好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 急遽あるアイディアから仕立て直したり、デュランダル編当たりの煮ツメを進めているので、ちょっとインターバル開けました。

 感想・高評価・推薦・捜索掲示板での紹介は大募集し続けておりまっす!


英雄乱戦編 第四十九話 始まる天界防衛戦

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 急いで第一天の一室に駆け込むと、既に中では慌ただしいことになっており、カズヒねぇ達も集まって情報を集めていた。

 

「遅くなりました! 状況は?」

 

「かなりまずいことになっているわ。……見て頂戴」

 

 部長が指さす映像を確認すると、そこには大量のデカい飛行船が浮かび、更に率いられるように大量の邪龍達やサリュートが蹂躙を開始していた。

 

 数は千や二千では聞かない。邪龍だけでもアウロスやアグレアスを襲撃した比ではなく、サリュート系列を含めれば圧倒的といっても過言ではない。

 

「……第三天から現れたクリフォトは、既に第四天と第二天にも侵攻。第五天にも入っている連中が出ているようね」

 

 カズヒねぇが苦い顔で戦況を語れば、隣のリヴァ先生も眉をしかめている。

 

「完璧にわき腹をつつかれた形ね。おかげで混乱で崩れたからかなり押し込まれてるわ」

 

 全くだ。

 

 天界だって当然テロ対策として警戒はしていただろう。だがそれは入り口から襲われることの想定だ。

 

 今回の件はいきなり中心部の地下から敵の大軍が現れたようなものだ。それによって完璧に不意を突かれて対応が遅れ、敵の侵攻体制が整ってしまう。それによって更にどんどん急速に侵攻が進み、その混乱で対処が更に遅れてという悪循環。

 

 漸くその辺も収まったみたいだが、ここまでやられると押し返すのも危険だろう。

 

「奇襲としては完璧だろうね。入口たる第一天からでなく、善なる死者以外が大挙して第三天から押し寄せるなんて、反応が遅れることをいさめられない」

 

 ゼノヴィアが歯噛みするが、まさにその通りだ。

 

 全く想定外のところに戦力を集中投入して穴をこじ開ける。奇襲としては完璧レベルでに近い。これは敵の手法が完璧すぎて、反応が遅れた警備達を悪く言えないだろう。

 

 というよりだ。

 

 そもそもどうやってそんなところから入ってきた?

 

「……なんでクリフォトは第三天から侵入できたんだ? 確かあそこは天国で、死んだ善人しかまねかれないんですよね、普通」

 

 イッセーもそこが気になったのか口に出すが、誰もが首を傾げてしまう。

 

 うん。クリフォトに限って天国に招かれるわけがない。流石にそこまで聖書の神が遺したシステムもバグってないだろう。

 

 だからこそ困惑するとしか言えないわけだ。

 

「……抜け道とか裏道があったりとかしませんの?」

 

 と、ヒマリがそんなことを言うけど、それぐらいしか思いつかないな。

 

 ただそんなものがどこにあるんだって話になるんだが。

 

「いやそんな裏技あるにしたって、どうやって見つけたかってことになるじゃんか―」

 

 ヒツギがその辺りを突っついたその時だ。

 

『―冥府だろうな』

 

 アザゼル先生の声が聞こえると共に、映像が浮かび上がる。

 

「先生!」

 

「アザゼル。そっちはどう?」

 

 イッセーと部長の声に、先生はしかめっ面で首を横に振った。

 

『悪いが増援はまだ無理だ。……だが奴らがどこから入ってきたのかの当たりはつく』

 

 そう言うと、先生は盛大にため息をついた。

 

 先生達ですら増援到着には時間がかかるか。クリフォトの連中、技術力が高まりすぎだろう。

 

『天界の第三天、つまり天国に行ける奴は限られている。天の国に招かれるだけの人生を送った死後の人間か、天界そのものに招かれる連中が第一天経由で行くかだ。……だが例外として、煉獄と辺獄については当然知っているな』

