好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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黙示覚醒編 第十話 行きつくところまで行った話

 和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 水を浴びながら、俺は今の現状を把握し直している

 

 カズヒねぇとオーフィスは、とりあえず傷は塞がっている。

 

 アーシアの聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)には本当に感謝だな。こういう時、まず間違いなく俺達の生命線だな。

 

 とりあえず、傷は塞がったし命に別状もなくなった。消耗が激しいから当分起きれないどころか意識も回復しないだろうが、とりあえずこちらは一安心といえるだろう。

 

 だが、兵藤夫妻は未だ行方知れず。カズヒねぇが昏睡状態で会話をすることもできないから、状況も把握しきれない。

 

 ……駒王町にはかなり厳重な結界が張られている。まず間違いなく侵入は困難で、上級悪魔程度では悪意を持って侵入することは不可能だろう。

 

 だが、そんな駒王町を狙う連中は並みの上級悪魔とは比べ物にならない。

 

 仮説だが、結界の侵入はオーフィスを逆手に取ったものと思われている。

 

 禍の団にはもう一人のオーフィスであるリリスがいる。そのリリスとオーフィスの類似性を利用して侵入したといえるだろう。更に結界の外にいる兵藤夫妻を拉致し、盾とすることでオーフィスを無力化した。

 

 違和感に気づいたクロウ・クルワッハやデュリオの気配に気づいて逃げたようだが、オーフィスは人質もあって攻撃を仕掛けることができず、虹龍(スペクター・ドラゴン)の安全を確保することしかできなかったそうだ。

 

「……ふぅ」

 

 そして俺は、意識を切り替える為のシャワーを浴び終え、鏡を見る。

 

 酷い顔だ。自分の顔を鏡で見たことはあるが、ここまで負の感情が浮かんでいたことはない。

 

 落ち着け俺。今俺達は、対テロ戦争をしている武装勢力だ。

 

 戦いをしているのなら、当然殺し合いをしている。当たり前だが殺し合いに参加するのなら、自分が殺されるリスクも仲間が殺されるリスクも考えるべきだ。俺がああなる可能性はあるし、鶴羽達がああなる可能性もある。そんなことは分かっている。

 

 分かっているが、あの時は頭が真っ白になった。

 

 一呼吸を置き、目を伏せて思考を統一する。

 

 冷静になれとは言えない。とても無理だ。

 

 だが同時に、激昂するな。我を忘れるな。

 

 冷静さを完全に欠いてどうにかできるほど、あいつらは甘くない。まして俺は理性で体を動かすタイプだ。ぶち切れた勢いで暴れているようでは勝ち目はないし、勝つとするならきちんと知性と理性で手綱を握る必要がある。

 

 ただし―

 

「……必ず一発かましてやる」

 

 ―だから殺意が生まれないほど、俺は理性と知性だけの人間でもないんだよ。

 

 俺にも我慢の限界があることを、あいつらに教えてやるさ……っ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達がアジュカのもとに向かっている間に、電撃的な作戦が行われた。

 

 駒王町の結界は頑丈だ。作った俺が言うのもなんだが、三大勢力が関与する結界に限定すれば、間違いなく重要拠点レベルになっている。悪意がある連中が簡単に侵入できるほど、甘くはない。

 

 だが裏を返せば、結界の外では危険度は跳ね上がる。そして結界内に当然いる連中を通す以上、そこを利用されるとどうしても付け入るスキができる。

 

 今回は両方が行われた。外にいたイッセーの両親を強襲して人質に取り、返す刀でリリスとオーフィスを共鳴させる形で転移。それにより、人質を取った状態でオーフィスをなすすべなくぼこぼこにするという真似をやったわけだ。

 

 カズヒはアーシアが間に合わなければ死んでいた可能性もある。そしてそのカズヒが無理だった以上、念の為につけていたエージェントもなすすべなく打倒されていた。念の為にカズヒが合流を求めていた接木や引岡が発見したからこそ死ななかったカズヒも、やばい状態だったわけだしな。

 

 オーフィスも回復は間に合ったし、メイド達が気づいて救援を求めたり、それとは別にクロウ・クルワッハやデュリオが気づいたこともあってすぐに奴らも引いた。それでも無限でなくなった奴は深手を負っていたがな。

 

 ……に、してもだ。

 

 今回の攻撃、違和感が多すぎる。

 

 仮にも内部である大王派にすら悟られないように、アジュカは俺達を呼び出した。そのタイミングを悟れるわけがない。禍の団は最悪、俺達全員を相手取ることも考えていたんだろう。

