好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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聖教震撼編 第十五話 降臨の六聖英霊(後編)

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヴァチカン近郊に存在する建築物。その地下にはかつて廃棄された暗部の設備が存在する。

 

 そこは異端審問、それも魔女狩りを主体とする者達が使用していた暗部組織。

 

 激痛・心労・薬物といった多種多様な手段をもってして、必要とする証言を引き出すことを目的とした研究機関だった。

 

 当然だが人道的見地が重んじられるようになれば忌避されるようになり、魔法技術の発展などもあって必要性は薄くなっていったことで、廃棄された設備である。

 

 だが同時に、綺麗ごとだけでは成立できないことは数多く存在する。ゆえにこの暗部も半ば分散配置される形で廃止されたが、現代においてはやはりかつてより遥かに少ない規模になっていた。

 

 ……だからこそ、かつての過去に存在していた英霊(もの)はそれを嘆いている。

 

「まったく嘆かわしい。君達のような者が、あちこちに投げやられるなんて……ねぇ?」

 

「気遣い感謝いたします、アサシン様」

 

 その男に同情され、一人が感動すら覚えて微笑んだ。

 

 彼らは分散した拷問を担当する者達だ。そしてその役職すら終了させられたことで、一時は教会を離反していた者達でもある。ゆえに神聖糾弾同盟(ネオ・ディバインクルセイダーズ)に属することを選んだ者である。

 

 そんな彼らに同情を浮かべながら、アサシンと呼ばれた男は施設を懐かしそうになでる。

 

「例え悪徳と誤解される恐れがあろうと、人には必ずそれを正しく使える余地がある。そう、この施設こそ悪徳を正しく扱う為の光なのが、彼らはさっぱり理解しようともしない」

 

 その言葉に、人々は救われた面持ちになる。

 

 拷問というものを、世界の人々は忌避するのが全体的な傾向になっていることは数多い。

 

 結果として善と正義を示す教会でも暗部の仕事となり、それすら和平によって不要とみなされた。

 

 その不満を持ちながら過ごしてきた彼らが、神聖糾弾同盟の誘いに乗ることは当然だったのだろう。

 

 そして、男は今の教会の在り方を心から残念だと思っている。

 

「邪悪なる異端を相手に容赦をする必要はなく、容赦しなくていい相手がいるからこそ拷問の必要はある。我らはその為に生まれた善なる者だというのに……ねぇ?」

 

 その労わりの感情がある言葉に、そこにいる者達は本心から安堵を浮かべている。

 

 中には拷問をすることに愉悦を感じた者もいただろう。拷問そのものをしてきたことが間違いだと言われたようで、落ち込んだ者もいただろう。自分達は悪徳だと言われたようで、涙を浮かべた者もいただろう。

 

 そんな彼らにとって、まさにアサシンの言葉は福音であり―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……いくら何でも流石に詭弁でしょうが、それはっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―その床を粉砕して飛び出してきた銀弾に、殆どすべての者が一歩を引いたのは言うまでもない。

 

 そして飛び上がってから器用に着地したカズヒ・シチャースチエは、アサシンを見据え睨み付ける。

 

「初めまして、ハインリヒ・クラマー。正義を人を殴る大義名分にしか使えない、くそったれの下種野郎」

 

「……初めまして悪祓銀弾(シルバーレット)。偉大なる主の正義を振るうことを良しとしない愚か者よ」

 

 静かに視線をぶつけ合う二人をよそに、神聖糾弾同盟とD×Dは共に集合し、そして向き合う。

 

 その静かな視線のぶつかり合いにおいて、ヒマリ・ナインテイルは少し首を傾げていた。

 

「カズヒってば、機嫌悪そうですわね」

 

 死線を幾度となく潜り抜けてきたこともあり、共に戦ったカズヒの機嫌を直感的に悟っている。

 

 そしてヒマリとは異なり、ヒツギはこれまでの経験と知識から、その理由を理論的に費やしていた。

 

「奴さんはほら、教会の負の歴史側だしめっちゃ自己肯定してるし……ねぇ?」

 

 ハインリヒ・クラマー。魔女狩りを急拡大させた要因と言ってもいい男である。

 

 魔女に与える鉄槌という所に関与し、拡大解釈などにより人々から魔女狩りに対する心理的抵抗を払拭したと言ってもいい人物。

 

 表向きに異端審問官として活動し、同時に暗部組織としても活動をしていたことが教会の教本でも知られている。魔女狩りにおいてもそれを積極的に運用し、教会の尋問術の発展に貢献したとも言われれている。最大の行動はこの建築物に仕込まれた、拷問術の研究組織を立ち上げたことだろう。

 

 暗部という概念を容認できる余地があるか、そして過去のそういった行動をどういう風に受け取れるか。この差で評価が大きく分かれるのが目の前の男。そしてその実態がこれでは、カズヒが嫌悪感を示すのも当然だろう。

 

「……正義とは人を殴りつける為の大義名分ではなく、身を挺して殴りつける者から守るべき庇護対象。異論は認めるけどあんたのそれは論外でしょう」

 

