好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 今回はちょっと短め!


聖教震撼編 第九話 手の内を読んで動いている黒幕は、ヤバイ奴にしか見えないものである。

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 映像を見て、そして俺は天を仰いてため息をついた。

 

 いや本当に、これまずいだろいくら何でも。

 

 ウルバヌス二世と今の現状、そして信徒達の不満が最悪な形でかみ合ってやがる。

 

「どうするんだよこの状況……っ」

 

 俺は頭を抱えることしかできなかった。

 

 とにもかくにも、この状況はまずいという事実はよく分かった。

 

 ウルバヌス二世が傑物なのももちろんだし、そもそも相当鬱憤が溜まってきた和平の歪みも理由だろう。

 

 だが、最もまずいのは―

 

「……なまじこれ、聖書の神が死なない程度に怒りを示せば一発で解決する問題なのがきつい」

 

 ―聖書の神が死んでいるという、その一点である。

 

 ウルバヌス二世が言う通り、聖書の教えは一神教ゆえに主の意向は絶対だ。

 

 もちろん解釈は人それぞれだろうし、それに対してむやみやたらと介入しては飼い犬と変わらない。だが余りにも目に余るのなら、神罰の一つや二つは確かに落としている。奴らの目的はそこにある。

 

 どうしても我慢できないからこそ、せめて神罰でいいから主自身の意思を示してほしい。それをもって踏ん切りをつけるというのが一種の意向だろう。少なくとも、ウルバヌス二世はそういう方向にまとめ上げている。

 

 つまり聖書の神が裁きを分かる形で下せば、一気に沈静化する火事なのだ。まぁある意味、それが実感できないからこその騒ぎなわけだが。

 

 そしてそれが不可能だからここまで拗れてるんだよなぁ。

 

「うむ。確かに主の不在を知る者は、我らデュナミス聖騎士団でも一部のみに伝えられるのみという禁足事項。今公表すれば教会が終わる禁忌であるからなぁ」

 

 困り顔でストラス・デュラン騎士団長が言う様に、これは不可能なわけだ。

 

 聖書の神は初代四大魔王と相打ちになって死んでいる。リゼヴィムは下手な神が死ぬような反動を受ける封印術式を、トライヘキサ相手に大量に使用して封印した後に戦ったから死んだと踏んでいる。つまりはそれだけの存在がそれだけの大ごとをしたというわけだ。

 

 だが、そもそもそんなことを知っている連中はごく一握りだ。天界や教会では知ることそのものが聖書の神が遺したシステムに悪影響をもたらすが故、ゼノヴィアをデュランダルごと放逐することすら選ぶほどで、天使やバチカンでも知る者はごく一握りだろう。冥界政府や神の子を見張る者(グリゴリ)ですら、対天界で使用するどころか、正式に要職についていなければ伝えないような劇物だ。

 

 ゆえに、聖書の神が死んでいることは、正真正銘の極秘事項。和平によって各勢力にも伝えられているが、それこそ神といったごく一部の者に伝えられ、情報戦で使用したりしないように気を遣っている禁足事項だ。ハーデスやリゼヴィムですら、未だにそれを使った攪乱を行ってないことからもそれはよく分かる。

 

 中級悪魔や下級悪魔で知っている者など希少ケース以外の何物でもない。チームD×Dのような特例の中の特例でもなければ、知ることそのものがペナルティに繋がりかねない案件だ。

 

 そんなものを公表するなんて不可能だ。するにしても入念な準備が必要だし、それができると判断されるまでにいったい何百年掛かることやら。

 

 もちろん、神聖糾弾同盟に告げるなんてあり得るわけがない。そんなことになればこの騒ぎは更に激化することが日の目を見るより明らかだ。言った瞬間に収集をつける余地がゼロになりかねない。

 

 例えるなら、全面的に燃え盛っている港に意図的に石油満載のタンカーを激突させるようなものだ。バチカンという港が物理的に消し飛ぶ大爆発しか起きない。

 

 つまり、この方向性に固まっている時点で物理的に鎮圧するしか手段がない。絶対に不可能な条件を絶対にしなければならない交渉なんて、時間を無駄に消費するだけだ。

 

「……いくら聖杯が現代の知識をサーヴァントに与えるとはいえ、聖書の神が死んでいることまで伝えるわけではないでしょうしね」

 

「そういうことである。レグレンツィ猊下も司教枢機卿とはいえ、まだ幼子同然。流石に知らされてはおらぬだろうしなぁ」

 

 ロスヴァイセさんやストラス騎士団長が困り顔になるのも当然だ。

 

 流石に老年のヴァスコ・ストラーダ司祭枢機卿は知っているだろうし、エヴァルド・クリスタリディ猊下も戦士に対する影響力から、教えられている可能性は高い。

 

