好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 と、D×Dの原作風に題名を作って、新章突入いたします。






 どこまで行くかはちょっと未定にしますが、短くともホーリー編、長くともラグナロク編当たりにしようかと思っています。



 この章において、禍の団とは異なり現政権側ではある、本作独自のライバル勢力が登場します。

 否応なく変化を強いられる悪魔側といった感じで進めていくので、その辺を楽しみに待っていただけると嬉しいです!


第二章 魔性変革編
魔性変革編 第一話 引っ越し、いたします!


 和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 さて、もうすぐ夏休みになる、七月後半のある日のことだ。

 

 俺達AIMS第一部隊は、カズヒ姉さんを伴ってイッセーの家にやってきていた……はずだった。

 

 一種の和平用プロパガンダも兼ねて、三大勢力は和平締結の地であるこの駒王町を代表として、それぞれから代表を派遣するということになっている。

 

 ちなみに発案者は、カズヒ姉さんが所属する教会暗部組織プルガトリオ機関の長官である、クロード・ザルモワーズ。暗部の長官なだけあって、その辺りの駆け引きは得意なようだ。

 

 ただ、現地の担当でもあるリアス・グレモリーことリアス部長は、現ルシファーを輩出したグレモリー本家の次期当主。堕天使側で俺達AIMS第一部隊を直下にして派遣されたのは、自薦して神滅具や聖魔剣の研究もやる気満々のアザゼル総督ことアザゼル先生。この代表二人のネームバリューに匹敵する箔をもった人物を代表に選定する必要から、本格派遣は滞っている。

 

 天使・教会側は暗部出身のカズヒ姉さんは、もちろん箔付けには向いてない。唯一教会側できっかけのコカビエルの暴走に冠書した紫藤イリナも、エクスカリバー使いとはいえその程度。代表にはそれなりの箔が必須な場所だから、たぶん教会の重鎮かガチの上位天使が派遣されることになるだろう。

 

 まあそういうわけで、和平のプロパガンダも兼ねているからこそ、可能な限り全員が仲良く過ごしている必要はある。

 

 必然的に全体の殆どは共同生活を送った方がいいわけだ。

 

 とはいえ、リアス・グレモリー眷属でも対人恐怖症な節があるギャスパーと、それをフォローする形で木場祐斗は今回の兼を辞退。総督に関しては共同生活させると変な実験に巻き込まれそうだから、AIMS第一部隊(俺達)全員で拒否して辞退させた。

 

 後それに伴い、現場となるイッセーの家は大改築されるって話だったんだけど……。

 

「でかいな」

 

「おっきいですの」

 

 俺とヒマリの感想が全てだろう。

 

 なんで日本での一般的な一軒家が並んでいるところに、こんなでかい豪邸が出来てるんだ?

 

「……悪魔というのはフリーダムというか豪快というか。よく短期間で下準備を整えましたね」

 

「全くだぜ! いやぁ、土地さえ用意できりゃぁ一瞬でこんなでかい家作れるんだから、異形ってのはすげえよなぁ!」

 

 メリードとキュウタがそれぞれの感想を言うけど、本当にそれな。

 

「……このノリ、ちょっとついていけないところがあるわね。いえ、この大所帯なら家もでかくないといけないけど、土地をどうやって確保したのよ」

 

「クックス。今日の晩御飯はあなたに任せるから、カズヒの胃に優しいのお願いねぇ?」

 

「承知しました。では暑いうえに私も慣れない厨房ですから、ざるうどんを主食に和え物で済ませましょうか」

 

 と、カズヒ姉さんが胃痛を覚えてリーネスがクックスにフォローを要請する始末。

 

 いやぁ、異形ってのは時折人間ではない種族だって痛感させてくるなぁ。

 

 でもまあ、まさかこんなことになるとは思ってなかった。

 

 コカビエルの追撃任務を受けた時には、いつ後ろから撃たれるかとかも考えるべきだと思ってたからな。

 

 それがカラオケに行ったり何度も共闘したりして、挙句の果てに共同生活なんだから、ちょっと驚きだなぁ。

 

