好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
和地Side
小猫ちゃんや朱乃さんも大変だし、フロンズの商談とかもなんというか不安に思ってしまったりするけど、俺は俺でトレーニングだけじゃなく総督から直々の依頼もある。
というわけで、俺は冥界の大王派側にある星辰体研究施設にやってきていた。
基本的には星辰奏者ってのは何ができるかっていう簡単なデモンストレーション程度だけど、それはそれとしていい機会だし色々と見学でもするかとは思っている。
というか、結構込んでるな。
眷属悪魔でない下級中級であっても、星辰奏者になれれば何かしらの注目は浴びるだろうってことか。そこから眷属悪魔としてスカウトされる可能性もあるだろうしな。大王派の連中からすれば実験台が自分からくるようなものか。
同時に、星辰奏者関連の技術は信頼できると踏んでいる上級悪魔は、眷属を星辰奏者にするべく送り込んでいる。
今回は抽選でやっているみたいだから全員とはいかないけど、それでも百人以上集まってるな。
「……さて、とりあえず受付に行くか」
先生から話は言ってるはずだから、俺はまずそこから動くべきだろう。
というわけで受付を探して、見つけたんでそっちに振り返ると、勢い余って誰かにぶつかってしまう。
おっといけない。ちょっと周りを見てなかったな。
「すいません、よく見てませんでした」
「あ……いえ、お手間をおかけしてごめんなさい!」
なんか、勢い良く頭を下げられたよ。
そこまで勢いよく謝れると返って恐縮なんだが。それに不注意だったのは俺もだし。
というかもう態度からなんかびくびくしてるとかそんな雰囲気なんだけど。
俺なんかしたか? それとも単純に憶病なだけ?
「本当に申し訳ありません。今後同じことを起こさないように気を付けますので、どうかお許しを」
そんな過剰なぐらいに謝りながら、頭を下げてた相手は窺うように顔を上げる。
―――――いや、ちょっと待て。
「……インガ姉ちゃん?」
なんでこんなところにいる?
い、いやいやいやいや。他人の空似の可能性ってあるだろ。
むしろそっちが普通だ。何せ俺がザイアに拾われる前の知り合いで、ぶっちゃけ俺が五歳くらいに引っ越しで別れたわけだし。外見年齢十代後半だけど、そもインガ姉ちゃんは俺より五歳は上だったから、たぶん違うと思うし……人違い?
そう思ったとき、目の前の少女は目を見開いていた。
「……もしかして、和地君ですか?」
おいおい、当たりかよ。
いや、本当にちょっと待て。
この際外見年齢が合致しないのはいい。実年齢と外見年齢が合致しないのはよくあるし、そもそも此処にいるってことは悪魔になってるわけだ。外見年齢を意識しすぎる必要性がない。
問題はそこじゃない。
インガ姉ちゃんってこんな暗くびくびくした性格じゃなかったよな?
それがこれって―
「……えっとリアス部長の電話番号ってどこだたっけ。あ、インガ姉ちゃんって担当の駒は
会長は僧侶と女王以外はあまりあったからな。
眷属悪魔関係においては、主の性格で待遇とか色々変わるからな。酷い扱いだというのなら尽力せねば。
涙の意味を変える為にも、ちょっと学校の先輩に助力を請わねば。
そう思ってスマホを起動させようとした瞬間、後頭部にチョップが叩き込まれた。
「―落ち着きなよ、あとそれは絶対に相手に迷惑だからね!?」
そうそう、こんなボーイッシュな感じだった。
「ってことはやっぱりインガ姉ちゃんか、十二年ぶり。……いや、よく俺も結び付けられたな」
「全くだ……です。成長期前に別れて十二年後で、普通一致しないと思います」
あ、口調が戻った。
何かありそうだからちょっと心配だけど、まあそれはともかくだ。
我ながらよく一致で来たなぁと思いながらも、俺はなんていうか、ちょっと嬉しくなった。
両親が死んでから色々大変だったけど、でもあの頃のことが全部なくなったとかそういうわけじゃないってことなんだろう。
なら、そこは素直に喜ぶべきだな。
「お互い色々あったみたいだけど、また会えて嬉しいよ」
「……そう、ですね。また会えて、そして変わりなくて嬉しいです」
暗く、どこか自信なさげに、それでもインガ姉ちゃんは笑ってくれた。
ああ、色々と思うところはあるけどそれはそれ。
俺はちょっとほっこりして―
「………あ、ちょっといい? そっちの男の方なんだけど……」
―後ろから声がかけられて、振り返ったら振り返ったで硬直した。
え、これどういう状況?
