好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 たった僅か四クリック。それが作品を光で照らす。

 高評価・感想・捜索掲示板での紹介をとっても欲するグレン×グレンです。


英雄乱戦編 第五十六話 悲恋の決着

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

『ふははははははっ! 死ね死ね死ね死ね苦しんで死ねぇえええええっ!!』

 

 八重垣正臣……いや違う。その残骸であるモデルジューダスの攻撃は厄介だ。

 

 魔剣と化した天叢雲剣とそこから具現化する八岐大蛇

更に星辰光で具現化されるエクス・デュランダル。

 

 とどめにイリナのヘキサカリバーが擬態を中核にしているのを利用して、全身を聖剣の鎧で覆っている。ご丁寧にアスカロンすら展開して、サブアームのようにふるってくるから危険だ。

 

 はっきり言ってかなり強い。剣士としての技量が優れているうえ、ステラフレームの人工神器でこっちが連携しづらいように立ち回っている。

 

 更にこっちの攻撃が急に曲がって味方に向かう時がある。おそらく支配の聖剣(エクスカリバー・ルーラー)で不意打ち気味に支配して操作してやがる。

 

 だけど食い下がれる……いや違う。突き抜ける余地が残っている。

 

 そう。モデルジューダスは確かに強い。

 

 だけど勝ち目は十分にある。

 

 モデルジューダスの技量は優れている。性能はステラフレームなだけあって当然高い。武器の天叢雲剣と宿った八岐大蛇もやばい。とどめにエクス・デュランダルとヘキサカリバー、更にアスカロンまでコピーされている。

 

 だけど、付け入るスキはいくらでもある。

 

 最初に公園で仕掛けてきた時より性能は上だけど、戦いやすさでは今回の方がいい感じだ。

 

 ……これが、人造惑星の欠点か。

 

 典型的な第一世代型人造惑星。強い衝動によって神星鉄を制御する形式。

 

 つまり、全力を出すと衝動に振り回されやすくなる欠陥がある。

 

 もちろん対処できるやつもいるし、できなくても厄介な奴は多かったはずだ。だけど八重垣正臣を素体としたモデルジューダスでは欠陥が目立ってる。

 

 当然だ。八重垣さんの星辰光は強力な聖剣が使えるようになる星だ。それを振るう技量があって初めて本領を発揮できる。

 

 適当に使っても十分凶悪な星じゃないんだ。衝動に呑まれ過ぎてしまった所為で、剣技の冴えがなくなっている。

 

 八重垣正臣はあくまで悪魔祓いであり、この戦いでは剣士としての戦いが中核なんだ。その戦い方の軸線が緩くなっていれば、当然戦い方に粗が目立ってくる。

 

 モデルジューダスは、八重垣正臣より強力だ。だけど八重垣正臣より強者じゃない。それが、俺達の結論だ。

 

 だからこそ、俺もアーシアもゼノヴィアも、何よりイリナも涙が出てきそうになる。

 

 本当に……本当に……っ

 

「ふざけんじゃねえぞ……リゼヴィム、ミザリ……っ!」

 

 俺は拳で天叢雲剣を弾き飛ばしながら、奥歯を食いしばる。

 

 俺はあいつらを許せない。あいつらは、八重垣正臣すら穢しつくしている……っ!

 

 そんな怒りが籠った拳を振るった俺に続き、イリナとゼノヴィアが駆け出した。

 

 共にヘキサカリバーをオートクレールとデュランダルに纏い、全力の聖なるオーラを刃にして切りかかる。

 

「「……ぁああああああっ!!」」

 

 その放たれる斬撃が、モデルジューダスの根幹部分を断ち切った。

 

『ふふふ……フハハハハハ……』

 

 それでも、モデルジューダスは嗤いながら足を前に出していく。

 

 自分の衝動のままに。憎悪に突き動かされるままに。

 

『もっとだ。もっと苦しめ、もっと死ね……死ね……死……ね…………』

 

 そのまま動かなくなるモデルジューダスに、俺達は拳を握り締めながら、ただ少しでも安らぎがあることを願うしかない。

 

 本当に、こんなのってないだろ。

 

 リゼヴィム、ミザリ。

 

