好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
和地Side
うわぁ、すっごいムカつく。
空に浮かぶ「しばしお待ちください」の綺麗なフォントで書かれた文字に、さわやかな花畑の映像が凄くムカつく。
煽りスキルがとても高い奴がやったことだということは間違いない。才能を無駄遣いしすぎだろ。
『え? もう始まってるから出ろって? いやいや、俺はこれからお弁当食べるところなんだけどさぁ』
『はいはい父さん我慢して。お弁当はとりあえず僕が食べておくからさ?』
『……この芝居は必要なのか?』
『『お約束は大事だよね?』』
『似たもの親子で何よりだ……』
き、聞き覚えのある声が次々と……。
そう思ったその瞬間、ついに画面が切り替わる。
其処には後ろにたくさんの邪龍と悪魔を連れた、三人の悪魔がいた。
『初めましてもしくはお久しぶり! みんなのアイドル、リゼヴィム・リヴァン・ルシファーくんです!』
『いつもシクシク貴方の隣に暗躍上等。皆さんのお耳に嘆きの歌をお届けする、ミザリ・ルシファーです』
『……同じ穴の狢なのだろうが、とりあえず阿呆が二人連続で出てきたことはお詫びしよう。ヴィール・アガレス・サタンだ』
声の通りの連中が出てきたよ。
というか、ヴィールも大変だな。あの二人を同時に相手するのはメンタルがゴリゴリ削れるだろうに。
俺が同情心すら覚えていると、既に映像を見ているメンバーも、憤りの表情だ。
「あれが噂のリゼヴィム王子ねぇ。……能力的に先生出張るの必須かしら?」
リヴァ先生はリゼヴィムを初めて見たうえで、既に冷静に彼我戦力差を計算して先を考えてくれている。
こういう時はとても頼りになる人だ。正直リゼヴィム相手だと俺は弱体化するので真剣に頼む。
「……誠にぃ。ここで来るの……っ」
ミザリを悲しげに睨み付け、カズヒねぇは食いしばった歯の奥からそんな声を漏らす。
その上で、真正面から挑みに行くことは分かってるぜカズヒねぇ。その時は俺にも手伝わせてくれよな?
「な、なんでヴィール様まで!?」
そして意外といえば意外なヴィールの登場に、春っちは困惑している。
まぁ確かに。そりは合わないだろうからこうして堂々と一緒に映像に出るとは思えないしな。
ただサイラオーグ・バアルに拳を交えながら偉そうに説教していたし、腹芸はできる方だろう。少なくともするつもりな人物ではあるはずだ。
そういう意味では相応の理由があるならやるだろう。
問題は。
「……あのリゼヴィム・リヴァン・ルシファーがろくな事考えてるわけないよね」
「……誠明もいるし、多分本当にろくでもないことしようとしてるって、マジで」
そう。インガ姉ちゃんや鶴羽が言ったとおりだ。
あの二人が同時に出てきて動く以上、ろくなことを考えてないのは言うまでもない。確実レベルで断言できるのがひどい。
『はい、そういうわけで俺達は悪党として、例え不利になっても構うことなく目的とかを色々解説するお約束をさせてもらいます』
『今回はアグレアスとアウロスの二つの街を丸っと包み込む結界をはり、同時にアウロスにいる魔法使い達の魔法をごっそり無効化することに成功しました。立役者はこちらにいるアジ・ダハーカさんとラードゥンさんの二大復活邪龍に、ユーグリット君の偽赤龍帝の籠手添え、かすめ取った聖杯を添えて……となります』
横から半目で見てくるヴィールを半ばスルーして、リゼヴィムとミザリがにこやかに手口を報告。
ユーグリットが持つ偽赤龍帝の籠手及び奪取された聖杯を見て、イッセーとギャスパーの怒りがすぐに分かるほど沸き立っている。
邪龍を復活して大小のデカい禁術すら使わせることが可能。更に高出力化で運用もできる。字面だけでも始末に負えない連中だな、オイ。
本当に神滅具は悪用されると始末に負えない。何とか奪還する方法を考えないと、最悪詰むぞ。
内心で舌打ちしながら、俺は映像を一挙手一投足を見逃さないように警戒して確認する。あとDチェンジャーを操作してカメラ機能も展開している。こういう時便利だなオイ。
