好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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聖教震撼編 第十四話 降臨の六聖英霊(前編)

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バチカン及び外周部を占拠した、神聖糾弾同盟(ネオ・ディバインクルセイダーズ)攻略作戦は、開幕から混乱を極めていた。

 

 理由は二つ。そもそも察知されていたと思われる、D×Dの突入ポイントに対する部隊への迎撃。及び禍の団・サウザンドフォース・大欲情教団といった国際異能系テロリストの襲撃である。

 

 その艦隊規模の強襲に対し、ノアは瞬時に包囲する艦隊を移動させて素通りさせる。

 

 どの勢力も主要な目的がヴァチカンにあることを前提にして、神聖糾弾同盟と潰し合わせる方向に移した対応だ。

 

 三大勢力共通の目的は、神聖糾弾同盟の鎮圧。そして大王派からすれば、教会に恩を売るには鎮圧ができればいいのであり、無駄に犠牲を出してまで神聖糾弾同盟の人命まで守る必要はない。むしろそこまでして被害が増えると、大王派(自分達)の上役がうるさくなる。

 

 それらも踏まえた状態ゆえに、最も攻撃が集中するのは間違いなく神聖糾弾同盟だ。

 

 あらゆる勢力から集中攻撃を喰らう。連携をとっているわけではないから戦闘は他にもあるだろうが、最も注力されるのはバチカンだ。結論としてバチカンを拠点としている神聖糾弾同盟が攻撃を集中して喰らうのは確定だ。

 

 ……だが、神聖糾弾同盟は堅牢な構えで対応をしていた。

 

 その光景を確認しながら、砲撃戦艦ユニットを搭載したサンタマリア級を預かっているノアは舌打ちをする。

 

「思った以上にやばいな。バチカン全体が大幅に強化されてやがる……っ」

 

 この状況は、長続きすると苦戦必須だ。

 

 もとより拠点攻略は防衛側が有利とはいえ、ここまで余裕を持って対応されているとは思っていなかった。

 

 これは長丁場になるし、最悪の場合は敗戦もありうる。

 

 あまりにも堅牢な敵の対応に、ノアは警戒心を強めていた。

 

「こりゃ、かなり気張らねえと無理っぽいな。……中の連中は大丈夫かねぇ?」

 

 魔王派側と言っていいD×Dとはいえ、対クリフォト部隊がこんなところで大打撃を喰らうのはいいことではない。

 

 それを懸念しつつ、ノアは迎撃態勢を素早く成立し続けることを考慮していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 地下道に繋がっていた建物を完全に包囲されている、この現状に僕達は脅威を感じていた。

 

 ……罠という可能性は低いだろう。この建物に集まっていたクリスタリディ猊下の傘下達は、誰もが奥歯を噛み締めている。

 

 おそらくウルバヌス二世達が読んでいたのだろう。下手をすると、外周に現れた敵勢力のうち、禍の団はあえて誘導したのかもしれない。拘禁している司祭達を利用すれば十分できる。

 

 目的は分からないけど、乱戦にすることで敵体制旅行の同士討ちを狙っている可能性はあるだろう。とにかく危険な者達であることは間違いないようだ。

 

「……デュリオ。どうやら私達の行動は読まれていたようだ、すまないな」

 

 目を伏せて謝罪するクリスタリディ猊下に、デュリオは片手を振りながら気にしないように態度で示す。

 

 ただ、表情はかなり引き締まっているから……相当の事態にはなっているけどね。

 

 あからさまに動いている者達も多いけれど、どうやらただの見せ札……のようでいて、仕掛けられても反撃できるレベルだ。

 

 最低限の練度はあるようだね。レイダーであることを踏まえれば、難敵というほかないだろう。前座の陽動レベルでこれか。

 

「いやぁ~こりゃまっずいねー。完全に包囲されてるよぉ……いや、本当にマズいね」

 

「そうねぇ。確認したけど、百人ぐらいは囲んでいるわよぉ」

 

 デュリオに頷きながら、既に周囲を魔術的に精査していたリーネスが中々に酷い情報を告げてくる。

 

 相手からすればこの程度は想定内ということか。両猊下が僕達を招き入れて対処することまで踏まえて、既に部隊を編成済みだったとはね。

 

 そんな外の厳重な様子を警戒する僕達、ため息をつく人物がいた。

 

「それでどうするの? 外は外で忙しい以上、もう打って出た方がいいとお姉さん思うけど?」

 

 そう言いながら、その女性はサンドイッチが満載された皿をテーブルに置いた。

 

 そして色々な感情が込められている感覚のため息をついて、呆れた表情を僕らに向ける。

 

「できれば曹操に来てほしかったし、久しぶりの暴れられそうだからコック見習いをするよりはいいんだけど。なんで懲罰を受けているところでクーデターが起こるのかしらね?」

 

 そこにいるのは、英雄派の幹部だったジャンヌ・ダルクの魂を継ぐ者。

 

