好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 たった4クリックにある、すさまじい力を味わいたい。

 高評価・感想・捜索掲示板での紹介をフライングユートピア欲するグレン×グレンです。

 さて、最終決戦につながる伏線を仕込む時がやってまいりました!!


黙示覚醒編 第七話 極晃天弄(前編)

カズヒSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自分でいう事でもないが、カズヒ・シチャースチエは釣りを趣味としている。

 

 もっとも道間日美子だった頃はそんなことはない。六郎のおっさん達を上手く利用して小遣いゲットとかできていたので、ゲームセンター通いとかカラオケの方が趣味だった。釣りとか趣味にする以前にやってみようという発想すらなかっただろう。

 

 これを趣味としたのはカズヒになってから。というより、何かしらの息抜きが必要だと考えつつもそんなことをしている余裕がないストリートチルドレン時代のものだ。実益があり娯楽にできそうな息抜きを探し、釣りを試みた結果割とはまっていた。

 

 信徒になってからもなるべく清貧を心掛けて続投。道具に金は掛けず、雰囲気込みで楽しむ方向になっている。

 

 そういう意味では、久しぶりの釣りで人と一緒にするというのはいい機会だ。

 

 イッセーのご両親である五郎さんと三希さん。家主ともいえる二人と親交を深めるのも、考えようによってはいい機会だ。

 

 とはいえ、だ。

 

「……良い道具だからと言って、良い結果に繋がらないのがこの手の趣味ですよね……」

 

「はっはっは。まぁそれも醍醐味ってやつだよ」

 

 五郎さんが釣果六匹目になって、こっちは漸く小物が釣れた。その残酷な現実に、私はついぼやいてしまっていた。

 

 まぁ、これはしっかり捌けばすぐに食べれる物だ。冬で寒いこともあるし、暖かいものにして食べてしまおう。

 

 さらりと持ってきた調理器具で捌き、暖房代わりに持ってきていた七輪の網に乗せる。

 

 焼き加減とかもしっかり見ようかと思ったけれど、それ用のトングを三希さんがとる。

 

「カズヒさんはもっと釣りを楽しんで頂戴。焼き具合は私が見てあげるから」

 

「あ、ならお言葉に甘えさせてもらいます」

 

 本当に良い方達だ。

 

 まったく、イッセーは本当に。こんないいご両親に余計なストレスを与えるような真似をして。最近は性的な問題活動も収まったけれど、もっと早く収めなさい。

 

 ……まぁ、我慢するだけで心因性の諸症状を引き起こしているのもまた事実。むしろそれだけの性欲をよくぞ何とか制御しているともいえるわけだけれど。京都の一件でその辺り、本当に我慢しているのを認めるほかないものね。

 

 とはいえ、今のところは大丈夫のようね。

 

 だが同時に、懸念は必須というほかない。

 

 五郎さんが連れてきてくれた釣りがいのある場所は、はっきり言って異形や異能の監視が行き届いていない。もしクリフォトが付け狙っているとすれば、かなり好機といえるだろう。それとなくついてきているだろう護衛も、人数には限界があるものだ。

 

 勇ちんやディーレンには既に場所を伝えているけれど、カバーが間に合うには時間がかかる。もういっそのこと堂々と参加してくれとは言っているけど、何事も起きないことを願うしかないわね。

 

 誠にぃからすれば、ある意味最大の好機だわ。人質にできるならよし、それどころか、聖杯を利用して生体兵器に改造するという手段も取りえる。どう扱っても悲劇を味わえるもの。

 

 ……あ、なんか頭痛くなってきた。

 

「どうかしたかい? もしかして珍しく釣れなくてストレスとか?」

 

「い、いえ! ちょっと嫌なことを思い出しまして!」

 

 五郎さんに心配を掛けさせていたわね。失敗失敗。

 

 とはいえ、少し話を誤魔化さないと。

 

「でも本当、お二人には感謝しています」

 

 ……ちょうどいい機会なので、このタイミングで言ってしまおう。

 

「日本は単一民族国家。海外の方には慣れてないでしょうに、私を含めてホームステイを何人も受け入れてくださって。誰もができることではないですよ」

 

「いやいや。家の大規模増築までしてくださったグレモリーさんの頼みだしね! それにイッセーを相手に花嫁修業なんてしてくれるアーシアちゃん達にも、本当に感謝しているんだよ!」

 

「そうそう。まさかイッセーの夢が叶いそうだもの、ハーレムなんて日本じゃ無理だと思ったし、イッセーは本当にいやらしすぎるしねぇ?」

 

 お二人はそう言うけど、そこは確かにそのとおりね。

 

 六郎のおっさん達に比べればましだけれど、それは天然痘を比べてインフルエンザがましというようなもの。普通に訴えられてもおかしくないし、捕まっても弁護する気にはなれないわ。割と普通に論外よね。

 

 改善しているしそもそもの性欲が高すぎるとはいえ、問題行動を起こし続けてきたことも事実。お二人の心労を真剣に察するほかないわ。

 

「まぁ、悪い子じゃないのよ? 本当に悪いことをしたと思ったら自分から謝るし繰り返さないし」

 

「……それ、性犯罪を悪いと思ってないと言ってるようなものですよ?」

 

 墓穴と言っていいわ。

 

 性欲に忠実すぎて、性的な活動を悪いと思ってないのは問題ね。覗きは普通に訴えられるレベルだってのに。

 

「はぁ。お二人も本当に苦労していますね。それでも見捨てず育てたその心根に、イッセーは五体投地で感謝するべき気がします」

 

 いや本当に、ものすごくそう思う。

 

 イッセーが帰ってきたら、改めて一度話し合おう。おそらくもうないでしょうけど、きちんと自己認識は改めさせておかないと。

 

 そう思っていると、三希さんは急に自分の腹部に手を当てた。

 

「まぁ、ちょっとは甘やかしたかもしれないわね。……できると思ってなかったもの」

 

「え?」

 

 思わず振り返ると、三希さんは寂しそうな表情を浮かべていた。

 

「……実は、イッセーの前に二人ほど流産してて……ね」

 

 っ!?

