識を持つものが一人もおらず、しかし天才と称せるレベルの頭脳を持つ者たちが多数いたことでその組織は此処まで肥大化してしまったようだ」
奇跡というほかない偶然のつるべ打ちだろう。
本来、神器を持つということはそれだけで珍しいケースなのだ。人類全体から見て一割にも満たない稀少例の中で、更に候補含めても30もないだろう神滅具を引き当てる。それどころか、かのヴァーリ・ルシファーや曹操のような極めて異例ともいえるケースに匹敵する、教祖と言われる類の人物に宿ってしまったこと。これだけでも異例といってもいい。
そこに神器についての知識を得ていない者たち、その中から天才といわれるような者たちが近くにいたことも最悪だろう。
とどめにサウザンドディストラクションによって「力があれば世界に立ち向かえる」ものに飛来する恩恵をも、そのまま使うのではなく研究解析模造発展を行う始末。
間違いなく、将来的にこの組織が大規模組織になることは確定である。
確定なのだが―
「……現状の
「なるほどな。むしろあいつらを加えれば、人間社会に対する積極的加害活動を続行されるばかりか、同様の手法を異形にも取られて余計な敵が増えるということになるのじゃな?」
――曹操の言いたいことを理解して、幸香は彼らに手を出さないのが最適解だということを理解した。
それで皆も納得してくれたと理解して、曹操は肩をすくめながら話をまとめる。
「と、言うわけだ。俺達禍の団の当面の方針としては、彼ら大欲城教団には接触禁止。勝手に暴れさせて勝手に三大勢力達が深読みして無駄足を踏んでくれることを期待しよう」
一方その頃、日本のとある山中。
その地下に広大な空間があった。
平方キロメートル単位はある広大な面積の地下空洞は、恐ろしいことにそれだけで数万人の生活を完全に成立させることが可能だった。
田んぼがある。畑がある。牧場がある、魚の養殖場がある。これにより食生活は困らない。
病院がある。図書館がある。学校がある。これにより、生活基盤がしっかりと機能していた。
更に照明が存在するだけでなく、屋外の様子を映し出すモニターによって疑似的に昼夜を再現している。加えて植物が生育しているだけでなく人工的に光合成を行い設備があり、完全にこの地下空間で生活サイクルが完成している。とどめに地殻変動や龍脈を利用して電力を確保している為、必要なエネルギーすら自力で賄えている。
しかしこの地下空間は、現世とは全く異なる在り方をしていた。
というより―
「さぁ! 今日はわんこS〇Xの最高記録更新だー! 男×女部門も女×男部門も、男×男部門も女×女部門も、最高記録更新に成功です! 緊急で追加スタッフを募集してるぜー!」
「マジか。女×女部門はまだ一週間前だけど、全部門が一斉に更新何て異例だぜ? どうする、いくか?」
「当り前じゃない。デートに来てみれば新記録に貢献できるなんて最高だわ」
―デートに来た男女が、平然どころか喜んで別々に他の相手とまぐわうことを喜んで語り合え―
『本日の春画批評は、アメリカ合衆国の月刊誌特集です。世界唯一の超大国である事実そのものは決して揺らがぬアメリカですが、性風俗でも超大国足りえるのか、厳しい目で批評が成されることになりでしょう』
「ままー。僕もいつかひひょうかになりたーい」
「あらあら。難しい言葉に惹かれる年ごろなのねぇ。どう思う、あなた?」
「いいんじゃないか。じゃ、今日はアメリカのエロ本を読み聞かせてやるか」
―街頭テレビでエロ本の批評番組が流れ、触発された子供の将来を願って両親がエロ本の読み聞かせを決定し―
「ねえねえ。今日はどこの風俗行くー?」
「どうしよっか。あ、そういえば牧場近くで獣〇体験コースが試験的にやるって言ってたし、そっち行ってみる?」
「えー? 流石に体験コースで女の子三人を同時に相手してくれるとは思えないけどさー」
―女子三人が、三人一緒に風俗を愉しもうとする会話をしながら、平然と歩きながらアイスを食べる―
控えめに言って異常としか言いようがない、ある意味異世界というべき空間が広がっていた。
そしてその異常極まりない地下空間の中心部には、城がそびえ立っている。
四方を両性具有の美人が模られた像で囲んだ、地下空間故に高さこそ低めに設定された城。