「それは違う。例え邪悪な精神を持っていても正しく生きれるよう、主がもたらした規範こそが正義だよ」

 

 真っ向から鋭い視線をもって、カズヒの批判をハインリヒは否定する。

 

「そう、それこそが主の最大の功績。それを否定するなど主の否定そのものである。……恥を知れ、背教者めっ!」

 

「正義を大義名分に一線を楽しんで超える糞野郎が。……現在の信徒まで引きずり込むその行動こそ恥じなさい!」

 

 互いにヒートアップし始めているが、しかし双方ともに精神力で爆発だけは制御している。

 

 一瞬でここまでヒートアップするほど、互いが互いを不倶戴天とすでに認識している。正義という概念や信徒が持つ悪性において、真逆の認識を持っているのなら仕方がない。

 

 それでも、互いに慎重かつ冷静に仕掛けるタイミングを見計らっている。

 

 カズヒ・シチャースチエは意志力の怪物。意志の覚醒で文字通り力を向上させるほどの意志力は、同時に暴発した際の危険性の熟知とそこに対する自罰意識で、必要でないなら抑え込める精神的化け物の域に到達している。

 

 対するハインリヒも、精神と肉体の絶対性を信心によって保証する、信仰の加護スキルをAランクで保有するサーヴァント。精神力においてはサーヴァント全体でも上位側に属するだろう。

 

 ゆえに、互いに不倶戴天と言ってもいいあり方と性質を持ちながら、この地下施設での戦いはいまだ勃発していない。

 

 その間にD×D側は全員が戦闘態勢を取り、同時に神聖糾弾同盟も統制を取り直して迎撃の体制をとっている。

 

 互いに睨み合い、だがタイミングを見計らっているだけの状態。激突は確定であり、少なくともハインリヒかカズヒは討たれるだろう。

 

 その睨み合いにおいて、真っ先にD×Dでそれに気づいたのは初代孫悟空だった。

 

「……なるほどねぃ。読んでたかい?」

 

「……流石に気づくか」

 

 孫悟空の祖の指摘に、ハインリヒは肩をすくめる。

 

 だが言葉は肯定のそれ。ハインリヒは孫悟空の懸念を素直に認めたのだ。

 

 当然、カズヒ達は全員が警戒し―

 

「だが、既に発動済みなんだよ」

 

 ―その瞬間、地下室は光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達が慌てて上に上ると、既に建物は周辺を完璧に包囲されていた。

 

 やっべぇ。人数も凄いけど、見るからに強いと分かる連中も何人もいる。

 

 中には真っ白な髪をした男や女もいる。カズヒみたいなケースもあるだろうけど、多くは動きから見て同僚とか同期といった感じだ。フリードやジークフリートのいた戦士育成機関の出身の共通点らしいし、たぶんそういうことなんだろう。

 

 レイダーも見えるだけでも数十人はいるし、かなりの戦力がここに集まっている。

 

 ……いくら何でも赤龍帝()聖槍(曹操)がここにいることまでは把握しきれてないはずだ。

 

 となると、ストラーダ猊下対策ってことなんだろう。行ける伝説と言われてるらしいし、コカビエルのような最上級堕天使すら追い込んだ人がいるんだ。そこに俺達D×Dなんていう対超越者・対邪龍チームが来るっていうなら、これぐらいの警戒はむしろ必須なのか。

 

 俺達が臨戦態勢を取りながら警戒していると、怒りと悲しさが混ざり合ったような表情を浮かべた少年が前に出てきていた。

 

 年は十二歳ぐらいだろうか。黒髪の子供は、だけど外見とは不釣り合いな、人をまとめる立場のような雰囲気を漂わせている。動きもリアスやミカエル様みたいに、人に仕えられる人達がよくするような動きをしている。

 

 っていうかあの子、ストラーダ猊下と似たような服装だな。

 

 ……まさか。

 

 俺がそれに思い至った時、ストラーダ猊下は俺達の前に出ると、その少年の前に姿を現した。

 

「……レグレンツィ猊下。来てしまわれたのですな」

 

「ストラーダ、何故だ……? 何故、ウルバヌス聖下を裏切るような真似をしたのだ……っ」

 

 泣きそうな表情で、少年はストラーダ猊下を問い質す。

 

 やっぱりあの子がレグレンツィ猊下なのか。

 

 奇跡の子で俺達より若いっていうけど、本当に若すぎだろ。まだちっちゃな子供じゃないか。

 

 ……いや、つまりそれだけの能力があるからなんだろう。俺がリアスのプロデビュー前から中級悪魔の昇格資格が与えられたようなもんだ。

 

「何故だストラーダ! この戦いは、もはや聖戦だ! 例え私達全員が死して地獄に落ちようとも、それだけの価値があるはずではないか!?」

 

 泣き出しそうなぐらい悲しそうな表情を浮かべ、レグレンツィ猊下はストラーダ猊下にそう問い質す。

 

 それに対し、ストラーダ猊下は静かに首を横に振る。

 

