好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 花粉症が激しくなるだろう中、感想・高評価・捜索掲示板での紹介をすさまじく欲するグレン×グレンです。イッセーがおっぱいアナフィラキシーショックに苛まれているので、「これよりはましだろ」と自分を慰めていいでしょうか?


黙示覚醒編 第四十二話 チェックメイト

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……誰もが息をのみ、無言になる。

 

 そんな中、ヴィールは小さく息を吐いた。

 

「ここまでか。なるほど、俺もこの程度という事か」

 

 そう告げ、ヴィールは素早く通信用の魔法陣を繋げる。

 

「冥革連合全員に告げる」

 

 声が響き渡り、誰もに聞こえるようにヴィールの遺言が響き渡る。

 

「俺はじき死ぬ。この戦いは、大将首が取られた以上敗北だ」

 

 そう前置きし、ヴィールは一呼吸を置いた。

 

「禍の団は即座に撤退せよ。その後どう動くかはそちらの裁量に任せるが、同盟を結んだ者として負け戦で死なせないことで礼儀とさせてもらう」

 

 そう、禍の団に対して最低限の義理を果たす。

 

「冥革連合はまずその支援に徹し、その後はお前達自身の意思で冥界の未来に貢献する道を進め」

 

 目を伏せ、ヴィールは部下にそう告げる。

 

「投降して贖罪し、冥界の秩序に貢献するもよし。今までとは別の手段で冥界の富国強兵を試みるもよし。あえて禍の団となり、外敵という刺激物として冥界を高めていくこともよし」

 

 その可能性を提示したうえで、ヴィールはしかし首を横に振った。

 

「だが、殉死は禁ずる。俺に対する敬意を持つというのならば、俺に対して忠義があるというのならば、命を散らすのは俺の為でなく冥界の為に使え」

 

 そして、ヴィールは息を吸い込み。

 

「今まで、俺を支えてくれたことに感謝する。……無駄死には、するなっ!!」

 

 その言葉と共に、ヴィールは通信を切る。

 

 そのうえで、真っ直ぐにサイラオーグを見据えた。

 

「俺を否定して得た勝利だ。未来に繋げろ」

 

「当然だ。冥界の未来を阻む者は、この拳で打ち砕く」

 

 その言葉をもって、二人はそれで納得したらしい。

 

 サイラオーグ・バアルは無言で踵を返し、邪龍達との戦闘を開始する。

 

 そのうえで、ヴィールは春っちに視線を向けた。

 

「強くなったな。ああ、死ぬ前にいいものが見れた」

 

 その表情は笑みであり、心からのものだと俺でも分かる。

 

「……ヴィール様……っ」

 

 涙を浮かべながらも、春っちは真っ直ぐにヴィールの目を見る。

 

「約束……します……私は、貴方に恥じない眷属でい続けます……っ」

 

「ああ。期待しているぞ」

 

「ヴィール様っ!?」

 

 そしてそこに、血まみれになった双竜健也が駆けつける。

 

 鎧の破損から見て、ヴィールが致命傷を受けたと知って被弾を無視して駆けつけたらしい。カズヒねぇもいたってのに、よく抜けれたな。

 

「健也か。……通信の通りだ、殉死はするな」

 

「……ヴィール様、僕は貴方がいなければ……生きていることに意味など……」

 

 言葉を継げなくなっている健也に、ヴィールは小さく苦笑した。

 

「……まったく。なら、お前には特命を下す」

 

 そう告げ、ヴィールはふらつきながらも背筋を伸ばす。

 

「俺を倒した者達が、腑抜けぬよう目を光らせろ。そして、お前自身が胸を張れる生き方を探し、見つけたのなら全うしろ。……いいな?」

 

「っ! ……はっ! 全身全霊にかけてっ!!」

 

 その返事を待ったうえで、ヴィールの体から力が抜けていく。

 

 間違いなく死ぬ。ただその前に、何故か俺の方に振り向いた。

 

「……そうだな。跡を濁すつもりはないが、餞別をくれてやろう」

 

「何を―ッ!?」

 

 本能的に、俺は迎撃の動きをとる。

 

 だが、それをかいくぐったヴィールは俺に体当たり。

 

 その瞬間、俺は跳ね飛ばすより早く激痛を感じた。

 

 おい待て。全身から激痛が走って……いや違う。

 

 これは体が痛いだけじゃない、魂までもが痛い。

 

「お前、何を……」

 

「言っただろう、餞別だ」

 

 あっけにとられる周りを置いて、ヴィールは命が潰えるその瞬間にそう笑う。

 

「春奈を支え続け、見事もらい受けた者に手向けをしてやった………。………なに、それは……そういうのに適している。……それと、与えてもいるからな」

 

 ……あ~、そういう事。

 

 いやでもこれ、割とガチで……意識が………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズヒSide

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょ、和地っ!?」

 

 崩れ落ちる和地を抱きとめて、私は思わず絶叫する。

 

 いやいやいやいや、ちょっと待って?

