好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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聖教震撼編 第十七話 思慮する者たち(前編)

Other side

 

 

 

 

 そう、戦いは激化の一途を辿っていく。

 

 ノアの素早い判断で素通りとなった敵達だが、当然だが時間が経てば経つほどに乱戦の様相を見せていく。

 

 その一つとして、既にこちらにも更なる戦いが繰り広げられていた。

 

「……まったく。様子見も兼ねて仕掛けてみればこれだ」

 

 舌打ちをするは、疾風殺戮.comのリーダーたるハヤテ。

 

 バチカン相手に一線を交えるのはいい機会だと、こうして来てみればこの状態。

 

 敵と戦うのはいい。想定外の形になったのも仕方がない。

 

 だが、よりにもよって相手があまりに嫌すぎる。

 

 放たれる攻撃を回避しながら、サリュートⅠを用いて反撃を仕掛ける。

 

 同時に敵は素早い連携を取り、更に負傷をある程度考慮に入れない戦い方をしていた。

 

 戦い方に覚えがある。魔術的に人間をやめた存在たる、死徒のそれだ。それも、正真正銘死徒と形容できる位階の者達が動いている。

 

 この時点で脅威以外の何物でもない。そして何より、動きをラーニングしているがゆえに当たりというほかない。

 

「サウザンドフォースか。あの愚か者どものシンパがまだ健在だとは思わなかった」

 

 徹底的に大打撃を与えたつもりだったが、数年である程度の形を整えられるまでに回復するとは想定外。神祖の操り人形という大前提で動いている者達だけだと思っていたがゆえに、ここまでの自律を可能とするとは思っていなかった。心から反省していている。

 

 愚か極まりない人間の守護者気取り。まだ神仏の方がマシだとすら思う醜悪ぶり。それがハヤテにとっての神祖という存在の評価だ。

 

 自分のような者を人類の友と思うことも愚かだが、ほぼほぼ無断で人造惑星にして喜ぶと思っている神経も理解できない。適当に話を合わせつつ出し抜くことを前提にしていたが、それであっさりどうにかできてしまったことにも呆れたい。

 

 だからこそ、この状況には舌打ちしかする気がない。

 

「……まったく。別動隊として動いていたら裏切り者と出会うとは」

 

 そう告げるリーダー格は、拳を握り締めてハヤテを睨み付ける。

 

「人の友として目覚めながら、何故人類と敵対する。神祖の加護を……許せん!」

 

 ハヤテはその言葉になんの返答もしない。

 

 言葉を交わすだけ無駄になるだろうと予測済みだ。99パーセント以上で話がかみ合わないと出ている以上、この状況下でそんなことをするのが酔狂だろう。

 

「……サツ、リク。そちらはどうだ?」

 

『こっちもこっちで手古摺ってるぜ。後継私掠船団(ディアドコイ・プライベーティア)とかち合った』

 

『こちらリク。例の変態集団と戦闘中』

 

 どうやらどこもかしこも満員御礼らしい。

 

 それを理解して、ハヤテは判断を切り替える。

 

 ……あの計画を進める為にも、ここで倒されることだけは避けなければならないだろう。

 

 今後を踏まえた判断を考慮して、ハヤテは後詰用のサリュートⅠも投入を決める。

 

 上級死徒を筆頭とする集団での敵部隊。それも星辰奏者すら確認されている以上、その脅威度は半端なサーヴァントを超えている。

 

 多少の損害は覚悟のうえで、ハヤテは戦闘プランを再定義して遂行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな他方面での戦闘において、当然だがD×Dも動いている。

 

 後詰として外周部担当だった部隊では、既に敵軍を確認しているほどだった。

 

「……これはややこしいことになりましたね」

 

 地下道の入り口をカバーするように設営された、D×Dの陣地。そこを指揮するソーナは、すぐに預けられた戦力の指揮を執っていた。

 

 そして同時に、この状況が混沌と言っても過言ではないことにも気づいている。そこからくる事態の悪化にもだ。

 

 ……おそらくだが、禍の団まではウルバヌスの仕込みだろう。

 

 禍の団に内通していた者達を利用する形で、禍の団が仕掛けるタイミングを計っていたのだろう。おそらくは意図的にストラーダ達に協力者を内通させるなりして、同時タイミングで仕掛けてくるように誘導している。

 

 それ以外の勢力までは想定外だろう。しかし対応と動きから言って、外周部で乱戦が巻き起こることは想定されていたように思える。そうでなければいくら何でも、神聖糾弾同盟の動揺が少なすぎる。

