好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 高評価・感想・捜索掲示板での紹介をスーパー欲するグレン×グレンです。

 書き溜めがやばいことになったので、新年初で連投をしちゃいます。


聖教震撼編 第五十四話 「無能な働き者」とは「余計なことしかしない奴」と読む

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 膠着状態に持ち込まれた……っ。

 

 リアス部長達がもたらした、アザゼル先生やフロンズ・フィーニクスの推測を、ウルバヌス二世は堂々と肯定した。

 

 野郎、腹立たしいにもほどがある。

 

 確かに、三大勢力の和平は青天の霹靂過ぎる。そこから更に各勢力と和平を行い、半年そこらで吸血鬼とも和平を結んだ。その性急さについて行けない者は数多い。

 

 更に言い分もある意味で正しい。トラブルが頻発しているということそのものが、そもそもの資質を疑う根拠にするものは数多い。発生するトラブルは初手で終わるのなら、例え大規模デモであってもその方が不快感は少ないものだ。

 

 そういう意味では、諸問題を一発で解決するといるというのは理想だ。段階的に少しずつやっていくことにもメリットはある。だが同時に、一発でまとめて解決することにも相応以上のメリットがある。

 

 しかもテロリストが勝手にそれをやってくれる。これはかなりの恩恵があると言ってもいい。なにせ負の側面をテロリストが勝手に背負ってくれるのだ。デメリットの多くを排除される側が勝手に背負ってくれるのなら、その分都合が良いことは多いだろう。

 

 ……だからと言って、それにこっちが納得できるかと言われれば別だろう。

 

「分かっているのですか、ウルバヌス聖下……っ」

 

 カズヒねぇもまた、歯を食いしばりながらウルバヌス二世を睨み付けている。

 

 言いたいことは分かる。理解はもちろん、納得もできる。そこまでは、暗部出身であることもあって、カズヒねぇはクリアしている。

 

 だが同時に、それを良しとできるかは別問題だ。

 

 カズヒねぇはそれを言外に込めながら、ウルバヌス二世を見返した。

 

「それを、ミカエル様が了承なさるわけがないと……分かっておられるのですかっ!!」

 

 その真っ直ぐな糾弾に、ウルバヌスは動じない。

 

 ただ静かに微笑、そして悠然と返答する。

 

「思わないさ。()()()()()

 

 その言い様に、カズヒねぇすら気圧されそうになっている。

 

 間違いなく、圧倒的不利な状況だ。ここから戦闘で巻き返すことはできないだろう。

 

 だがしかし、この場の主導権を握っているのはウルバヌス二世だ。目の前の男が、この場の主役といっても過言じゃない。

 

 俺達全員が、ウルバヌス二世という男に、吞まれかけている。

 

 認めるほかない。ウルバヌス二世は傑物中の傑物だ。

 

 そもそもローマ教皇などという立場につけるのだから当然だ。世界に存在する聖書の教えの頂点といえる人物。人類における、聖書の神の代行者とされる男。まして奴は、当時はびこっていた教会の内憂外患を大きく取り除いてのけた、ローマ教皇の中でも有数の人物だ。

 

 その傑物たる所以を、俺達は目にしている。

 

 まごうことなく傑物であり、冷血な手法をもってして教会の綱紀粛正を成し遂げた男だ。ここまで想定しろという方が無理だろうが、現実問題それだけの男だった。

 

 目的は徹頭徹尾、教会及び信徒からの不穏分子の殲滅。その為だけにここまでのことを成し遂げ、結果としてほぼ成功しているだろう。

 

 念には念を入れて皆殺しを目指しているが、そもそも最初の時点でほぼ成功しているわけだ。

 

 聖書の神が死んでいる状況では成し遂げられず、それを伝えることもほぼ不可能な理由によるクーデター。それを引き起こした時点で、力づくで叩き潰しのが大前提となっていた。更に禍の団による介入も踏まえれば、神聖糾弾同盟から死者は大量に出る。

 

 ……敗北と言っていいだろう。一連の事件は、ほぼ確実にウルバヌス二世の希望通りに進んでいた。

 

 だからこそ、俺達全員が奴に対して憤りを覚えている。

 

