好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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たった四クリックにある、すさまじい力を味わいたい。

高評価・感想・捜索掲示板への紹介をものすごく欲すグレン×グレンです。

ちなみに題名は誤字ではありません。わざと全部ひらがなにしました。


黙示覚醒編 第六話 てんねんどらごん

九成Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レイヴェル達の消息が判明してから少し経つ。

 

 どうも秘密裏に保護しているらしく、まだレイヴェル達はアジュカ・ベルゼブブのもとにいるらしい。

 

 ……この時点できな臭いにもほどがある。なんか嫌な予感がしてきたぞ。

 

 サーゼクス様の親友で、彼が魔王をやっているから魔王をやっていると堂々と言い切った人物だ。サーゼクス様と敵対することはないだろう。少なくとも、フロンズ達よりは信頼できる。

 

 だが逆に、そんな彼がこっそりと保護しているのが気になる。

 

 隠さなければならない事があると考えるべきだ。少なくとも、大王派にも伝えてない辺り厄介なしがらみがありそうだ。

 

 なので、引き渡しまでの時間が空いている中、俺達は少し様子を見る者を見ていた。

 

 虹龍(スペクター・ドラゴン)の卵。タンニーンさんのところで庇護しているドラゴンの卵だが、冥界の環境だと腐る可能性があるらしい。結果として、敵に狙われることも多いが戦力もあるし、だからこそ半端な連中では近づけないこの駒王町で還るまで預かってほしいとのことだ。

 

 そしてこの卵には、今最強の守護者が二人ほどついている。

 

「我、じーっと卵を見守る」

 

「……オーフィスは卵に興味があるのか」

 

 ……オーフィスとクロウ・クルワッハである。

 

 驚くなかれ。クリフォトから縁を切ったクロウ・クルワッハ、なんとタンニーンさんの食客になっている。

 

 タンニーンさんがミニドラゴン状態で話を持ちかけた時、卵を直接運んできたのもクロウ・クルワッハだ。それ以来、オーフィスが卵に興味津々で付きっ切りなこともあってか、クロウ・クルワッハはオーフィスを見に来ている。ついこの間はアーシアにバナナをごちそうになっていた。

 

 色々とツッコミたいが、アザゼル先生達も了承しているようなのでスルーしよう。カズヒねぇは凄く警戒しているのでちょくちょく来ているようだが、とりあえず現在は静観中だ。「ケジメはしっかりつけさせたい」というスタンスは崩していないが、ヴァーリに比べると積極性に乏しく、また既に魔王方に話がついていたらしく、タイミングを逸しているらしい。

 

「我、卵が還るの応援する。ひっひっふー」

 

 オーフィス。ラマーズ法はお前がやっても意味ない。そもそも卵生だと意味がない。

 

「なるほど。オーフィスのその呼吸が卵にいいのか」

 

 クロウ・クルワッハもどんな勘違いしてるんだよ。

 

「「ひっひっふー」」

 

 ……様子を見に来たけど帰っていいだろうか。

 

「……何この状況?」

 

 と、そこで春っちが様子を見に来た……違うな、掃除か。

 

 掃除用具を満載にしたカートを押しながら、春っちはこの珍妙な光景にちょっと飲まれていた。

 

 が、そこは割と女傑な春っち。すぐに気を取り直すとパンパンと手を鳴らす。

 

「はいはーい。掃除するからねー。まず半分やっとくから、終わったら卵ごとズレてねー」

 

「わかった。卵、しっかり運ぶ」

 

 オーフィスは素直で何よりだ。

 

 ただ、ものすっごくクロウ・クルワッハが春っちの方を見ている。

 

「成田春奈、あのヴィール・アガレス・サタンの武闘派眷属か。是非一度戦いたいものだ」

 

「ここでやるなよ? 頼むからやるなよ?」

 

 俺は前もって釘を刺しておくが、まぁ大丈夫だろう。

 

 なんでも、俺が天界でぶっ倒れているときにイッセーに勝負を申し込んだようだが、疲れているので乗り気でないイッセーを見て確認をとり、後にしてくれと言ったら了承したらしい。

 

 アウロスでの一件と言い、聞き分けはいいようで何よりだ。たぶんカズヒねぇの中でも「有害性ではヴァーリよりまし」との判断が出ている。それもあっての様子見だろう。

 

 というか、何故そこで俺を見る。

 

