好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 あと誤解を招きかねないので、前回のあとがきの補足を。





 書き溜めの段階でミザリが極晃に至りました、ただし本領発揮はまだまだ先のことになる感じです。


聖教震撼編 第六十二話 クシャトリア・キラー

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 振るわれる斬撃に対し、僕は咄嗟に一つの選択を選び取った。

 

 その瞬間、直撃した斬撃を、僕は負傷にとどめてしのぐ。

 

 そう、負傷だ。軽傷では断じてないが、かといって致命傷でも重傷でもない。戦闘続行が十分できる程度の、できるだけ早く治療したい程度の負傷。

 

 ただそれにとどめた僕は、反撃の聖魔剣を振るってゴドフロワの腕を断ち切った。

 

 この反撃が成立したのは、ゴドフロワが想定外の事態に反応を遅らせてしまったからだ。

 

 当然だろう。僕は元々防御に欠けているし、当たらなければいいと割り切っている。まして鎧を身に着けているわけでもないのなら、攻撃を当てれば深手は免れない。

 

 だからこそ、その衝撃とその光景に、ゴドフロワは一瞬の虚を突かれてしまった。

 

 一瞬を逃さない一撃を叩き込めた、僕自身の腕に感謝しよう。

 

 これまで鍛え続けてきた鍛錬により、磨き上げられた才覚。そしてそれを支え続けてくれた、出会いと絆に感謝する。

 

 そして僕は反撃に移る。

 

 聖剣の龍騎士団を呼び出し、僕は魔剣とエクスカリバーをそれぞれ持たせて突貫させる。

 

 同時に僕はグラムを右手に、そして()()()引きずり出した一本のエクスカリバーを左手に構える。

 

 それを見て、ゴドフロワは目を見開いた。

 

擬態(ミミック)の力で、服の内側に巻いたのか!」

 

「ああ。擬態がこういう事もできるって知っていたんでね」

 

 咄嗟の判断だった。

 

 だけど、かつてゼノヴィアとイリナさんが僕たちと初めて接触したとき、僕は擬態の聖剣が剣どころか金属の姿に縛られないことを知っている。イリナさんは肩にリボンとしてつけていたからね。

 

 そう、その多様性こそがエクスカリバーの持ち味。七つの機能を持つだけでなく、組み合わせることで更なる手札を生み出すこともできる、千差万別の手段を選べること。それこそがエクスカリバーの本領だった。

 

 素晴らしいよ、この剣は。今なら素直にそう思える。

 

 だからこそ―

 

「これで終わりだ、六聖英霊」

 

 ―この斬撃をもって、神聖糾弾同盟(ネオ・ディバインクルセイダーズ)に決定打を入れる。

 

 終わりだ、六聖英霊!

 

「まだだ! 我らを裁くのは、主でなくではならぬの―」

 

「いいや。貴方達を裁くのは僕らだ」

 

 吠えるゴドフロワに、斬撃を叩き込んで黙らせる。

 

 聖書の神が既に死んでいるとか、そういうことは問題ではない。

 

 和平を結び、そして手を取り合うことを選んだが僕達の選択。ならばそこから生まれる争いは、僕達の手で何とかしてくべきなのだから。

 

 ゆえに、これ以上しゃべらせることなくゴドフロワを消滅させる。

 

 ……哀れみを思うよ、ゴドフロワ・ド・ブイヨン。

 

 ウルバヌス二世のあの映像。彼は聖書の神が死んでいることも想定していたのだろう。むしろ確信を覚えていたからこそ、神聖糾弾同盟をそういう組織にしたのかもしれない。

 

 絶対にできないことを条件にすることで、不退転にさせること。それによって少しでも多く討伐させることが彼の目的だ。出なければ、後遺症まで残すようにしながら更なるとどめまで用意はしない。

 

 だけど、それをさせるわけにはいかないさ。

 

 これ以上、こんな戦いで死人が出る必要はないのだから。

 

 そこまで考えたうえで、僕達はすぐに意識を切り替える。

 

 ゴドフロワを打倒した以上、優先順位はパラシュラーマ一択だ。

 

 既に十分以上、信徒達によってパラシュラーマは抑え込まれている。そのうえで、和平を選んだ者達が信徒達と手を取り合って、和平に対する不満を焚き付けられながら切り捨てられた者達を守る。

 

 ある種の美談により、心理的な慰撫をもたらす。それによって、少しは反対意見も減るだろう。切り捨てて皆殺しにするよりは数段マシだ。

 

 だからこそ、僕達は振り返り―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 クソ親父は撃破され、ヴァルプルガはぶちのめされて捕縛し、モデルバレットは逃亡した。

 

 禍の団を何とかできた俺達は、残っている自我未覚醒体のステラフレームを一部のメンバーに任せ、質重視でカズヒねぇの援護に向かっていた。

 