 その視線を受け止めながら、ウルバヌス二世は手に持った剣を軽く振りかぶり―

 

「させるかよ」

 

 ―それが奴自身に突き刺さる前に、俺の障壁がそれをずらす。

 

 ああ、そう来るだろうと思っていた。

 

 ウルバヌス二世にとってこの事態は希望通りだが、最良ではない。

 

 可能ならばここから更に、徹底的に()()を行うことが理想のはずだ。その為の仕込みはしているだろう。

 

 だからこそ、ここでこれ以上させるわけにはいかない。

 

「……イッセー、力づくで捕縛するわよ。死なない程度にボコっても、私は見なかったことにしてあげるわ」

 

「ありがてぇ。十発ぐらいぶん殴らねえと気が済まないからな……っ!」

 

 相当とさかにきているカズヒねぇとイッセーが、即座に飛び掛かれる体勢になる。

 

「さて、これは困ったな。最終段階に到達できるなら越したことはないのだがね」

 

 心底困った表情でぬかすウルバヌス二世は、本気でそう思っていることが確定だ。

 

 この男、自分が倒れることまで大前提。そもそも自分の命をどう使いきるかまで考えて、盤面を整えてやがる。

 

「……言いたいことは色々あるけれど、それは捕まえてからにさせてもらうわ」

 

 リアス部長も相当にキているようだが、それでも冷静さを何とか保っている。

 

 さて、問題は奴らが素直に投降するわけがないってことだがな。

 

「どう死ぬかで動く奴らを、殺し厳禁で取り押さえる。面倒な条件を上乗せしやがって」

 

 思わずボヤくと、ウルバヌス二世は自嘲の笑みを浮かべだした。

 

「所詮この身は影法師というものだ。サーヴァントというまがい物だからこそできる辣腕だと自覚はしているとも」

 

 ああなるほど、そういうタイプか。

 

 サーヴァント自身が己を英霊そのものと解釈していないケースは、少なからずあるらしい。

 

 ウルバヌス二世はそのタイプか。そして、だからこそこれだけの事態を引き起こした。

 

 ……面倒極まりない。だが、それだけだ。

 

 既に趨勢は決しているも同然。確かにまとめて殲滅しないルートなら面倒ごとも多いが、上層部がこんなやり方で不良在庫一斉処分じみた真似をするわけがない。俺としても、そういった方法は不本意だ。

 

 カズヒねぇですらそのつもりはなさそうだしな。なら確定だろう。

 

「悪いがゲームセットだ。あんたの目論見はこれ以上進ませない」

 

「……ふむ。まぁそうなってもどうにかなる段階にはなっているが、やはりできる範囲内で最良の結果は目指したいものだ」

 

 そういいながら、ウルバヌス二世は自決するチャンスを探るようにし―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『へ~。そういうことなわけかぁ? やってくれるねぇ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「困ったものですね。いい様に利用された感があります」

 

 

 

 

 

 

 

 

―ここに来て、招かれざる客が来たってのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達が振り返ると、そこには敵が二勢力も来てた。

 

 自我未覚醒体も含めた、片手の指が埋まるぐらいのステラフレームと、更にヴァルプルガ。

 

 更に別の方から、仮面ライダーが引き連れる形で妙な集団が出てきやがった。

 

「……禍の団、そしてサウザンドフォースといったところか」

 

 少し警戒しながら、ウルバヌス二世はそう呟いた。

 

 むこうとしても、いい様に利用したとはいえ敵だしな。警戒は当然するか。

 

「かつてのローマ教皇が、このような手段を取られるとは残念です。見切りをつけて正解でした」

 

 仮面ライダーがそう言うと、ステラフレームの方も肩をすくめている。

 

『なんか妙な動きと思ってたけどさぁ? 私ら使って身内の粛正ってえっげつな………あれ?』

 

 と、ステラフレームの一体が首を傾げてた。

 

 その視線は乙女さんの方に向いていて……あ、あいつモデルバレットか!

