好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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と、そんなわけでイッセーの禁手到達回となります!





ただし、衝撃のラストがあるのでお楽しみに!


魔性変革編 二十三話 ホテル外の大覚醒(おっぱい)

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 リュシオン・オクトーバーと相対し、ヴァーリ・ルシファーは心から滾っていた。

 

 振るわれる打撃は鍛え上げられたそれであり、聖なる力を持つがゆえに悪魔である自分にとって特攻だ。

 

 そしてその技術も卓越しており、一瞬でも油断すればこちらが一気に叩き込まれるだろう。

 

 更に覇龍の発動する隙を与えてくれない。絶え間ない攻撃を叩き込んでくることで、こちらが覇龍で押し切ろうとすることを防いでいる。

 

 そんな猛攻に対し、ヴァーリはしかし決して敗北の可能性を持たなかった。

 

 答えは単純だ。彼の戦闘スタイルと神滅具がかみ合ってない。

 

 リュシオン・オクトーバーの戦闘スタイルは、控えめに言えば堅実なのだ。

 

 爆発力による突破より、蓄積による到達を本筋としている。ゆえに突破することは困難だが、自分ほどの力量なら突破されないことも十分可能だ。

 

 そして長期戦において白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)はめっぽう強い。継続して相手を弱体化させるのだから、持久戦に持ち込めば一気に有利になるのだ。

 

 リュシオンの高い力量故に、それらが上手く嵌ってないところはある。だが同時に、弱体化の影響を完全には殺せていないのもまた事実。

 

「どうした? 神の子に続く者(ディア・ドロローサ)とはその程度か? お前の神滅具をもっと見せてみろ!」

 

 心から滾るが、同時にどうしても残念だ。

 

 ぜひ兵藤一誠のように秘めた力を見せてほしい。そんな思いが言葉になって漏れ出てくる程度には、得難いものを感じている。

 

 間違いなく自分と肩を並べて戦うことも真正面から勝機を持てる相手でもあるのだ。

 

 故にもっと見せてほしい。その偽りない想いを胸に、ヴァーリは全力で攻撃を仕掛ける。

 

 そしてそれを真っ向から凌ぎつつ、リュシオンは静かにため息をついた。

 

「……残念だよ、ヴァーリ・ルシファー。君も俺を勘違いしているし、君自身を勘違いしている」

 

「なに?」

 

 その落胆に、ヴァーリは内心で首を傾げる。

 

 その疑念を知ってか知らずか、リュシオンは悲しみすら浮かべている。

 

「俺に才能があるのは認めるさ。なにより神滅具(ロンギヌス)となる神器(セイクリッド・ギア)を持っておきながら、恵まれてないなんて言うべきじゃない」

 

 そうはっきりと、リュシオンは己が得難い才能を持っていることを認めた。

 

 神器候補を踏まえても、未だ二十二すら届かぬ数しか存在しない神滅具。それを持てるということは、まごうことなく人としての破格の才能を持つ証拠である。

 

 だが、戦闘を続けながらもヴァーリを見るリュシオンは、哀れみすら向けていた。

 

「だけど、俺がここまでこれたのは人間なら誰もが当たり前にできる積み重ねを続けてきたからだ。俺ができたことは、誰だって条件が同じならできて当然なことでしかない」

 

 はっきりと、リュシオンはそう告げる。

 

 今この場において、彼はこう言ったのだ。

 

 自分と同じように神滅具を持ち、毎日しっかりと前を向いて成長していれば、ヴァーリ・ルシファーと戦うことは誰にだってできることなんだと。

 

 それが、ヴァーリの癪に障った。

 

「俺を、偉大なるルシファーの血を引く白龍皇を、誰でも神滅具を持っていれば戦える程度の奴だと、そう言ったのか?」

 

 今までにない本気の殺意。好敵手ではなく怨敵に向けるべきそれを、ヴァーリは真剣に向けた。

 

 躊躇も偽りもない、正真正銘本気の殺意。並大抵の者ならば、失禁することだってあり得るだろう。

 

 それを真正面から受け止めて、リュシオンはしっかりと真っ直ぐにヴァーリを見据えた。

 

「当り前だ」

 

 声を荒げない平常心。そんな在り方で即答する。

 

 こんなことは異常ではない。自分と同じ才能で同じように頑張っていれば、誰でもできる程度でしかない。

 