 ……さて、これからひと夏以上過ごす我が家だ。今のうちに慣れるとしますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 お、思ってたらいきなり遠くに行くことになりました。

 

 リアス部長が若手悪魔での会合も兼ねて冥界に里帰りすることになって、グレモリー眷属はもちろん、アザゼル総督に連れられる形で俺達も冥界の悪魔領に行くことになった。

 

 もちろんというかなんというか、現状唯一の教会出向組のカズヒ姉さんも巻き込まれることになっているわけだ。

 

「夏休みに冥界かぁ。……シャルロットのマスターになる前なら、ナンパの為に松田や元浜と海に行ってる時期だよなぁ」

 

「……イッセーは割と顔立ちも整ってますし、意外と成功率は高そうに思えますけど?」

 

 イッセーのそんな言葉にシャルロットが首を傾げると、その肩に手を置いてカズヒ姉さんが首を横に振った。

 

「逆よ。ナンパってのは基本的にチャラい連中がひと夏の遊びの為にやる物なの。だから引っかかるのは同じくチャラい女が遊び目的か、世間知らずな女の子が引っかかって道を踏み外すかの二択が主流。ガチの恋愛まで夢見てやってる素人じゃ、煩悩丸出しの顔でやっても引っかけられないわ」

 

「詳しいですのね、カズヒって」

 

 やけに感心しないでくれヒマリ。

 

 いや、俺もちょっと驚いたけど。なんで日本のチャラいナンパについて、元ソ連の少女ゲリラが知ってんだよ。

 

「皆様。お菓子としてポテトチップスを揚げましたのでどうぞ。熱いポテトチップスも、冷房の効いた部屋ならば乙なものです」

 

 おお。アツアツのポテトチップス!

 

 手作りだからこそ楽しめる贅沢だ。流石クックス、気が利くぜ!

 

「お、気が利くじゃねえかクックス! じゃ、ついでに俺はビールをブフッフォッ!?」

 

「ダメな大人の典型例を未来ある若者に見せないでくださいませ。ジンジャーエールをお持ちしましたので我慢してください」

 

 そしてアザゼル総督(ダメな大人)がメリードにたしなめられて、ジンジャーエールの缶ボトルを口に突っ込まれてた。

 

 炭酸の不意打ちで悶絶している先生は無視して、俺達はポテトチップスを食べながら話を進める。

 

「そういえば会合ってことは、貴族の中でもエリートな人が結構出てくるんだろ? ……ぶっちゃけ、リアス部長達みたいな人ばかりじゃなさそうだなぁ。特にプライドが肥大化しすぎてるやつとか多そう」

 

「あ~……。そういえば部長の元婚約者だったライザーとか、結構偉そうっていうか嫌味なこと言ってたなぁ」

 

 イッセーが俺のなんとなくな言葉にそう首を捻ると、こっちに来ていた木場が苦笑する。

 

「まあ、リアス部長は間違いなくリベラル派筆頭だしね。サーゼクス様達現魔王派と対立する大王派とかには、こう……血統至上主義者とかも結構いるかな」

 

 あ、やっぱり。

 

 こりゃ和平に関しても、上手くいかないところも多そうだよなぁ。

 

「ちなみに、今回の会合は十人の上級悪魔の子息が来られる予定ですわ」

 

 と、朱乃さんがそう告げてくる。

 

 この流れだと、貴族主義者も結構多そうだな。

 

「現魔王排出家の本家及び、大王バアルと大公アガレスの次期当主が同年代ですのよ。それ以外にも有力な若手悪魔が四人ほど選ばれましたの」

 

 なるほど。結構若手は有望なのかどうなのか。

 

「……その四人の内、大王派を明言している者が二人、魔王派が一人といったところね。ただ一人だけ、その辺りを明言してない人がいるのが気になるけどね」

 

 と、リアス部長がそう告げた。

 

 そして、何かを思い出したのか苦笑する。

 

「ちなみにその四人だけど、レーティングゲームの現トップを輩出したベリアル家の分家から一人。魔王排出家の一つであるグラシャラボラス家の分家から一人。大公アガレス家の分家から一人。あとは会談でもちょっとだけ出てきたフィーニクス家の次期当主ね」