 

 俺がそれに気づいた時、モデルバレットが指を震わせて乙女さんの方に向けた。

 

『……乙女、ねぇ?』

 

「……誰?」

 

 きょとんとして首を傾げる乙女さんをよそに、更にもう一体ステラフレームが首を動かして乙女さんを見る。

 

『おいおいまじかよ!? 髪の色は違うけど乙女ちゃんじゃね? 何がどうなってんだ?』

 

「え? その声……っ」

 

 乙女さんがなんか目を見開いているけど、やっぱり知り合いか。

 

 ステラフレームの自我覚醒体って、乙女さんを犯していた連中を素体にしたのが初期型だったしな。そりゃ知り合いが出てきて当然か。

 

 ってことはクソ野郎ってことで間違いないな。いつでもぶっ飛ばせる準備だけはしとくか。

 

 カズヒも遠慮なくぶっ飛ばす気満々……かと思ったけど、なんか嫌そうな顔してるな。

 

「……噓でしょ? ここで間藤(まどう)が来る……っ」

 

「え? なんかまずいのか?」

 

 そりゃ因縁どころの話じゃないだろうけど、そこまで嫌そうな反応するほどの奴なのか?

 

 俺も思わず尋ねたけど、九成も怪訝な表情を浮かべてる。

 

「なんだよカズヒねぇ。なんかピンポイントでヤバい相手なのか?」

 

 九成もいぶかし気にしていると、カズヒは凄く言いづらそうにしていた。

 

「いえ、モデルヘキサ(六郎のおっさん)モデルアーチ(ザイネス・ドーマ)に比べたらへっぽこもへっぽこ。回路を持っていた外野の小物なんだけど」

 

『このクソアマ! 絶対ぶちのめした後、股で詫び入れさせてもらうぞ、あぁん!?』

 

 うわぁ。なんていうかストレートに屑。

 

 なんていうか小物臭いにもほどがあるっていうか。これならシャルバの方がまだましじゃねぇか?

 

「あの? あいつ具体的にどんな奴なの? 私会ったこともないし」

 

「確かに道間家は素質持ちの一般人を助手や配偶者用にスカウトするけれどぉ、その程度でしょぉ?」

 

 南空さんやリーネスも怪訝な表情を浮かべてるな。つまり大したことがない小物ってことか。

 

 なのに何故か、カズヒと乙女さんは凄い表情になってる。

 

 え、どういう事?

 

 その時、うんざりそうにそのステラフレームが肩をすくめた。

 

『ったく。仮にも元旦那相手にする目じゃねえだろ? ……ま、こんなガワじゃぁそれもあるってか?』

 

「……は?」

 

 九成が、思わず二度見するほど反応した。

 

 俺もその言い草に、一瞬理解が追い付かなかった。

 

 ってことは、あれか?

 

 あいつが、九成の前世の親父……?

 

 え………いや……それって………。

 

「お前、親父に似なさすぎだろ?」

 

『んだとコラぁ!? てめえ、天才イケメンホストの血をなんだと思ってんだぁ!?』

 

 思わず言ったけど、っていうかホストだったのかよ!?

 

「……ちなみに暗示の魔術だけは一生懸命に覚えていたわ。顔と精神干渉だけでホストとして成長した順当な屑よ」

 

 カズヒがバッサリ言うけど、本当にろくでもねえな!

 

「何をどうしたらあんなのから九成ができるんだよ!? どう考えてもおかしいだろ!?」

 

「タイプライターの上で猫を走らせたらシェイクスピアができた{遠回しに凄い偶然の奇跡と言っている}感じでしょう」

 

『てめえら焼き殺すぞ!!』

 

 カズヒが俺にそんなこと言い返してきて、更になんかキレ散らかしている。

 

 うっわぁ。生命の神秘をこれでもかって教えてくれるなオイ。

 

 九成も凄くげんなりしているし。ドン引き以外の何物でもねえな。

 

 乙女さんはちょっと反応に困ってるけど、それを庇う様にカズヒが前に出る。

 

 あとすぐに南空さんとリーネスも前に出てる。

 

 徹底的な防衛体制だ。そんなに関わらせたくないほどか……そりゃそうだな。

 

 俺が納得していると、モデルバレットが愉快そうに肩を揺らしだした。

 

『ま、なんか面白いことになってるみたいだしぃ? ここで事態を悪化させちゃぉっかなぁ?』

 

 そう言いながら、モデルバレットは魔法陣を展開させる。

 

 ……どこかの地下室、それも魔術的な儀礼場みたいな場所が映し出されてるな。ただ、俺は見覚えがない。

 

 だけど同時に、ウルバヌス二世が目を見開いた。

 

 そしてすぐに、歯を食いしばる。相当苛立ってる雰囲気だ。

 

「……まさか、気づいたのか?」

 

禍の団(カオス・ブリゲート)をなめたらいけないねぇ? 面白い術式を仕込んだ亜種聖杯、見つけちゃったんでちょっと小細工しちゃいましたぁ~?』

 

 ってマジか!

