好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
さて、アウロス学園二日目、厄介なことが始まる直前段階です。
和地Side
そしてアウロス学園体験入学二日目。フロンズ・フィーニクス達はアグレアスの方に向かったので、今回は魔王派側が集まっているようなものだ。
なんでもアグレアスの警備面で折り合いをつけるとか。対クリフォトを警戒した魔方陣の設置などが遅々として進んでないことを警戒したらしい。
まぁアグレアスは冥界にとって経済的にも象徴的にも意味がある都市だ。だからこそ警備は強化するべきだが、それで経済が滞ることを踏まえると二の足を踏まれる可能性はある。
仕掛けられてからでは遅いのだが、仕掛けられずに終わると金の無駄遣いを考える奴が出てくるからな。実際出費はでかいわけだし。
だからこそフロンズ・フィーニクスも強硬的な警備強化はしてなかったようだが、それにしたってしないわけにはいかないところもある。
その為の交渉として、大王派側からの意見を出す形だろう。
フロンズ・フィーニクスのそういうところは頼れるからな。彼なら上手い落としどころを付けれることだろう。
さて、そしてだが―
「……ふっ。まさか幼子の学び舎に来ることになろうとはね」
「これも社会福祉の一環よ。それにそっちにとっても益はあると言ったはずよ?」
―ここでヴァーリをゲストに派遣するとはな。
贖罪活動を兼ねて社会福祉活動に参加させているわけだが、アウロス学園の特別講師として送り付けるとは。
よく納得させれたなぁともうけど、カズヒねぇはヴァーリに対して胸を張って断言する。
「強者と戦いたいなら、強者が育つ環境の支援でもしなさい。天然資源に拘らず、増やす努力は必要というものよ」
ある意味納得ではある。
アウロス学園は基本的に「レーティングゲーム選手の育成」という名目だからな。必然的に競技選手としては強い奴が育つはずだ。
その観点で言えば、ヴァーリの関心を引く余地はある。それを踏まえてカズヒねぇは誘導して、ヴァーリを参加させたわけだ。
それに初代ルシファーのひ孫がゲストで来るというのは、冥界政府的には意味のある布石だろう。
「……でもまぁ、ヴァーリ大丈夫かにゃん? 目がうつろっぽいけれど」
と、同じくゲストで来た黒歌がヴァーリの方を気づかわしげに見る。
腐ってもレーティングゲームを何度も経験している黒歌の経験はそれなりに価値になるだろう。
だがしかし、ヴァーリの目がうつろっぽいのは俺も気になる。
相当ストレス溜まっているのか? 正直状況がよく分からないが、大丈夫だろうか。
「……ヴァーリ、講演については一応決まっているのかしら? 形にはなってほしいのだけれど」
カズヒねぇがそう確認すると、ヴァーリは力強く頷いた。
なんだ、あの凄い自信に満ち溢れた頷きは。
「なぁ、自信ありげなようだが何を言う気なんだ?」
「強さの真理。いい機会だし君達にもまとめて語るとするさ」
なんて頼りになる風格を見せながら、意味深なことを言ってくるんだ。
白龍皇ヴァーリ・ルシファー。魔王ルシファーの血と白龍皇を宿す
その現在過去未来において最強の白龍皇が語る強さの持論。参考にはなりそうだな。
さて、いったい何を語っていくことやら。
「……覚えておくといい。戦いの強さとは、素晴らしい麺を作ることと同じなんだ」
―その興味を八割がた後悔に塗りつぶすレベルで、とんでもないことを言ってきましたよこの人。
講演会場で俺たちを唖然とさせながら、ヴァーリはまっすぐな目で子供たちに告げる。
「強さを究める道は麺を究める道と酷似している。これこそが真理であり、レーティングゲームという戦闘を職業とする者は、すなわち麺の道を進むべきだ。逆もまた然り―」
「強制終了!」
速攻でカズヒねぇが鎮圧を試みる。
だがその拳をやすやすと受け止め、ヴァーリはためらうことなくさらに言葉を続けていく。
「そう。そして麺の道は世界の真理だ。麺を創り出すことは世界創世の再現なんだ。これを知ることこそがあらゆる全ての道を究める大いなる一歩。俺は、敗北をもってそれを悟った」
「ごめんなさい悪かった分かった麺は一日一回まで許す。だからヴァーリ本当にいったん戻りなさい!」
カズヒねぇが何とか鎮圧しようとするが、変なスイッチが入ったのかヴァーリはしぶとい。
「待てよヴァーリ! 落ち着けって!」
あ、イッセーが動いた。
「よしイッセー。俺とお前でヴァーリを止める―」
「宇宙の始まりは乳首をつつくことで悟るんだ! 子供に間違いを教えるな!」
俺の期待を返せ!?