『まぁ、テロの理由は簡単だよん? 親父の遺産ともいえるアグレアスを分捕るのと、あと邪魔になりそうな魔法使いの一斉大処分セールって感じだねぇ?』
『その際、こちらのヴィール・アガレス・サタンさんがアグレアス攻略作戦にご協力してくださるとのことでしたので、これ幸いと協力を求めさせていただきました』
にやにや笑うリゼヴィムに、さわやかなのが逆にイラつく微笑みのミザリ。
そして話を振られ、ヴィールは努めて二人の方を無視して一歩前に出る。
『……少し前にアグレアスを責めた際、俺は現魔王政権に期待していた』
そう告げるヴィールは。しかしとても残念そうだった。
『
……あ、理由分かった。
俺達は、ストレスと怒りから一気に呆れと同情に心境が一転したのを感じる。
『だが禍の団の諜報活動により、一方的とはいえ我らがかけた期待は踏みにじられた!!』
やっぱりか~。
オカ研の心は一つになった。
うん、そりゃそうだ。
俺達もツェペシュの城下町に向かっている時に思ったもん。あれ聞かされて思ったもん。
『……専用機としての性質をどうするかで会議が紛糾して、開発計画が停滞など……ふざけんないろんな意味でぇっ!!』
地が出るレベルでツッコミ入れたよ。
かなり憤ってるよ。キャラを作る余力すらないレベルでブチギレてるよ。怒り心頭とはこのことかって領域だよ。
怒髪天を突くとか、ハラワタが煮えくり返るって例えはこういうことを言うんだろうなぁ。
『……今は非常時だろうが!? とりあえずまず同型機を量産して量産してその場をしのげよ!? 専用機とかデータが取れてからしろよ!? ……元凶の一角に言われて情けなくないのか貴様らは!?』
自覚があっても言わずにはいられなかったんだろう。我慢の限界だったんだろう。
だって俺達もアホかとかそんな感じのこと思ったもん。いくら貴族の本家が使うこと前提だからって、フレームからそれぞれ独自のオーダーメイドって、効率悪いだろ。せめて戦後に技術がこなれてから始めろよ。象徴的な意味で。
冥革連合は冥界の富国強兵を目的とする組織だから、漸く納得できそうな動きを見せたと思ったらこれはキレる。相手の立場でものを考えれば、そりゃキレると納得だ。
『もはや貴様達にアグレアスは過ぎたおもちゃだ。荒療治として今回、冥革連合はクリフォトに協力してアグレアス奪取作戦を執り行う。……聞こえているな、シーグヴァイラ・アガレス』
うわぁ。名指しだよ名指し。
これ絶対あれだよ。ターゲット宣言だよ。
血走った目で親指を立てて、クイっと下に向けたよ。ジェスチャー込みで殺すアピールだよ。
『貴様は見せしめだ。アガレス家次期当主にして「本家専用機は一機ずつ完全新規開発」などという一番質の悪い量産性を投げ捨てた派閥の筆頭めが。……むごたらしく殺して阿呆共の尻を蹴り飛ばしてくれる』
殺意満々だよ。あの人死んだんじゃね?
正直ヴィールの方に同情心がわくというか、そりゃ奴の立場ならブチギレるに決まってんだろとしか言いようがない。
そして言いたいことをいって少し落ち着いたのか、ヴィールは一旦後ろに下がる。
そして今度は小躍りしながらリゼヴィムとミザリが入ってきた。
『そういうわけで♪ 今から三時間後に本格的に攻勢をかけることになりました。あ、更にスペシャルゲストとして、協力組織から聖十字架の使い手が来てくれましたよ……ハイ♪』
ミザリが微笑みながら片手を上げると、その瞬間にアウロスを囲うように紫炎で出来た十字架が昇り、結界として展開される。
そしてそれを俺達が確認する時間を待ってから、リゼヴィムはにやりと笑う。
『確かD×Dなんつー洒落た対俺達部隊なんてもんを作ってんだってな? しかもここに何人か来てるんだろぉ? ……なぁ、止めてみろよ』
そう、リゼヴィムが悪意に染まった嘲笑を浮かべた時―
『……なるほど。我々大王派は蚊帳の外……と思われるのは心外だな』
イッセーSide
フロンズさんか!?