そんなことを思う理由は、極めて単純。
「九成和地って、もしかして幼稚園の時「いじめ・即・飛び蹴り」だったあの和っち? 覚えてる、幼稚園の時一緒だった春っちだけど?」
「今度は春っちかよ!?」
なんだこの、昔仲良かった女の子祭りは!?
何のフラグだ! 揺り返しで更なる窮地に追い込まれるフラグか何かか!?
インガ姉ちゃんこと
……コホン。まあこの二人との関係は本当に、かつてのお隣さんと幼稚園の友達といった感じだ。
自分でいうことでもないけど、俺は子供としては変わり者だったと思う。
何せ原風景があれだから、涙の意味を変えるって決意だけは持ってたからな。あの頃は未熟の極み過ぎて立ち回りができてなさすぎると思うし、そもそもそんな機会もろくになかった。
だからまあ、俺はちょっと変わった子供といったところだろうけど、変わってるからこそいじめられた経験はろくにない。
……少なくともあの頃から、腕っぷしと頭は優秀なことに越したことはないと悟ってたからな。頭いい奴や喧嘩に強い奴は揉め事を乗り越えやすいって印象もあったし。必然的に多少時が経つと、理不尽に喧嘩売ってきた奴の腕をひねり上げて大人の下に連行する程度のことはやっていた。可能な限りやりすぎないように気を付けつつ、出るところに出るのがコツだと、親に通わされた外国語口座幼年期コースのお姉さんが教えてくれた。
……いやこれ子供に対するアドバイスじゃねえだろと、今は思う。「いじめっていうのは加害者被害者が子供同士の犯罪行為全般だから、暴行窃盗器物破損名誉棄損って個別の犯罪に当てはめれば、大抵法的に訴えられるの。最悪民事裁判にすれば、大抵のことは訴えられるわよ」とアドバイスを貰ったけど、やっぱりこれ子供に向けたアドバイスじゃねえだろ。
まあそんなわけで、それを素直に受け取った俺は、手を出すと確実に損するタイプだと痛感されたらしい。幼稚園にいた頃は、いじめをぶちのめす正義の味方みたいな感じでヒーロー扱いだったが、それに調子乗って自分達がいじめる側に回るような奴も止めたから人気は低めだ。最もいじめられてた側の一人とは仲がいい友達のままだったけど。
まあそんな変わり者ではあったけど、そういう必要がないなら割と普通の子供――――であってほしい――――だったと思う。火事で焼け落ちる一軒家に筆耕す前は、マンションで隣の部屋の家族とも仲が良かった。高校や大学でフェンシングの大学に出た者同士ということがきっかけで仲良くなった夫婦で、俺より五歳ほど年上の娘さんには弟のように可愛がられた覚えがある。
で、幼稚園にいた頃の子が春っちで、マンションで隣だった家族の娘さんがインガ姉ちゃんだ。
……俺の知り合いが二人も転生悪魔になっていたのには、正直少し驚いた。
ちなみに今は、受付に話を通したうえでちょっと空いた時間で二人と会話している。
まあ、正直話を聞いて驚いたけど。
「おいおい、二人とも部長達がいたあの会合の参加者だったのかよ。驚いた」
誰が主かまでは聞いてないけど、こっちが世間話でグレモリー眷属が会合に行った時の出来事を振ったら「そこにいた」だからマジびっくりだよ。
当たり前の反応だと思ったんだけど、何故か二人の目は「お前が言うな」と声なく伝えてくる。
なんでだ。驚いてもおかしくないだろこれは。むしろさっきから驚きっぱなしなんだけど?
