好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 高評価・感想・捜索掲示板での紹介をすごい勢いで欲しているグレン×グレンでっす!

 昨日はどうもすいません。活動報告で言い訳しているので、そのあたりご一読を。


黙示覚醒編 第二十九話 過剰摂取はどっちにしても体に毒

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 念の為、色々確認してみたら分かったことがいくつかある。

 

 最初に一つ。三希さん及び小猫の胸以外―つまりイッセーがおっぱいと認識()()()()胸以外が―認識できなくなっている。

 

 続きに一つ。そもそもそれらの単語を口にできない。発音できないというより、具体的な表現ができなくなっている。

 

 最後に一つ。それどころか、胸の感触を感じたり、おっぱいそのものを見ると激痛が走る。

 

 これらを認識して、ルーシアが盛大に頭を抱えていた。

 

「……中毒を起こして禁断症状ならともかく、なんで拒絶反応なんですか!」

 

 渾身の絶叫だった。

 

「た、確かにおかしい! イッセーは常におっぱいを求め、おっぱいによって強くなってきたんだ! 体が常に求め続ける方向でないとおかしいぞ!」

 

「ゼノヴィア先輩。麻薬じゃないんですから」

 

 ゼノヴィアに鋭い小猫のツッコミが迫るが、しかしあながち間違ってない。

 

 何事も過剰供給は体に毒というものだ。アルコールでもそうだし、供給し続けると無しではいられなくなることはままある。

 

 それがまさに逆。そりゃ普通に誰もが驚愕するし、俺も驚愕している。

 

 ただリヴァ先生はちょっと考え込むと、はたと手を打った。

 

「……禁断症状(ジャンキー)じゃなくて免疫過剰(アレルギー)じゃないかしら? あれも過剰摂取とかでなったりするでしょ?」

 

『『『『『『『『『『それだ!!』』』』』』』』』』

 

 満場一致で思わず叫んだよ。病院だってことも忘れる声のトーンだった。

 

「……そんな、そんな……ことが……っ」

 

 そしてイッセーはショックのあまり、絶望そのものの表情で崩れ落ちた。

 

「アレルギー? 拒絶反応? それじゃぁ俺は、これからずっと……に触れられないし見られないし考えることも難しいって……死ねと!?」

 

 今までにないレベルで絶望しているな。

 

 正直、内容が()()()()だからシリアスになり切れない。

 

 ……あれ? なんか雰囲気がだいぶシリアスになっているぞこれ。

 

 周りを見渡すと、リアス部長達にギャスパーがとても酷い表情だ。深刻かつ真剣な問題に直面していると顔に書いてある。

 

 ただ、俺達と木場は正直にいえば困った反応といったところだ。

 

「そんな、それではどうやって子作りをすればいいのだ……っ」

 

「あとちょっとで、あの部屋も使えるって時だったのに……っ」

 

 崩れ落ちるゼノヴィアとイリナには悪いが、部屋の成果は当分出てこないだろう。

 

 むしろあのざまで成果があると思っていることが怖い。大丈夫なんだろうか。

 

「っていうか、これお医者さんにどう説明したらいいんだよ。おっぱいにアレルギーを起こしているようですなんて、口にするこっちの身になってほしいぐらいなんだが」

 

 説明を聞いたお医者さん達の困惑が目に見えるようだ。

 

 だけど、説明しないと話が進まない。このままってわけにもいかないし。

 

「安心しろ、もう呼んでる」

 

 その声に、俺たちは病室の入り口に振り返る。

 

 そこには何とも言えない表情をしたアザゼル先生が、何とも言えない表情をした医療スタッフを連れてきていた。

 

 いや、そりゃそうなる。これが正常だな。

 

 医療スタッフが困惑しながらも、気を取り直してイッセーの様子を確認していく。

 

 そのご苦労様と言いたくなる行動に内心感動すら覚えている俺の前で、先生はイッセーに同情の視線を向けながらも真剣な表情を浮かべていた。

 

「……原因は大体想定できる。龍神化の影響だろう」

 

 先生は真剣な表情でそう告げる。

 

 龍神化。肩を並べて戦ったからこそ分かる、ありえない力だった。

 

 搦め手を使う事のない正面突破で、リゼヴィムの神器無効化能力(セイクリッド・ギア・キャンセラー)を寄せ付けない。控えめに考えてもイレギュラーであり、神滅具(ロンギヌス)によるものとはいえ異常だろう。