 

 その言葉に俺達は頷いた。

 

 煉獄は天国に行くにはちょっと足りない者達が一時的に天国に行けるようになるまでいるような場所で、辺獄が特殊な事情で天の国に行く資格がない善良な魂などが辿り着く死後世界だ。

 

 プルガトリオ機関の辺獄騎士団に属していたカズヒねぇがいるから、その程度のさわりレベルは知っている。

 

『煉獄も辺獄も、そこに住まう魂は状況次第で天国に行ける可能性がある者達の居場所だ。……つまり、その二つからは天国に行く道筋があるんだよ』

 

 その説明が終わるタイミングで、ゼノヴィアの姉貴分でありガブリエル様の(クイーン)であるグリゼルダ・クァルタさんが通信を聞いてこちらに振り替える。

 

「……確認が取れました! クリフォトの軍勢は煉獄からこちらに侵攻しています!」

 

 その言葉に頷いたアザゼル先生は、かなりのしかめっ面をした。

 

『ちなみにその二つはハデスとも呼ばれ、聖書の神は冥府を参考に二つの世界を作ったとも言われている。……ハーデスの爺なら、相応に情報を集めているなり冥府を参考にして構造の当たりを付けてると思わねえか?』

 

 その言葉に、俺達は一様にげんなりとする。

 

 あの神様、頼むからもうちょっと当事者で解決するといったことをできないのか。

 

 死後の魂まで巻き込むのは可能な限り避けてくれ。不可抗力とかなら俺達だってもうちょっと容赦できるんだが。

 

「……未だ冥府はポセイドン派の過激派に侵攻されていると聞きましたが?」

 

『わざとその程度に済ませてるんだろうよ。奴さんが抱える星辰奏者部隊や、それとは別に囲っているらしい連中がいるならとっくの昔に返り討ちにできるはずだ。……あの爺は将来的にオリュンポスでクーデターを起こすぐらいのことは考えて立ち回ってんだろうさ』

 

 グリゼルダさんにそう返しながら、先生はげんなりとした表情になる。

 

『どうやらクリフォトが復活させた邪龍の内、上位側であるクロウ・クルワッハやアジ・ダハーカ、そしてアポプスはリゼヴィムの支配から逃れているみたいでな。リゼヴィムが対価次第でそれを認め、そして半ば独立したあいつらを経由してハーデスの爺が情報を送ったら……とか、あの野郎ならやりそうだと思わねえか?』

 

「有りですかそんな言い訳!?」

 

 イッセーが思わず大声を張り上げるけど、有りになりそうだなぁ。

 

「内乱状態って情報を精査できないですし、物証の類は難しいですからね……」

 

「ましてハーデス神は冥府の神。人間世界に対する影響度も大きい以上、これだけでは処刑や封印をするには足りないところはありますわ」

 

 ルーシアと朱乃さんが苦い顔をするが、確かにそうだ。

 

 まさに老獪とはこのことか。ゼクラム・バアルと言い、ここ最近優秀すぎる老人に出くわし続けている気がするぞ。

 

 と、その時だ。

 

 木場が何かに気づいたのか振り返る。そして映し出される映像の一部を見て眉をしかめた。

 

「部長、イッセー君! 第五天の映像を!」

 

 その言葉に俺達が映像を確認すると、そこには剣を持っていると思われるステラフレームの姿が合った。

 

「あれは……間違いなく、叢雲だ!」

 

「ってことは八重垣さんか!」

 

 ゼノヴィアとイッセーが声を張り上げるが、あれがくだんの八重垣正臣か。

 

 既にあんな所にまで侵入者が出るレベルとはな。流石にまずいだろう。

 

 っていうか第三天の方を見ると、ヴァルプルガやらラードゥンやら、更にローゲまでもが迎撃部隊を圧倒している。

 

 ちっ。流石にそろそろ俺達も出てくる必要がありそうで―

 