「彼女と戦うにはどういった手続きを踏めばいいだろうか? できればお前やオーフィスとも戦いたいのだが」

 

「とりあえず、クリフォトをどうにかできてからにしてくれ。それが終わったらアザゼル先生とも相談して判断するから」

 

 ある程度平和的に話がつけれるのなら、レーティングゲーム形式での勝負ぐらいは受け付けるべきだろう。全盛期の天龍クラスにまで高めてるとかいうやつを、血を流さずにどうにかできるなら多少の餌は出すべきだろう。

 

「しっかしまぁ。こうしてみるとオーフィスって子どもよね」

 

 掃除を続けながら、春っちはそんなことを言う。

 

 ま、そこは同意見だな。

 

「無限を司る虚無というよりは、純真無垢の方があってはいるな。ま、けじめはしっかりつけてもらうべきだが」

 

「大丈夫。イッセーと、喧嘩はしないって約束した」

 

 俺の言葉を聞いてオーフィスはそういうが、本当にこう……子供だ。

 

 ちょっと前に遊びに来た九重とも意気投合していたし、もはや兵藤邸のマスコットだ。

 

 純真すぎて禍の団に利用された以上、被害分のケジメはいる。だがそれ以上に関しては、俺からすることはないだろう。

 

 平和的に解決するならそれに越したことはないしな。藪をつついて蛇を出すのは趣味じゃない。

 

 ま、それはともかく。

 

「ドラゴンとの縁がありすぎよね、ここって」

 

「……否定できないな。D×Dだけでどれだけ名だたるドラゴンがいるんだよ」

 

 二天龍が揃い、龍王が三体も関り、あろうことは龍神をマスコットに据えている。

 

 控えめに言って国家作れるだろ。軍事大国になれるぞ。

 

「……そういえば、ファーブニルはまだ起きないんだってな」

 

「そうね。施設でも目覚める気配がないみたい」

 

 ふと、俺と春っちはファーブニルの方に話がずれる。

 

 リゼヴィム相手に大健闘したそうだが、それ以来起きる気配がないらしい。

 

 変態性が色々あれだが、流石にちょっと心配になる。

 

 ただ、なんかオーフィスとクロウ・クルワッハは雰囲気が違った。

 

「心配無用。まだ戦っているだけ」

 

「龍王として素直に引くタマではないということだ」

 

 なんだ?

 

 なんというか、同門の健闘を称えている的な雰囲気だな。

 

 そんなこと思って、俺はふと思い出す。

 

 そういえば、ファーブニルといえば呪いの黄金な伝承があったな。

 

 そもそも黄金の呪いでドラゴンになったとか、倒して黄金を手にした奴が呪いで酷い最期を迎えたという物語もあったな。

 

 ……そう考えると、奴も邪龍クラスかもしれん。

 

 リゼヴィムも直接的に姿を見せてないし、もしかするともしかするの……か?

 

「あら、春奈も九成もそこにいたのね?」

 

 と、カズヒねぇが姿を見せる。

 

「あ、師匠!」

 

「いつもお仕事ご苦労。あとオーフィスも、最近はそこがお気に入りね」

 

 春っちに応えながら、カズヒねぇはバスケットをオーフィスの隣に置いた。

 

「差し入れ持ってきたから休憩しなさい。オーフィスも……ラマーズ法は貴女がしても意味ないわよ」

 

 そう言いながらカズヒねぇがバスケットの中身を見せている。

 

 あ、チョコチップクッキー。

 

「ちなみに、バレンタインに備えた試作品よ。洋菓子はめっきり作ってないから、勘を取り戻すために焼いてみたわ」

 

 さらりと言ってくれましたよこの人。

 

 え、つまりそういうことか。バレンタインがそういう事か。チョコレート、期待して当然ってことなのか。

 

「っしゃぁあああああっ!!」

 

 やったぁ! バレンタイン、チョコレート! たぶんあると思ってたけど、やっぱり来るならなおさらやっほぉう!!