そのでかい放送に振り返れば、リゼヴィム達の映像と向かい合うように立体映像が浮かび、そこにフロンズさんが映し出される。
それにきょとんとしたリゼヴィムだけど、興味深そうに頷き始めた。
『君が噂のフロンズ・フィーニクスかい? そちらさんにはハーデス爺さんが一泡ふかされたらしいねぇ?』
『ふむ。それに関してはあくまでシュウマ殿が中核となって行い、しかも情報漏洩のミスまで起きた結果なのだがね?』
フロンズさんはそう流すと、その上でため息をつきたそうな表情を浮かべていた。
『そしてD×Dにのみ言及する辺り、それ以外は敵ではないとでも思っているのかね?』
『おいおい無理しちゃいけねえぜ? 確かにミスター・チャンピオンなディハウザー・ベリアルは無視できねえが、君は基本文官だろ?
本っ当にムカつく!
俺達は比較的慣れてるけど、それでも正直イライラしてくる。
フロンズさん、何で慣れてないのに涼しい顔をしてるんだよ。凄いなあの人。
それとも政治家って、あのレベルの挑発が当たり前のように飛び交ってるのか? うわぁ、政治の世界になんて関わりたくねぇ……。
俺が思わずげんなりしていると、フロンズさんは静かに右手を上げ―
『では文官の戦い方をお教えしよう』
―その手を鳴らした時、何かが揺れた。
「……地震?」
誰かが呟いた時、フロンズさん側の映像が更に一つ追加される。
……アグレアスの下にある湖だな、あれ。
ただ、なんか急に水面が四か所膨れ上がっていく。
なんだろう。ロボットアニメとかで見たことある感じだ。そう、水中から飛行要塞とかが現れるような?
そう思った時、水面を割って出てきた四つの部隊があった。
いや、
っていうか、
あれは……。
『紹介しよう。サンタマリア級の新造艦四隻及び、特殊作戦用艦種である潜水巡洋ユニットだ』
……
増やしてたの!? 増やしてたんですか!?
っていうか水中でも活動できるユニットとか仕込んでたのかよ。何やってんのあの人!?
俺達もリゼヴィム達も目を見開いている中、フロンズさんは不敵な笑みを浮かべている。
『文官は実働の武官が勝てる為の算段を整えるのも仕事の内。アグレアスの結界処置は遅れに遅れると踏んでいたので、少し前の観覧式イベントのどさくさに紛れて長期潜水生活試験を兼ねて仕込んでおいてよかったと思っているよ』
『……やってくれるじゃん。張り合い出てきたぜ』
リゼヴィムは好戦的にな笑顔を浮かべながら、映像越しにフロンズさんと視線をぶつけ合う。
『じゃ、その仕込みを骨折り損のくたびれ儲けにできるよう頑張るかなぁ?』
『落ち込み給え。例え負けても実戦データが取れるだけでお釣りがくるとも』
その挑発を、フロンズさんは真っ向から受け止めて切り捨てた。
『そもそも
『なるほどなるほどぉん? なら、グレートレッド君を倒す訓練相手にゃもってこいかぁ?』
そして数秒、お互いに視線をぶつけ合い―
『……ほえ面かかせてやんよ』
『やれるものなら、ご自由に』
―なんかすっごいことになってきたぞ、これ!?
そんなこんなで、さらなる大規模戦闘の勃発となりました。
GF、サンタマリア級。換装による多用途性を重視したこの兵器、バリエーションを初期から増やすつもり満々ですがそんなこんなで特殊作戦仕様も出しました。