 

 それにしちゃぁ、戦力だって少ない。人質としてイッセーのご両親を確保してからとはいえ、流石に杜撰で粗が多すぎる。

 

 リゼヴィムは幼稚な男だ。未知の世界に対する侵略願望で動いているし、その動きも悪童のようだ。

 

 だが同時に、奴は間違いなく組織運営に長けている。扇動の鬼才かつリリスの存在があるとはいえ、禍の団という荒くれ者どもの組織をまとめ上げるのは凡人にはできない。

 

 これまでの活動だってそうだ。強い不満を持っている連中を見つける目に、それを適切に煽りたてる弁舌。それをきちんと生かしてきたからこそ、ここまでの被害を出せたはずだ。

 

 だが、今回ばかりは杜撰すぎる。リゼヴィムは何事にも遊びを入れる男だが、それにしたって今回の行動は違和感が凄い。

 

 例えるなら、精神的に余裕がなくなって冷静さがない。もしくは辛い環境から解放されて、その勢いではしゃぎ回っている。

 

 どちらにしても気になるな。それに、これまでのクリフォトの大々的な活動で顔を見せていた奴が、神聖糾弾同盟絡みでは全く出てこなかった。そこに因果関係がありそうだ。

 

 ……どちらにせよ、今リゼヴィムに何かが起きているのは間違いない。それをつくことができればいいんだがな。

 

 そう思ったとき、通信が繋がった。

 

「俺だ」

 

『……幾瀬です。その、凄い事になりました』

 

 なんだ?

 

 狗神チームの鳶雄だが、様子が明らかにおかしい。

 

 ここまでこいつが動揺している。いったい何が起きたってんだ?

 

 正直、俺もちょっとばかし余裕がないんだが―

 

『ヴァーリがクリフォトの拠点を割り出しました。……今、確認して発見したところです』

 

 ―なんだって!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は気分を切り替えると、地下のメイド達の場所に向かっていた。

 

 ……幸い、インガ姉ちゃんやベルナに怪我はほぼなかった。

 

 状況が不味いと悟ったことで、まず救援を呼び防護を固めることを優先したからだ。

 

 最も、オーフィスが地下にいたままだと気づいたこともあって強硬突入はしたらしい。その一戦で多少の怪我を負っているけどな。

 

 正直、俺も見舞いに行きたかったが自制した形だ。

 

 ……顔を見て、メイド達に怯えられたらまずいしな。それぐらいには、気持ちが切り換えられてなかった自覚はあるんだ。

 

「……インガ姉ちゃん、ベルナ。大丈夫か?」

 

 俺がブースに顔を出すと、メイド達の視線が一斉に集まった。

 

 とりあえず、怖がられてはいないようだ。何とかなったようで一安心一安心。

 

 ただ、肝心のベルナとインガ姉ちゃんにはぎょっとされたんだが。

 

「カズ!?」

 

「なんでここに!?」

 

「傷つくんだけど!?」

 

 どういう驚愕だよ!

 

 来るだろ。来るに決まってるだろ。むしろ来るのが遅い方だろ。

 

 なんで来たことに驚愕されるんだよ。自分でいうのもなんだけど、俺の女が危なかったんだぞ。普通は来れるならすぐに来るだろ。

 

 まさかと思うけど、俺ってそんな風に思われてるのか? え、マジで思われるの?

 

 やばい。ちょっと真剣にショック。

 

 顔に出るほどショックを受けていたみたいで、懲罰メイドの方々が、一斉に二度見してから二人の方に向いた。

 

「……酷くない? むしろ遅いぐらいだよね?」

 

「やばい状態だったって聞いてるから、そこはいいんだけどさぁ?」

 

「リヴァさん達がわざわざ教えてくれたのに……」

 

 あ、リヴァ先生が伝えてたんだ。ありがとうリヴァ先生。

 

 ただその結果がこの流れとか、流石に凹むぞ本当に。

 

「カズヒねぇは意識不明だし、二人は酷い事言うし。……俺だって無敵メンタルしてるわけじゃないんだぞ……っ」

 

「「あ、ゴメン」」

 

 相当凹んでいるように見えて―実際かなり効いたけど―いるのか、二人も流石に気まずそうになった。

 

 と、ベルナは我に返ったのかブンブンと首を横に振って意識を切り替えていた。

 

「……いやいやいや! だったらまずカズヒのところだろ!? アタシら気にしてる場合かよ!?」

 

 ん? あ、ああ! そういう方向性か!

