好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 常日頃から高評価・感想・捜索掲示板での紹介を欲するグレン×グレンです!

 さて、本格的な反撃タイムを書き始めており、ここからが本番なところを書いております! 100kb以上後になるけどね!!


聖教震撼編 第三十二話 不穏と巨人と

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 禍の団の動きが変わりだし、どの勢力も対応を切り替え始める必要に迫られていた。

 

 その情勢における最大の変化は、マクロ・サリュートによる対艦戦闘である。

 

 禍の団が本格的に活動する頃から開発計画が提唱されていた、マクロ・サリュート。「オーフィスがグレートレッドと戦う際、組み付いて妨害しつつ外野をけん制する」という目的で開発された超大型兵器。更に遠隔操作型の飛行端末を大量生成する星辰体運用兵器まで持つ、超高性能兵器。

 

 対龍神というコンセプトが同じGF(ギガンティック・フォートレス)でも、艦隊戦という形で抑え込む設計のサンタマリア級では相性が悪く、格闘戦に持ち込まれて無力化されるリスクが付きまとう。かといって小型戦力で抑え込もうにも星辰光がそれを防ぐ。

 

 最上級悪魔上位クラスに到達している真女王に至った赤龍帝ですら、そう簡単には倒せない。

 

 そんな存在を前に、艦艇を運用する勢力は何とか戦闘を回避するべく慌てた対応をとっていた。

 

 そしてネオ・マケドニアのブリッジで、オブザーバー席に座るフロンズは嫌そうな表情だった。

 

「……ラカム。勝てるかね?」

 

「ん~。相性的に一対一(タイマン)にできるなら、やりようはあるぜ?」

 

 返答は素直であり、そして同時に現状では難しいことの証明だ。

 

 なにせ、マクロ・サリュートは三体ほど出現している。更に部隊的運用で立ち回っている。この時点で、ラカムの前提条件は成立しない。

 

 それを理解し、フロンズは頭痛を覚え始めていた。

 

 色々と考えて動かなければならないときに、更に厄介なことになっている。これは真剣にどうにかしたいが、どうしたらいいかが悩ましい。

 

「ちなみに戦術は?」

 

「一撃離脱のヒット&アウェイ一択。組み付かれないようにどう立ち回るかが肝だな」

 

 となれば無理だろう。数が多い状態では、連携で挑まれれば戦術を崩されかねない。

 

後継私掠船団(ディアドコイ・プライベーティア)だけならやってみてもいいんだけどなぁ。流石にオタクがいる状態だと無理って感じか?」

 

「ネオマケドニアは割とフラッグシップなので、勝算をなるべく挙げてからにしてほしいのだがね」

 

 つまり現状、マクロサリュートは半分放置に近い状態にするしかない。

 

 あれによって引っ掻き回され、禍の団により襲撃が現状の戦闘の流れだ。しかもバチカンに侵入することを避けて動いている為、神聖糾弾同盟もそれを戦術に組み込んでいる節がある。

 

 さてどうしたものかとも思うが、ノアから頼まれたこともある。考える為にも相応の計算設備は欲しいところだ。

 

 改めてため息をつきたくなったフロンズの、その耳元に通信用魔法陣が展開された。

 

『……フロンズさん。失礼ですが、少しよろしいですか?』

 

「……梔子(くちなし)嬢か。手短に頼む」

 

 下の方で戦術指揮を行っていた、幸香の妹からの通信が届いた。

 

 今は正直時間を割きたくないが、しかし立場もあるし何かが起きてからでは遅い。

 

 思考の一部をマルチタスクで頼みごとに割きながら、フロンズは梔子に対応する。

 

『神聖糾弾同盟の動きに妙なところがありまして。おそらくフロンズさんの専門だと思い、お知恵を拝借したと思いまして』

 

 ……割いていたリソースをまとめるのに、ためらいはなかった。

 

「実はノアからも、似たような懸念が送られてきた」

 

 おそらく似通っている。その判断で返した言葉に、梔子が一瞬息をのんだ。

 

 どうやら当たりのようだ。そう考えるころには、すぐに梔子は呼吸を整える。

 

『こちらも、奥羽さんの話で違和感が強まっています。なんでも武装と戦術が、練度ではなく士気の差でくっきり分けられているとのことです』

 