 そう、ヴァーリの否定でも自身の肯定でもなく、ただ自然法則を語るかのように言い切った。

 

 その在り方に、ヴァーリは畏怖を覚え始める。

 

「俺達に価値があるとするなら、それは神滅具(こんなもの)じゃない」

 

「怯えているのか……この、俺が……?」

 

 動揺するヴァーリに向き合いながら、リュシオンは静かに真っすぐ拳を下す。

 

 そして手の平を開きながら、リュシオンは鋭い視点ではっきりと、ヴァーリ・ルシファーに宣言する。

 

「そう。過去の人達や先達を参考に、間違ったところを少しずつ改めて真っ直ぐに歩んでいけばいい。そうすれば必ず人は誰でも禁手(バランス・ブレイカー)に至れるようになる。俺はその礎を作り上げて見せる」

 

 その宣言と共に、リュシオンの気配が明確に変わる。

 

「―禁手化(バランス・ブレイク)

 

 変に気負うことなく、声を張り上げるわけでもない静かな宣誓。

 

 その言葉と共に、彼の両手に二振りの(つるぎ)が具現化する。

 

 その正常な、二重の意味で寒気がするオーラを察知したことで、ヴァーリはその禁手の意味を理解する。

 

「……デュランダルやコールブランドに匹敵する聖なる龍殺し(ドラゴンスレイヤー)の創造か。今この場で至ったのか?」

 

「ああ。これが()()()()禁手、龍殺の超聖剣(ゲオルギウス・カレドヴルッフ)だ」

 

 恐ろしい男だと、ヴァーリは改めて実感する。

 

 ある意味で自分の特化した禁手を会得することを、自然体で習得したのだ。これが脅威でなくてなんというのか。

 

 故に、彼もまた全力の解放を決意する。

 

「……ここで殺すのが残念だよ」

 

「安心してくれ。俺は死なない」

 

 その直後、この場で最も激戦と言える戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 そうか、そうだったんだ。

 

 戦いが熾烈を極める中、俺は大事なことに気が付いた。

 

 アーサーが木場とゼノヴィアを相手に、余裕を見せるどころか相手の今の実力を味わうために、わざと攻撃を最小限にして戦っている中、俺は気づいた。

 

 レイダーになった朱乃さんと、それをサポートするシャルロットとギャスパー相手に、美猴が手間取っている中俺は気づいた。

 

 そう、これが俺の至るための、最大方法。

 

「部長! 力を貸してください!」

 

「どうしたの、イッセー?」

 

 部長が反応してくれたので、俺は即座に部長に頼む。

 

「乳首をつつかせてください、それで至れる自信があります!!」

 

 ―――なんか戦闘が二つとも止まった。

 

 あれ? どうしたんだ皆?

 

「俺、何かおかしなこと言ったか?」

 

「「「「「「「「「「言ったよ!」」」」」」」」」

 

 なんでほとんどのメンバーが一斉にいうんだ?

 

「おま、だって乳首だぞ乳首。人生初のブザーだぞ? 至れるだけの刺激だろ?」

 

「そんなわけないですよね!? それで至ったらドライグ泣きますよ!?」

 

「ほら、やっぱり大事なことじゃん!」

 

「誰がうれし泣きといいましたか!?」

 

 シャルロットがなぜかボケ倒してくるんだけど、シャルロットってそんなキャラだったっけ?

 

「……そう、全然よくわからないけれど、それであなたが至れるのなら……っ」

 

 リアス部長、ありがとうございます!

 

 ああ、相変わらずきれいなおっぱいと乳首。これ見ただけで、今までの負傷が全然気にならないね!

 

 俺はそして気合を入れて……大事なことに気が付いた。

 

「………左右のどっちを押せばいいんだ!?」

 

「「「「「「「「「「それ今言うこと!?」」」」」」」」」」

 

 なんでみんな一斉にいうんだ?

 

「馬鹿野郎! 俺の人生初ブザーだぞ!? 初めてなんだぞ人生かかってんだぞ!? 真面目な話だろうが!?」

 

「そもそもブザーってなんだよ」

 

 おのれ美猴め!