 

 ほほう。

 

 フィーニクス家というと……あ、思い出した。

 

「確か、大王派の発言力強化に貢献したフェニックス家の分家だったかしらぁ?」

 

「そうよリーネス。聖杯戦争の研究を行った結果、悪魔の受精と着床を歩進する儀式を行うことに成功したフィーニクス家。特に次期当主のフロンズ・フィーニクスはそれを応用発展して、簡易版を作り出すことに成功したの」

 

 なるほど。出生率の上昇に貢献ってのは、かなりでかい評価ポイントだな。

 

「これにより、地脈や時期などの調整もあって大王派の有力な家柄しか持てなかった儀礼場も、簡易的な物なら大王派の家なら誰でも一つは保有できるようになったわ。しかもそれで得た利益の半分を育児手当として冥界の下級中級の家に与えるようにしたことで、今の冥界は前代未聞のベビーブームになっているの」

 

 それマジですか、リアス部長。

 

 そりゃもう一種の英雄だな、オイ。

 

「血統主義や純血優遇を好む大王派からすれば、彼のもたらした恩恵は救国の英雄とかそういうレベルだわ。更にそれに驕らず分家として節度ある対応をしているから、更に上役の覚えもいいのよ」

 

「それはまた、今後のリアス部長の政敵になりそうねぇ」

 

 リーネスが同情心を見せて、ぽんぽんとリアス部長の肩を叩く。

 

 うっへぇ。そんなのと会うとかまた疲れそうだなぁ、リアス部長。

 

 頑張ってくださいな……というほかないんだよなぁ、コレ。

 

「でも部長、俺達はその時特訓するんですよね? どんなことするんですか?」

 

「その辺は俺に任せとけ。これでも神器研究の第一人者だし、その過程で色々と人に教えるのには慣れてる。……将来にきちんと繋がるトレーニングを用意してやるから安心しろ」

 

 イッセーに対してアザゼル総督が胸を張るけど、俺達AIMS第一部隊は警戒心すら見せる。

 

「気を付けてねぇ。ノリで変な実験とかするからぁ」

 

「鉄球とかぶつけますの。根性論ですわ」

 

「……効果のあるトレーニングもきっちるやるけど、趣味人が多い組織だから、変なものは徹底的に変だからなぁ」

 

 リーネス、ヒマリ、俺の順番でその辺をはっきり告げると、グレモリー眷属全員が十センチぐらい引いた。

 

「お前ら酷いな!」

 

 自業自得です総督。

 

 まあ、それはそれとして気分を切り替えた方がいいだろうか。

 

 俺がそんなことを思ってると、カズヒ姉さんが片手を上げる。

 

「それはそれとして、暗部とはいえ信徒が冥界に行くってのは、和平が結ばれたからとはいえなんだかなぁってなるわね。……冥界で天に祈ったらどうなるのかしら?」

 

 どうやら話を変えてくれるらしい。

 

 ありがとう姉さん。

 

「ふむ、天の国に住まう為に一生懸命頑張っておきながら、天の国どころか地獄の住人になるとはね。主よ、これも試練でしょうか?」

 

「し、死んだつもりでいかせていただきます! ライザーさんの時はお留守番でしたので、頑張ります!」

 

 信徒組は落ち着こうか。意味が分からん。

 

「あぅうう。リアス部長のご実家は、使用人の人も多いから怖いですぅ」

 

「あらあらぁ。トラウマは時間をかけた方がいいけれど、少しはきちんとできないと眷属として駄目よぉ?」

 

 ギャスパーがそんなことを言いながら段ボールに引きこもり、それをポンポンとリーネスがあやすように叩いている。

 

 確か、実家では神器とハーフが原因で迫害されて、追放されてからも神器が原因で怖がられてたことが原因だったっけか。

 

 まあ、そりゃ精神的にきついとは思うが、大変だなぁ。

 

 でも女装癖を拗らせた理由が分からない。むしろ注目を浴びない努力とかした方がいいんじゃないか?