 

 亜種聖杯っていうと、ウルバヌス達は一つか二つ遺していたとかそんな感じか。それで一発逆転とか、最後の仕込みとかをする気だったと。

 

 俺はそう推測するけど、映像を見ていたリーネスが目を見開いた。

 

 なんだなんだ? もしかしてもっとやばいのか!?

 

「……バチカンの霊脈と繋げ、死者の魂すら取り込んだ英霊召喚用の願望器! しかも込められた魔力量からみて、短時間なら無尽蔵の魔力供給もできる……っ」

 

 リーネスがとんでもないことを言い出した。

 

 おいおいおいおい冗談だろ!? この期に及んでそんな仕込みかよ!?

 

 ウルバヌスが自決しようとしたのは、そういう事か。あいつ自身が死ぬことで、英霊召喚のトリガーになると。

 

 ただウルバヌスが悔しそうにしている辺り、あいつにとっても不都合な細工をされたみたいだな。

 

「……あの細工から見て、これでは決戦英霊は駆除を終えた後も当面止まらん。下手をすれば、ここにいる戦士達すべてを殺しつくす……っ」

 

『そういう事♪ 狂戦士(バーサーカー)のサーヴァントを、思考にバイアス掛けて召喚するなんてマネをしてるからねぇ? ちょっと小細工で方向性を修正しました~♪』

 

 愉快そうにそう言うモデルバレットは、そして一本指を立てる。

 

『そんなわけで、捨て駒や逃げ切れる実力者以外はこっちも撤退中♪ 私らも適当に遊んだら切り上げる感じってわ・け♪』

 

 碌でもないことしやがった。

 

 ウルバヌス達もそうだけど、それを改ざんしたモデルバレット達もろくでもねえ。

 

 畜生! こうなったら何としても奴らを何とかして、発動を阻止しないと―

 

「……いかん、聖下を守れ!」

 

「このタイミングで聖下が討たれれば、事態は悪化するぞ!?」

 

 神聖糾弾同盟が慌ただしくなるけど、そりゃそうだ。

 

 あいつらにしたって今のままだと避けたい事態になっちまう。それだけは避ける為に気合も入れるだろうさ。

 

「これはまずいですね。全部隊に撤退準備をさせるべきです」

 

「そのようだな。私がするから警戒を頼む」

 

 サウザンドフォースはサウザンドフォースで、撤退の準備を始めてるしな。

 

 なら俺達は妨害の準備だ。禍の団の好きにさせるわけにはいかねぇな。

 

 かなり嫌だけど、今はウルバヌス二世を守らないと。この状況でサーヴァントが召喚されて、まとめて大量殺戮なんて事態は絶対に阻止しないといけないからな。

 

「……皆! 今は一旦神聖糾弾同盟(彼ら)と協力してでも―」

 

 リアスがそう指示を出した、その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 その疑問の声を、ウルバヌス二世が急に上げる。

 

 視線が声にひかれてウルバヌスに集まった時、俺達は目を見開いた。

 

 力が抜けていくウルバヌス二世。その胸、心臓がある位置に、穴が開いている。

 

 それを一瞬理解できなかったウルバヌス二世は、この時初めて恐れの感情を浮かべていた。

 

「……待、て。今は、消える……わけ……に……は―」

 

 そしてわずかな時間で、ウルバヌス二世は消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 おい、冗談だろ………っ

 




 本章ラスボス、決戦英霊。最悪の形で起動。





 ちなみに年末年始で書き溜めが190kbほどたまっており、とりあえず本章と幕間はほぼ書き終えました。本章では幕間における変態の活躍は最小限となっております。
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