好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 DMMでやってるゲームがそれぞれアニバーサリー的な感じでイベントが目白押しなので、書き溜めがまだまだあることに感謝している感じです(連投が滞りかねないもん)


聖教震撼編 第七話 地下を歩く比翼連理

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 カズヒ・シチャースチエもまた、バチカン及び近辺の教会施設に繋がる地下道を通っていた。

 

 だが、その地下道は他に比べると細く拙く、掃除も行き届いていない。

 

 その理由は単純明快。この地下道は使われなくなって久しく、また性質上そちらに資金を回しづらいところがあるからだ。

 

「……拷問を前提とする暗部組織が使用した、本部近辺に繋がる地下道かぃ? ま、どこもそういう連中は必要な時代があったもんだぜぃ」

 

「ご理解いただけて感謝します。そういうわけなので、色々環境が悪いのはご容赦を」

 

 初代孫悟空にそう返すカズヒは、戦闘を歩きながら周囲を警戒する。

 

 この未整備状態ならトラップが仕掛けられている可能性は低いが、万が一というものがある。

 

 それを暗部の経験則や鍛錬をもとに警戒しつつ、カズヒは薄暗い地下道を歩いていく。

 

 このルートは孫悟空が言った通り、拷問を前提とする暗部組織が使用していたもの。そして施設は封鎖されているが残っている。つまり、この道に敵がいるのならば……それは危険な手合いになる。

 

 それと道の狭さもあり、カズヒはこの道を提案した際、人材を特に選別している。

 

 戦力として最強格、こと繊細な戦闘を可能とする技量を持つ初代孫悟空に頭を下げて同行を願い出た。更にその上で、二人だけだとカバーしきれない部分も考慮している。

 

「……なんというか、ちょっとわくわくしますわね」

 

「はいはい。出た途端に仕掛けられるから……警戒はできてるね」

 

 となることで、選抜されたのはヒマリとヒツギ。

 

 厳密にいえば、少人数での活動ゆえにバチカンにも何度か入っている土地勘を持つヒツギ。そしてヒツギとの連携面から星辰光を踏まえてヒマリになる。

 

 神器の片方が不調気味なのはネックだが、それを踏まえても二人の能力は十分以上。初代孫悟空という鬼札を持っていることを踏まえれば、少数精鋭を体現している構成だ。他のメンツから文句が出かねない戦力だろう。

 

 そして同時に実際問題、更なる札もできかけている。

 

「そういえば、カズヒ。夢幻召喚(インストール)できるようになりましたの?」

 

 それをヒマリが指摘して、会話の流れがそちらにずれる。

 

「あ~、なんか直前で繋がったやつ? どんな感じなの?」

 

「確かに気になるねぃ。今のところ強力かつ能力的に相性が良いのが出て来とるからなぁ」

 

 ヒツギも孫悟空も気にしているが、当然だろう。

 

 サーヴァントの力をサーヴァント側の意思とかみ合う形で憑霊させる、Dチェンジャーによる夢幻召喚。

 

 夢幻召喚そのものが前代未聞レベルの事態であり、また英霊側の合意をもってしてはじめて成立する仕様ゆえに、ポテンシャルはかなり引き出される。そして先達であるゼノヴィアと朱乃がミザリのサーヴァント撃破に多大な貢献を果たしている、その事実も大きい。

 

 それがある意味で最終兵器といえるカズヒが、そんな夢幻召喚を可能とする。

 

 誰もが気にして当然ではあるのだが、カズヒは視線を逸らすと何とも困り顔になった。

 

「それがさっぱり発動できなくて」

 

「……そいつぁ妙な話じゃな。原因は分かったのかい?」

?」

 

 孫悟空にそう言われるが、カズヒも首を傾げるしかない。

 

「私側の能力が絡んでいるバグではないかと、リーネスは見ています。……まぁ私の場合、ありえそうな能力がいくつかありますから」

 

 自己分析でも二つほど、カズヒは心当たりがある。

 

 そもそもサーヴァントが人々の祈りが集った存在を召喚するようなものだ。そしてカズヒの星辰光(アステリズム)は、人々の想念を己に集める能力と言っていい。性質上二重でかかるバグが発生してもおかしくない。

 

