好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
カズヒSide
戦場において、私は直感に従って走る。
信じられないぐらい、敵は攻撃をしてこない。
そして信じられないぐらい、それを心から納得できる。
そう、これは必然だ。
誠にぃは待っている。道間誠明は、道間日美子を蹂躙することで、この戦いの区切りにしたいと持っている。カズヒ・シチャースチエを滅ぼすことで始まる、ミザリ・ルシファーの物語を求めている。
それに対して、私は果たして向き合えるのか。
そんな疑問を抱えながらも、私は踏み込み進むことを決して止めない。
どうしようもない愚か者。光を極めた大馬鹿野郎。進むことを大前提とする、狂った異常者。
それが私だ。その事実は変えられない。
それでも、私は誠にぃに向き合いたい。
どれだけ不合理で不条理で不道徳だとしても、決して譲れなかったその一線。何もかも崩れ落ち腐れはてたとしても、その事実は決して消えはしない。道間日美子の真実たる願い。それを裏切ることは、決してない。
向き合いたい。背を背けない。真っ直ぐ向き合いたいと願う。
それが私のやるべきことだ。カズヒ・シチャースチエがやるべきことだ。
己の成した業を背負う。己の成したことに責任を持つ。それは、人がするべきケジメの一つだろう。
できないこともある。物理的に、精神的に、不可能な時もある。
だけど、それが可能であるとするならば。
「待ってて、誠にぃ」
そこから目を背けることを、私は私に許さない。
私が背を押した誠にぃを止める為に。
私が壊し、受け止めてくれたオトメねぇに贖う為に。
こんな私を親友としてくれている、鶴羽やリーネスに顔向けする為に。
かつて誓いを交わしたあの笑顔に、九成和地に胸を張る為に。
「今、行くから……っ」
その決意と共に、私は辿り着く。
そこは、大欲情教団の祭壇。
そしてそこに、確かな印があった。
―さぁ、ここが入り口だよ日美子―
その印を見て、私は一歩を踏み込んだ。
和地Side
さて、踏み込むに当たって問題が一つある。
どう踏み込むか。この一点に尽きるだろう。
俺やカズヒねぇにとっての勝利とは、もはやこれほどないレベルで明確に示されている。
だが同時に、カズヒねぇにとってはこれでも足りない。カズヒねぇにとってはいろんな勝利があるからだ。
まぁ、それはそうだ。何をもって勝利とするか、それが人によって千差万別なのは当然だしな。経験や人生で移り変わることもあるだろう。
少なくとも、道間日美子にとってはそうだ。
かつて道間日美子は、道間誠明を手に入れるというその一点のみを勝利と定めた。それ以外の全てをそぎ落としてでも、踏みにじってでも追い求めた。
だがその結果、道間誠明はとんでもない悟り方をした。結果として道間日美子は何もかもを失ったに等しい損失をし、己に絶望した。
そこから俺達の瞼の裏の誓いは示された。そういう意味では、カズヒねぇにとっての勝利は二転三転するだろう。
……だからこそ、俺は考えてしまう。
そもそもだ、勝利とは、人生の中で移り変わってしまうものだ。
だがそれでいいのだろうか? そんな言葉で流していいのだろうか?
少なくとも、カズヒねぇはそれで納得しないだろう。だからこそ、あんな時にそんなことを言ったのだ。
俺はそんなカズヒねぇを愛する者として、せめて一つの指針ぐらいは示したい。
愛する原初の誓いに対し、俺は恥じない自分でいたいということだ。
まぁ、いつか移り変わるにしても今のスタンスは確立するべきだろう。こと、俺とカズヒねぇにとっては尚更だ。
二人の誓いが誓いである以上、勝利に対して一つの明確なスタンスはあるべきだ。勝機を刻むと誓っているのなら、勝利に対してある種の指標が必須となる。
となるとだ。とりあえず今までの人生を振り返るべきだろう。
俺はそれを考え、振り返ることにした。
カズヒSide
そして私は、異空間に到達した。
まるで異次元。もしくは、月夜。
輝く明星の元、ミザリ・ルシファーがそこにいる。
「待っていたよ、日美子」
「待たせたわね、誠にぃ」
小さく言葉を交わし、私達は向き合った。
「君と向き合い、そして滅ぼすべきだとなんとなく思っていたんだ」
そう語る誠にぃは、小さく苦笑している。
くだらない感傷だと思っている。だが、同時にそれを成したいと思っている。
その二つの感情が折り合いをつけた結果に、私は小さな人間味を感じていた。
「あの場で殺すことはできた。でも、もっと劇的な舞台で滅ぼしたかった。……笑ってくれ。僕は本当に趣味をモットーとしすぎているよ」
「笑わないわ。それが、誠にぃにとって譲れない一線だったってことでしょう」
そう返し、私は苦笑する誠にぃに向き合う。
……本当に、なんていえばいいんだろうか。
道間誠明は破綻者だ。悲劇に対して美しさを感じ、それを追求することに人生をかける。その為なら、己が悲しむことすら良しとする。
罪悪感もそのスパイスになってしまう。そのうえで、より悲しくなることを追い求める美の追求者。それが誠にぃだ。
そして、その背中を押し込んだのは私だ。
意図しないものだというのは関係ない。むしろその方がまだましだ。それが、道間日美子だった。
だからこそ、そこから目を背けないで前を向く。
ミザリ・ルシファーが悲劇を求めて嘆きを生むなら、まず真っ先に私が立ち向かう。そうすべきだし、そうしたい。
だから、こそ。
「だから、私は貴方を止める。愛する兄を殺す悲劇が、貴方が味わう最後の美しさよ」
『BARTH CRY!』
リスターティングホッパープログライズキーを起動させ、私は一歩を踏み込む。
そして素早く、
『ショットライザー!』
「……へぇ?」
興味深そうに誠にぃが目を細めるけど、私は反応せずにプログライズキーを装填する。
『Kamen rider……Kamen rider……Kamen rider……』
「覚悟して頂戴、誠にぃ」
ショットライザーを抜き放ち、私はそれを誠にぃに構える。
これが、リーネスが託してくれた新たな力。
本来の用途とは異なるけれど、それでも私はこれをもってして誠にぃに挑む。
そう、ここにこれない三人の分も。背負うと決めてここにいる。
『ショットライズ!』
引き金を振り絞り、私は宣言する。
「ミザリ・ルシファー! 貴方は私が!」
『リスターティングホッパー!』
展開される装甲が、私に次々と装着される。
ここに変身するは仮面ライダー道間にあらず。
これこそが、新しき私の力。
「この、仮面ライダーシルバードーマが倒す!」
『It's re start』
仮面ライダーシルバードーマ。
私と和地が勝利を掴む。その為の切り札の第一歩。
それを纏い、私は左手を誠にぃの……ミザリ・ルシファーの眼前に突きつける。
「……貴様を邪悪と…………断定、する……っ!」
今ここに、私の決戦が始まった。
本当は、カズヒはゼロツーを参考に完全新規ベルトで変身させるつもりでした。
ただいろいろやっている最中に思い直すことがあって、こうしてショットライザーを使用した形での新型ライダーです。
ただフォースライザーは持っているので、機会があればショットライザーを封じられたときに「まだ私には、リーネスがくれた