「こっちのセリフよ! あんたがまさか、リアス・グレモリー眷属と共闘した和平に繋がる一件の関係者だったとか、いやちょっとほんとに夢でも見てるのかしら?」
「……最高位堕天使のコカビエルと真っ向から渡り合えるなんて、成長したんですね……」
まあそこは驚かれるか。
っていうかそりゃ驚くなって方が無理だよなぁ。
眷属悪魔の身からすれば夢の才頂点ともいえる最上級悪魔。その中でも一握りのトップクラスでもなければ勝ち目がないようなのがコカビエルだ。
それを四人がかりとはいえ打倒したのが昔馴染みだったわけだしなぁ。しかも神滅具を疑似的に保有して上乗せされてることを踏まえると、「小さかった男の子が、再会したら魔王クラス!?」って感じなんだろうなぁ。
まあそれはそれとして。
誤解は解いておこう。
「一応言っとくけど、神滅具保有者が二人も協力してくれたからだからな? 流石に一対一だと無理だからな?」
「四人がかり程度で勝って、しかも勝利に貢献できたのなら十分すぎるでしょうに。
……春っちに反論できない。
まあ確かに、戦力の一角になってるというだけで実力者扱いされて当然だよなぁ。コカビエルという名はそれだけのネームバリューがある。というか、神の子を見張る者の幹部は研究者が多い者の、戦闘能力が全員もれなく高いからな。ましてコカビエルは武断派筆頭だし。
それがサーヴァントの力を宿して神滅具を持ってしまったとか、普通に化け物だ。事実創造した魔獣でヴァーリだけでなくかのグレイフィア・ルキフグスさんを足止めしてた以上、総合戦闘能力は超越者に喧嘩売れるレベルだろう。
事実上の六対一とはいえ、そりゃ勝てたのなら褒め称えられるか。
「……本当に、すごいです。いつの間にか遠くに行ってますね」
インガ姉ちゃんにもそう褒められるけど、俺は果たしてどうした物かと思っている。
っていうか本気で暗くなってるんだけど、どうしたんたインガ姉ちゃん?
「あの、マジで大丈夫かインガ姉ちゃん? 今の俺、魔王の妹と同居して直属の上司は堕天使総督だからな? 何かあったら相談に乗ってくれる人達だから、何かあるんなら本当に相談してくれ? 後で問題を知ったら、むしろ勝手に殴り込みに行くから隠さなくていいからな?」
うん、昔馴染みが酷い目に遭ってるっていうなら、殴り込みも辞さない。
和平を結んだことで冥界も程度はともかく変化するだろうし、三大勢力はトップがもれなくお人好しなところあるから、これを機に悪魔側の非道なやり口には改革のメスが入るだろう。あまりに無体な目にあっているのなら、むしろ通報してくれないとサーゼクスさん達も困るだろうし。
だから俺は本気でそう言ったんだけど、インガ姉ちゃんは苦笑しながら首を横に振った。
「大丈夫です。……むしろ、ディオドラさまは命の恩人ですから?」
なんで疑問符が付いた。
「……本当に? 人生の恩人って意味ならヴィール様もそうだけど、そんな風に思えない表情……ですよ?」
年齢差を考慮して、敬語を付け足しながら春っちも問い詰める。
命や人生の恩人が主とは、グレモリー眷属を思わせるな。
っていうか、イッセー達の話だと分からないところもあったけど、とりあえず聞くだけなら立派な主な様だ。ヴィール・アガレスは内心警戒してたけど、春っちの恩人ならそこまで問題児ってわけでもないのかな?
まあディオドラに関してはかなり不安になる。
命の恩人に仕えているにしては、暗くないか?
なのでマジで不安なんだけど、インガ姉ちゃんは首を横に振った。
「本当です。ディオドラさまがいなければ、そして先輩がいなければ、私は死んでましたから」
「いったい何があったんだよ。いや、転生悪魔の来歴にも色々あるだろうから深入りするのもあれだけど」
ほんと、小猫ちゃんとか木場とかが結構きつかったからなぁ。他のグレモリー眷属もきつい所はきついし。
それまでの人生に限っていえば、イッセーがトップクラスに幸福じゃねえか? しかし、それだって普通の人生っていえば普通の人生だし。
なんで深入りするのもあれだと思ったけど、インガ姉ちゃんは慌てて首を横に振った。
「大丈夫です。私なんかに心配しないでも……その―」
インガ姉ちゃんはちょっとだけ声につまり―
「――大学にエスカレーター式で進学できる高校に入学したんだけど、入った天文部が事実上のヤ〇サーで人生踏み外して―」
「「……うわぁ」」
俺と春っちが同時に天を仰いでしまうほど、もうそれだけで「確かに人生踏み外したね!」って感じになるな。
いや、〇リサーが全部悪党どもの巣窟なんて言う気はないけどね? でも分かってて入ったわけでもないのなら、間違いなく人生は踏み外してるよなぁ。
俺も春っちも何も言えなくなっていると、インガ姉ちゃんは更に俯いた。
というか目が死んでる。
「しかも部員がそれで人生踏み外したうえ、そのボーイフレンドが自殺までしちゃって大騒ぎになってね。大半が除籍で私達残りも退学処分。お父さんもお母さんも怒って私を修道院に送ったんだけど、そこが教会嫌いの妖怪に襲撃されて死にかけて……。ディオドラさまはたまたま近くにいて、たまたまそれと知らずに助けてくれた先輩を助ける為に転生させようとして、先輩は他の人達も助けてほしいって懇願して、そのおかげで私は蘇生できたから―」
「御免分かった! 確かにディオドラは良いやつだ! ディオドラが悪いわけじゃないのはよく分かった!!」
これ以上は聞いていられない! むしろ聞いた俺が本気で後悔している!