その中心部。いわゆる謁見の間において何人もの豪奢な飾りをあしらった男女が集まっていた。
「教祖様。技術部が開発した情機のテストを兼ねた布教活動は成功と言ってもいいでしょう。新たな信徒を端数を切り捨てで三万人確保することができました」
「うち八名はそれぞれ所属国の軍高官。そのうち五名が陸軍で三名が空軍です。海軍の高官を確保できなかったのは残念ですが、軍高官を八人も参加に迎え入れられたのは僥倖でしょう」
「ただ、
「試験的運用故にランダム設定で露出狂を選びましたが、どうも謎の薬物散布で女子が裸に向かれる事態が頻発していた模様。結果として現段階の技術では目覚めさせられない潜在レベルの露出趣味を覚醒させることが出来たようです」
真剣に気が狂っていることを発現する者達が跪く先、そこには一人の人間がいた。
外見は十代半ばと思われる少女。だが、少女というのは困難と言えるだろう。
全裸に装身具をつけているがゆえに分かる、男であるとしても立派というような一物が、両性具有という存在を体現している。
そして恐るべきことに、今この謁見の場にいる者は全員がそうだった。
「……ご苦労だった、皆の衆。今回の実働班には一流の娼婦や男娼を送ってやってほしい。最功労者には我らと同じく情徒となる権利を与えるべきだろう」
「ははっ。……しかし、今回の一件で国連も警戒することでしょう。己の変態性を封じざるを得ない変態達に、希望の光を見せる意義はありましたが、それでも大規模作戦は機をうかがわなければなりません」
その言葉に、教祖と呼ばれた者は鷹揚に頷き、そして立ち上がった。
「しかし、我にこの情光が宿った事こそ、天の時が満ちたということだろう。雌伏した二十年の時がこの桃源郷を成した以上、今こそ我らが色欲をもって立つ時だ」
その眼には強い決意があった。
自分と同じ待遇の物を守りたい。そんな強い決意を持つ、間違いなく人の上に立てる者の輝きがあった。
そして―
「―とはいえ、淫乱足れぬ時間を増やすのも考え物であろう。今宵はまず、色事にふけようではないか」
『『『『『『『『『『……はい!』』』』』』』』』』
―その瞬間、空気は盛大に弛緩する。
教祖が指を鳴らせば、その玉座の後ろにあった天幕が開く。
そこにあるのは大量の触手が蠢く空間。
そこに誰もが駆け出す中、教祖と呼ばれた者は天を見据える。
「この偉大なる力を我らに託した者が誰かは分からぬ。だが、全ては淫乱足る為に、世界に色欲の救済を齎さねば……な」
三大勢力の和平とタイミングを同じくして蜂起した
これは時代の転換期故にそれが頻発したのか、それとも何者かの意思が介在していたのか、それを把握することは今の世界の者達には分からない。
分かるはずもない。
まさか転生者達の活動によって生まれてしまった新規神滅具。かのアドルフ・ヒトラーたちナチスドイツが三大勢力の一角と同等の勢力となるのに貢献した聖遺物に由来する神滅具の一つ、
大欲城教団を名乗る大組織が、時に三大勢力は愚か禍の団すら困惑させる大いなる事件を引き起こすことになるなど、まだ誰も分からない。分かってたまるか。
―変態集団!
……いや、とりあえず禍の団を壊滅させるところまではいった作品には二つとも「イッセー級の変態による敵勢力」がいたのを思い出しまして。ここでやってみました変態大祭り。
ついでにこの作品の特徴である「元凶がすでに死んでいるけど、その遺産などが原因で事態が寄り壮大に」を最大限に見せるべく、変態軍団は異形に何のかかわりもない別勢力として設計しました。これからイッセーに匹敵する変態技でグレモリー眷属と関わりつつ、異形たちの存在を知っていくという方向性にしたいと思います。
そしてそんな奴に与えられたオリジナル神滅具。能力の詳細は引っ張りますが、拠点作成や防衛戦にリソースが避けられた代物です。……いくら原作の聖遺物系がテロに利用されまくっているからって、我ながらよくやるなオイ。
そしてある程度の話が出てきたので、これから設定資料集を作るつもりです。
あと本当はもっと引っ張ろうかとも思っておりましたが、次の話から別の章に移る感じにしていこうかと思っております。
その辺の題名も考えつつ行くので、本編の更新は数日後になると思います。そのあたりはご了承ください。
あ、間違えて禍の団編の投稿を先にやってしまったので、そこはご了承ください。