 

 男ならわかれよ。これは俺達男にとって、人生がかかった真面目な話だろうが。

 

「アザゼル先生が言っていたんだ。女の子の乳首はブザーなんだって! そう、俺はそれ以来ずっと気になっていた、このしこりが取れた時、俺は絶対に至れる!?」

 

『「え~」』

 

 なんでシャルロットとドライグは軽く引いてるんだ。

 

 くそ! 俺たちの勝利がかかってる切り札だってのに、このままだと負けるぞ!?

 

 俺が頭を悩ませていると、部長が恥ずかしがってちょっと顔を赤くしてる!

 

「は、早くして頂戴。恥ずかしいから……」

 

「で、でも左右あるんです、どっちを選べばいいのかわからないんです!」

 

 こんな究極の選択、速攻で決めるなんて―

 

「……だったら、両方つつけばいいじゃない!」

 

「……それだぁああああああああっ!!」

 

 部長、貴方はやっぱり天才です。

 

 よし、一回神器を消して……えいっ!

 

 俺の両手の人差し指が、部長の乳首を押した。

 

 埋もれる指。押し込まれる乳首、たわむおっぱい。

 

 そして、部長がちょっと身もだえしながら放つ声が聞こえる。

 

「いやぁんっ」

 

 ――――――これが、宇宙の始まり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ほ、本当に至りやがった!? 泣いていいか相棒!?』

 

「え、マジで悲しいのか!? なんか……ゴメン!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 え、何この状況?

 

 黒歌は本気で困惑していた。

 

 妹を取り戻そうと少し動いてみたら、なんかよく分からないうちにヴァーリと対を成す存在が禁手に正式に至っていた。

 

 女の乳首をつついてとか、さっぱり訳が分からない。

 

 思わず首を傾げるが、神器の中の龍と話していた赤龍帝が右手を突き出してなんとなく砲撃を放つと、それどころでないことがはっきりと分かった。

 

 ……離れたところにある山が、盛大に吹き飛んだ。

 

 標高はさほどないだろうが、あの火力は洒落にならない。

 

 純粋な単純火力なら、既にヴァーリに追いつくことができるレベルになっている。

 

 正直な話、今の黒歌は軽くパニックを起こしていた。

 

「ふ……ははははは! だったらこっちも本気を出してあげるわよ! 妖術仙術をミックスしたこの一撃でねぇ!」

 

 その感情のままに、自分が出せる最大火力の砲撃を叩き込む。

 

 ……が、そもそもの話、これは悪手と言ってもいい。

 

 元々仙術は対生命特攻ではあるが、単純破壊力では劣っている系統と言える。そもそも黒歌もパワータイプというよりは、サポートもこなせるウィザードタイプといった方がいい。

 

 それが、単純にパワータイプとして極致ともいえる、二天龍の通常禁手とぶつかればどうなるかなど、考えるまでもない。

 

「………こんなもんか?」

 

 ゆえに、一切聞かないという事実に黒歌は激高した。

 

 同時に、腐っても幾度となく戦ってきた経験がここで生きた。

 

 真っ向から打倒する手段がなければ、このまま力押しで打倒しようとしてしまっただろう。

 

 だが、手段があるからこそ向きになる必要がなく、ゆえにここからが彼女にとっての本番となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌めく流れ星」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 故に、ここからが本番となった。

 




 ……まさか黒歌を星辰奏者にする展開は読めまいて、フフフフフ。

 などという子芝居は置いといて、ヴァーリチームにも星辰奏者を出すつもりでおりまして、かなり初期から黒歌を星辰奏者にすることは決定しておりました。そのためむしろここからがイッセーの大変な事態であります。







 それはそれとして、リュシオン・オクトーバーとヴァーリの戦いも激しくなります。

 ふっふっふ。リュシオンはこの作品でもぶっ飛びぐあいを上位に設定しているキャラクターなのですが、ヴァーリとの戦いでそれをすごい勢いで実感させれる自信があります。そろそろリュシオンのぶっ飛び具合を少し実読者目線で見せていこうと思いますので、そのあたりもお楽しみくださいな。

和地の派生フォーム、どんなのがいいでしょうか?

  • バルカンと同じ戦闘スタイルの変化
  • ゼロワンのような環境対応型
  • 属性の追加といったパターン
  • 武装の追加といったパターン
  • 魔術属性の追加といったFate風味
  • 星辰光がらみのシルヴァリオ系列

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