なんかここ最近、ヘビーすぎる女の子の過去を聞くことが多すぎる!!
春っちは春菜でうんうんと頷いている。ポニーテールが揺れてるのは可愛いけど、今この状況下でなんでそんな感慨深げなんだ。
「分かる分かる。私も実は悪魔になる直前で強姦された経験があって。というかたまたま通りがかったヴィール様が叩き潰してくれたのがきっかけで」
「ものすっごい同情するけどね! ごめん二人とも、最初にインガ姉ちゃんに聞いた俺もうかつだったけど、人結構通ってるから!!」
そんなヘビーな過去を人前で言わない! っていうか春っちは聞かれてもないんだからもうちょっと濁せ!!
こんなの聞いたらかなり色々と騒がれそうなんだが大丈夫か? っていうか、俺も結構大声出した割には誰も気にしてないな。
というか……なんだ? 近くのテレビに集まってなんか騒いでるぞ?
インガ姉ちゃんもふと気づいて、人だまりの方を見て首を傾げている。
「どうしたんでしょう? ニュースのようですけど」
いったいどうした? 魔王同士が結婚とかそんなレベルの大ニュースでもあったか?
俺が首を傾げていると、春っちが怪訝そうな表情を浮かべている。
「あれ? 冥界のテレビってこの時間にニュース何て流してないわよ?」
「……そうなの?」
「いえ、あまりテレビは見ないので」
顔を見合わせて俺がインガ姉ちゃんと首を傾げてると、春っちはいつの間にか騒いでいる悪魔の一人に声をかける。
「ちょっと。一体何が映ってるの?」
その言葉に、声をかけられた悪魔が震えながら振り返った。
あ、人型のドラゴン種族だ。っていうかドラゴンなのに顔色が悪いって分かる状態なんだけど大丈夫か?
本気で心配しそうになる表情で、そのドラゴンは口をパクパクさせながら声を絞り出した。
「ドラゴンアップルの……森が……テロリストに襲撃されたって」
「はぁっ!? 最上級悪魔の元龍王タンニーンが転生悪魔になった理由とかいう、それしか食せないドラゴンがいるっていうあのドラゴンアップル!?」
春っちが盛大に大声をあげるけど、俺もかなりびっくりだよ!?
「おいおいちょっと待て! 今タンニーンさんはイッセーのコーチで領地いないぞ!? 守りは大丈夫かよ!?」
「緊急特別ニュース……! そんな大騒ぎ何ですか!?」
思わずインガ姉ちゃんと一緒にテレビを見える位置に割り込めば、既にかなり燃えて山火事になっている森が映像に映し出されていた。
『―――追加情報が入りました! テロ発生と時期を合わせ、冥界政府に犯行声明が投函。それによりますと、この火災を引き起こしたのはテロ組織「贋作抹消連盟」とのことです! 彼らが他種族からの転生悪魔筆頭格であるタンニーン様を強く敵視していることは知ってましたが、まさかこれだけのテロを起こすとは信じられません!』
な、なんかよく分からない単語が飛んだりしてるけど、とりあえずこれはマジっぽい。
っていうか、がんさくまっしょうれんめい? なんだそりゃ?