 そんな彼女の文句に対し、シスターグリゼルダが少し眉を潜めながら一瞥を返す。

 

「……そこについては申し訳ありません。ただ、テロリストに色々と言われるのは心外ですね」

 

 そう返すグリゼルダさんには悪いけど、少しジャンヌの言い分に理解を示したくなってしまう。

 

 英雄派のヘラクレスを保育園の守衛にあてがう刑罰がなされていたのは知っていた。ただジャンヌはジャンヌで、教会のコック見習いをやらされているらしい。

 

 中々面白いことをしているとは思うけど、他に何かないのかと言いたくなる彼女の気持ちも分かってしまう。

 

 アーサー・ペンドラゴンと美猴の視線も同情交じりだ。彼らも保育園のワックスがけとかをさせられている為、思うところがあるのだろう。

 

「そっちはそっちで大変だねぃ……いや、本当に大変だな」

 

「どういう意味で言ってるのかしら?」

 

 サンドイッチを食べた美猴の表情が微妙になり、ジャンヌの額に青筋が浮かび始めていた。

 

 どうやら彼女の料理の上では「頑張りましょう」レベルのようだ。なおのこと食堂で働かされるのは思うところがあるのだろう。

 

 試しに食べてみると……うん、微妙だ。

 

「……あとでいい教師役を派遣しようかしらぁ?」

 

「う~ん。アドバイスできるところが五つぐらいあるけど聞くかい?」

 

 リーネスとデュリオもそう言ってきた。どうやら意見は同じようなものらしい。

 

 それに凄く何か言いたげな顔になるジャンヌだけど、ため息をついて流すと肩をすくめる。

 

「まぁ、今回は久しぶりに戦えそうだからいいんだけど。……あいつは出てこないでほしいけどね」

 

 ん?

 

 何やら戦いたくない者がいる口ぶりだね。

 

 相当の強敵なのか、それとも相性が悪い相手なのか。

 

 その辺りをふと考えていると、足音が外から響いて……いや違うな。

 

 なんだろう、ステップ?

 

 僕達が首を傾げる中、教会の戦士達は一斉に視線をジャンヌの方に向けた。

 

 なんだろう。このタイプの視線に僕は覚えがありすぎる。

 

 ゼノヴィアの脳筋行動に伴い落ち込む僕に対する、仲間達の表情と近い。

 

 そしてジャンヌはジャンヌで、すっごい嫌そうな表情を浮かべている。

 

 そして、ステップは更に使づいた。

 

 もはやステップを踏んでいる者の姿を見ることができる距離で………なんだ?

 

「ふふふ。皆さん信徒として、頑張ってくださるようで感激です!」

 

 にこやかに煌めく笑顔を浮かべるその少女は、可憐な微笑みを浮かべながら両手を組んで祈りだす。

 

 そしてその光景に、何人かがすすり泣いている様子を見せていた。

 

 そしてその様子に少し苦笑を浮かべながらも、その少女は祈りをもって天を仰ぐ。

 

「ああ……主よ! どうか我らに、正しき断罪を下したまえ! そして我らの地獄の道行きを、阻む者達を薙ぎ払いましょう、皆さん!」

 

『『『『『『『『『『ジャンヌ! ジャンヌッ! 聖処女(ラ・ピュセル)ジャンヌゥッ!!』』』』』』』』』』』

 

 ……始まる合唱を耳にして、僕達は一斉に英雄派のジャンヌを見た。

 

 その表情にある、どこか寂びれた雰囲気は……なんだろうね、これ。

 

 すすけているとしか言いようがない状態の英雄派のジャンヌは、天を仰いでいた。

 

「……なんで私、あんなのの魂を継いじゃったんだろう……」

 

「……ま、生きてりゃ大変なこともあるってもんよ。アルビオンも失語症になったしねぃ」

 

 美猴がしみじみと頷きながら、肩をポンポンと叩いて同情していた、その時だ。

 

「我々からすれば、聖処女(ラ・ピュセル)ジャンヌこそ聖女の名に相応しいと思うのだがね」

 

 ―その声と共に、僕達は警戒心を一気に引き上げた。

 

 振り返るその瞬間、既に相手は攻撃の間合いに入っている。

 

 突貫するは一人の男性。壮年のその男は、手に盛った剣を既に降りぬく直前だった。

 

 そしてその剣が持つオーラ。それに僕達は驚愕する。

 

 まさか……このオーラは―

 

『『『『『『『『『『―デュランダルッ!』』』』』』』』』』』

 

 ―その瞬間、僕達がいた建築物は、刃によって横に一刀両断された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時多発的に戦闘が勃発する中、当然だがサイラオーグ・バアル達も襲撃を受けていた。

 

 聖都守護連隊は、ヴァチカンの守護を行う対異形の戦士部隊、緊急時に備えて隠れ潜める拠点をヴァチカン近辺に備えており、当然の帰結として内部クーデター対策まで行った大規模施設を持っていた。