 

 俺が首を傾げていると、シャルロットが指を口元に挙げて首を傾げていた。

 

「でも、本当に私達もお邪魔していいんですか? 私達は眷属ではありませんよ?」

 

「構わないわよ。貴女達はもう私達の仲間だもの。一緒に来てくれないとその方が悲しいわ」

 

「……そうね。それに私達が共同生活をする理由が理由だし、一緒に行動できるなら常に行動するべきよね」

 

 リアス部長とカズヒ姉さんがそう頷いて、場の雰囲気も明るくなっていく。

 

 ……ああ。確かにこういうのはいいよな。

 

 悲しみで生まれた涙を、喜びで流させてやりたい。涙の意味を変えるという信念は、決して消えたことなんてありはしない。

 

 だけどまあ、その為に俺が人身御供になったら、きっとそれはそれで悲しいことではあるんだろう。少なくとも、リーネスやヒマリは絶対気にするし、カズヒ姉さんやイッセー達も気にするだろう。

 

 だからまあ、日常を投げ捨てるのは間違いだな。

 

 息抜きはした方が長期的には効率もいい。それぐらいはしっかりきっかりと分かってるとも。

 

 だから、この時間を楽しむことは忘れない。その上で、涙の意味を変えるという俺の誓いも忘れない。

 

 そしてこの時間を守る為にも、涙の意味を変える為にも。

 

 ―脳裏によぎるのは、九条の猛威。

 

 それをいずれ越えると決意し、俺は夏休みの特訓をなんとなく楽しみにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、冥界では一人の少年が多くの悪魔を前に一礼をしていた。

 

 少年を椅子に座ってみる悪魔達は、全員が大王派の有力悪魔だ。元七十二柱の本家現当主はもちろん、分家の中でも有力な者達が集まっている。

 

 そして事務的な内容を適度に短く適度に詳しく語った少年は、その後皆を見渡して声を張り上げた。

 

「……と、ここまで語った通りの状況故、第一回盆式聖杯戦争の開催準備は完了しました。あとは万が一の抑え役となる実力者を派遣すれば、順次行えます」

 

 そう告げる少年に対して、大王派の重鎮達は満足そうな表情を浮かべていた。

 

「これが問題なく成功すれば、我々は和平によって気の合う後ろ盾を得た現魔王達に反撃を喰らうこともないだろう」

 

「全くですな。和平そのものは好都合ですが、それで有利に進んできた政争の流れがひっくり返されるのは不都合です」

 

「派遣する者達は仏教圏での活動経験がある者から選別しましょう。こと宗教的行事を利用している以上、何か問題があれば須弥山や五代宗家が黙っていないでしょうからね」

 

 そう次々に話し合う者達をそれとなく観察しながら、少年は油断なく不意の質問が来ないように気を配る。

 

 この盆式聖杯戦争が成功すれば、それによって大王派閥には絶大な利権が入ってくる。

 

 冥界と術式的に龍脈を繋げた、盆の風習がある土地に縁のある者達に四割。この大王派の有力者達に五割ほどリソースが降られるが、残りの一割を奏どりできるというのは実に魅力的だ。

 

 万が一失敗してもそれはそれ。致命傷にならないことはまず間違いない為、むしろ有意義なデータが手に入る程度で済むだろう。それだけの同時多発的に起こす特殊形式の聖杯戦争といっていいのかも分からないこの儀式は、それゆえに新しいデータが多数入ってくることも期待できる。

 

 後はそれらのリソースを、農地としての価値を高めたり龍脈の強化に回すなど、即座に強化に直結しないがゆえに警戒されにくい地盤固めに多用すれば、十分すぎるリソースが入ってくる。

 

「……一つ、いいだろうか?」

 

 ―その時、しっかりとした老練を体現する声が届いた。

 

 誰もが一瞬沈黙する。少年も態度を崩さず、しかし僅かに気を張った上でその声の主に向き直る。

 

 最も高い位置に座る、老人としか言えない姿の一人の悪魔。

 

