好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 そんな感じで、少しずつですがホテルの戦闘もあと少しとなります。

 まあそんな感じですので、ちょっと盛り上がらないと思いますがそこはご容赦を。


魔性変革編 第二十四話 終局に迫る戦闘

 イッセーSide

 

 え、ちょっと待って!

 

 今黒歌が取り出した、猫型のネックレスって……アダマンタイト製かよ!?

 

 っていうか黒歌って星辰奏者(エスペラント)ぉ!?

 

 ありかよ畜生!

 

「自由が気ままが猫の心情、人につかぬが猫の基本。それを忘れて権威を立てに、飼いならせるとは馬鹿過ぎない?」

 

 おどけた風に、だけど殺気を隠しもしないで、黒歌は星を歌い上げる。

 

「犬のように扱えるなんて、(からす)のくせに馬鹿な考え。その痴愚で白い羽織を汚そうなんて、引き裂かれるのが当然でしょう」

 

 不敵な笑みどころか、マジで寒気がする怖い笑顔なんですけど!?

 

「我が爪と牙とそして呪詛。全てで滅してあげましょう」

 

 しかも、マジで寒いっていうか……体調が悪化してる?

 

 さっきの呪詛の影響なのか? いや、そんな感じはしなかったから、これってもしかして黒歌の星の力か?

 

「聖なる剣を振う王すら、死力を尽くさねば太刀打ちできぬ。我らが悪意を向けたのならば、そうなるのだと知らぬことが罪業よ」

 

 くそったれ。どうやら本気で強敵だってことか。

 

「気ままな猫の尾を踏んで、ただで済むとは阿呆なの?」

 

 これがSSランクはぐれ悪魔。

 

 最上級悪魔クラスってのは、やっぱり伊達じゃなかったってことか。

 

「我が怒り、汝が精霊の祝福持とうと、その鋼ごと切り裂くにゃん♪」

 

 俺は気合で寒気を振り切り、真っ直ぐに拳を構える。

 

 そして、黒歌も同時に星を本格的に発動した。

 

超新星(メタルノヴァ)――恩讐報復呪詛千万、禁断の黒猫(フォビドゥン=カース・キャスパリーグ)

 

 その瞬間、黒歌が見るからに動きが変わった。

 

 明らかに今までより遥かに動きが早い。っていうか、明らかに性能が上がってる!?

 

 放たれる砲撃もさっきより遥かに威力が上がってる。拳で弾き飛ばすけど、衝撃が割と入ってきやがった。

 

 ……っていうかコレ………ドラゴンのオーラか?

 

「イッセー! 私も禁手を使います!」

 

 シャルロットが走りながら声をかけてきたことで、俺は一旦仕切り直す。

 

 ああそうだ。俺は最初から一人じゃない。

 

 ドライグだけじゃなくてシャルロットもいる。皆で頑張ってきたからこそ、俺達はここまで戦えたんだ。

 

 俺は……一人で戦う必要なんてない!

 

「頼む、シャルロット!」

 

「うっきゃぁ! そういうことなら俺っちも混ぜな……っとぉ!?」

 

 シャルロットを追いかけようとした美猴に、朱乃さんの雷撃だけじゃなくてリアス部長の消滅の魔力も襲い掛かる。

 

「あらあら。お猿さんがイッセー君の邪魔なんて許しませんわよ?」

 

「好きにさせると思わないことね! イッセー、シャルロット……行きなさい!!」

 

「援護します! イッセー先輩、やっちゃってください!」

 

 朱乃さんや部長、ギャスパーの声援が身に染みるぜ!

 

「これは中々……ですが!」

 

「くっ! させるか!」

 

「イッセーには近づけさせん!」

 

 アーサーも木場とゼノヴィアが押しとどめるけど、アーサーは一歩下がるとあらぬ方向にコールブランドを突き刺して―

 

「危ないですイッセーさん!」

 

 うぉっとぉ!?

 

 アーシアの声が聞こえた瞬間、俺は何故か勢いよく倒れて地面に倒れる。

 

 ……と同じタイミングで、なんか聖剣っぽい寒気のするオーラが俺の頭のあった位置を通り過ぎた。

 

 振り返ると、そこにはコールブランドの刀身があった。あのままだと完全に頭を貫かれている位置に……だ。

 

 危ない! 本当に危ない!

 

 あのままだったら俺の頭貫かれてたよ!? 本当に紙一重だったよ、マジで危なかったぁ!

 

「アーシアさん! ありがとうございますけど……よく足払いできましたね」

 

「あ、はい。ディックさんか裏護身術として投げ技を主体にした護身術を教わっていたので、何とか咄嗟に」

 

 シャルロットの質問に即座に答えるアーシアちゃんは素直だけど、何教えてんだディック・ドーマクさん!?

 

 アーシアが投げの鬼になってるよ!? 本当に何教えてるんだよ後で叱責ものだよ!?

 

 と、俺が狼狽してるとアーサーに小猫ちゃんが迫って攻撃を仕掛ける。

 

 アーサーはそれを素早く躱すけど、表情が少しこわばっていた。

 

「これは仙術……っ。どうやら壁を一つ越えたようですね」

 

「イッセー先輩の邪魔はさせません。……手伝ってください。祐斗先輩、ゼノヴィア先輩」

 

 その言葉に、木場とゼノヴィアも自分を奮い立たせてアーサーに襲い掛かった。

 

「後輩の頼みなら断れないね!」

 

「そうだな。少し気合を入れるとするか!」

 

 そして一気に激戦になる中、俺は黒歌と向き合った。

 

 ……星辰奏者だっていうなら、尚更油断はできないけど……俺達は三対一だ。

 

「行くぜドライグ、シャルロット! 小猫ちゃんを傷つける毒親ならぬ毒姉には、ここでお仕置きしようぜ!」

 

『いいだろう。あほくさいが禁手に至った祝いだ。派手にいこうか、相棒!』

 

「準備は万端です。さあ……行きましょう!』

 

 シャルロットとの合体をして、俺達は黒歌と対峙する。

 

 そして黒歌もにやりと笑いながら、両手を広げて強気の姿勢を見せてきやがる。

 

「第二ラウンドよ、赤龍帝。妹と良い仲になりたいなら、お姉ちゃんを超えてみなさい!」

 

 上等!