「どうするイッセー! 手札はあるか?」

 

「安心しとけ! ロンギヌス・スマッシャーはぶっ放せる!」

 

 先頭を走る俺は隣のイッセーに確認をとりつつ、意識を戦闘に向けて切り替える。

 

 まったく、一息をついている暇もない。

 

 だがあとちょっとだ。気を引き締めろ。

 

 趨勢の変化に伴い、殆どの勢力は引くことを選んでいる。残敵掃討も進んでおり、そちらについては問題ない。神聖糾弾同盟も、ウルバヌスのぶっちゃけでメンタルをやられたところに後遺症と、はっきり言って無力化寸前だ。

 

 だからこそ、潰すべきはパラシュラーマただ一人。

 

 問題は、ウルバヌスの切り札といえるパラシュラーマをどうにかできる余地があるのかだ。

 

 少なくとも五騎分、下手をすればゴドフロワを含めた六騎全部の英霊が贄になった。さらにこの場の戦闘で死んだ神聖糾弾同盟の魂すら、贄になっている可能性がある。込められた魔力が多ければ多いほど、燃費を考慮しない戦闘が可能になるだろう。

 

 如何にカズヒねぇといえど、確実に勝てるなんてとても言えない。よしんば倒すことはできたとしても、こちらの戦術的勝利に繋がるかとなれば別になる。最悪、相打ちに持ち込まれる可能性だってあるだろう。

 

 だからこそ、俺達も動けるのなら突入するべきだ。

 

「……日美子、大丈夫かな?」

 

「まぁまだもってるでしょ。やることある間は絶対立ってるわよ、あいつ」

 

「もっとも、出し抜かれる可能性はあるけどねぇ」

 

 お袋を気遣うように、ただ確信込みで鶴羽とリーネスがそう告げる。

 

 まぁ俺もそう思うが、しかし相手も相手だしな。

 

「どちらにせよ、これ以上犠牲者を生むことは良しとできないわ。……行くわよ!」

 

 そのリアス部長の声と共に、俺達は戦場に突入し―

 

「やはりそこか」

 

 ―その瞬間、視界に迫りくる矢を目にした。

 

「させるかぁ!」

 

 咄嗟に障壁を展開するが、これちょっと防ぎきれるか自信がない!?

 

 寒気すら覚えたその時、俺の肩にイッセーの手が触れる。

 

「なんの譲渡ぉっ!」

 

「でかしたイッセー!」

 

 思わず歓喜の叫びをあげる中、放たれた矢を障壁は何とか受け流すことに成功した。

 

 だがそれをもってしても余波を消しきれず、俺達はカウンターによる吹っ飛ばされるという醜態をさらす。

 

 いや、これは相手がやばすぎる。

 

 敵の脅威度を見積もれなかった。まさかこれだけのヤバい相手だとは。

 

 単純な性能はともかく、技術の類が違いすぎる。まず間違いなく、クロウ・クルワッハや仮面ライダーヴァナルガンド状態のロキレベルでヤバい。

 

 弾き飛ばされながら態勢を整えるが、その間にもパラシュラーマは信徒たちの猛攻を捌き反撃を叩き込んでいる。

 

 真っ向から切り結べているのはストラーダ猊下程度だ。それ以外はほとんど一撃で吹っ飛ばされ、防御を意識した遅滞戦術でなんとか死者を出してないレベルだ。

 

 っていうかカズヒねぇとリュシオンが崩れ落ちている!? あの二人リタイアかよ!?

 

「……カズヒぃいいいいいいっ!?」

 

 鶴羽が絶叫して駆け寄ろうとするけど危ない危ない危ない!

 

「落ち着け狙われてる! あの野郎まだ余裕がある!」

 

 咄嗟に羽交い絞めで止めるけど、パラシュラーマはこっちに意識を割いている。

 

 これ以上近づけば確実に、一撃を叩き込んでくるのが分かる。

 

 あの野郎、確実に減らしていく為に、こっちが限界になるのを見計らっているな?

 

 大量の魔力を持っていることを生かして、長期戦が狙えるのなら長期戦で削る。もし強引に総力を出そうものなら、一気にごり押しに切り替える。そういう戦術プランを立てているのだろう。

 

 一瞬でも油断すれば、その瞬間に潰される。

 

 まずい。これはしかけ時を間違えるわけにはいかないだろう……っ。

 

 なんで寄りにもよって、カズヒねぇが深手を負ってるんだよ。そんなにヤバいやつとか、控えめに言って勘弁してほしいんだが!?

 

 くそどうする? 強引にごり押しするにしても、間違いなくその瞬間に潰される。かといってカズヒねぇも気合を入れてあのざまだと、相当負傷がやばいはずだ。

 

 できれば早い段階で治療したいが、それをむざむざ許してくれるわけがないし―

 

「部長、イッセーくん!」

 

 ―木場達の方は終わったか!