「いけません! 第六天には治療中の紫藤局長が!」

 

 ―そのグリゼルダさんの言葉に、俺達は凍り付きそうになった。

 

 流石にまずい。このままだと確実に殺される……っ

 

「行くわよ皆! どちらにせよ相手がクリフォトなら私達が戦うべきだし、紫藤局長も守らなければいけないわ!」

 

『『『『『『『『『『はい、部長!』』』』』』』』』』

 

 まったく忙しい展開だよ。だがとにかく、俺達が出張るには十分すぎる理由だろうさ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕達は第六天を目指すべく、今は第二天を走っている。

 

 其処では転生天使達と純血の天使達が、邪龍達を相手に何とか戦っていた。

 

「行くぞ諸君! 我ら御使い(ブレイブ・エンジェル)の本領を見せるぞ!」

 

『『『『『フォーメーション、フルハウス!』』』』』

 

 転生天使達はトランプを参考に設定されており、それゆえの特性を持っている。

 

 それがそれぞれの札に合わせてポーカーの役を組み合わせることで、自分達の能力を強化する機能だ。

 

 チェスの駒を模してそれに合わせた強化が成される転生悪魔とも異なるこの方法。もし転生堕天使なんてものがあったらと思ってしまうね。

 

 だがそんなことを言っている場合ではない。

 

 クリフォトの軍勢も決して油断ができず、所々で突破に成功しかけている者達も多数存在している。

 

 というよりだ、クリフォトも新兵器を投入し始めているようだ。

 

『全機砲撃開始! 天使共を撃ち落とせぇ!』

 

 放たれる砲撃が役を成立させた天使達の猛攻とぶつかり合い、周囲をオーラで照らしてく。

 

 それを成したのは、サリュートⅡと似たような、しかし明確に異なるサリュートだ。

 

 巨大な大砲を構え砲撃を放ちつつ、背中から延びるサブアームから放たれる射撃で接近してくる敵をけん制している。

 

 更にそこに接近を試みた天使達に、俊敏な動きで割って入る更なるサリュートが現れる。

 

『なめんな天使がぁ!』

 

「ぐぅっ! こいつ、強い……っ!」

 

 仕掛けてきた上級天使と切り結ぶのは、巨大な剣を具現化したサリュート。

 

 更に全身から時折ロケット噴射のように推進力が放たれて天使の前進を阻止し、時折打撃が入った瞬間、推進力がまるでスパイクのように放たれて天使を傷つける。

 

 それに僕達の注意が一瞬逸れた時、近くに着地音のようなものが聞こえてきた。

 

 警戒の為に振り向いた時、僕達は一瞬何かがいる風には見えなかった。

 

 だけど、小猫ちゃんが耳を立てて声を張り上げた。

 

「……います! たぶんサリュートです!」

 

 それに僕達が警戒した時、目の前から何かが放たれる。

 

 朱乃さんとロスヴァイセさんの魔法による結界にぶつかったそれは爆発するけど、それによって何かが揺らめいて位置が分かる。

 

「そこ!」

 

 リアス部長の抜き打ちの魔力が、回避を狙った敵機を撃破する。

 

 その爆発によってマントらしきものが飛び、僕達の目の前にまた違ったサリュートが転がった。

 

 これも新型か……っ

 

 僕が戦慄を覚えていると、リーネスがその残骸に近づくと、軽く確認して、ため息をついた。

 

「そういうことねぇ……」

 

「どういうことだ、リーネス」

 

 九成君が尋ねると、リーネスは眉をひそめながら周囲で戦っているサリュートに視線を向ける。

 

「ようはサリュートⅡをベースにΔサリュートを再現したのよぉ。換装機能でバリエーションを確立しているわぁ」

 

 そういうことか……っ

 

「なるほどね。サリュートⅡに換装機能で更なる特化性能を確立した上位形態」

 

「どうも特化した部分なら上級クラスはありそうです。これは厄介ですね」

 

