好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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聖教震撼編 第五十三話 決戦英霊

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……その通り。神聖糾弾同盟とは、一斉処分するに越したことはない愚者を集める為の神輿にすぎんさ」

 

 ウルバヌス二世は、特に気負うことなくそう言い切った。

 

 おいおい。よくもまぁやってくれる。

 

 つまりあれか? 聖書の神が死んでいるからこそ、壊滅させる方向に持って行く為に聖書の神に裁いてもらうというお題目を掲げたのか?

 

 殆どのメンツが戦慄している。カズヒねぇですら、戦闘態勢はとっているが絶句している。

 

 理屈は分かる。筋も通っている。

 

 三大勢力のトップ陣営。その共通の欠点を挙げるとするなら「お人好し」という長所の裏面だろう。

 

 必要であるのなら厳しい対応をすることもあるが、基本的に善良さと強大さで人を導くタイプだ。英雄派の幹部であるジャンヌ・ダルクやヘラクレスといった連中への対応を見れば尚更だ。ヴァーリチームに対してもその側面があるだろう。

 

 未来がある未熟な若者には、厳しい処罰ではなく未来への貢献を。言葉にすれば美しいし、全否定する気は断じてない。

 

 だが同時に、それゆえにできないことも数多い。

 

 なまじ和平が結ばれているからこそ、態々非道な真似をする必要がない。他者から摘出した因子を移植する人工聖剣使いの製造停止や、各種暗部組織の規模縮小がいい例だ。

 

 だが同時に、それが今回のクーデターを起こす要素になったという余地はある。

 

 ある種の観点からすれば、不満のある者を徹底的に切る。もしくは何かしらの口実をもってそもそも協会から追放する。そういう手段は、確かに選択肢として存在するし成功したケースもあるだろう。

 

 ……つまり、ウルバヌス二世は一言で断言できる。

 

 冷血な手段を目的の為に行使できる、ある種のマキャベリズムを持った人間だ。

 

「自分を餌にして教会関係で問題を起こしそうな者達を集め、自分達ごと滅ぼさせる。それがあなたの目的だというの!?」

 

「その通り」

 

 リアス部長の激昂した言葉に、ウルバヌスはこともなげに答える。

 

 今更隠すつもりはない。否、そもそも隠すようなことですらない。

 

 そう言いたげな口調は、この男が冷血かつ傑物であることを示している。

 

「その為に、民間人からも賛同者を集める必要があったと?」

 

「当然だろう」

 

 ヴァスコ・ストラーダ司祭枢機卿のその詰問に、ウルバヌス二世は当たり前だろうと首を傾げそうな勢いで答えた。

 

 むしろそこまでやるべきだろう。そう思っているのが嫌というほど分かる。むしろなんでやらないと思っているのかと言いたい雰囲気だ。

 

 怪訝な表情すら浮かべるウルバヌス二世は、小さくため息をついた。

 

「サウザンドディストラクション後の、危険思想に金も力も技術も与えられるがこのご時世なのだろう?」

 

 そう前置きし、ウルバヌス二世ははっきりと告げる。

 

「なら民間人含め、そういう可能性をまとめて摘み取れるようにせねば意味がない。今後を踏まえるのなら、将来的に人間に裏の事情を公表する必要も出かねないのだからね」

 

 そこまで考えてのことか。

 

 人間社会に異形を公表する必要が発生すれば、当然和平についても説明必須。悪魔や堕天使、更には吸血鬼と教会や天界が和平を結んだなど、テロを起こす理由になりえて当然。ウルバヌス二世はそういったのだ。

 

 ああ、認めるしかないだろう。目の前の男は傑物だとも。

 

 二手三手先を踏まえ、最悪の事態も考慮した一手。そしてこの一手は、テロリストの側でなければ打てないだろう。

 

 それにより、危険因子による騒動は可能な限り一回に収まり、乱発されることはない。たった一回で収まることで、防げる不穏は確かにある。

 

 更に生き残りがいたとしても、重篤な後遺症でテロなど起こせない。それすらテロリストの側が行ったことだから、三大勢力に批判の声を出す者は少ないだろう。

 

 認めるしかないさ。ウルバヌス二世が行ったこの事件は、三大勢力にとって好都合。こと教会にとって、今後の活動をスムーズにこなせる一手だろう。

 

 だからって、なぁ!

 

「それで俺達が納得すると、思っているのか……っ」

 

 奥歯を噛み締め、俺はそう言うほかない。

 

 そしてイッセーに至っては、ブチギレているのが丸分かりだった。

 

「ふざけんじゃ……ねぇえええええっ!!」

 

 今すぐにでも殺しにいきかねないほど、イッセーは怒っているのがすぐ分かる。

 

「こんな事件が起きて、ミカエルさん達がどれだけ苦しむと思ってやがる! 俺達がこの事件でどれだけ大変な目に遭ったと思ってる!? ……何より、アンタをついてここまで来た人達に、そんなことをはっきり言えるのかよ!?」

 

 そうだろう。

 

 未来を踏まえて和平を選びながら、その未来を掴める者達の反乱で、ミカエルさん達は心痛めているだろう。

 

 そもそもこの事態を収める為に、三大勢力にだって相応の被害は出ている。デュナミス聖騎士団からも相応の死者が出ている。俺達D×Dだって、死人が出てないだけでどれだけ酷い目に遭ってきたか。

 

 何より、縋りつきたくなるほどの理由を与えられてここまでウルバヌスについてきた、神聖糾弾同盟の連中が流石に哀れすぎる。

 

 だがウルバヌス二世は、それに対してつまらなさそうに鼻を鳴らす。

 

「ああ、あのどうしようもない連中のことか。……あとでちゃんと教えてやるつもりではあるがね」

 