あ、シャルロットが即座にイッセーを羽交い絞めにした。
「い、イッセーは
「ごめんなさいシャルロットそっちは任せたわ! 和地手伝って!」
「わかったすぐ行く!」
こうして、ヴァーリ・ルシファーによる講演は緊急中断することになった。
ヴァーリ。週一は食えるのに何でその程度でノイローゼになっている。一周回って怖いぞ。
麺を週一にしただけで、相当疲れているようだ。どんだけ麺が好きなんだよ、ヴァーリ・ルシファー。
祐斗Side
……なんだろう。今僕は、ヴァーリとイッセー君が微妙に似ているような気になっていたよ。
自発的に煩悩を制御してトラウマになっているイッセー君。カズヒに負けて麺を抑えた結果、ノイローゼを起こしていると思われるヴァーリ・ルシファー。
アザゼル先生は今代の神滅具保有者を変人としてくくっている節があったけど、反論できなくなってきている。
まさか麺類を週一に限定された結果、ここまで暴走するとはね。妙なところで二天龍に共通点ができてしまったよ。
まぁ、それはそれとして講師達の手伝いをしないとね。
そう思いながら歩いていると、教室を覗き込むようにしているベルナを見つけた。
「どうしたんだい、ベルナ」
「ん? ああ祐斗か」
ベルナは僕に気づくと、少し気恥しそうに頬をかく。
その上で、はにかみながら教室の体験授業に視線を戻していく。
「今後の参考にしようと思ってな。様子を見てたんだよ」
……少し、雰囲気が変わったかな。
なんというか、前に進もうとしているようなそんな雰囲気を感じている。
見るからに興味津々かつ意欲的に体験授業を見ているしね。この様子だと、何かを考えていることが見えてくる。
「……何か決めたみたいだね。九成君達には伝えているのかな?」
「カズにはな。ま、もうちょっとまとまってから伝えてやるよ」
そうか。
うん。それは良い事だよ。
「よくは分からないけど、九成君は喜んだだろうね。……力になれるなら僕達も手伝うから、後できちんと教えてくれると嬉しいかな?」
「そうだな。ま、その前にアンタらは体験授業の方を手伝ってきな」
その様子は普段と変わらないようでいて、どこかが変わっている。
なるほど。涙の意味を変える救済者、
きっと彼女も、自分の涙の意味を変えて新しい一歩を踏み出せるのだろう。
……僕も負けてはいられないし、仲間達もだろうね。
取りあえず、僕は上手くグラム達の魔剣を調整しながら扱えるようにならないと。ゼノヴィアにも本っ当にテクニック方面を鍛えてほしい。
ヘキサカリバーになったとはいえ、エクス・デュランダルを破壊の聖剣だけ使用するのはもったいなさすぎる。応用手段は持っている方がいいと本当に思うよ。
その為にも、まずはこの体験入学をいい形で終わらせないと……ね。
和地Side
「……疲れたな、カズヒねぇ」
「そうね。疲れたわね和地」
俺とカズヒねぇは、ヴァーリを鎮圧した後で盛大にため息をついていた。
疲れた。本当に疲れた。
まさかヴァーリのSAN値があそこまで減衰していたとは。麺を週一にされただけであそこまで削れるとは、何処まで麺類に取りつかれているんだ。
意味不明すぎる謎講義に、子供達はともかく親御さんが凄い引いていた。とりあえず黒歌にレーティングゲーム関連の体験談を語ってもらって場を誤魔化しながら、俺とカズヒねぇはヴァーリに強制精神の解体清掃を叩き込んで何とか鎮圧した。
「……麺類の回数を週一から一日一回に増やした方が良さそうね。刑罰とはいえそれで発狂されては流石にやりすぎな気がするわ」
「それはそれで多すぎないか? いや、確かにあれはイッセーの引きつけに匹敵するあれだけど、だからこそイッセーが耐えてるレベルでよくね?」
イッセーが頑張って一般人レベルのエロで何とか抑制しているんだから、ヴァーリにもそれぐらいを要請するべきだろう。
……いや、イッセーは家では普通にエロゲもエロDVDも見ているな。なら一日一回の麺はむしろバランス的にちょうどいいのか?