 

 二月はバラ色確定だな。ふっはっはっはっはっは……やばい、テンションがあがりつづけていく

 

 因みに一口食べてみるが、普通に美味い。

 

「……負けた」

 

 春っちも食べてから崩れ落ちた。

 

 ちなみに春っち、メイド業務では基本的に「まあがんばっているで賞」といったところだ。前にも言ったと思うが女子力は低い。

 

 転じてカズヒねぇは女子力が高い。花嫁修業もしていたりするわけなので、家事スキルは高い方だ。

 

 ただし、カズヒねぇを超える女子力を発揮するのがベルナだ。ぶっちゃけ俺の女だとベルナが一番女子力が高い。

 

「師匠、私も和っちに手作りチョコ関係を送りたいです……っ」

 

「目先の手作り概念に惑わされないの。まずはメイド業務で技術を磨いてからにしなさい。店で買ったものは手作りに劣るなんて言うほど、和地は狂信的な男ではないわよ」

 

 崩れ落ちる春っちに、カズヒねぇの厳しくも具体的なアドバイスが送られた。

 

 まぁ実際、俺は舌が肥えている側だしな。

 

 クックスの料理スキルは高いし、ザイアでも食事事情は優秀だし。兵藤邸も料理できる組が多いうえに料理長はクックスだ。ファーストフードもちょくちょく食べるが、俺はうまいものをきちんと食べて育っている。

 

 でもまぁ確かに、手作りという概念だけで味を無視しろってのもおかしいしな。料理は愛情だが料理にするまでの技術はいる。俺も自分で作るのなら、最低でもまずいものは人に出したくないしな。

 

「ま、安心しとけ。店で買ったものだからダメなんていうほど小さくないと自負しているから」

 

「……うん。いつか手作り、それも味で喜ばせるから」

 

 頬を染めて言わなくていいよ。俺も照れる。

 

「ほら、もうちょっときれいに食べなさい。……あとあんたも食べなさい、この空気だと一人だけ食べてない方がアレだから」

 

「そういうものか。なら頂こう」

 

「んまんま」

 

 ……カズヒねぇ、ドラゴンのお目付け役なってないか?

 

 とりあえず視界から逸らしておこう。空気は春っちが暖かいしな。

 

「ホワイトデーの準備は今からしとく。……手作りの方がいいか?」

 

「……和っちが本気で貸してくれるなら何でもいいかも」

 

 嬉しい返しを聞いたもんだ。

 

 うん、俺もしっかり頑張ろう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく。この調子では最悪の勝利になるのが残念だ」

 

「大変ですね、ヴィール様。流れ的にそうなりそうです」

 

「色々冥界政府が誤魔化せるように動いたが、それで抑えきれぬほど、冥界の歪みは大きいという事かもしれん」

 

「ですがどうします? この流れになると、我々が制圧する以外に道はないかもしれません」

 

「リゼヴィム王子は好かぬが、皇帝(エンペラー)の心情には同情を示す。こうなれば生まれる混乱に乗じ、我らが一気に仕掛けるしかないかもしれんな」

 

「……革命を起こされ返して滅びる為の冥革連合。勝利を掴んでしまうのは、残念ですね」

 

「まったくだ。余計な気苦労を掛けるな、健也」

 

「いえ。ヴィール様が見出してくれたからこそ、鎖を引きちぎることができました。ならばヴィール様の思う未来の為に、この命を使わせてください」

 

「……お前も、春奈とは別の意味で難儀な奴だ」

 

「……春奈、ですか。もし希望があるなら、複雑ですがあの両者なんでしょうね」

 

「赤龍帝と共にあるリアス・グレモリー。後継覇王(アレキサンダー)を従えたフロンズ・フィーニクス。確かに、両者ともに駒とは別の形で冥界を強く富ませる者達だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「多少不本意だが、奴ら次第で動きを決めるべきか。我が命を懸けて先を見据えるべきかもしれんな」

 

「承知しました。ヴィール様の御心のままに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日が経ち、アジュカ・ベルゼブブ様より連絡が来た。

 

 どうやらレイヴェル達を引き渡すようだが、どうも呼び出しという形になっている。

 

 ……きな臭いな。そもそも不正が起きたことはほぼ確実な事件といい、どうも情報が漏れないようにしていることと言い、だ。何かがあると思うべきだろう。

 

 特に大王派には情報が漏れないようにしている節がある。それとなくサイラオーグさん達や道間藤姫達を経由して、大王派を探ってみたが何も知らされてないようだ。

 

―気をつけよ。何があったか知らぬが、重鎮共はピリピリしておったぞ―

 

 なんてことを、道間藤姫は言っていた。

 

 ゲームで不正が起きたことは確実。大王派はピリピリし、そんな彼らに情報を流さないようにしている。そしてディハウザー・ベリアルは未だ行方不明。

 