 また夢幻召喚は魔術的に英霊の力で己を強化する。そしてカズヒの固有結界は、自身の魔術的要素を魔術的に超強化する。これまた二重になってバグに繋がりかねない。

 

 その為リーネスが仮説としているのは―

 

「固有結界か星辰光の発動、もしくは同時発動で初めて出せるようになるのでは……というのが有識者(リーネス)の見解です。正直時間がなかったので、試してみる余裕を捻出できませんでした」

 

 かなり難解な事態であることを踏まえると、安全策をきちんと施してから行うべき状況だろう。間違っても緊急事態に実働部隊が行えるものではない。

 

 しかし懸念事項として、それを使う必要性に迫られる可能性もある。

 

 すなわち―

 

「初代殿にご同行を願いしたのは、半分弱が()()()()()()です。お手数を色々な意味でおかけして申し訳ありません」

 

「なるほど、そりゃ仕方ないわい。ま、お前さんが暴走したら止めれる奴は少ないしな」

 

 チームD×D最終兵器と言ってもいい、カズヒを止められる戦力は非常に少ない。

 

 総合力がかなり高いこともそうだが、強い意志力で文字通り瞬時に強化することすらあるカズヒは、更に暗部出身の手練手管もあって打倒が困難な部類だ。極まった光は一歩間違えると周囲の目を潰すことに繋がりかねない諸刃の剣である。

 

 確実性を期すのならば、総合力が高いテクニックタイプが最適解。神仏であるデメリット*1を踏まえても、初代孫悟空が抑え役に選ばれるのは当然ともいえる。

 

 そして更に、それは半分でしかない。

 

 それを改めて認識させる為、カズヒは周囲を警戒しながらも言葉を止めない。

 

「加えてそれを踏まえて半分どまりにするだけの危険性があります。神と魔王を滅するだけの力には、それこそ神や魔王クラスが必要だということです」

 

 その言葉に、誰もが小さく頷いた。

 

「……神滅具の反応あったんだって? やばいよねぇ」

 

 ヒツギがそう苦笑いするのも仕方がない。

 

 本来一種一つだけであり、だからこそまだ世界のバランスが取れているのが神滅具だ。

 

 それがサーヴァントという系譜を利用することで、一種類が多数存在するという異例な事態を巻き起こす。世界の調和を考えれば、ここまで危険な事態もそうはないだろう。

 

 そして何より―

 

「その反応が拷問を主体とする暗部組織に確認された。……懸念対象だとすれば、真っ先に潰すべき相手ですから」

 

 ―それほどまでに危険な相手が、神滅具をもって召喚された。

 

 この戦いにおける台風の目になりかねない脅威を前に、カズヒ達は気合を入れ直していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 比較的広い地下道を通りながら、俺達はバチカン近辺に潜入を試みていた。

 

 チームD×Dが突入すると言っても、全員が一丸になって突入するわけではない。そんなことをした瞬間に総力を挙げて迎撃されるからな。

 

 だからこそ、外周部の担当を置いたうえで分散して潜入。大王派や教会の戦力と共に、包囲制圧を行うと同時に内側から奇襲をかける。

 

 そういうわけで、俺を含めて潜入部隊は合計五つに分かれて行動している。

 

 ヴァスコ・ストラーダ司祭枢機卿のところに名指しで向かう、ゼノヴィアを連れたリアス部長達。

 

 エヴァルド・クリスタリディ助祭枢機卿のところに向かう、リーダーであるデュリオ含めた木場がいるチーム。

 

 教会守備部隊である聖都守護連隊の詰め所に向かっている、サイラオーグ・バアル達。

 

 かつて使われていたルートを通って、閉鎖された拷問部署に向かっている、カズヒねぇと初代孫悟空のリーサルウェポンチーム。

 

 そして、デュナミス聖騎士団の詰め所に繋がるルートを通る、俺達のチーム構成だ。

 

 で、そのメンバー構成だが―

 

「……クリア。今のところ罠はなさそうね」

 

「そうですね。魔法による検知でも敵意ある者はいないようです」

 

 ―戦闘で各種トラップや待ち伏せを警戒しながら進んでいる、鶴羽とロスヴァイセさん。

 

 最後尾で警戒しているのが、カバーに定評がある俺。そしてその真ん中辺りにいるのが―

 

「……兄さんがいてくれるなら頼りになります。それにギャスパー君も頼りになりますからね?」

 

