好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
高評価・感想・捜索掲示板での紹介をビッグバン急に欲するグレン×グレンです。
本日より、ルシファー編に突入しまっす!
和地Side
夢を見ていた。
思考に微妙なもやを感じている。これはあれだ、夢を見ている。
そして夢の内容があれだ。記憶を思い返す系のあれだ。
そして寄りにもよって、ピロートークタイムのあれだ。
「……あ゛~。今とっても心地よい気怠さがぁ~」
「カズヒねぇ、おっさん臭い」
思わず呆れるほかないぐらい、カズヒねぇはだれていた。
そのまま俺を引き寄せると、抱きしめつつ息を吸い込んだ。
うん、されている時の俺は思いっきり緊張したんだが―
「あ゛~。油臭くもヤニ臭くも精液臭くも汗臭くもない誠にぃ以外の匂いとか、……新鮮」
「御免カズヒねぇ。不意打ちでヘビーすぎる過去をにおわせるのやめてくれ。分っているけど不意打ちはきつい」
―これで今度は戦慄したよ。
いや本当にカズヒねぇの前世は地獄だな。むしろそんな経験をもってして歪みながら、持ち直させるとか俺はなんだ。お袋も含めて神か何かか。
そこでいやいやいやいやと考え直し、俺はカズヒねぇを抱きしめ返しながら微笑んでいる。
「なら、俺の匂いで上書きしてくれると嬉しいな。……今度から念入りに体も洗っとく」
「そうしなさい。基本的に清潔感を保てるのはいい事よ」
そう返すと、カズヒねぇはそっと目を閉じながら体の力を抜く。
「……ねぇ、和地。勝利って、何なのかしらね」
その言葉は、思いつきだったと思っている。
「なんだよ急に。連戦連勝しすぎて、不安になったのか?」
「そういうのじゃなくて、もっと根源的な形よ」
俺にそう返すカズヒねぇは、何時の間にか天上を見上げていた。
「……かつて
そう。それは道間日美子にとって、人生で最大の悦びだったのだろう。
それほどまでに彼女は踏みにじられ、汚水をすする人生だった。そんな中でも心に残っていた、執念を形にした。願いを掴み取ったと、そう確信した。
実態はとんでもないものだったし、客観視しても道間日美子は悪逆に染まったのは言うまでもない。だがそれでも、当人の視点にとってその時は勝利というしかない。
「でもそれは間違いで、何もかもがそれで砕けた。……だけど、
そう。そして一つは俺だ。
もう一つは鶴羽とリーネスだ。
その二つは、地獄を生きて味わったかのような彼女の人生で、間違いなく救いといえる輝きだった。
「だからかしら。ふと思ってしまったの。……人生において、勝利とはどういうものなのか」
その言葉は、自分でもよく分かっていない響きがあった。
本当にそれは思い付きの疑問だったのだろう。
だからこそ、はっとなると苦笑を浮かべていた。
「御免なさい、急に変なことを言って。……ただ、忘れなくていいわ」
「そこは忘れていいわじゃないか?」
俺がその辺をつつくと、カズヒねぇは苦笑しながら俺の頬に手を当てる。
……かつて俺は、
その光は、今でも彼女の瞼の裏に。勝利を刻む約束を誓う、その笑顔は互いにある。
だからこそ、彼女はそう言ったのだろう。
「もし和地が答えを見つけたのなら、私に教えてほしいの。……私を救ったあなたの勝利を、私も共有したいから」
盛大に顔を真っ赤にしたと、俺は確信していたのを覚えている。
「惚れた女にそう言われるとか、男冥利に尽きるのかな?」
……そんな風にしか、あの時の俺は返せなかった。
だけど、出来れば答えを返したい。
人生における勝利とは。その答えをカズヒねぇと共有できるのは、誇らしいことだと思うから。
そして、その決意がきっかけになったのだろう。
俺は意識を急速に覚醒させていった。
「―ハッ!!」
瞬間、俺は跳び起きた。
まだ少し寝ぼけている意識で周囲を確認。見たことがない部屋だが、雰囲気的には病室。
おそらくは冥界の病院だ。倒れたので緊急搬送されたという事でいいだろう。アルケードの攻撃を喰らったのまでは覚えている。
さて、問題はあれだ。結果と現状がさっぱり分からない。感覚的に下手をすると、数日経っている可能性があるぞ。
困ったのでナースコールを探していると、ガチャっと音が鳴った。
振り返ればドアが開いており、そこから顔を覗かせた春っちと目が合った。
「……和っちぃいいいいいいっ」
「ごっふぁっ!?」
意識がまた飛びそうになるタックル!?