「なるほど。ノアが言うには、防衛網から推し量れる練度に比べ、突入された後の対応力が低く見えるとのことだ」

 

 短くお互いが持ち寄った情報をもとに、フロンズと梔子は思考を回転させていく。

 

 フロンズ・フィーニクスは(まつりごと)における天才である。

 

 純粋な武力や戦術指揮なら、上を行く者は数多い。だが同時に、政治的根回しを行う戦略的な組織運営において彼を超える者はいない。かの若手四王(ルーキーズ・フォー)ですら、ソーナ・シトリーが一瞬の油断をついて無視できない敗北を刻んだ程度である。

 

 現在の大王派にあの手この手で意見を通し、彼らの機嫌を取りながら大王派に新たな強さを与える傑物。魔王派の考える成長と似て異なる、若手四王と対を成す大王派の英傑が彼だ。

 

 九条・梔子・張良は、張良という英雄を超えんとする者である。

 

 後継覇王(アレキサンダー)がザイアや禍の団にいる間、彼女が最初に作った足場たるマフィアをユーピと共に裏で運営。フロント企業すら発展させ、後継私掠船団が大王派に付くと共に本質を入れ替えた、才媛が彼女だ。

 

 義姉である幸香を項羽の様に捉え、彼女を更なる勝利に導く―すなわち劉邦を支えた張良以上になるべきだろうと判断し―存在を目指す。張越最良(チョウリョウ・エボリューション)を掲げる後継者(ディアドコイ)である。

 

 共に最大の本質は、直接的な問題打倒の前衛ではない。むしろその逆、そこまでの準備を整える後衛である。

 

 ゆえに、前衛たるノアと幸香が全力を出している中、彼らが問題なく勝利する為の流れを作ることこそが彼らの強み。

 

「この違和感、それを生む最大の要因は矛盾にこそある」

 

『高い練度と装備、そこからくる勝利の為の防衛網』

 

「しかし敗北に繋がる要素に対し、練度と装備から不可思議なほどずさんな対応」

 

『更に士気の違いを踏まえた、意味の薄い籠城箇所の存在』

 

「武装の質も士気に依存しすぎ、折角の練度を生かせていない」

 

『そう。勝利条件とその為の戦略が、当事者視点で見てもちぐはぐすぎる』

 

 二人がそれぞれ息を合わせているかのように、語りながら意見を統一させていく。

 

 その口語の会話によるすり合わせは、二人の答えを明確にする。

 

「仮定することで矛盾を解く、回答もしくは条件は―」

 

『―大前提としている、その認識を逆転させる』

 

 そして発想の逆転は、思索におけるある種の常套手段。

 

 そしてその結論は―

 

「『勝利条件が間違っている……っ』」

 

 ―かみ合った。

 

『そう仮定すれば、この違和感にも納得できる余地がありますね』

 

「勝利条件と戦術的対応がかみ合ってないのなら、そもそも前提となる勝利が異なっているとみるべきだろう。仮説でしかないが僥倖となる発想だな」

 

 本当にそうであった場合、最悪の場合とてつもない被害を被ることになる。

 

 この手の勝負で、大前提となる勝敗の条件に食い違いが合うのはかなり危険だ。思わぬ形でちゃぶ台返しを喰らいかねない。試合に勝って勝負に負けるというのは、決して油断できないのだ。

 

 そしてそう仮定すれば、そもそもの答えは分からなくても違和感に納得がいく。そこまでいけば、これは無視していい問題では断じてない。

 

 相手の勝利条件を見抜くことは、相手を負かすことが勝利条件の者にとって必要不可欠。こと負けないことを重視するフロンズ達や、相手を打倒する勝利を欲する後継私掠船団にとって、これはとても重要といえるだろう。大損の可能性があるなら尚更である。

 

 必然として、ここから派生する思考は一つ。

 

 二人はあえて、それを同時に告げる。

 

「『敵の勝利条件は、何か』」

 

 基本として、勝負ごとにおける自分達の勝利とは敵の敗北であることが多い。逆もまたしかり。

 

 ゆえに敵の勝利条件を知ることは、敵を打倒することで勝利するのなら当然必須といえるだろう。

 

 そこまで至れば、あとはとんとん拍子である。

 

