好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 本日は地下道パートの続きとなっております。


聖教震撼編 第六話 白龍製麺大繁盛

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 地下道を歩く僕達は、少し緊張感を感じながら歩いている。

 

 僕達が向かう地下道が繋がってる先には、助祭枢機卿のエヴァルド・クリスタリディ猊下がいる。

 

 エクスカリバーをすべて使いこなすことができると言われた、生ける伝説。当然のように支配の聖剣(エクスカリバー・ルーラー)を核とするヘキサカリバーを与えられた、現在最強のエクスカリバー使い。

 

 そんな彼のもとに行くメンバーは、かなり多様性に満ち溢れているだろう。

 

 グレモリー眷属からは僕だけとはいえ、オカルト研究部からは天使のイリナさんに、堕天使側のリーネスが参加している。

 

 更に転生天使からはリーダーのデュリオ・ジュズアルドとシスター・グリゼルダ。

 

 更にヴァーリチームから美猴とアーサー・ペンドラゴンが参加していた。

 

 ……チームD×Dだけとはいえ、かなりの複合チームといえるだろう。また相応の戦力が集まっているといえる。

 

「いや~。なんかここが一番D×Dらしいチーム構成みたいだね。あ、腹ごしらえにチュロス食べるかい?」

 

「お、いいねぃ! 辛気臭い道を歩いてばっかりなんで、気が滅入ってたんだぜい!」

 

 デュリオが差し出したチュロスを、あっさりと美猴は受け取って食べ始める。

 

 確かにいい香りで、少し空腹感を刺激するね。これだけでも出来が良い事が分かるというものだ。

 

「……デュリオ。もう少し緊張感というものをですね」

 

 シスターグリゼルダはため息をつくけど、デュリオはむしろ笑いながら首を振る。

 

「まぁまぁ姐さん。あんまり辛気臭い顔ばっかりしてると、いざって時に力でなくなっちゃうって」

 

「それもそうですね。今のうちに少し食べておきましょうか」

 

 意外にもアーサーが便乗して食べ始めて、そこから僕達も流されるようにチュロスをとって食べることにする。

 

 ……本当に美味しい。匂いから言って出来立てだと思ったけど、材料から作り方まで上等なものだからこそ出せる味だろう。

 

「最近よくクックスと話してたけどぉ、もしかして手作りかしらぁ?」

 

「そりゃもう手作り! いやぁ、クックスって料理を作るのも上手いけど、教えるのも上手いね!」

 

「こ、これは私もパン作りを教えてもらうしかないかも! ダーリンにごちそうするんだから!!」

 

 リーネスやイリナさんも話に入って、緊張感が必要だけど和やかな雰囲気になってきている。

 

 ちょっと苦笑したくなるけど、まぁ……まだ大丈夫かな?

 

 そうして歩いていると、デュリオの笑顔は少し苦笑いのそれになっていた。

 

「ただまぁ、こんなことになったのはゴメンね? 今はもうちょっと我慢が大事だと思うんだけど、その辺が足りないのが多くてさ?」

 

 彼も転生天使である以上、当然だが教会の戦士だったはずだ。

 

 以前シスターグリゼルダから聞いた話では、戦災孤児で煌天雷極に目覚め、そこから戦士になったらしい。

 

 同じような教会の子供達に優しく、転生天使になったのは神器に対する抵抗力が足りない子供達を思ってのこと。美味しい物巡りもそれを作れるようになって子供達に作ってあげることが本命らしい。

 

 とても優しい人で、だからこそこんなことが起きたのは残念で仕方がないのだろう。

 

「最近になって、神の子を見張る者(グリゴリ)の技術で神器の影響を抑えられるかもしれないって話もあるんだけどねぇ。逆にそれが不満な人も多いみたいでさぁ……」

 

「そんなに堕天使の力を借りるのが嫌なのかねぃ? 便利で役に立つならいいじゃねえかい」

 

 美猴が不思議そうな顔になるけど、確かにね。

 

 聖書の教えを強く信仰する者にとって、天から追放された堕天使や、悪徳を司るとされる悪魔は敵とみなしていたわけだ。その中には聖書の神ではない神を主体とする他神話体系も含まれているし、吸血鬼や妖怪は尚更だろう。

 

 それらの力を使うことに不満があるのは分かる。抵抗を感じてしまうのは仕方がない。

 

 ただ、それで子供達が早くに死ぬのを肯定するのは違うんじゃないだろうかと思う。

 

「考え方の違い、ではないでしょうか」

 

 と、そこでアーサーがそんなことを言い出した。

 

 僕達の視線が集まる中、リーネスも何か理解できているのか少し難しい表情になった。

 

「確かにそうねぇ。貴族とかが特に目立つけれどぉ、重要なのはどう生きるかって人は多いものぉ」

 

「そういうことです。世の中には手段を拘らず長生きするより、早死にしてでも手段に拘りたい人種という者はいますからね」

 

 シスターグリゼルダは、リーネスの言葉に不満げに肯定を返していた。どうやらそういう人がいることは事実らしい。

 