 リアス部長とロスヴァイセさんが舌打ちじみた表情をした時、僕達に近づくオーラを検知した。

 

『これはこれは、まさか天界であなた方に会えるとは思いませんでしたよ』

 

 そんな言葉をかけるのは、樹で出来たドラゴンといえる異様な風体の存在。

 

「てめぇ、ラードゥン!」

 

 イッセー君が吠えるけど、そうか、奴が邪龍の一角。

 

 龍王に相対できる域の邪龍。伝説に記されしドラゴンの一角ラードゥンか。

 

『ちょうどいいので私と遊んでいただきたい。アウロスとやらでは満足できなかったので』

 

「ふざけんじゃねえ! こっちは急いでるんだよ!」

 

 イッセー君が拳を握り締めるけど、即座にラードゥンは僕達に対して個別の結界を展開する。

 

 くっ! 力の発現すら阻害する結界。それもおそらく僕達個人個人に合わせたものを、この一瞬でか。

 

 テクニックタイプの雄といえる能力だろう。これは僕達と相性が悪い……っ。

 

 それぞれ結界を破ろうと悪戦苦闘する僕達を見ながら、ラードゥンは不気味な雰囲気で意識を後ろに向けていた。

 

『それにあなた方と遊びたいのは、私だけではないものでして、ねぇ?』

 

「まぁね。いい機会だし、ちょっと話をしようじゃないか……リヴァ」

 

「彼女が例の? 主神の娘と付き合ってたとか凄いですねぇ?」

 

『やっほー♪ いい加減一人ぐらい始末したいんだよねーっと』

 

「はっはっは! そろそろ手柄の一つぐらいは貰おうとするかなぁ?」

 

 ……見覚えのある者達がぞろぞろと。

 

 ツヴァイハーケンのジークリット・ゼーベックが、隣に一人の男性を連れて現れる。

 

 更にモデルバレットにローゲまで来て、状況はあまりに僕達にとって不利といえるだろう。

 

 そして、見覚えのない男性に向けてリヴァさんが泣きそうな表情を向けていた。

 

「……久しぶりね、ヴォルフ。何年ぶりかな」

 

「第二次大戦の前だからね。もう七十年以上も経つよ、リヴァ」

 

 リヴァさんの知り合いなのか? 寄りにもよってツヴァイハーケンに属しているなんてね。

 

 ただこのままだとまずい。間違いなく今の戦力では、突破なんて不可能だ。

 

 せめてイッセー君とイリナさんだけでも向かわせたいけど、このままでは―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これはこれは。中々により取り見取りといったところじゃないか」

 

「へぇ。リゼヴィムの前の肩慣らしには十分だね」

 

『……この陣営と肩を並べるのは流石にな』

 

「ふふ。大王バアルの宗家ならこれぐらいの箔はいるでしょう?」

 

 そんな声と共に、僕達を覆う結界の全てが粉砕される。

 

 これは、このオーラと声は……っ

 

 僕達が振り返るより早く、ラードゥンから凄まじい気迫を察し、思わず誰もが硬直する。

 

 これは、イッセー君やヴァーリが心から激怒した時すら超える、寒気を感じるほどの殺意と怒気。憎悪と怨嗟すら塗れた、圧倒的な敵意の気迫だ。

 

『お久しぶりですね、白龍皇ヴァーリ・ルシファー……。……殺す……っ』

 

 その殺意は、ヴァーリ・ルシファーはきょとんとした反応で首を傾げる。

 

「む? そこまで殺意を向けられる理由がないと思うんだけどね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『『いや、ラーメンッ!!』』』』』』』』』』

 

 殆ど全員の総ツッコミが響き渡った。

 

 いや、これはラードゥンに全面的に同情するからね? あれで不快感を覚えない方が……どうかしているからね!?

 




 ふっふっふ。この調子だとデュランダル編もだけど、別の意味でファニーエンジェル編もすごいことになるぜぇ……っ
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