「は、はいいいいいっ! 死ぬ気で頑張るよっ!?」

 

 ―ルーシアとギャスパーだ。

 

 今回俺達が向かうルートは、デュナミス聖騎士団から選別された精鋭部隊が派遣される為、人員数は少なくていいと判断されている。

 

 そういうわけでオカ研メンバーを主体にしつつ、奥の手的な切り札で鶴羽だ。複数の国家を担当する守護聖人であるフランシコ・ザビエルという大物ネームバリューと、教会暗部の伝説的人物であるピエール・コーションのダブルコンボを宿しているからな。いざという時に心理的影響も強そうだ。

 

 できればヒツギも連れていけたら良かったが、カズヒねぇ側が可能な限り人数を絞る為、バチカンに多少は土地勘のあるヒツギを引き抜かれたわけだ。まぁデュナミス聖騎士団とはちょくちょく共闘しているしやりようはあるだろう。

 

 まぁ、ルーシアと同じチームで入れるのは悪くはない。

 

 どうにも不安に思える危うさを感じているからな。カバー関連に信頼がおかれている俺が出張れるなら、それに越したことはないだろう。

 

「……ルーシア。デュナミス聖騎士団と合流しても、すぐに作戦開始じゃない。ゆっくりとはいかないけど、少しぐらい話していいと思うぞ?」

 

 それとなく反応を探るようにそういうと、ルーシアは小さく苦笑しながら首を横に振る。

 

「お気持ちはありがたいですが、優先順位をはき違えるつもりはありません。作戦が終わった後にでもさせてもらいます」

 

 うん、優等生的回答。

 

 まぁそんなことを言うと思ってた。つっても、もう少し年相応なことをしてもいいと思うけどな。

 

「そうなの? 折角お兄さんに会えるんだし、少しぐらい話してもいいんじゃない?」

 

「そうだよルーシアちゃん。仲良いんでしょ?」

 

 鶴羽とギャスパーにそう言われるが、ルーシアはフルフルと首を横に振る。

 

「私の兄はリュシオンですから。お互いまずは、しっかりと任務を果たしてからじゃいけませんよ」

 

 うん、マジメというか肩肘を張りすぎているというか。

 

 中々めんどい連中というか、困った奴というべきか。この子も難儀な子だとは思うんだがなぁ。

 

 前世の両親が糞過ぎる鶴羽と、事情はあれど家族に排斥されたギャスパーが言ってもだからな。マジメなのは基本的に良い事だけど、だからって限度ってものがあるんだが。

 

 ……その原因というのも、リュシオン・オクトーバーか。

 

 悪い人物ではない。神の子に続く者(ディア・ドロローサ)なんて異名を教会でつけられるのなら、それに見合った人物なわけだ。間違いなくその異名に違わない人物で、ガワを被るのではなく天然でそれだと俺も分かっている。

 

 だが、だからこそ何だろう。

 

 人間、自分が当たり前のようにできることは誰ができても当然だと思い込みやすい。人というものはそういう思考に陥りやすくできている。自分を基準に物事を考えやすいのだ。

 

 だからこそ、リュシオンは自分が本当になんてことなくできることが難しいなんて思わない。何故ならできないどころか難しいとも思ってないから。それができなくてできなくて苦しんでしまう感情を実感できない。

 

 コツの問題で全部片づけるのはどうかと思うが、考えようによっては良くも悪くもなんだろうな。コツがつかめるか否かで完結するから説得が難しいが、できないやつをその時点でどうしようもないと切って捨てたりしないわけだし。

 

 だが、それゆえにリュシオンは影響力が高すぎる。彼に倣って常に前に進もうとできる奴ならいいが、できないやつは追い詰められて自他に刃を向けてしまう。そんなリュシオンを小さな頃から見て、その活躍すら見てしまったルーシアはかなりやばい。

 

 なまじ血が繋がっているうえ、当人の気質が真面目だったからだろう。自分もまたそれに倣い、ついていけるようになろうという気概が強すぎる。心がねじ曲がってしまうよりは遥かにマシだが、それでも懸念事項が強すぎる。

 

 例えるなら、俺がカズヒねぇやイッセーと同じ方向を進むことに拘るようなものだ。無理だというほかないだろう。

 

 できること、すべきこと、したいこと。人間の行動には色々と種類があるわけだが、それは全部別なわけだ。これをきちんと理解しているに越したことはない。

 