 なるほど、そういうことか。

 

 そう言われると、僕達も少し理解できるかもしれない。

 

「……確かに、僕もリアス部長を裏切ってまで命を守ろうとは思わない。彼らにとって堕天使の力を借りることはそういうことなのか」

 

「あ~……確かに。私も和平が結ばれる前だったら、転生悪魔にならなきゃ死ぬなら死ぬ方を選ぶかも」

 

 僕もイリナさんも少し理解できてしまっていたが、皆がそういうわけではない。

 

「面倒くさいな、そりゃ。もうちょっと気楽に生きられないのかねぃ?」

 

「そこは同感だなぁ。子供達を早死にさせてまで手段なんか選びたくないなぁ、俺は」

 

 美猴やデュリオは理解できない方のようだ。

 

 ……うん。これは僕達の中でも理解すらできない人は多そうだね。

 

 逆に理解を示しそうなのは……一人真っ先に思い付いた。

 

「カズヒはそういう意見、多少は理解しそうだね……」

 

「「「「「「あぁ……」」」」」」

 

 全員もれなく納得してしまった。

 

 正義を報じる必要悪を、己の生き方として完全に定めているからね。必要でない悪徳を成してまで生きながらえようという発想は全くないだろう。彼女のその辺徹底している。

 良くも悪くも己の主義信条を貫くからね。ダブルスタンダートが滅多にないのはいいことだけど、融通が利かないといえば利かないよね。

 

 まぁ、必要悪の範囲内と考えることはあっても、もろ手を挙げて喜んだりもしないだろうけど。自他問わず厳しいけど、他者に関してはあれで融通を利かせてくれるしね。

 

「……まぁ実際、教義的には悪魔や堕天使の力を借りて生きながらえれば、死後は地獄に落ちるだろうと発想してしまうのが信徒ですしね」

 

「和平にすら納得できてない者達が、それらを納得できるわけもありませんか」

 

 グリゼルダさんやアーサーはそう言うけど、デュリオは明らかに不満顔だ。

「……それで子供達が早死にするのがいいことってのは、俺には到底受け入れられないってもんだよ。ま、そういう連中がいるのもわかっちゃいるけどさ」

 

 ……渋い表情だけど、心当たりがあるのだろうか。

 

「もしかして、そういう専門の暗部があるのかしらぁ?」

 

「……ええ、私達も相応の立場になって初めて知る暗部中の暗部ですが」

 

 リーネスにそう答えるグリゼルダさんは、そう言いながら苦い色を顔に浮かべている。

 

 なんとなく分かるよ。おそらくはそういうことなんだろう。

 

 この事件は根本的に、教会の者達が和平についていけてないことに端を発している。

 

 信仰心から教会に残りつつも、和平そのものに不満があった者達の爆発が発端。同時に信仰心を持ちながらも、和平を結んだ天と教会を認められなかった者達。更に強い信仰心を持っているがゆえに、そんな事実を教えられて義憤に燃えてしまった異能に関与してない側の人間達。

 

 そんな者達が集まり、あまりに見過ごせない規模の事態を引き起こしたのが神聖糾弾同盟(ネオ・ディバインクルセイダーズ)。それはすなわち、今の教会の在り方を受け付けられない者達が主体となる組織だ。

 

 そして教会が堕天使や悪魔の力を借りて神器による負担を取り除こうとする動きに、存在していたというそういった者達を対象とする暗部組織。

 

 嫌な気分になる中、アーサーは興味深そうに眼鏡を動かしていた。

 

「……事実上の暗殺専門部隊、となりそうですね。それはそれで戦い方はありそうですが。ちなみに部隊名は?」

 

 アーサーに聞かれ、シスターグリゼルダはその名を告げる。

 

「……ミゼリコルデ連隊。既に解散されてますが、確認された全員が神聖糾弾同盟に与しています」

 

 これは、中々油断できない戦いになりそうだね……。

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サイラオーグ・バアル。バアル家次期当主であり、チームD×Dに自身の眷属だけでなく、冥界第四義勇師団を再編したレオニクス義勇軍団ごと所属している上級悪魔である。

 

 本来家柄もあって大王派の若手と数えられるべき人物だが、その考え方も将来的なビジョンも魔王派のそれ。それでも戦力的価値から大王派と利用し合う関係だったが、ある程度改革することで本命を死守するやり方のシューマ・バアル一派台頭に伴い、何度か苦渋を飲まされた末に魔王派同然の立ち位置に追いやられている男だ。

 

 生まれつき魔力を持たないながらも、鍛え上げた武威によってバアル次期当主の座をもぎ取った男。その技量はD×Dでも上位陣。眷属でもある神滅具、獅子王の戦斧(レグルス・ネメア)と連携すれば、近接打撃戦限定なら最強格となる。

 

 そんな彼もまた、神聖糾弾同盟の陣地に潜入する部隊の一角として行動していた。

 