 あいつらは、絶対に許さない……っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放たれる魔法の乱舞とそれに合わせる形で振るわれる二刀の刃。

 

 俺とリヴァ先生はそれを掻い潜りながら、反撃を放っていく。

 

 鍛えられた動きだ。洗練された魔法だ。

 

 それを掻い潜りながら、俺はゾーンの突入を試みていく。

 

 命の危険を感じるだけの攻撃を掻い潜ることで、俺の精神は研ぎ澄まされる。

 

 そしてそれで押し上げることで、俺は意識を集中させていく。

 

 やろうと思えばできるゾーンだが、同時にそう簡単にやれるわけではない。

 

 抜き打ちでできるほど洗練されてはいない。そもそもゾーンに突入した経験があるだけでもまれなのに、その更に一握りだけが到達できる領域が簡単なわけがない。

 

 だからこそ、鍛錬ですら時間をかける必要がある。実践なら尚更だろう。そこに注力した立ち回りができるわけでもないんだから。

 

 だけど、時間をかければできるという自負が俺にはある。

 

 あと少しで行ける。

 

 少しだ。行け。

 

 行け、行け、行け、行け。

 

 行け行け行け行け行け行け……―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――イケタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「決めるぞ、リヴァ先生!」

 

 ゾーンの突入を理解し、俺は一気に踏み込んだ。

 

 ゾーン突入時は動きが急激に洗練される。いうなればカズヒねえが覚醒するレベルの急成長ともとれるほどに、動作や対応を最適化させることができる。

 

 だからこそ。相手がそれに対応する前にケリをつける。

 

 俺は素早く大量の魔法攻撃を迎撃し、更に斬撃といった対応のリズムを崩す。

 

 個人的には俺が決着をつけたいところもある。男の沽券とでもいうべきか。惚れた女の前の男相手に、今の俺が釣り合っていることを示したいと、勝ちたいと願う願望が。

 

 だが、ここで挑むと決めたのは俺だけじゃない。そしてだからこそ―

 

「見せつけてやれよリヴァ先生。かつての男に今のアンタを、その成長を教えてやれっ!」

 

「……うん。ありがとうカズ君っ!」

 

 ―俺はリヴァ先生に道を譲り、そしてその道を守り切る。

 

『Oden!』

 

 プログライズキーを操作したリヴァ先生に、ヴォルフも素早く対応する。

 

 既に大量の魔法攻撃が展開され、それを時間稼ぎとして二刀に力が集まっていく。

 

「見せてくれ、リヴァ。俺が嫉妬した君の光を!」

 

『ゼツメノヴァ』

 

 その攻撃に対し、リヴァ先生は突貫する。

 

 ああ、それでいい。

 

 俺がここにいる。涙換救済(タイタス・クロウ)がここにいる。嘆きで生まれた涙の意味を、流れるまで変える男が。

 

 だからこそ―

 

「通すわけがないだろう!」

 

 ―すべての魔法攻撃は、俺が全部捌き切る!

 

 しのぎ切るが為にすべての集中力を使い、ゾーンのポテンシャルで魔法攻撃すべてに障壁を間に合わせる。

 

 既に禁手も星宿す魔の騎士団(ディアボリック・ステラ・クルセイダーズ)に切り替え済みだ。

 

 そしてその攻撃を掻い潜り、リヴァ先生は間合いへと突入。

 

 そして、その攻撃がぶつかり合う。

 

 ……均衡を崩す為の魔法攻撃を捌きつつ、俺は内心で固唾をのむ。

 

 ヴォルフはリヴァ先生を超える為に外法にすら手を染めた。その七十年、油断できるわけがない。

 

 事実、その一撃はリヴァ先生のスキルヴィングディストラクションに食らいついている。

 

 大丈夫だよなリヴァ先生。俺は気が気じゃないんだけど。

 

 そんな不安を押し殺し、俺が競り合いを援護する中だった。

 

「……凄いわ、ヴォルフ」

 

 そんな、苦笑交じりのリヴァ先生の声が響く。

 

「女神をここまで追い込むなんて、さっすが私が惚れた男」

 

「……ああ、そうだな」

 