「え、和地くん起きたの!? 大丈夫なの!?」
「ようやく起きたのかよカズ! 無事かっ!!」
と、そこでインガ姉ちゃんとベルナも入ってくる。
うん。二人は飛び掛からないでくれて助かった。
ここに鶴羽がいたら絶対に第二弾が―
「……カズ君よかったぁっ!!」
―リヴァ先生がタックル!?
「―――和地ぃ!? ちょ、死んじゃ駄目だってばぁああああっ!?」
「ばばばばばっ!?」
とんだ意識が強引に持ち上げられるぅううううう!?
ゆするな鶴羽ぁああああ!? 起きたからぁあああああっ!?
それから三分後。鶴羽をベルナが取り押さえて何とか収まった。
「お前らほんとやめろよな? さっきまで昏睡状態だったんだぞ?」
「そうだよ! 頭蓋骨陥没で脳内出血も酷かったそうだから、アーシアさんが回復してなかったら終わってたんだからね?」
「「「御免なさい!」」」
そしてインガ姉ちゃんと共に説教までしてくれた。本当にありがとう。
綺麗に正座している俺に対する暴行班は一旦無視して、俺はインガ姉ちゃんとベルナに振り返る。
「とりあえず助かった。あととりあえず、状況を説明してくれ」
なんというか、病院が騒がしいうえに色々と空気が重くなっている。
これは、かなりまずいことになっている可能性があるな。
リゼヴィムが死んだことで、トライヘキサの封印が解けたのは間違いない。そこからミザリがどう動いたのかが分からないが、相当自体はひっ迫していると考えるべきだろう。
そう思っていたのだが―
「……たぶん、想像とは捻くれた方向でまずいことになってるよ」
―インガ姉ちゃんはそういうと、つらそうな表情で窓の外を見る。
その視線は、ここではないどこかの誰かを心配するもの。
その時点で、別のメンバーが死闘を繰り広げていると俺は察することができた。
「手っ取り早く簡潔にまとめるぞ。邪龍アポプスとアジ・ダハーカが聖杯かっぱらってトライヘキサを制御下に置きやがった。今奴らは、軽すぎるフットワークでいろんなところを襲撃して回ってやがる」
そのベルナの言葉に、俺はちょっと頭が痛くなった。
ミザリもしくは禍の団の誰かが運用しているのではなく、邪龍か。それも、クリフォトを脱走した形になるようだな。
それは確かに別の意味でまずいな。
「……ドラゴンってのは勝手気ままだからな。計画性が半端にない分、対応も後手に回っている感じか」
「そうね。ついさっき、アースガルドに進軍したトライヘキサが一旦引いたみたい」
リヴァ先生が俺にそう答えるが、これは本当にまずい。
いっそのことミザリの手に落ちている方がある意味でマシだった。
これ、最悪の場合は俺達とトライヘキサだけでなく、禍の団まで混ざった三つ巴になるぞ……っ
「ちなみにイッセーはどうなった? あいつなんか調子悪かったけど」
「ちょっと前に母乳で生死の境から舞い戻ってきたわ」
鶴羽。聞いた俺が言う事じゃないけどそれはきつい。
あいつ行きつくところまで行って更にどっか行ってるだろ。どこまで行くんだよ怖いよ。最近おっぱいが直接関与してなかったけど、チャージタイムだったのか。
……とりあえず、気が少しほぐれたことにしておこう。
病院から始まるハイスクールD×D、今回は短めかつ導入として簡潔なまとめです!
当分は病院での出来事になりますので、ご了承ください。