 

 最愛のカズヒねぇがやばいことになってるというのに、自分達の方を気にしてていいのかって意味か。

 

 ああ、そういう事かぁ。なんか凹んだけど、むしろ心配になっていただけかぁ。そっかそっか。

 

 いや、それはそれでいいのだろうか。

 

「……もうちょっと、自分のこと優先してほしいとか思っていいけど? というより、そこは遅いと文句を言うところじゃないか?」

 

 君らそれでいいのか。

 

 俺は真剣にそう言ったけど、二人は肩を見合わせると首を傾げるレベルだ。

 

「いや、カズヒの方針が無かったらこの関係になってない自覚はあるよ?」

 

 インガ姉ちゃんにそうはっきり言われると、確かにそうなんだが。

 

 俺がハーレム出来ちゃってるのは、ひとえにカズヒねぇによる前提条件が理由だ。まさかハーレム野郎になることが条件に据えられるとは、思ってもみなかった。

 

 まぁその気になったからできるほど、ハーレムというのは簡単ではないだろう。俺にはその素質が少なからずあったと思うし、それを了承できる女性達に恵まれているのも事実だ。

 

 つまり、俺の女性関係は見事にカズヒがトップに据えられている。カズヒを頂点として、側室を増やしていっているようなものだ。俺としても、みんなを愛していると自負しているがカズヒねぇが一番だ。

 

 ……ただ、甘く見ないでほしい。

 

「だからって二人をないがしろにする気はないぞ? 第一、カズヒねぇが起きた時に俺がずっといたとか知ったら、絶対その辺説教するだろうし」

 

『『『『『『『『『『あぁ……確かに』』』』』』』』』』

 

 懲罰メイド全体からの納得が返ってきたよ。

 

 これで即座に納得が来る当たり、カズヒねぇも懲罰メイド達に気をかけていたのだろう。

 

 非常時に実働班が怪我人に付きっ切りとか、そういうのを良しとする人じゃないからな。自分が関わるからこそそこは厳しくいく人だしな。カズヒ・シチャースチエはそういう女だ。

 

「そういえば、カズヒさんって大丈夫なの?」

 

「運び込まれるの見たけど、正直……なんで死んでないのって感じだったし」

 

 メイド達から次々に、カズヒねぇを心配する声が飛んでくる。

 

 ……なんだかんだで、しっかり評価されてるよな。

 

 ああ、俺はカズヒねぇを好きになってよかった。心からそう思う。

 

「そこは大丈夫だ。消耗が激しいから意識は回復してないが、命は繋いでる」

 

 俺はそう答えながら、静かに目を伏せる。

 

 瞼の裏の笑顔は、今も変わらずそこにある。

 

 ……ああ、そうだ。

 

「そして落とし前はしっかりつけさせる。やったのがミザリなのかリゼヴィムなのか知らないが、D×D(俺達)が絶対ぶちのめす」

 

 いくら俺達が戦闘職で、負傷や戦死も覚悟必須と言ってもだ。

 

 悪辣な人質作戦まで含めて、了承できる領域を超えているんだよ……っ

 

 っといかん。ちょっと怒りが漏れた。

 

 激情に駆られての突貫で勝てるような男じゃないだろう、俺は。こういう時でも冷静に、しっかりと勝つためにどうすればいいのか考えるのが俺だっての。

 

 だからこそ、カズヒねぇに付きっ切りということはない。

 

 時々は様子を見に行くさ。だが、優先順位が違う時に行くことはない。怒られるしな。

 

 見舞いに行くのは、しっかりやることをやってからだ。

 

 そう思ったとき、なんかどたばたと騒がしいことになってきたな。

 

 振り返れば、そこには慌てた様子で走ってきた春っちが。

 

「ヴァーリが、ヴァーリがクリフォトのアジトを発見したって!」

 

 あれ? あいつ今日は捜索に行けない日―

 

「……ラーメンで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『『『『『『『『ぇええええええええええええええっっっ!!!?!!????』』』』』』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう大絶叫なんだけど!? 何があったぁっ!?




 行きつくところまで行ったラーメン道、対にリゼヴィムを捕捉。シリアスの全てを吹っ飛ばしました。

 活動報告のほうで九尾さんから以前指摘を受けており、今回のリゼヴィム補足手段としてラーメンを用いることを決めました。

 また多方面から性欲(おっぱい)のイッセーや食欲(ラーメン)のヴァーリに並ぶ、睡眠欲のドラゴンを出せないかという指摘があり、第二部以降のオリキャラに出せないか草案を練っております。
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