「……ちぐはぐな対応から矛盾をなくしたいのなら、二種類のサンプルを多数集めて比較するべきだな」

 

『フロンズさん。私は一応、遊撃部隊の三割を管理する立場なのですが』

 

「では、ノアには私から伝えておくので傾向の違う敵集団を仕分けしたうえで、違いを把握してくれ。私が責任を負える範囲*1は……分かるな?」

 

『かしこまりました。私の星辰光(アステリズム)を使えば、五分で準備は完了します』

 

「人数はそれぞれ十数人もいればいいだろう。だが地区による誤差も考慮して、各戦闘地域から数人ずつ捕縛してくれ。ある程度の治療は私の私費で対応する」

 

『かしこまりました。30分で終わらせます』

 

 ……ここより30分後。事態は大きく動き出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして同時に、戦線そのものにも動きが見られていた。

 

「……ソーナ様! マクロ・サリュートにより艦艇の動きが牽制され、禍の団が盛り返してきています!」

 

「デュナミス聖騎士団と合流したメンバーとの通信途絶! 固有結界に取り込まれた模様!!」

 

「リアス様と赤龍帝が向かった地点に聖槍の反応が二つあります! コロンブスが聖槍保有者であった可能性が的中しています!!」

 

「孫悟空殿達との通信、未だ繋がりません! 突入地点で反応が観測されていない為、何らかの膠着状態に陥っていると思われます!」

 

「デュリオリーダー達の突入地点、以前戦闘中! どうやら何らかの方法で煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)が封じられた模様!!」

 

「サイラオーグ様達の戦線に、イシロ・グラシャラボラス眷属のアルケードが確認されました! 禍の団の潜入工作部隊を率いてきた模様!」

 

「外周部で大欲情教団が戦線を押し広げています! 神聖糾弾同盟側の迎撃部隊、壊滅した模様!!」

 

刃狗(スラッシュ・ドッグ)チーム、大王派側から派遣された死徒部隊と共に戦闘を継続! 敵主力を撃破して盛り返しています!」

 

「大王派指揮官、ノア・ベリアル様より入電! 「工作部隊に捕虜をとらせているが、万が一があるので*2深入りしないように」とのことです!」

 

「リヴァ様達遊撃部隊、周辺敵勢力の無力化に成功! マクロ・サリュートの一隻を牽制中!!」

 

 D×D側の陣に、数多くの情報が届く。

 

 そのうえで指揮を執るソーナと補佐をするアザゼルは、少しずつ懸念の表情を浮かべていた。

 

「……大王派も、違和感に気づいているようですね」

 

「ああ。神聖糾弾同盟(奴さん)の動きは妙なところがあるからな。あいつらなら余力があるうちに調べ上げるだろう」

 

 ソーナやアザゼルも、一歩引いたところから戦線を調べられる為違和感に気づいていた。

 

 そのうえで、大王派が既に動いているのならとあえてそれは深入りしない。

 

 対立派閥ではあるが、彼らは優秀だ。こういうところでしっかり手を回すのが得意技でもある。こちらが介入するより、任せた方が安心だろう。

 

 だからこそ、アザゼルも判断を決定する。

 

「ソーナ。指揮は俺が一旦引き継ぐから、例の()()()でマクロ・サリュートをどうにかしてくれ」

 

「よいのですか?」

 

 確認するようにソーナは聞き返すが、アザゼルは頷いた。

 

「ここらでお前らも目立っとけ。シーグヴァイラ自慢の切り札込みなら、マクロ・サリュートもどうにかできるだろうよ」

 

 その言葉に、ソーナは静かに頷いた。

 

 民衆受けする手柄を立てておいた方が、今後の動きに役立つだろうという気遣いだろう。

 

 それに実際、マクロ・サリュートの所為で艦隊を保有する勢力はどこも牽制されている。結果としてただでさえ艦船を多数投入している、禍の団側が優勢になり始めている。

 

 ならば、それを打倒する戦力は必要だろう。

 

 ソーナは理解すると、少しだけメガネの位置を直す。

 

「では、少し暴れてきます。……シーグヴァイラ、準備はどうですか?」

 

『問題ゼロです! 待ってましたよ!!』

 

 三秒ほど、思わずソーナは通信法魔法陣から耳を遠ざけていた。

 

