好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ 作:グレン×グレン
祐斗Side
なんだこれは……っ!
「こいつ……っ!」
リアス部長が弾き飛ばされながら、消滅の魔星を数個放つ。
だが、一人一つ放たれたそれを、ステラフレーム三体はあっさりと粉砕する。
ありえない。龍王クラスはあるグレンデルですら滅ぼす一歩手前にまで行った技だぞ? あれをたやすく吹き飛ばせるだけの性能は、さっきまでなかったはずだ。
「明らかに性能が向上している! くっ!」
「いったいどういう絡繰りをしましたの!」
ロスヴァイセさんと朱乃さんが攻撃を放つけど、それすら一斉砲撃で吹き飛ばしていく。
それだけじゃない。超獣鬼やギガンティス・サリュートの数が五割り増しぐらいになっている。
このままだと押し切られる。なら!
「流石に今回は使わせてもらう……グラムっ!」
グラムを抜刀し、そしてオーラを全力で開放する。
あまり負荷をかけない戦い方にしたかったけれど、元々あいつらは長期戦に長けている。
それが高性能でごり押しできる以上、長期戦ではこちらが潰されるのが目に見えている。
だからこそ、一瞬の一撃で!
『……なめんなぁっ!!』
その瞬間、モデルマッドが聖十字架を手にもって、横からグラムを弾き飛ばした。
これでも、ダメか!
『そろそろミザリも本気になったってことかぁ! なら俺らも遊ぼうかねぇっ!』
モデルマッドはそう吠えるけど、どういうことだ?
「いったい何をしたという!」
ゼノヴィアが割って入るようにデュランダルで切りかかるが、そこにギガンティス・サリュートのブレード攻撃が割って入る。
やはりすべての性能も高まっている。
そしてミザリが本気を出した、どういうことだ?
『単純な話だ。ミザリ・ルシファーはお前達の想定を超えている』
『それも文字通りの次元違いってね! おかげでおじさん達、おこぼれにあずかっちゃってまっす!』
モデルアーチとモデルヘキサもそう告げ、そして更なる猛攻が僕達に襲い掛かった。
Other side
激化する戦場において、戦況は禍の団が圧倒的に優勢となっていた。
だが、部分部分ではそれを圧倒する地区も存在する。
「吹き飛ぶがいい、凡人の成果達よ!」
そう吠えると共に、戦域を包む暴風に包まれた敵達が、上空からの砲撃で吹き飛ばされていく。
放ち制圧するは、ユーピ・ナーディル・モデウ。
圧倒的な制圧力を誇る神滅具候補、
超獣鬼であろうと単独で複数足止めする砲撃は、更に気流によって援護を受けて猛攻を仕掛けていく。
よしんばそれを突破しても、ユーピのポテンシャルは全く問題としない。一族伝来の聖剣や魔術刻印の本領によりピンポイントの戦闘もこなし、敵をたやすく返り討ち。その圧倒的な戦闘能力が、この場を数少ない現政権側が優位な戦場にすることに繋げている。
だが、一部の戦場だけが優位でも意味がない。
それを悟っている幸香は、軽く舌打ちをしたくなっていた。
「負け戦は趣味ではないのじゃがな。これが親父殿の本気という事か」
禍の団に見切りをつけたことを、幸香は後悔していない。
基本的に小物かつ馬鹿の群れ。そんな組織に長居をしたところで、世界を乱すことはできても制することはできないと思っている。それは、今のミザリ達の行動を見ても変わらない。
だが、今のままでは世界は乱れるだけになりかねない。
……どうにかするには、ミザリ・ルシファーという大将首を上げることが必須だろう。
だが同時に、それを今の自分達が行うことは先を見据えるとリスクが大きい。大王派側である自分達は、可能な限り手柄も考えて取らねばならない。それが現状というものだ。
だがしかし。
「このまま負けては元も子もないのぅ」
そう小さく漏らし、幸香は肩をすくめる。
「母上よ、けじめをつけるのなら早くするがよい。出なければ、妾がもらってしまうからのぉ?」
多少のリスクを惜しんで大局を決められては元も子もない。
それだけの窮地と理解して、幸香はいざという時に判断も見据え始めていた。
カズヒSide
ここにきて、ミザリの猛攻は激しく強化されていっている。
「ま……だ、だぁ……っ!」
強引に気合で突破していきながら、私はミザリに対抗する。
何が強化されたと言われれば、技術以外の全てというほかない。
膂力が向上した。速度が向上した。反応が向上した。強度が向上した。とにかく、テクニック以外の全てが明確に強化されている。それも、テクニックでひっくり返せるレベルでない領域だ。
何もかもが次元違いに強化されている。例えるなら、通常の神器が神滅具の覇に変わったかのような、次元違いの強化。もしくは、十把一絡げの龍が、いきなり龍神に切り替わったかのような強化。
とにかく、格が数段飛ばしで上がっている。手が付けられないと言いたくなるほどに、ミザリは圧倒的な力を突然発現した。
「さて、どれぐらいもってくれるかな……日美子?」
「ミザリぃいいいいいいいっ!」
それでも私が戦えているのは、ひとえにミザリがこちらの全力を引き出そうとしているから。
全力を引き出したうえで超える。それができるなら最も悲しい殺し方になると、確信すらしているわけだ。
この隙を逃すわけにはいかない。これを逃せば、勝てるものも勝てなくなる。
だから、この場でいきなり上回るな。致命を叩き込める一瞬の隙を探れ。
連続の多段覚醒を何とかぎりぎりで抑え込みつつ、私は致命の隙を探す。
……願わくば、今も眠っているだろう和地に願う。
私に、それを見定める為の支えを頂戴……っ!
物理的な力は求めない。そんなものを心から捻り出す方がどうかしている。私は自分が特例や例外だという程度の判断力は持っている。
ただ、心が折れてはできることもできない。無理やりに縛り付けて動かさせても、本領など発揮できない。
心技体とはそういう事だ。それぞれにできることとできないことがあるからこそ、それを組み合わせることで対応する。
そして、私の瞼の裏には、あの日誓った笑顔が今でも残っている。
その彼が、同じように誓ってくれた。その誓いを胸に、誰かを救える立派な男に成長してくれた。そしてそれをもってして、私の心を更に救ってくれた。
だから、こそ。
「……まだ、だぁっ!!」
この程度で終わるものか。
終わる理由はどこにもない。死ぬのなら、せめて前のめりに倒れて死ね。
その決意をもって、私は一気に覚醒する。
おい、聞こえているか私の力。
お前が思いに応えるというのなら、今すぐここで力を示せ。
そう、ここで、今使う。
私に、ミザリと立ち向かう力を今すぐ……寄越せっ!!
その決意が、かみ合った。
少しずつ極晃の片鱗を見せているミザリ。
そして力が一つかみ合うカズヒ。
だが、その中には大きすぎる隔絶が存在する。