 だが、映像に移るテオドロ・ログレンツィ司教枢機卿はまだ子供だ。小猫達一年生組より幼いのがすぐ分かる。ついでに言うと、精神面で負の感情や欲望が強くなりすぎたら堕ちかねないから尚更慎重になるだろうしな。

 

 そして今更伝えたところで、この流れを鎮静化させるのは二人でも難しい。むしろ二人だからこそ止める側にはなれないだろう。手の平を返した途端に大爆発して泥沼だし、かといって上手い言い訳を用意できるとも思えない。

 

 もはや流れは大きくなりすぎているし勢いまでついている。まとめてどうにかするならともかく、ここで一気に破裂して混迷化すれば収拾をつけられない。

 

「……まとめてどうにかする以外、手がないってわけね」

 

「あうぅ……凄い事になってしまってますぅ」

 

 ため息交じりの鶴羽と、困り顔になっているギャスパーも事態を理解しているらしい。

 

 良くも悪くも、今回の一件は不満分子が一つにまとまって高速で移動しているに等しい。

 

 解決できれば教会関係の不満分子はほぼ一掃できるだろう。だが同時に、壊滅させるぐらいの勢いでなければもうどうしようもない状態に陥っている。変に穏便な策をとれば、更なる泥沼の大惨事につながりかねない。

 

 ったく。こういうのはどう考えても、グレモリー眷属向きじゃないな。

 

 あいつらは良くも悪くも真っ直ぐな気質が多いから、こういうのには向いてない。双方の性質がかみ合わないから、真っ向からぶち壊すぐらいしか選択肢が取れそうにない。

 

「……なんで、そんな風に難しく考えてしまうんだろうか」

 

 リュシオンも悔しそうな表情で、そう漏らすしかなかった。

 

 ……はぁ。ため息をつきたくなる。

 

 やってくれたなウルバヌス二世。あんたは良くも悪くも、派手にぶっ潰すしかない状況を作ってくれたもんだよ。

 

 これは、かなり血を見ることになるんだろう……な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

「……さて、そろそろ向かうべきかな?」

 

「ええ、どうやらD×Dから派遣された者達は、ストラーダ猊下達と合流しているようです」

 

「ふふふ。彼らなら必ずこうすると思っていたよ。慎重に協力者を厳選していた所為で、こちらとしても仕込みなしではここまで把握することはできなかった」

 

「そこがネックですね。もし我々が把握していない部隊がいれば、無用な犠牲者を生み出しかねません」

 

「まぁそこは仕方がない。彼らもまた自分達の目的を叶える為に努力するのだ。大昔の人間である我々ではできないことも多いだろうさ」

 

「よく言いますよ。半年足らずで色々知識を習得して、見事にクーデター部隊を取り込んだじゃないですか」

 

「あれは呑まれる彼らが愚かなだけだよ。……だからこそ、そんな者達と心中されては困るからね」

 

「そうですね。禍の団の連中もそろそろ来るはずですし、足止めは必須ですが……それで死にそうなのがなんとも」

 

「それぐらいの戦力が必要だと、そういうことだよ。最悪死なれても仕方がない程度の足止めだしね」

 

「決戦英霊の召喚体制は整ってますからね。如何にチームD×Dとはいえ、あれとぶつかれば死人は必ず出るでしょうし……止めに来る可能性は大きい」

 

「とはいえ、すぐに逃げれる状態でなら判断を変える可能性はある。決戦英霊である彼が召喚されるまで、D×Dやストラーダ達は逃げられる場所から離れないでもらわないとな」

 

「まぁ、そのうえで挑むのなら是非もないですね。……では」

 

「ああ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―私達はどこに向かいますか、ウルバヌス二世?」

 

神の子に続く者(ディア・ドロローサ)の相手は私が適任だから、そこだね。……最後まで付き合ってもらうよ、天草四郎時貞君?」




 この章における事実上の黒幕はウルバヌス二世。調べてみればかなりできる人物だったので、脳内プロットでは八割勝ち逃げできそうです。

 ちなみに現在、九尾さんがメッセージで送ってきた発想から八割できてた敵ネームドを大幅再設計したり、カズヒ関連で一番重要な部分の煮詰めをtappeさんからのメッセージ待ちな状態なので、書き溜めは100kb前後です。九尾さんは感想の方向性が真逆な感じなので、そこからの発想もあって状況は二転三転するかと。

 DMMの方でもイベント多発でちょっと忙しいので、土日の連投はいったん抑えようかと思っています。……もともと土日は人があまり来ないし。

 とりあえず今は、外周部の戦闘部分に注力しながらな感じですね。
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