 

 となれば、侵入する手合いに任せた戦力を事前に選別するぐらいはしているだろう。そこまでは考えておかなければいけないと言い切れる。

 

「どうしますか? 地下道そのものは確保できている以上、追加の戦力を送ることはできますが」

 

 次点の指揮権をもつシーグヴァイラがそう提案するが、しかしソーナは首を横に振る。

 

「この陣や外周部隊に、対応力を削らせればこちらが潰されるでしょう。それに―」

 

「―地下道の広さでは戦力の逐次投入にしかならない。精鋭を既に集中的に送っている以上、効果的な援護になりえない……ということですか」

 

 既にそこまで分かったうえで、あえての提案だったらしい。

 

 頭の中で考えるだけでなく、あえて言葉にすることでより確実に認識する。また周囲の者に聞こえる形にすれば、業を煮やして提案する二度手間も防げる。

 

 そこまで考えてた上で、あえて損する役割をとってくれた。そんなシーグヴァイラに感謝しつつ、ソーナはすぐに知略を巡らせる。

 

「……悪意を無邪気に振舞うリゼヴィムと、悲劇を自他問わず質量ともに拘りつつ求めるミザリ。そんな二人のルシファーに率いられている以上、禍の団(カオス・ブリゲート)がこの程度で済ますとも思えません。」

 

「そうですね。ではそちらの指揮は私が。ソーナは全体の対応をお願いします」

 

 素早く判断を行い、そして対応をする。

 

 ソーナ・シトリーもシーグヴァイラ・アガレスも戦術家であり、その実後方の指揮を行うことにたけている側だ。将というよりは軍師としてのスタイルが向いている(キング)であり、この点は前線での戦闘能力やそれに伴う士気向上に向いているリアス・グレモリーやサイラオーグ・バアルとは相対的といえる。

 

 一見すると目立ちづらく華がないスタイルだ。だが実利をきちんと気にする者からすれば、こういう者にこそ価値を感じることも多いだろう。

 

 それだけの資質を見せながら、二人はD×Dを預かり対処を行い続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして禍の団が投入したリーピ級神器力飛行船の船団。その旗艦において、一人の男が周囲のデータを調べていた。

 

「教会の連中もやるじゃないか! 設計思想がサリュートともDF(ディアボロス・フレーム)ともTF(トライフォース)ユニットとも異なっている」

 

 戦闘部隊やドローンなどの映像をもって、アルバートは敵の兵器体系を紐解いていく。

 

 禍の団、ひいては自分が開発した兵器体系。人工神器の持つ問題を解決する手法として、「宿す人体ごと大型化する」を主眼に置いて開発され、星辰光(アステリズム)との併用で高性能化を果たし、大量生産を前提とする搭乗型サリュート。

 

 神の子を見張る者(グリゴリ)による兵器体系。サリュートの発想を生かしながらも、技術的アドバンテージもあって人工神器に一点特化。更にロマンを利用した、少数精鋭を基本とするTFユニット。

 

 そして全く異なる兵器体系。強力な悪魔を人工的に再現し、下級悪魔や中級悪魔を制御ユニットとして同調させることで高性能化をはたしながら数の暴力を体現する。大王派の主力兵器が一つたるDF。

 

 更に大欲情教団による、肥大化した股間部が特徴的な人型兵器。こちらは拙い技術と知識で神器を再現しつつ、自分達の価値観や技能を推し進めた結果だろう。性欲をもって高性能化を果たす為、人間における生物の機転たる股間に重点が置かれているのだ。

 

 そしてそこにパラディメアという、教会独自の人型兵器体系。加えてサウザンドフォースも独自の兵器を開発している。

 

 興味深い。そしていいインスピレーションとなることが目に見えている。

 

 いい機会だからと見学に来てみれば、これはあまりにも素晴らしい機会となっている。まさに最新戦闘兵器技術の見本市で、目で見て確認できるこの幸運に歓喜し続けてしまう。

 

 頬をにやつかせながら、アルバートは目を見開いてデータの収集を続けていく。

 

 ……既に時刻は日付が変わる直前。

 

 バチカンの未来を左右する戦いにおいて、一人の男は純粋なまでに知識欲を満たすことに徹底し続けていた。

 




 今回はあまり目立たない動きとなりました。

 ただこういった部分もしっかり描いてこそ、たくさんの人々が関与する話を駆けると思うのですよ。

 次も後編となる感じで、考える連中となっております!
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