 

 だからこそ、言われてみれば納得だ。

 

 兵藤一誠は才能がない。神器は制御できないとされ、禁手に至っても問題ない状態にすら、死んでもおかしくないような山籠もりが必要で、いざ至っても一日一回30分という、俺が知る限り俺の次ぐらいに使い勝手の悪さ。歴代最弱という評価は蔑みでも何でもなく、ただ神滅具を持っているだけと言っても過言ではない。魔術回路も回路があるというだけで、味噌っかすとか言われてもおかしくない。

 

 そんな男が、しかし異例の進化を遂げたのは本当に特例というほかない。歴代の宿主とは全く異なる域でドライグと信頼関係を結び、数多くの縁によりサポートしてくる者もたくさんいた。その結果、怨念そのものだった歴代の残留思念を解きほぐし、龍神とも友情を結んでいる。転生悪魔という歴代にない特殊性も大きいだろう。

 

 総じて特例側であり、だからこそ特例としか言えない進化を遂げてきた。それこそが三叉成駒であり、赤龍褒賞であり、真女王であり、龍神化だ。

 

 そう。才能がないにも関わらず異例の進化を遂げてきた。

 

 ……そんな無茶苦茶な真似をして、反動が来ないわけがない。

 

禁手(バランス・ブレイカー)、すなわちB×B。真女王(カーディナル・クリムゾン)、すなわちC×C。そして龍神化(ディアボロス・ドラゴン)、すなわちD×D。転生悪魔になり赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)に目覚めてから、まだ一年も経ってないのイここまで成長を遂げて()()()()のが要因だ」

 

 先生はそう、苦渋の表情でイッセーに告げる。

 

 それを見ながら、リヴァ先生も難しい表情を浮かべていた。

 

「……冷静に考えると、そもそも不具合が起きてないことがおかしいわね。歴代赤龍帝はおろか、歴史上の全神器保有者の誰一人到達できなかった前人未踏の進化。それを歴代で最も才能がないのに何度もすれば、悪影響の一つや二つは出てきて当然だわ」

 

「そうですね。最近は至っている人と会うことが多いので忘れてましたが、禁手(B×B)の時点で到達そのものが褒め称えられる領域です」

 

 ルーシアの言う通りだ。

 

 禁手というものは神器の究極にして奥義。封印系が持つ覇という例外を除けば、それが最高到達位階のはずなんだ。

 

 いくら悪魔の駒や龍神の影響があるとはいえ、その更に上の段階なんて文字通りの規格外。本来の想定から外れた成長を遂げれば、不具合だって起きる。ヒマリやヒツギの神器だって、それが理由でバグッてるようなものだしな。

 

 英雄派の非人道的なテロも兼ねた人体実験。あれの所為で最近到達者が多すぎて、その辺り完璧に感覚がマヒしてた。本来はその時点で偉業だった。

 

 ……むしろ今まで、よく起きなかったというべきだ。

 

「英雄派が至り方をメソッド化していることもあって、うっかりしてたなぁ……」

 

「だろうな。はっきり言って禁手のバーゲンセールが起きている現状は、神器の歴史において前代未聞の転換期といえる。イッセーはその中でもとびぬけたケースだ」

 

 俺のボヤキに先生が頷くと、そのまま視線をイッセーに戻した。

 

「とにかく、症状の解析と打開策が見つかるまでは龍神化は禁止だ。一回目はリゼヴィムをぶちのめすまで持ったうえで母乳で回復した。だが二回目は使った直後にやばいかもしれんし、乳を受け付けないなら母乳を使うことがやばいかもしれん」

 

 確かに。母乳で回復した後にこの症状だ。胸が服越しに触れただけで激痛に悶える以上、胸から出てくる液体なんて、触れただけで体が焼けただれるかもしれない。

 

 こんなことを真面目に考えなきゃいけないことが色々あれだが、これはかなりやばい事態だしな。

 

 思わぬところから思わぬ窮地だ。これがトライヘキサや暴動とかで大変な時に来るとか、酷い展開過ぎる……いろんな意味で。

 

「アザゼル。イッセーのこの症状は治るの?」

 

「分からん。さっきも言ったが、イッセーの進化は異例すぎる。更に龍神の肉体なんて代物も前代未聞で、探るにしても手探りだ。……下手すりゃ一生の可能性だってあるし、もし使えば今度は乳を見ただけで死ぬかもしれん」