「……気を付けておけ。騙し討ちされる可能性は低いそうだが、神聖糾弾同盟側に気づかれている恐れはあるからな」

 

「うっす旦那!! 俺も会長の名を汚すような真似はしないんで!!」

 

「ま、もし相手が仕掛けてくるなら……ぶった切りるのみでさぁ!」

 

 そう語る匙元士郎とアニル・ペンドラゴン。

 

 双方ともにメンタルが近しいこともあり、先頭を歩く三人が警戒をしている形になる。

 

「あらあら。アニル君も気合が入ってますわね?」

 

「……まぁ、アニルは悪魔祓いですし」

 

 後ろに続くは姫島朱乃と塔城小猫。

 

 メンバーの戦力バランスの調整や、後詰にも相応のメンバーを揃える必要があることを踏まえた人選である。

 

 そして、今回参加するのは彼女達だけではなく―

 

「まっさかバチカンに私が行くにゃんてねぇ? ま、白音の仕事ぶりでも見ようかにゃん♪」

 

「緊張感というものが……っ」

 

「まぁ、腕は実際立つし……」

 

 クイーシャとレグルスに多少警戒されながら、黒歌が興味深そうに周囲を見渡していた。

 

 緊張感が欠けているその姿に呆れる者も多く、小猫は少しいたたまれなくなっている。

 

「……姉さま、そういえばヴァーリ・ルシファーは来てないんですか?」

 

 小猫がそういったのは、ある意味で空気に耐えれない感覚に近い。

 

 だが、その言葉にだれもがそういえばといった感じで首をかしげている。

 

 ヴァーリ・ルシファー。ルシファーの末裔であり、戦闘狂でもある今代の白龍皇。

 

 手練れが数多く関わっている神聖糾弾同盟。更に事態の悪化に伴って殺害すらある程度は許可されているこの状況下は、殺し合いすら楽しめる彼にとって垂涎物だ。実際、美猴とアーサーは参加している。

 

 それが少し気になっていたが、黒歌は視線をついと逸らしていた。

 

 だが沈黙に耐えかねたのか、黒歌は観念したらしい。

 

「……天界でラーメン作ってるわ」

 

 ただし、内容が意味不明すぎた。

 

「ほら、赤龍帝ちんと天使の子が、子作りできるようになる道具があったでしょ? あれを利用して例の白龍製麺で、天界の汚染された地区に応急処置してるみたいだにゃん」

 

 ………

 

 沈黙は、割と長く響いた。

 

「……そういえば、モデルバレットの所為で汚染が酷かったそうですね、第二天」

 

 実際、クリフォトによる天界の襲撃で一番被害が出ているのが第二天だ。

 

 モデルバレットが全力で星を開帳したことで、第二天は深刻に汚染されている。

 

 仮にも食い止められるほどの戦闘だったにも関わらず、敵の突入地点だった第三天や、第五天にまで突破される為蹂躙されたと言ってもいい第四天より被害は大きい。それほどまでに非常事態だ。

 

 だが、そこの光明がある。

 

 天使が堕ちることなく、悪魔と性交することを可能にするドアノブ。その力があれば、汚染の影響を抑え込むことはできるだろう。量産こそ時間はかかるが、光明にはなった。

 

 そこで、半減で吸収した力を摂取することで再現できるように加工する白龍製麺だ。

 

 ラーメンを食べることで疑似的にドアノブの力を発揮できるようになった天使達が、結界を作ることで汚染の影響を一時的に取り除く。それにより、天界の復興速度は見違えるほど高まっているのだろう。

 

「……ヴァーリも流石に渋ったけど、レーティングゲーム形式でセラフから選抜された天使達と模擬戦で切るってことで呑んだらしいわよ?」

 

「……釣れる餌が分かりきっている相手って、そういう時楽ですよね」

 

 皮肉満載な小猫の返答だが、黒歌も特に否定しなかった。

 

 だが空気は何とも言えない。それも仕方がないだろう。

 

 未曽有の大被害を被った天界。その天界を魔王の末裔がラーメンで救う。字面だけならギャグマンガかと思えるが、まごうことなく事実である。色々酷い。

 

「カズヒ先輩、胃薬呑んだ方がいいんじゃないっすかね」

 

 アニルがそう呟くが、そこで首を横に振ったのは朱乃だった。

 

「いえ、どうやら別件で既に胃痛を患っているようですわ」

 

 その言葉に、誰もがふと悟っていた。

 

 今回の別ルートを移動する、自分達の仲間。

 

 カズヒ・シチャースチエは、今回かなりの大ごとに巻き込まれるのだからと。

 

 

 




 Q:ヴァーリはどうしているの?

 A:ラーメン作りが忙しいので欠席。

 感想だったかメッセージだったかで出ていたネタがタイムリーに使えそうだったので、ヴァーリは今回不在です。

 まぁ半分以上即興で書くのが自分に向いたスタイルなので、筆が乗ったら出てくるかもです。今回に至っては、サーヴァント以外の神聖糾弾同盟は書きながら設定していくという手法をとっていますので(オイ
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