 胸騒ぎが酷いな。色々と警戒した方がいいだろう。

 

 そんなわけで、準備をしながらも俺達はちょっと緊張感が増していた。

 

 出発前に水でも飲むかと、俺はリビングに向かう。

 

 すると、リビングの方でイッセーが親父さんと何かを話している雰囲気だった。

 

 なんだ? 親父さん、どうも残念がっているみたいだけど。

 

「……どうした?」

 

 俺が声をかけると、二人は気づいて振り返った。

 

 あ、親父さんは釣り道具を持って来ている。

 

「いやぁ。久々にイッセーを釣りに誘ってみたんだけど、用事があるみたいでさ? たぶんだけど、九成君達もなんだろ?」

 

 あ~、なるほど。

 

 タイミングが絶妙に悪いな。このタイミングで釣りにっていうのはちょっと無理だ。かなり重要な用事だし。

 

 特にイッセーは難しいだろ。現魔王直々の呼び出しを、中級悪魔がドタキャンとは無理だ。大王派は討伐軍を出すぞ。

 

 しかし釣りかぁ。状況が状況でないなら、俺も久々に行ってみたかったけどなぁ。

 

 そんなことを思っていたら、だ。

 

「……あら、そうなんですか? なら私がご一緒に付いて行ってもいいでしょうか?」

 

 そんな、カズヒねぇの声が聞こえた。

 

 慌てて振り返ると、そこには何時の間にかフィッシングツールを用意しているカズヒねぇの姿が。

 

 いや―

 

「「こっちの用事は!?」」

 

 ―思わずイッセーとのダブルツッコミだよ!?

 

「いやいやいやいや。父さんに気を遣ってくれるのは嬉しいけど、お前ちょっと待てって!」

 

「親父さん、ちょっと身内の意思統一をさせていただきますのでお待ちを!」

 

 とりあえずイッセーとカズヒねぇを引っ張って、離れたところでこそこそと。

 

「何考えてんだよカズヒねぇ。釣りはあとでも行けるだろ!?」

 

「そうだって! っていうかお前、こういう時真っ先に動くタイプだろうが?」

 

 俺もイッセーもそう言うけど、カズヒねぇは真剣な表情で首を横の降った。

 

「いえ、近年のこの情勢下で、ご両親を突発的な用事でフリーにするのは危険だわ。元ダーティジョブとして言わせてもらえば、誠にぃやリゼヴィムなら人質に取れるものなら取りたい類の人物なのよ?」

 

 ……あ~。

 

 異形や異能の知識もない、主力の肉親。考えようによってはカモであり、またその際のリターンも大きい。こと情に厚いイッセー達の性格から言って、人質作戦は効果が大きいのも事実だ。

 

 そういう意味だと確かに、そもそも思い付きでどこかに遠出される方が危険だな。俺もその辺は懸念はしている。

 

 基本的な行動範囲なら、こちらもそれなりのツテがあるからカバーはできているだろう。だが思い付きの釣りだと、場所次第ではカバーが効きづらい。もちろんそれとなく護衛はつけているが、やはり不安要素は大きいわけだ。

 

「……イッセー、手段を択ばない手合いはそれだけで脅威よ」

 

 真っ直ぐにイッセーを見つめるカズヒねぇは、本当の本気の視線をもって向き合っている。

 

「何故なら、こちらが思いもよらぬ方法で他者を排除し苦しめるもの。そういう手合いに想定できる隙をカバーしないのは、かえって危険なの」

 

 ……重すぎる。

 

 自身も邪悪として手段を択ばず、目的の為に他者を蹂躙した。そしてダーティジョブとして、いくつものそういった手合いを相手してきた。

 

 そんなカズヒねぇの、実績と経験に裏打ちされた言葉だ。説得力がありすぎる。

 

「尊ばれるべき正義(彼ら)を守り、その為に邪悪(不名誉)を被ることをいとわない。それが私の誓いだから、それぐらいの不興は被らせて」

 

 重く、そして強い決意。

 

 これは、押し切られるしかないな。

 

 俺もイッセーも顔を見合わせると、つい苦笑した。

 

「分かった。こっちは任せろ、カズヒねぇ」

 

「父さんのこと、頼むぜ?」

 

 ……頼もしいボディガードに、任せるとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、代わりに春奈を連れて行きなさい。たぶん、彼女が適任だわ」

 

 なんで春っち!?




 先日は失礼しました。持ち直したのでここからです。
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