 

 この流れでそれはまずいでしょう。っていうかヴィールは何をした。

 

 こんな形で余計な最後っ屁をするとは思えない。それに負傷も見当たらないし。

 

「え、ちょ和っちぃいいいっ!? ヴィール様ぁあああああっ!?」

 

 あと春奈は失神した和地と死んだヴィールをを交互に見てパニック状態だ。

 

 そりゃ主と別れをする流れで、その主が死ぬ直前に愛する男に何かをした。更に男が気絶すればこうもなるでしょう。ヴィールの奴、最後の力を振り絞ったらしく永眠してるし。

 

 もういろんな意味で涙を浮かべているわね。後ろの双竜健也もちょっと引いているし。ヴィール・アガレス・サタン。墓に嫌がらせでもしてやりたくなるわ。

 

「し、ししししししし師匠!? こ、これって和っち大丈夫なの!? ヴィール様がなんかごめんなさいいいいいいいいいっ!」

 

「落ち着きなさい! と、とりあえず脈と呼吸は……ちょっと心配になるわね」

 

 ダメだ、フォローしたくてもできない。

 

 脈は荒いし呼吸も細い。死にはしなさそうだけれど、かなり負担がかかっている様子だわ。

 

「と、とりあえず回復をするわ!」

 

 慌てて駆けつけてきてくれたリアス部長が回復を掛けるけど、同時に急に肩を震わせた。

 

「……ああ、そういう事ね」

 

「「どういうこと!?」」

 

 思わず春奈と一緒に叫ぶけど、そこに双竜健也が覗き込んで、何かに納得するように頷いた。

 

「ああ、なるほど。……ヴィール様も粋な計らいをしたものですね」

 

「そうね。ちょっととんでもないことをしてくれたわね」

 

 苦笑する健也とため息をつくリアス部長。

 

 え、えっと何があったのかしら。

 

 困惑していると、リアス部長は苦笑いを浮かべていた。

 

「単純にまとめると、ヴィールは和地に聖血を継承させたのよ、強引に」

 

「あと、禁手も使っているね。つまり二つの神聖血脈が使えることになるのかな?」

 

 ………。

 

 ああ、なるほど。

 

 つまるところ、餞別として神滅具である鮮血の聖別洗礼及び、別個で神聖血脈をプレゼントしたと。

 

 鮮血の聖別洗礼が主を渡り歩く系の神器だからこそできる裏技ね。おそらくヴィールの精神力で、聖別洗礼の方を和地に合わせるようにしている可能性があるわ。あいつならやれるという嫌な信頼があるわ。

 

「……いやホント、ヴィール様がごめんなさい、師匠」

 

「まぁ、プラスにはなるでしょう。謝罪は和地に直接言ってあげて」

 

 とはいえ、すぐにでも神の子を見張る者(グリゴリ)の研究施設に連れて行った方がいいでしょうけど。

 

 流石に和地はここでリタイアね。まぁ、ヴィールを討ち取ったのだから十分すぎる手柄かしら。

 

 ……気づくと、周囲には冥革連合の上級悪魔達が結構な人数揃っていた。

 

「心配するな、悪祓銀弾(シルバーレット)。我々は投降に来た」

 

 そう一人が告げると、静かに力を抜いて座り込む。

 

「我々は煮るなり焼くなり好きにしろ。眷属達も冥界の法にのっとるのなら何も言わない」

 

王駒祭壇(ムロドーミーユ)の場所も教えよう。最も、別の道を選んだ者達が確保するかもしれんが」

 

「ただ、冥革連合の領土に住まう民には温情を求めたい」

 

 次々にそう言うが、そんなことを言われても困る。

 

「それはミカエル様達や現魔王の方々に言って頂戴」

 

 私はあくまで現場の担当だ。裁量はあくまで限定的であり、そんなことまでカバーできない。

 

 とはいえ、だ。

 

「まぁ、そこは大丈夫でしょうね。そうでしょう、部長」

 

「ええ、お兄様達に限ってそのような蛮行はしないと、私が宣言するわ」

 