 

 目を見開いてしまう私の隣で、五郎さんも寂しそうな表情をしている。

 

「母さんは子供ができにくい体質でね。それに二回も流産してしまったから、本当は子供は諦めるつもりだったんだ」

 

「でも、イッセーが宿ったって知ったら嬉しくてねぇ。私も父さんも頑張って、頑張って産んだのよ」

 

 お二人の言葉に、私は何かを返せなかった。

 

 流産。言葉としては知っている。現代においても、実は意外とそうなる可能性は大きいと聞いている。

 

 思わず、私は自分の下腹部に手を当てる。

 

 ……出産の経験は、前世(かつて)ある。そして幸香は、頭が痛い育ち方をしたけれど、確かに生まれて成長している。

 

 だが、それはあくまで誠にぃとの子供だ。

 

 それまでの間に何度も妊娠し、その全てを私は中絶している。

 

 何人だったろうか。誰との子供だったろうか。

 

 ……それもまた、私の業だ。私だけの責任ではないと言う人もいるだろうが、私の責任の一つでもある。背負い続けるべきものであり、投げ捨てることだけは私に認めたりはしない。

 

 だが、それは私にとって望まない子供だった。誠にぃ意外と子供を産んで育てようなんて、私はかけらも思考していなかった。

 

 だけどお二人は、二回も流産している。中絶ではない。望んで産もうとし、だけどできなかった。

 

 その重みを私は分からないだろう。いや、分かったつもりになるべきでもない。

 

 ……ただ、私の中に一つの決意が灯った。

 

「……五郎さん、三希さん」

 

 私は一度釣竿をおろし、二人に向き合う。

 

 いきなりの態度にきょとんとする二人に、私は真っ直ぐ視線を向け、心からの言葉を告げる。

 

「私は、お二人を心から尊敬します。倣うべき親の在り方であり、尊び守るべき正義(者達)だと、確信しました」

 

 心の底から尊敬しよう。兵藤一誠を心から羨み、そして嫉妬してしまう感情を認めよう。

 

 私も、こんな両親が欲しかった。私も、こんな親になりたいと思ってしまった。

 

 だからこそだ。

 

「今、私達はお二人だけに隠している共通の秘密があります。本来イッセーやリアスさんが言うべきでしょうが、色々あってまだ先延ばしにしていることです」

 

 戸惑う二人に、だけど私ははっきりと告げる。

 

「ですが、今日イッセー達は伝えるべきだと確信しました。これ以上隠し立てすることは、絶対に間違っている」

 

 言うべきだ。言わなきゃならない。

 

 この二人に、いえ、この二人にこそだ。

 

 私たちは、きちんとイッセーの今の現状を伝えなくてはいけない。通すべき筋だが後回ししている、伝えるべき真実を。

 

 だからこそ―

 

「その時、どうか今のイッセーに真剣に向き合ってやってください」

 

 ―まずはそこから、始めるべきだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、御膳立てをしてやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 その言葉は、驚くべき程近くから聞こえてきた。

 

 10メートルも離れていない。至近距離と言ってもいい。とどめに、五郎さんの後ろから。

 

 気づくとともに、困惑も驚愕も踏みにじる。

 

 全身全霊をもって即座にカバーの体制に入る、その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちゃんと気を付けないと、腕一本はもらっちゃうよ~♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後方から、とても聞き覚えのある邪悪な声を察した。

 

 前に出る動きはそのままに、瞬時に複合装甲プレートを出現させ、射線を切る。

 

 このままだとまずい。とにかく二人を引き寄せてカバーを―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最高すぎるね、これは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―真上から、更なる最悪が落ちる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まだだぁっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 結論から言おう。

 

 私は三つの攻撃をすべて弾くことに成功した。

 

 物陰から迫る五郎さんを狙った闘気の投射は蹴り砕く。

 

 その反動をもってして、真上から三希さんを狙った振り下ろしを体当たりで逸らす。

 

 更にプレートを蹴り飛ばしてからの、二人に損壊を与える斉射も、僅かなタイミング違いをついて、気合と根性で盾になって防いだ。

 

 だが同時に、そこからの連撃は防げない。

 

 ブレードは私の右腕を縦に裂き、蹴りが私の左膝を粉砕した。

 

 そして―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うんうん。日美子みたいなタイプはこれが効くよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―誠にぃの魔力を込めた手刀が、私の肺を貫いていた。

 




 光狂いの欠点の一つ:他者の廃絶という形以外での守護が不得手。

 三方向から彼女意外に奇襲を仕掛けることで、迎撃を困難にした状態で深手を負わせる戦法。書いてて実感しましたが、これは本当にガチ勢に効くなぁ。

正直、カズヒにたいする強い信頼にちょっと後ろめたくなったけど、光狂いは最終的に本編で負けてるのですよ。これもあるいみ原作再現。

 そしてこれはあくまで前編。後編が本番です。
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