あ、ダメだこれ。深く考えるとこっちのSAN値が削れていくあれだ。話を逸らそう。
「そういえばカズヒねぇ。接木さんと引岡さん、メルアドとか交換したか?」
前世からの友情を、真相を知ったうえで繋げてくれるあの二人は貴重な人だろう。俺だってそれぐらいは分かる。
カズヒねぇは無茶をしすぎるというか、無茶して死ぬリスクを平然と背負いまくるからな。俺で止められることでもないし、ブレーキ役は正直何人も欲しい。
俺としても今後も
と思ったんだが、なんか急にカズヒねぇの雰囲気が凹んだ。
な、なんだ?
「……喧嘩でもしたのか?」
「いえ、ちょっととんでもない情報が叩きこまれてたから少し困っている感じね」
マジでなんだ?
俺はちょっと踏み込もうとしたが、カズヒねぇはそれより先に振り替えると真剣な表情になった。
「まぁ私の方はいいとして、和地はリーネスの事ってどう思ってるのかしら?」
「話の切り替え方がおかしな気もするけど……恩人だと思ってるぜ?」
ちょっと困惑するけど、嘘を言う理由は欠片もないしな。
なので素直に答えるし、本当に恩を持っている。
俺の前世を理解したからでもあるとはいえ、彼女の助けがあるからこそここまで頑張れたしな。
それにだ。可愛い良い女を嫌いになれるほど、俺は特殊な性癖してないし。
「そういう意味だと、リーネスにも良い出会いがあってほしいな。冷静に考えるとリーネスって、俺達のことに気を割きすぎて自分のことがおろそかになってそうだし」
カズヒねぇや鶴羽は俺、ヒマリやヒツギはイッセーと、リーネス以外は春が来てるからなぁ。
リーネスにも良い出会いがあってほしいと切に願う。それぐらいの役得はあっていいとは真剣に思う。
「そうね。私もリーネスには幸せになってほしいと心から―」
そうカズヒ姉が言いかけた、その時だった。
……空の色が、膜につつまれるように急に変わっていく。
そんな事前情報は聞いてない。というより、俺達の立場だとこういう時に警戒するべきことはシンプルだ。
「――カズヒねぇ!」
「分かってる。近くの子達を校舎の方に誘導するわよ!」
嫌な予感が凄まじい勢いで高まっていく。
おいおい、タイミングがある意味一番悪いだろ!!
……ヴァーリ、麺に請われる。
いえ、ヴァーリの強化も色々とするべきだとは常々思っているアンチ・ヘイト作品を作るつもりのないグレン×グレンですが、感想とかメッセージで「イッセーが性欲であれだけ行けるなら、食欲や睡眠欲もイケる」とか「イッセーに対抗してヴァーリに麺技」というご意見もありまして。そういったご意見を出すtappeさんのご協力もあり、ヴァーリにへんてこりんな技を与えることとなりました。
今回はその導入部というか、現状ヴァーリがどれだけ精神的に追い詰められているかを示した感じです。
もはやその精神、タンニーンとマンツーマン山籠もりをする羽目になったイッセーのごとし。ならば同様の境地に到達してもおかしくないといったところです。
そして始まりました、テロ行為。
ここから、シリアス度合いが増していきます! ……ファーブニルが来るまでは!