「それでは駄目なのですよ。この老骨、クーデターの終結にはクリスタリディと共に命をもって詫びる所存でしたが、それはあくまで戦士達を守る為です」

 

 ……ストラーダ猊下の言葉に、俺達も驚く。

 

 この人達、そんな覚悟までしてクーデターを起こしていたのか。

 

 その言葉にレグレンツィ猊下も目を見開いている。おそらくそこまで聞かされてなかったのか。余裕が、なかったのかもしれない。

 

 俺だって、アーシアが一度殺された時から堕天使に対して色々不信感があったし、リアス部長が望まない結婚をされかけた時はライザーのこともいけ好かない奴だと思っていた。

 

 それでも、アザゼル先生の教えを受けたりレイヴェルと仲良くなったりで、良いところもあると思い直せたんだ。

 

 だけど、レグレンツィ猊下には……。

 

「和平では救えぬ者がいる。それを一度示し、彼らの真摯な態度を引き出すことが我々の考えでした。胸の内を明かさなかったことは詫びますが、信徒達を道連れに滅びるような真似はよして下さいませ」

 

「……そんな。貴方まで、悪魔の肩を……」

 

 信じたくないように首を横に振るレグレンツィ猊下の前に、割って入るように一人の男が立つ。

 

 その人は教会の戦士のようだ。ただ、ストラーダ猊下を見る表情は鋭く、敵意も浮かんでいる。

 

「……そろそろ出た方がよさそうね」

 

 リアスが危険だと判断したのか、建物から出てストラーダ猊下の隣に並ぶ。

 

 俺達グレモリー眷属も並んで出て行くと、その男はゼノヴィアの方を見て目を血走らせる。

 

「斬り姫ぇっ! よくもこのバチカンに顔を出すことができたな、背教者がぁっ!!」

 

 なんかすっごいゼノヴィアに敵意燃やしているんだけど!? 何があった!

 

 ゼノヴィアもゼノヴィアでちょっと面食らいながら、だけど首を傾げている。

 

 あれ? 知り合いとはそういうわけじゃないのか? 斬り姫ってゼノヴィアの異名……というか忌み名みたいな感じだって聞いたことあるけど。

 

 正直俺達が戸惑っていると、ストラーダ猊下が庇う様に手を広げる。

 

「戦士オウルよ。ゼノヴィアの離反は枢機卿の判断であり、またミカエル様により謝意すら示されたことであるぞ」

 

「何を言いますか! 何があったか知りませんが、我らが教えを国を閉鎖してまで拒絶したうえ、道端の石にすら神が宿るなどというふざけた文化を奉じる国で、仮にもデュランダルの担い手が悪魔に落ちぶれるなど!! 追放されたからといって、弱みに付け込まれるなど信仰に生きた者として論外です!!」

 

 お、おぉ……う。

 

 ゼノヴィアのファンかなんかだったのか? かなりキてるな。

 

 っていうかこれ、リアスに騙されたとかそういう感じで受け取ってないか? 追放されたところを言葉巧みに惑わしてって感じで。あと日本のことかなり嫌ってるなぁ。

 

 これ、ゼノヴィアがどういった形でリアスの眷属になったのか知ったら絶対やばいことになるな。

 

 よし、俺からは絶対に言わないように―

 

「―いや、むしろ私からリアス部長に売り込んだんだが」

 

 ―おバカぁっ!?

 

「馬鹿! ゼノヴィア、絶対言ったらややこしくなる奴だろそれっ!!」

 

 俺は思わず怒鳴るけど、もう遅いよなこれ。

 

「………なんという……なんという…………っ!」

 

『ディバイライザー』

 

『CROSS』

 

 あ、なんかフォースライザーそっくりのベルトを装着してプログライズキーまで装填した。

 

「許……さぁんっ!!」

 

『ディバイライズ』

 

『Amen』

 

 ブチぎれて変身したぁっ!?

 

 しかも持ってるのって……あれ?

 

 俺は思わずゼノヴィアの手元を確認するけど、これ間違いないよな。

 

「貴様らは……この仮面ライダーディバインとプロトデュランダルⅡで成敗するっ!!」

 

 ……やっぱりデュランダルぅううううううううっ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 既に外では轟音が鳴り響いており、どうやら地下から突入したメンツも攻撃を受けている。

 

 そして俺達もまた、敵と向き合っていた。

 

 と、いうよりだ。

 

「……まず挨拶をするべきだろう」

 

 そう返す壮年の男性は、隣に若い日本人を連れて、微笑みすら浮かべていた。

 

「初めまして、チームD×Dとデュナミス聖騎士団の諸君。私はキャスターのサーヴァントにして神聖糾弾同盟の盟主、ウルバヌス二世だ」

 

「そしてランサーのサーヴァント、天草四郎時貞」

 

 ……サーヴァントを引き連れて、盟主自らが乗り込んできやがった、だと!?

 




 とりあえず侵入メンバーはこんな感じで、六聖英霊と激闘をする感じです。

 それとは別にそれぞれ別の戦いも組み込んでいきたい今日この頃、頑張って書いていきたいと思います。
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