 だが持ち直し、転送用魔法陣を展開する。

 

「では、行ってきます」

 

「おう。やっちまえ!」

 

 そのアザゼルの声に背中を押され、ソーナは素早く転移する。

 

 転移されたのは、少し狭い科学的な空間。

 

 完全密閉型で、モニター数台がある狭い部屋。その座席に座ったソーナは、外の情報を得る。

 

 対G制御まで踏まえた軽い固定を掛けるシートは、同時に座った者に外の情報を投影し、五感に干渉する形で空間認識能力を疑似習得させる。

 

 そして軽く調子を確かめるようにスイッチなどを操作すると、同調による試行制御含め、鋼の四肢が軽く動く。

 

「準備はできました。では、先導をお願いします」

 

 そう告げると、奇妙なオーラをソーナは感じた。

 

『いいでしょう、では……』

 

 うずうずしている。それが分かった瞬間―

 

『シーグヴァイラ・アガレス! ……行きまぁああああっっっすぅ!!』

 

 ―再びの大声に、ソーナな若干聴覚がマヒしてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その十秒後、マクロ・サリュートの一体が盛大に殴り飛ばされる。

 

 それに気づいた全勢力が、殴り飛ばした存在を見て、目を見開いた。

 

 それは、例えるなら巨大な上半身。

 

 足がないにも関わらず、全高は100mを超えるだろう。

 

 そして背中から四本の腕を追加で生やしたそれは、マクロ・サリュート相手に格闘戦を仕掛ける。

 

 それを止めるべく戦闘端末が展開されるが、それを迎撃する敵が現れた。

 

 その姿を見た禍の団は、その正体に気づく。

 

「……天界で量産型グレンデルの試作体をぶちのめしたやつか!?」

 

「あれ? でも外観が違くないか?」

 

 困惑している暇もなく、更に随伴機が確認され、誰もが目を見開いた。

 

「……あれは、トライデンなんとか!?」

 

「おいΔサリュート・アサルト持ってこい!!」

 

 現れるは、飛行将兵トライデンⅢ。

 

 その随伴部隊の援護を受け、ソーナとシーグヴァイラは戦線に突入する。

 

「……一応私もシトリー家次期当主ですので、これを持ち出せるのですよ」

 

 そう呟くソーナは、素早く操作して周囲の敵を迎撃する。

 

「では、強権を振るって持ち出した以上……データはしっかり取り出さないといけませんね」

 

 不敵な笑みを浮かべるソーナは、素早く機体を操作する。

 

 換装装備のテストとして、あえて合一化した状態で開発された試作兵器。機構悪魔ガレシオンTS型。

 

 そしてその弾幕により支援を受け、シーグヴァイラは吠える。

 

「これぞ、リアルロボットの大艦巨砲主義……強化ユニット!!」

 

 中枢に組み込まれたアガレッサーのコックピットで、シーグヴァイラはテンションを天元突破させながら吠える。

 

「大公要塞! ギガ!! アガレスッ!!! 出撃です!!」

 

 広域戦闘装備「アガレユニット」と合体した、大公機甲アガレッサーの広域殲滅形態。

 

 その名も、大公要塞ギガアガレス。

 

 ついでにロマン重視で同サイズとの接近戦も仕込んでいた超巨大兵器が、超巨大兵器と真っ向勝負を敢行した。

*1
拷問とか薬物投与といった、非人道的尋問関連についての警告

*2
自分達も責任を背負うつもりでなければ




 と、戦略的要素から警戒心を持ちまくっているフロンズ陣営。対策として暗躍中。

 そしてそんな空気を吹っ飛ばすギガ・アガレス。

 アガレッサーの基本設定が完成した時点ですでに構想はあり、本来はアグレアス防衛戦でマクロ・サリュートと激突させる予定でした。ぶっちゃけるとマクロ・サリュートはマッチメイク用に作ってました。

 ただ本文を書いているとちょっとテンポとかそんな感じで会わないので、今回顔出しとしてここで出しました。できれば対トライヘキサとかやってみたいところ。

 それとソーナがガレシオンを持ち出して戦闘開始。一応ガレシオンは元七十二柱の宗家に一機は与えられるので、今回それを利用して戦力として持ち出した形です。今後も出番があるかもですね。
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