 とまぁ、実の妹が兄である王を保証してくれたのだ。相手が馬鹿なことをしない限りは大丈夫だろう。

 

 大王派に関しても、当面は政治的に魔王派には勝てないことは間違いない。フロンズは懸念事項だが、ここでバカをやる奴なら逆に安心できる手合い。つまるところ問題はない。

 

 あとはこいつらが余計なことをしなければいい。それで十分完結する。

 

 ……さて、それじゃぁあとはということね。

 

「さて、和地を安全な場所に送ってコイツらを移送させたら、アポプスね」

 

「そうね。私もその辺りで動いた方がいいのかしら?」

 

 お互いにそう思ったその時だ。

 

『……全軍、指定した範囲から全力で後退しろ! 可能な限りトライヘキサから距離をとれ!』

 

 瞬間的に、通信越しにノア・ベリアルの緊張した声が響き渡る。

 

 リアス部長が怪訝な表情で問い質そうとしたその時だった。

 

『対トライヘキサは最終段階に入った! 魔王様方、とんでもない事しやがったぞ!! あとグレイフィア殿と赤龍帝が意識不明だから、場所を伝えるから近くの奴が回収しろ!』

 

「「なんですって!?」」

 

 思わず部長と一緒に目を見開く。

 

 その二人が同じ地点で気絶とか、いったい何が……っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふ、ふふふ……ふはははははははっ!」

 

「あらあら、私達のトップは凄いテンションね」

 

「それはそうだろう、イシロ。博打は大勝ちだからな」

 

「アルケードとしては残念かな? ゼウスも巻き込まれているようだしな」

 

「前向きに捉えるさ、アルバート。オリュンポスを潰せば奴はとても苦しむだろう。まずはそこからだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そう、これでチェックメイトと言っていい。ここからは完全に僕達のターン」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涙嘆地獄(バッドエンド)はここからさ。……そう、ここからが、始まりだ!」




 これにて、黙示覚醒編は終焉。

 涙嘆地獄はこれより始まり、世界は悲劇に包まれる。

 それを食い止めるは―












 ―最終章、旧済銀神編、こうご期待!


















 まぁ、幕間がありますけどね(;^ω^)

 そんなこんなで、黙示覚醒編はこれにて最終話です。

 まずはヴィールの終幕。

 冥革連合は「二度目の革命を起こさせるための組織」とでも言うべきもので、そういう意味では一番近いのはスパロボのディバインクルセイダーズ。第二部以降はノイエDCじみた派閥を禍の団に作るぐらいでちょうどいいかとも思っております。





 そしてヴィールの置き土産で昏倒する和地。

 第二部以降での和地を強化するプランとして考えた結果、「神滅具持ってみよう」的な感じになりました! ちなみにこの流れだと相方であるカズヒも……?








 そしてその流れでミザリが歓喜して終幕。

 いやぁ、ここまでくるのも大変でしたが、イッセー側は完ぺきに一騎打ちですし、アポプスやアジ・ダハーカは変な魔改造を自発的にしにくい印象もありました。個人的にあまり好きじゃないので、意識してなくてもSAGEそうだったし。

 なので開き直って、ルシファー編は冥革連合との決着に焦点を絞り、原作寄りの話は完ぺきに飛ばすという搦め手をとりました。








 ………さて、そして幕間が終われば最終章です。

 題名はすでに書いた通りの旧済銀神編。これ、黙示覚醒編や聖教震撼編より題名は先にできておりました。

 まぁルビが何であるかは割と簡単に予想ができると思います。

 最終章は完全オリジナルで、ミザリとの決着をつける話。極晃星が本格的に出てきます。

 この作品を書くにあたって最大の難点は、「極晃星を出すと、その後のインフレがバランスがとりづらい」という点でした。ぶっちゃけ龍神クラスをもってしても、よほど相性マウントが取られてないと苦戦すら難しい気がするのが極晃星ですし。第三部になったらトリプルゼロかORTかウルトラマン案件のどれかは出るだろうけど、ぶっちゃけで出てくるぐらいでようやく帳尻つけれそうなレベルだし。

 そのため最終章はある種の裏コンセプトとして「極晃星によるパワーバランス崩壊を阻止する」というものがあります。

 このアンサーに納得できるかどうかで「第二部以降も見ていいかな?」の判断基準にできるレベルだと思うので、そういった視点でも見てくれると嬉しいかもです。







 では次回、変態達がどう出るかを待て!
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