 

 リアス部長に対する先生の返答に、イッセーは絶望の表情を浮かべている。

 

 虚空を見つめて唖然とした表情で、真っ青な顔になっている。……相当ヤバいな。

 

「……最悪、私が宿っている状態なら短時間は何とかなるでしょう。ですが先送りにしかならないでしょうし、おそらく解除した後に一気に来るでしょう」

 

 シャルロットまでこう言っている以上、次に使えば真剣に命の危険だな。

 

 そしてよしんば助かっても、今度は乳と一生触れられなくなるかもしれない。真剣に考えなきゃならないのがキッツいな。

 

「そんな、嘘だろ……? 女の……に触れることも見ることも許されないなんて、いっそのこと殺された方がましじゃねえか……っ」

 

 静かに絶望の涙まで流しているところ悪いんだが、俺はどう反応すればいいんだ。

 

 マジでシリアスにやばい事態のはずなんだが、その発言方法が乳拒絶だからマジになり切れん。

 

 ……ただし、リアス部長達やギャスパーはガチのシリアスだ。俺はちょっと引いていいだろうかと思う。

 

 幸い、インガ姉ちゃん達や木場、アザゼル先生にお医者様方は困惑気味だ。正直、少し救われた気分になったぞ。

 

 この事態に俺達が、本当にどうしたらいいのか分からなくなるようなことになっていた、その時だった。

 

―とある国の隅っこに、おっぱい大好きドラゴン住んでいた♪

 

 子供達の気分を紛らわせる為だろう。病院の待合室辺りにあるテレビで、おっぱいドラゴンを流していたんだろう。

 

 ちょっと気が和んだ、その時―

 

「……が、あぁああああああああああああっ!?!?!!???!?!?」

 

 ―イッセーが絶叫と共に苦しみ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おい、これ本当にやばいだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、兵藤邸の地下でリーネス・エグリゴリは真剣な表情で機材を操作していた。

 

「……どう? 和地の成果、繋げられそう?」

 

 可能な限り大量の魔力を確保する為、付き添っていた九成オトメが様子を窺う。

 

 それに対し、リーネスは額に浮かんだ汗をぬぐいながらも少し微笑んだ。

 

「大丈夫よぉ。あとは時間が必要なだけで、おそらく和地の狙ったものは完成するわぁ」

 

 九成和地が昏睡するほどの突貫は、確かに今後を踏まえた布石だった。

 

 あの一瞬、あの場にいる全員にとっての想定外。その直前のミザリ一派の独断専行。そして何より、あの位置取りからくるアルケードの死角。

 

 その状況を冷静に判断した。結果として、今後の事態を踏まえた一手を思いついた。そして瞬時に判断し、その一瞬の好機を見逃さなかった。

 

 真意に気づかれたかはともかく、アルケードのカウンターは即座に入った。ゆえに手に入ったものは極僅か。だが同時に、確かにそこに残っていた。

 

 ……それを形にするのは、仲間達の役目だろう。

 

「あとは時間との勝負ねぇ。現状では一発が限界だし、増産できるかも分からないから……一発は完成させれるのが不幸中の幸いだわぁ」

 

 リーネスがそういうだけの出来栄え。そしてそれは、今後のミザリ達との戦いで一手となる。

 

 その感性は確定した。問題はいつになればできるかだが、それでもできることはちゃんと果たした。

 

 それを今更ながらに実感し、リーネスはどっかりと床にへたり込んだ。

 

「……はぁ~、疲れたぁ~」

 

「お疲れ様。後で和地のお見舞いにいこうね?」

 

 力を抜いてだれるリーネスに、オトメは微笑みながら肩にて置いた。

 

 和地の成した結果を、次に繋げる。リーネスはそれを成せたことが誇らしい。オトメはそれを成してくれたリーネスに感謝している。

 

 和地には鶴羽がついているが、どうやら意識も回復しているらしい。カズヒも念の為、そちらの病院に運ばれている。

 

 事態は窮地だ。だが、悪い事だけではない。

 

「これからも忙しいけど、まずは少し休もう? お茶、入れるよ?」

 

「ありがとう、オトメ。……じゃぁ、紅茶じゃなくて日本茶をお願いしようかしらぁ?」

 

 親友同士のその会話に、しかしそれだけで済むほど現状は優しくない。

 

 展開される魔法陣は、情報データを送る類のもの。

 