 そう返すヴォルフの声も、苦笑の色が浮かんでいる。

 

「できることなら、並び立って見せたかったよ」

 

「ゴメンね? 私、禍の団(カオス・ブリゲート)はちょっとアウト」

 

 そんな小さな言葉を交わし、拮抗は崩れた。

 

「……ありがとう、リヴァ。追いかけ続けた七十数年、この一瞬を含めて満足だ」

 

 そのヴォルフの言葉と共に、ゼツメノヴァは砕け散る。

 

「……ありがとう、ヴォルフ。あの流浪の数十年で、あなたとの出会いは本当に彩られてたわ」

 

 リヴァ先生の返答と共に、その一撃が叩き込まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ス         

 キ         

 ル         

 ヴ         

 ィ         

 ン         

 グ         

          デ ィ ス ト ラ ク シ ョ ン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……俺はその光景を目に焼き付ける。

 

 一人の男がたどった、惚れた女に並び立ちたいが為の人生。

 

 それを胸に刻み込みながら俺は彼に告げる。

 

「約束する。俺は、アンタが「リヴァの隣にいてよかった」と思えるような男になって見せる」

 

 その、自然と口をついて出た言葉に―

 

「……大丈夫。俺なんかより、よっぽどいていい男だよ、君は」

 

 ―ヴォルフはそう返し、そして爆散した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘の趨勢は明確に、天界側に傾き始めていた。

 

 既に第二天に進行していた禍の団幹部は後退し、前線で動いているのは使い捨てにできる量産型邪龍達主体になっている。

 

 それを確認し、リアスは隣で息を整えるカズヒに視線を向ける。

 

「……あとは天界の人達で十分ね。カズヒ、第五天に向かうわよ」

 

「了解です、部長。……イッセー達なら大丈夫だとは思いますけど、油断と過信は禁物ですから」

 

 そう返すカズヒだが、一瞬ちらりと視線をずらしたのにはリアスも気づいている。

 

 理由は分かる。その方向はヴォルフを名乗るリヴァの知人と思しき男が、リヴァや和地と戦っている方向だからだ。

 

 だが同時に、カズヒはすぐに意識を切り替えている。

 

 それに対し、リアスは僅かに苦笑した。

 

「……少しぐらい気にしてるところを見せてもいいのよ?」

 

 気にはしている。それぐらいには、リアスもカズヒのことを知っているつもりだ。

 

 だがカズヒは肩をすくめると、小さく首を横に振る。

 

「流石に、他に優先すべきことがある時に横槍を入れる趣味はないですから」

 

 気にしているが、今はそれどころじゃない。ついでに言うと、あれはリヴァが自分の手で解決したい事柄だろう。なら無粋なことをしなくてもいいだろう。

 

 そう告げるカズヒに、リアスは苦笑を浮かべるほかなかった。

 

「難儀な性分ね」

 

「自覚的にしているので」

 

 必要ならそういったことを自覚的に踏みにじりに行ける人物だが、後回しにできる余地があるならその間は配慮する。

 

 そういう面倒くさい性分に苦笑しながら、リアスはすぐに今後を考える。

 

 まずは紫藤トウジの安全を確保する。その後は和地にリヴァと合流してからクリフォトだ。

 

 そこまで組み立てて眷属に指示を出そうとした、その時だった。

 

『……緊急連絡! リゼヴィム・リヴァン・ルシファー……及び、サウザンドフォース指揮官クラス、便宜コード「テンサウザー」を確認しました!』

 

 全員に通達するように、天界からの緊急通信が鳴り響く。

 

 それに意識を割いた時、衝撃的な報告が告げられる。

 

『両者共に第四天! 天使イリナ達の近くにいます!!』

 

 ……寒気を感じるのに、理由はいらなかった。

 




 モデルジューダス、およびヴォルフ・フォン・ミッドガルズ……撃破!

 それぞれ方向性は違うが、ちょっとあっさり目になってしまったのは我ながら残念。もっとしっとりしたかったんですけど、ちょっと今回は難産だった。





 それはそれとして、次の話からファニーエンジェル編の大ボスたるVSリゼヴィム。

 ただ今回は、かなりややこしいことになる感じだぜぇ……
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