 

「……祐斗、騎士団を出して壁を作って!」

 

 部長が即座に指示を出すと共に、自身も星辰光を使って龍騎士団を創造。

 

 よし、全方位からの数の圧殺。これで生まれた隙をついて、強引にカズヒねぇとリュシオンを治療する!

 

「援護する、行け鶴羽!」

 

「よっしゃ任せて! カズヒは治す!」

 

 俺たちが龍騎士団が殺到するのに合わせ駆けだそうとした、その時だった。

 

「……ふむ、釣るのはこのあたりが限界か」

 

 その瞬間、寒気を覚えた。

 

 あ、これまずい。

 

「イッセェエエエエエエエッ!!」

 

「分かってらぁあああああっ!!」

 

 判断は一瞬。奇跡的に、俺とイッセーはそれを理解していた。

 

 イッセーが素早く俺に譲渡をかけ、俺は咄嗟に星辰光を全開で発動。

 

 パラディンドッグにしている暇がなかったので、素の状態で禁手も発動。強引な障壁の多重展開で、とにかくかばえるだけかばいつくす。

 

 そしてその瞬間、それは発動した。

 

戦士よ、死に絶えろ(ハラ・パラシュ)

 

 その破壊は、冗談抜きでジャガーノート・スマッシャーに匹敵する火力だった。下手をすれば上回っているかもと思えるほどの、破壊の具現だった。

 

 ガード体勢は間に合った。だが同時に、そのガードごと吹き飛ばすだけの火力がそこに具現化していた。

 

 それに対し、俺は素早く魔剣をガード用に展開。可能な限り全方位をカバーしきれる位置取りを維持し―

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―瞬間、目の前が暗くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その光景を、一人の悪魔祓いは腰を抜かして目撃していた。

 

 たまたま視力強化系の神器を持っていたその悪魔祓いは、それゆえに間合いの外側からその光景を目にしていた。

 

 結果として心が折れた。勝てないと理解し、立ち向かう気にもなれなかった。

 

 目の前の破壊はまさに、神仏や魔王の域。それも最高峰の域に届く、世界の頂点に立つ者の御業。極限という言葉をいやというほど叩きつけた、そんな破壊の具現だった。

 

 あれだけの破壊力を、どうにかできる者がいるわけがない。事実、神滅具の保有者であるリュシオン・オクトーバーすら立てないでいた。

 

 心が折れた。あんな領域に自分が立てるわけがない。身の程をいやというほど教えられて、それでも偉そうなことが言えるわけがない。

 

 もはや恐怖すら消え去った。崇拝の感情すら沸き上がる。

 

 そんな破壊の跡地、パラシュラーマ以外に立っている者はいない。

 

 誰もが生きてこそいるが、しかし満身創痍。すぐに立ち上がれる者を用意できるほど、パラシュラーマは甘い攻撃を放ってはいない。むしろ死者が出ていないことが異常なのだ。

 

 思い出せ。神聖糾弾同盟の戦士達を、集まった建物ごと吹き飛ばした妙技を。

 

 一つ目。内側で召喚されたパラシュラーマは、その武技をもって瞬く間に滅ぼしつくした。

 

 二つ目。放射状になっている建物に、その弓をもってハチの巣にして吹き飛ばした。

 

 三つ目。直線状に真っ直ぐ伸びているその建物を、斧の一撃をもって跡形もなく消滅させた。

 

 その時点で気づくべきだった。あれは人の極点であり、最高峰の神仏魔王をもってして相対するべき存在だと。雑兵が数をもってしたところで、霞を祓うがように吹き飛ばされるだけなのだと。

 

 心が折れた。殺されることに恐怖すら感じない。

 

「中々に粘るが、これ以上はな。滅びるがいい戦士(クシャトリア)達よ」

 

 そしてパラシュラーマは斧を振り上げ―

 

「そうはさせぬ」

 

 ―その一撃を、真っ向から迎撃する斬撃があった。

 

 今までパラシュラーマに向けられた畏怖が割かれるほどに、その斬撃は美しく猛々しい。

 

 その迎撃に、パラシュラーマすら興味深そうに目を細めていた。

 

「……若返りの妙技と言い、現世も捨てたものではないな。名乗るがいい、戦士(クシャトリア)よ」

 

「この地にて枢機卿の末席に連なる者、ヴァスコ・ストラーダと申す」

 

 破壊神の力宿す斧と撃ち合いながら、ストラーダは告げる。

 

「貴殿を破壊する者と知るがよい」

 

 その瞬間、破壊を具現化する争いが再開した。

 




 次回、聖教震撼編、最終決戦









 第六十三話 全盛期
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