 

 だがしかし、聖都守護連隊に賛同者がいればその情報も漏れる。

 

 結論として、数の問題もあって最大レベルの激戦区となっており―

 

「ぬぅんっ!」

 

『『『『『『『『『『うわぁああああっ!?』』』』』』』』』』

 

 ―総じて、人海戦術が通じない豪傑に吹き飛ばされる者もまた多かった。

 

 ……神聖糾弾同盟は独自開発のプログライズキーを投入し、それによる連携を前提として動いている。

 

 悪魔祓い(エクソシスト)とそれ以外で武装を分け、悪魔祓い以外は軍人による最低限の教導を受ける。そして戦闘補助機能を持つプログライズキー及び、そのリソースを性能の配分する機能を組み込むことで、同一のプログライズキーにより圧倒的な戦力を獲得することに成功した。

 

 十万レベルの数を持つそのプログライズキーこそ、この戦闘における最大レベルの戦力確保。中級悪魔でも殲滅に手古摺るレベルのDレイダー部隊による数の猛威は、間違いなく脅威ではある。

 

「甘いぞ!」

 

『『『『『『『『『『『ぐわぁああああっ!?』』』』』』』』』』』

 

 ―もう一度言おう。人海戦術が通じない豪傑に吹き飛ばされる者もまた多かった。

 

 情けないと笑うなかれ。これは一言、相手が悪い。

 

 サイラオーグ・バアル。若手四王(ルーキーズ・フォー)において基本性能なら随一の眷属を誇り、己も兵藤一誠に次いで二番手の戦闘能力を持つ。プロデビューをしていないとは思えぬ領域にいる、若手純血上級悪魔最強の男と言っても過言ではない人物。

 

 既に純粋な体術で最上級悪魔の領域に達している彼が、神滅具の禁手を身に纏い、専用開発されたプログライズキーで実装する。

 

 単純明快に、彼を人海戦術で打倒するには、市街地戦という環境が悪すぎる。

 

 文字通り圧倒的な人の海で圧殺でもしなければ、彼の拳は津波すら砕く。必然的、彼を数で圧殺するのならば広い平原レベルで挑むべきなのだ。

 

 また彼ら神聖糾弾同盟は信仰心が強い。実態はともかく敬虔な信徒として生きていると自覚して自負して自認しているからこその活動ゆえに、ヴァチカンをむやみやたらと破壊することに心理的なブレーキが存在する。

 

「……俺達、出番なくね?」

 

「露払いも立派な仕事」

 

 そしてその最強戦力によって吹き飛ばされた飛沫のような敵達を、的確に倒す者達もいるからこそ、この場の戦いは圧倒的だった。

 

 アニル・ペンドラゴンも塔城小猫も、その戦闘能力は伊達ではない。単独でプロの上級悪魔眷属を、それもエース格を担える手練れ達だ。

 

 更にはぐれにならなければ最上級悪魔は確定だったろう黒歌や、サイラオーグが誇る女王(クイーン)たるクイーシャ・アバドンなどの卓越した実力者達がここにいる。

 

 必然、短期間の訓練を受けただけの有象無象では抑えきれるものではなく―

 

「―下がるといい」

 

 ―その剛腕を盾で受け流す、手練れがいなければすぐに終わっている戦いだった。

 

 サイラオーグの攻撃を盾で受け流したものは、返す刃を回避されてしまう。

 

 ……すぐに()()()()()盾を確認する男と、僅かに鎧に傷を入れられたサイラオーグは、共にそれを確認しつつ間合いを図る。

 

 うかつにサイラオーグが踏み込めば両断され、下手に刃の距離に拘れば男が粉砕される。

 

 その絶妙な間合いを維持したうえで、サイラオーグは呼吸を整える。

 

「……簡単に行くわけがないとは思っていたが、やはりな」

 

「悪魔が聖都たるヴァチカンに入るとは世も末だ。……ここを聖墓と仮定する―ッ」

 

 その敵意の籠った言葉と共に、男は王冠を具現化させると天へと掲げる。

 

 その瞬間、土地そのものが切り替わった。

 

 その事実にD×Dの者達は戦慄し、神聖糾弾同盟は歓喜に震える。

 

 そして盾と剣で武装した男は、切っ先をサイラオーグに突きつけて宣言する。

 

「我は六聖英霊が一人。セイバー……ゴドフロワ・ド・ブイヨン」

 

 強い意志を秘めたその目が浮かべるは、神敵打倒の色が浮かんでいる。

 

「今宵ここは聖墓となった。悪徳の化身にこの聖墓守護者を討てると思うな……っ」

 

 その瞬間、戦いは更なる激化に繋がった。

 




 六聖英霊は章が始まる前にほぼ確立されているので、かなり自信作も多いです。

 細かい情報は戦闘を書きながら出す形ですが、いろいろひねったりしております。

 次話、カズヒ・イッセー・和地側となります!
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