 世の中不可能を可能にしたり、普通出来ないようなことを成し遂げる者に焦がれるのは人情。だがそれと同じぐらい、できることをきちんと成し遂げるのも重要だ。

 

 できることを見極め、すべきことを探して、したいことを選択する。結局のところ、大多数の人間はそれらを考えて動くのが最善策。不可能を可能にして最良の結果を得るというのは、誰もができることではない。

 

 ……要はあれだ。特例や例外を基準に物を考えてはいけない。ああいうのは、平凡なことをちゃんと成し遂げるやつがいるからこそ本領を発揮する。そして平凡なことでも常に成し遂げるのは大変なんだ。

 

 こうして考えると、本当にリュシオンはスペシャルすぎる。

 

 理論上はできると、誰でも実際にできるは別問題。そこには大きな壁が存在している。

 

 何がきついかって、俺も大概とんでもないことしてるから、あんまり強気で言っても説得力がないことだ。

 

 残神(コスモス・ボルト)とかがいい例すぎる。理論上は確かに可能だしあり得ることだけど、実際に前人未踏を成し遂げてしまっているからな。あんなことやってるやつが「特例を参考にするな」と言っても絶対聞いてもらえない。

 

 ただ、ルーシア自身が気づいているかはともかく限界は近いだろう。

 

 オカ研メンバーは当然として、チームD×Dはスペシャルが多すぎる。眷属に恵まれた破格の世代である若手四王(ルーキーズフォー)のシトリー眷属ですら、D×D全体で見れば基本性能や特性で劣っている側なんだ。基本種族が人間であることもあり、ルーシアは戦力としてはD×Dでは格下であることは否めない。

 

 当時はグレモリー眷属達若手悪魔を、対禍の団の矢面に出す予定ではなかった。そこに由来する形で派遣されたのが痛いな。戦闘も踏まえて弱いわけではないんだが、性質上重視される面は和平に理解があり駒王学園高等部に入学できるで、あと天使長ミカエル様のAであるイリナをリーダーとする面も踏まえ、同年代かつ年下から選んだんだろう。高位の神滅具、伝説クラスの龍やら超越者と戦闘することまで考えた人選なわけがない。

 

 むしろレイダーとしての上乗せがあってとはいえ、足を引っ張らない程度の力量を維持していることが賞賛ものだ。貴重な委員長気質の常識人であることもあって、ある意味不動な地位を確立しているしな。

 

 ……だが、リュシオンに追随することを最低ラインにしているルーシアが納得するわけがない。

 

「……ルーシアさんは成績も優秀で、悪魔祓いの教育機関でも優秀な成績を出したと聞きます。神器を保有するわけでも星辰奏者でもないのにそれなんですから、お兄さんにとっても自慢なんでしょうね」

 

 ロスヴァイセさんが気晴らしがてらにそう言うが、ルーシアは小さく首を振った。

 

「いえいえ。兄に比べたらまだまだですし、もっと精進しないといけないことは分かってますから」

 

 ……う~ん。基本的に一点特化で突き抜けたスペシャルか例外極まりないイレギュラー、そうでなくても器用貧乏どころか裕福レベルのオールラウンダーという、傑物揃いの環境が悪い方向にかみ合っているぞ。

 

 何時爆発するか不安で仕方がない。とにかく気にしてフォローできるようにしておかないとな……。

 

 そう思いながら歩いていると、小さく足音が響いた。

 

 俺達が少し警戒していると、その足音は微笑みと共に姿を現した。

 

「待っていたよ。君達D×Dが共に戦うのなら、神聖糾弾同盟も少しは説得できるかもしれないね」

 

 ―リュシオン・オクトーバー。

 

 いや、本当に悪い奴どころか正しく生きている人なんだがなぁ。

 

*1
アヴェンジングシェパードの対神特性能




 超少数精鋭で質の悪い類の暗部に迫るカズヒと、ルーシアを気遣いつつ頼れまくる味方と合流する和地。

 ……現状、サーヴァント以外の敵ネームドを即興で作りながら書いているので、そろそろ執筆速度は滞るかもです。ネトゲの方もイベント多いし。

 ただ書き溜めは125kbほど残っているので、今週は毎日投稿できそうな感じでもありますね。
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