 この大王派の真の主と言ってもいい、彼らにとって最も価値がある悪魔と言ってもいい大いなる存在。その名をゼクラム・バアル。

 

 初代大王バアルである彼を前にして、少年も油断をしないよう真剣に心がける。

 

 老練な彼はこの場で最も油断ができない。変なことを言えば今までの苦労が全て水の泡になり、自身の権利がごっそり奪われることもある。

 

 そのリスクをしっかりをわきまえ、少年は尋ねる。

 

「……何か不備がありましたか? 未熟をさらして申し訳ありませんが、ご指摘いただければありがたく思います」

 

「いや、資料を見る限り不備はない。我々真なる悪魔にとって、問題はない」

 

 そう前置きをし、しかしゼクラムは尋ねる。

 

「だが、召喚されるサーヴァントは、人間としての自我もしっかりと持っているのだろう? いかにサーヴァントが現世の知識を持っているとはいえ、作法は人間界、それも召喚された者達が生きていてた当時の文化に合わせる必要があるだろう。……その辺りの準備はできているかね?」

 

「……ご慧眼、恐れ入ります」

 

 だからこそ油断できないと、少年は内心で苦笑する。

 

 彼は古い悪魔の代表格だ。老害と言っても過言ではないその性質は、由緒正しい上級悪魔の血族以外は悪魔ではないと断じている。

 

 同時に彼は老練で老獪だ。この大王派がここまで魔王派と渡り合ってきたのは、彼の手腕が大きく作用している。変化を求めないながらも、必要な変化があることを見極め上手く立ち回れる傑物だ。だからこそ、少年の家が提案した大王派の在り方としては少々議論の余地がある提案も了承してくれたのだ。

 

 その彼が、悪魔の流儀や作法で押し通せるとしなかった。その辺りの機微には素直に感服している。

 

「ご安心を。触媒に関しては可能な限り現地の国の者が呼ばれるように仕込んでおります。また現地の歴史・文化・民族学者を雇い、一か所につき最低10パターンのもてなし方を用意しました。……万が一の迎撃部隊が動く可能性は一厘でも多いかと」

 

「ふむ。流石はフィーニクス家の若き才児だ。若いだけでなく深慮遠謀もできるようで、何よりだな」

 

 そう満足げにゼクラムは頷き、真っ直ぐに少年を見据える。

 

 裏の裏まで見透かしそうなその視線を、少年は真っ向から受け止めた。

 

 沈黙は数秒。それを持って、武力ではどうしよもない戦いは何とかしのがれる。

 

「では、盆式聖杯戦争の始動を許可しよう。成功することを祈っているぞ、フロンズ・フィーニクスよ」

 

「ははぁ! 冥界の、悪魔の、ひいては大王派の栄光の為、精進させていただきます」

 

 ゼクラムの探りを慎重かつ大胆にかいくぐり、フロンズ・フィーニクスはその老練の眼力に敬意を込めて一礼した。

 

 彼こそが、のちにD×Dと呼ばれる対テロ部隊と並び称されることになる、大王派を主体とする大規模異形組織の長となる男、フロンズ・フィーニクスという才児であった。

 




 とまあ、そんな感じで壮絶な計画を準備中の大王派。

 いろんな作品を見ていると「あ、この発想とかこんな感じで使えるかも!」ということが多々あり、この章ではそれらをよく使っていくことになると思います。

 前回の引きあたりから登場したフロンズ達は、禍の団との戦いにおいて「間違いなく味方だけど、政治的に敵というかやりづらい」といった感じになります。

 個人的に大王派側の悪魔たちにデキる奴が少なかったのは残念なので、そういう「味方としては頼りになるけど敵としては難物」という連中としてかければいいと思っておりますです、はい。

はーい。この変態というイシロ・グラシャラボラス。立ち位置はどこだ!

  • オリジナルのイッセーハーレムメンバー
  • 主人公和地のハーレムメンバー
  • 実は禍の団に寝返る敵
  • 変態の集まり、大欲城教団に鞍替えする敵
  • むしろ全く別の勢力に鞍替えする敵
  • 大穴でファーブニルと意気投合!

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