 リーネスはアザゼルの提言やシェムハザ達の了承もあり、リーネスは神の子を見張る者(グリゴリ)での階級が大幅に挙げられている。

 

 当人自身の戦闘能力がさほど高くない為ある程度の限界はあったが、それでも神の子を見張る者ではかなりの地位だ。運営陣にこそ一歩劣るが、純粋な力量を考慮すれば異例の地位。準最高幹部といえる地位であり、最高幹部の側近でも与えられることはめったにない。

 

 軍階級で言うのなら、准将の領域だろう。その地位に見合った責任も生まれているが、直属であり和地達がいればこなせる範囲内だ。

 

 だからこその通信魔法陣であり、その情報を見てリーネスは眉をしかめた。

 

「……お茶の時間はないかもしれないわねぇ」

 

「どうしたの? トライヘキサがもう動いたの?」

 

 想定される懸念を言葉にしたオトメに、リーネスは首を横に振る。

 

 不幸中の幸いか、この情報はそれではなかった。

 

 だが、十分すぎるほどの脅威だ。

 

「諜報部隊が掴んだ情報よぉ。不正貴族が初代バアルを狙った襲撃作戦を試みたとかぁ」

 

「……え?」

 

 オトメが一瞬固まったのは、仕方がない事だろう。

 

 今回の事態で動く不正貴族は、すなわち王の駒屋レーティングゲームの不正。その主導者は大王派であり、初代バアルもそれに関与している。

 

 当然、立ち位置としては同陣営なのだ。何故と思う者は出てくるだろう。

 

「要は責任のなすりつけあいよぉ。初代バアルを討つことで、責任の多くを彼に押し付けたうえで、自分達は罪を認め悔い改めたと言い訳する為ねぇ」

 

「……う、うわぁ」

 

 リーネスの説明に、オトメもげんなりしはじめていた。

 

 当然と言えば当然だ。悪党同士の見苦しい共食いともいえるわけで、その手の悪意に慣れてない乙女にはきつい話だろう。

 

 正直リーネスもため息をつきたいが、かといってそれで済む話ではない。

 

「アザゼル先生にも伝わるでしょうしぃ、一回連絡を―」

 

 そう言っている間に、更なる通信が送られる。

 

 この短期間に、二回の情報伝達。その時点で、火急の事態が起きたというほかない。

 

 なのですぐにデータを確認し、リーネスは思わず頬を引きつらせた。

 

「嘘……でしょぉ……っ」

 

「え、どうしたの!?」

 

 オトメに肩をゆすられて、リーネスはふと我に返る。

 

 だがしかし、この事態はあまりにまずい。

 

 想定外というほかない。ただでさえ最悪に近い事態が、更に悪化するという悪夢のような事態だ。

 

 それでも対応するべく思考をまとめながら、リーネスはその情報を口にする。

 

「……トライヘキサが分裂して、同時多発的に襲撃を仕掛けているそうよぉ」

 

「……は?」

 

 呆気にとられるのも当然だと思いながら、リーネスはオトメの手に手を添える。

 

 そこから勇気を絞り出し、リーネスは思考を加速させる。

 

 状況の悪化は、とどまるところを知らないと言えた。

 




 何度か感想などで「なんで常時必要になるんじゃなくて拒絶反応になるんだ」という指摘を見た記憶がある、イッセーのおっぱい拒絶反応。

 ただ自分は花粉症というアレルギーだったので、ふと思い立ったちょっとした考察を入れたりしました。





 そして和地が死にかけて手に入れたなにか。ミザリとの最終決戦ではこれが勝利のカギになります。

 なにせ和地が極晃に至ったから勝てるほどミザリは甘くない。ましてシルヴァリオは「極晃同士の最終決戦は敵が勝つ」のが基本。その後のちゃぶ台返しこそがシルヴァリオであり、主人公の極晃はちゃぶ台返しを叩き込むための要素なのです。

 ただし無理のある突貫を強引に行ったため、最終決戦でVSイッセーを担当するアルケードのカウンターを喰らって死にかけたのがあの時の件です。アルケードは真っ向勝負で真女王を返り討ちにできる程度の戦闘能力は普通にあるので、防戦特化の和地が防御を捨てた博打を討ったら順当に叩きのめされます。





 そして次から場面はサイラオーグたち主体に。かなり前から煮詰めていた、ある人物の大一番が始まります。
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