 その言いぐさに、イッセーは二の句が継げなくなっている。

 

 そしてそんな返しをしたウルバヌス二世は、冷たく無感動な目で少し離れた方を見た。

 

 その目は冷徹かつ酷薄だ。見ている対象を見下しきっているのがすぐ分かる。

 

「その方がしっかり心が折れてくれるだろう。精神の影響を肉体は受けるというし、生き残りが出ても何もできないように徹底的に壊しておかないと後が怖いしな」

 

 その表情に、相手をいたぶることを好む精神性は垣間見えない。

 

 だが同時に、情け容赦の欠片もない。徹頭徹尾そうしておかないと危険だからやっておくという、作業じみた感性が見え隠れしている。

 

 例えるなら、害虫駆除だ。ゴキブリが出てきて退治した後、バルサ〇を使うぐらいの感性で動いている。

 

 ……これが、ウルバヌス二世だというのか。

 

 現実主義者(リアリスト)悲観主義者(ペシミスト)冷徹な手段を選ぶ者(マキャベリスト)

 

「聖騎士団の者達の前では言っているが、奴らはそういう連中だよ」

 

 そう、ウルバヌス二世は告げる。

 

「主の代行たる元教皇や天使長ミカエル様の連名で告げられた和平は、いわば主の意思も同然だ。それに対して不満を抑えられないことを恥じ入るどころか、神罰を下してもらおうなどという妄言に乗りバチカンを荒らす。そんな連中の九割以上は、さっさと殺さねば余計なことをする無能な働き者というべき連中だ」

 

 嫌悪感というより、諦観の色を籠めてウルバヌスは告げる。

 

「人間とはそういう持病を患っている者が多いのさ。無条件で自分達を、正義が守護し、被害は理不尽で、感性は一般論で、敵は排斥される側だと思い込みたがる衆愚。その中でも余計なことをしたがる阿呆どもが彼らだ」

 

 うんざりした口調で、ウルバヌスはそう評した。

 

「事実、私の目にはそんな鎖を纏っている者達でしかなかったよ。そうでない者を何とか選別し、適度なタイミングで投降できるようにはしているがね」

 

 そこまで吐き捨てると、ウルバヌスはふと何かを思いだしたように手を打った。

 

「そういえば、そろそろ救えない内通者が爆死しているころだろうか? 一定人数集まったら爆発する仕込みをした場所に逃げ込むように言っているし、捕まるか死ぬかのどちらかになっているはずではあるが……万が一は流石に否定できないのが残念だ」

 

 ……流石っていうべきかね。徹底的かつ念入りに仕込んでやがる。

 

 そのうえで、ウルバヌス二世は剣を構えながら微笑んだ。

 

「さて。本来私が死んだら最後の仕込みを、真相の暴露と共に起動させる手はずなのだがね。所詮私は影法師だし、強引に自決するべきかな?」

 

 ……勘弁してくれよ、この野郎……っ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

「……どうした、ミカエル?」

 

『懸念事項が発生しました。……どうしました?』

 

「色々ヤバい事が分かってな。だが先にそっちから言ってくれ」

 

『はい。神聖糾弾同盟ですが、妙なものを持ち込んでいることが判明しました』

 

「いったいなんだ?」

 

『インド神話の神殿から、鏃を一本強奪したようです。……現在調査中ですが、サーヴァントの依り代に使える可能性があるそうでして』

 

「おいおい勘弁してくれよ。インド神話に連なる英雄とか、神滅具保有者に匹敵する化け物揃いじゃねえか」

 

『そして、それはバチカンに運び込まれています』

 

「……………それ、かなりやばいぞ」

 

『そうでしょうか? 懸念事項ではありますが、インド神話の英雄が教会のクーデターに素直に協力するとは思えませんが?』

 

「問題なんだよ。……仮説でしかないがほぼ確実に、ウルバヌス二世は適当ぶっこいて神聖糾弾同盟を組織した。おそらくだが、あいつ自身の消滅をトリガーに最後の仕込みを発動させると踏んでいる」

 

『……なんですって?』

 

「むしろ他神話系統だからこそ最悪だ。……っていうかまさか、六聖英霊ってのはその為の生贄かぁっ!? サーヴァント六騎を象徴にすることで、討たれてメンタルがボロボロの残党どもをまとめて駆除する為か!?」

 

『ま、待ってくださいアザゼル! 状況が全くつかめないのですが―』

 

「説明してる暇がねえ! とにかく今すぐ最大戦力をバチカンに送れ! ……くそったれ! 最悪バチカンごと吹き飛ばす可能性も考えてたが、サーヴァントでまとめて残党を駆除させる方がクリーンだよなぁ!!」

 

『―――アザゼル! 状況は分かりませんが、触媒になりえる英霊が判明しました!!』

 

「なんだ! 今すぐ教えろ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――最悪の札を用意しやがった……っ」

 




 ウルバヌスの持論に関してですが、実際そういう人は多いだろうなぁとは思っています。

 自分は発達障害を患っていますが、だからこその利点は「医学的に普通じゃないと認識できる」ことではないかと思っています。自分の感想を当たり前のように一般論とすることは、基本的にできないから自発的な戒めはできますからね。

 次回から本格的に事態が動き出します。ラスボスの出現ももうちょっとですよぉ……っ




 そしてラスボスとなる決戦英霊。本来の目的は「最後のダメ押し」ではあります。

 これは全滅する前に事態が動くと考えたウルバヌスの考えによるもの。そして全滅させるにしても「必要最小限のバチカンの被害」を考慮した物ともいえるでしょう。

 現段階で四騎分の英霊とそれ以外の死者を生贄にしているため、かなり大暴れ可能です。
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