「確か、他種族からの転生悪魔が転生悪魔のトレンドであることを不満視してる、純血の下級中級が主体のテロ組織だったかしら? 此処まで大規模なテロが起こせる戦力あったの?」
「……サウザンドディストラクションで転移するようになった、精神奏者施術技術やプログライズキーを使ったのでは? それに、純血悪魔の眷属悪魔や王にも賛同者がいるという話も聞いてます」
春っちとインガ姉ちゃんがそう話し合うけど、どうも俺にも聞こえるように言ってくれているらしい。
あ~なるほど。そういう連中が出てくる可能性はあるよなぁ。
もちろん、それだけだと戦闘能力的なものもあるから嫌がらせが精いっぱいだろう。
つってもサウザンドディストラクションの影響で、その辺りが曖昧になってるからなぁ。ほんと、ザイアのトップ共は余計なことしかしないな。
ったく。なんか冷汗がだらだらと流れてきて……ん?
これ本当に気温が暑くなってないか? 空調が壊れたのか?
いや、そんなことは今どうでもいい。
「クソ! たぶんだけど此処からかなり離れてるだろうし、テロに介入するにはそれなり手順とか条件とかがいるからな。……でもタンニーンさんとは個人的に知り合ってるし、あとで炊き出しとか手伝うべきか?」
というか、イッセー達のところにいるタンニーンさんも気が気じゃないだろう。
あの人なら乗り込むとかしそうだけど、イッセー達も付いて行きそうだな。
流石に強引に遠隔地のテロに無条件で介入とかまでする気はないが。とりあえず復興義援金は絶対しよう。
そう思いながら、俺は「この状況で星辰奏者関連の作業とか、まず無理だよなぁ」と冷静に考えて、時計を確認する為に視線を動かすと―
「―――春っち、インガ姉ちゃん……っていうか全員気をつけろ!」
―声を張り上げるほかない。
同時に俺はショットライザーとプログライズキーを取り出して、すぐに変身する体制をとる。
『ショットライザー』
『SAVE』
「ちょ、いきなりな……全員逃げて!?」
「え……何が?」
春っちが気付いて警戒し、逆にインガ姉ちゃんは気づかない。
これは戦士としての力量辺りだろう。危険察知能力や瞬間的な観察力が重要だ。
自動ドアの向こう側から、何故か強引にドアを破らなず数人ずつ入ってくる謎の連中。
それもレイドライザーをつけてたりこんな時期に防寒具を厳重にまいた連中何て、それを理解できれば警戒するのは自明の理だ。
っていうかちょっと待て、星辰体が隆起してるってことは……っ!
「
俺が声を上げるのと、敵さんが
「―
その瞬間、この場も戦場へと変貌した。
いろいろあって悩みましたが、ハイスクールD×Dという物語の二次創作なら、イッセーと対を成す主人公は基本ハーレムで行くべきかという風に決断しました。
その過程で多少のコンセプトを煮詰めまた結果、メインヒロインにして一番攻略が遅くなるだろうカズヒに合わせて「Fateの五大属性に由来する方向性の戦闘スタイル」を考慮する感じになりました。……つまり和地はサブヒロイン五人が出てきます。
その第一弾として出没した、枉法インガと成田春菜。
インガは和地と旧知の仲にするという設定を入れるべきかちょっと悩んでましたが、まずこの段階の和地にハーレムを作らせるにはそのぐらいのインパクトを叩き込むべきだと判断しました。そしてアーシア魔改造フラグとは別に立てられる、
あと春菜の方ですが、春菜といっても艦これの榛名をイメージモデルにはしておりません。彼女は初期段階から和地の幼馴染キャラにするつもりであり、苗字は九成に合わせる形で「成」がつく苗字っぽい字面を考慮し、春菜は和地に合わせる形で血属性関連を考慮して「日本に実在する火山」から取ろうと四苦八苦し、読みは同じだが感じは違うといった感じに設定です。イメージキャラは別にいますが、キャラクターの下地設定的に艦これの榛名には合致しない難儀なところを持つキャラとなっております。
二人とも転生悪魔になる過程がかなりヘビーです。ぶっちゃけサブヒロインのプロットを作るにあたって、ヘビー度高い連中がほとんどという感じになってしまいました。
そして閑話的な感じで、オリジナルのテロ組織登場です。
昔から思ってたんですよ。「転生悪魔制度と今のトレンドから考えると、純粋な悪魔から昇格のチャンスを奪っているともとれる他種族ベースを嫌悪する連中とか、いてもおかしくないよなぁ」っていうの。なのでこの世界のパワーバランス崩壊に合わせて、ちょっと作ってみました。
まあちょい役ではありますが、同時進行で和地とイッセーがそれぞれこいつらの精鋭と戦う感じになります。