 

 お姉ちゃんのくせして妹を苦しませるような奴には、きついお灸をすえてやるぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその頃、カズヒ・シチャースチエ達とサツとの戦いは苛烈を究めていた。

 

「うおりゃですのぉおおおおおおおお!!」

 

「チッ! しつこいなぁてめえ!」

 

 まず接近戦では猛攻を仕掛けるヒマリに、サツは舌打ちをしていた。

 

 絶大な魔力でとりあえず強度を伝説級にしているヒマリの聖剣は、デュランダルですら砕くのは容易ではない。

 

 そしてサツは基本的に高機動砲撃戦を主体とする陸戦型。必然的に本命の攻撃は遠距離であり、近接戦闘能力も最上級悪魔に届くが、それはあくまでフェイルセーフティの範疇なのだ。

 

 その状況下で絶大な近接攻撃を喰らえば、どうしての限界は発生する。少なくとも、遠距離戦と同様のレベルで圧倒するなど不可能である。

 

 ならば距離を取ればいいかなどというのが普通なのだろうが、そうもいかない。

 

 何故ならば、同時に左右から猛攻が繰り広げられているのだから。

 

「ヒツギだったわね! 合わせなさい!」

 

「OK! なんていうか、合わせ易いね!」

 

 ヒマリをカバーするように、左右から迫る二人の攻撃が難点だ。

 

 間違いなく強敵であり、油断できるものではない。それこそ、神にすら届く領域に近づいていると理解できる。

 

 カズヒはハルバートで猛攻を加え、カズホはバスターソードを連続で叩き込む。

 

 この二人の攻撃を捌きながら、更にカズヒの猛攻まで凌ぐとなるとどうしても限界が来る。

 

 幸か不幸か、近接攻撃故に他の援護を入れづらい状況が生まれていることは幸運だと思いたい。

 

 しかしそうもいかない。これは幸運ではなく、詰め将棋じみた戦術だと理解しているからだ。

 

 何故ならば、今此処には上級悪魔が勢揃いしている。それはつまり、悪魔全体で見ても上位に属する戦力が勢揃いしているということなのだ。

 

 抑え込まれていうという状況が既にマズイ。それも、他の戦闘で傾けることができる余地があるなら尚更だ。

 

 シャルバがマルガレーテというベルゼブブの血を引く女に食い下がられている所為で、ハヤテが操るサリュートⅡがサーゼクスとの戦闘に終始せざるを得ないのがまずい。

 

 これによってサーゼクスは持ち直す余地が生まれている。デジタルに対応できる自分達ヒューマギアほどではないが、アナログゆえの直感も油断できない。そもそも善戦できるという事実が他の悪魔の士気を上げるのなら尚更だ。

 

 アナログにはアナログゆえに強みがある。シンギュラリティというアナログの覚醒を持つがゆえに、疾風殺戮.comのメンバー足るサツはそれを十重理解している。油断するなどということはあり得ない。

 

 そしてそれは、ハヤテとて十重理解しているはずなのだ。

 

 ……サツはそこまで至って漸く悟った。

 

 つまりこれは可能な限り時間を稼ぐことによる、データの獲得。既にそちらに意識を割り振られているという一点に他ならない。

 

 今この場の敗北は決して決定打にならない。ある意味本命のプランはまだまだ余裕がある以上、この場で殺せなくてもさほどの重要な問題にはなりえない。そこにデジタルゆえに圧倒的な強みがある。

 

 そこまで理解して、サツはため息をつきながらも納得した。

 

 ならば、こちらも少しぐらい手札を示しても問題ないだろう。

 

 そこまで悟ることで、サツは全力を出そうという焦りを克服することが漸くできた。

 

「……上等だ。こっからは情報収集に徹するとするか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その言葉を受けて、カズヒ・シチャースチエは敵が勝ちを捨てても問題ないと悟ったことを理解した。

 

 故に自分達がまだまだ遅れを取っていることを悟り、覚悟を決める。

 

 ……彼女とて、滅私奉公ですべてを苦痛に捧げられるわけではない。

 

 自慰を趣味にしているということはすなわち、それほどまでにストレスに耐えるのが大変だということなのだ。それはどうしても仕方がない領域であり、生物としての限界でもある。当然、彼女だって覚悟しているからと言っても無限にストレスに耐えられる訳ではないのだから。

 

 だが、それでも必要な苦痛を積極的に背負うことに否は無い。

 

 カズヒ・シチャースチエはアザゼルが示したトレーニングメニューを主体としつつ、本命の強化の方向性も視野に入れていた、

 

 もとより彼女は人体改造を程度はともかく行う魔術回路を使用した魔導に精通するもの。己の体に過剰な負荷をかけたり、手を加えることを覚悟できる精神性をは生まれる前から持っている。

 

 何より彼女は競技選手ではない。実戦という手段を択ばない状況で戦う必要すらある者であり、ゆえにルールに則ることはあっても過剰に拘るつもりはない。

 

 故に当初から自己の才能や能力以上の拡張を考慮していた。必然として、サーヴァントの召喚やプログライズキーの使用を考慮していたのだ。

 

 その点においてはプログライズキーという道具の方が、自己の弱体化を考慮しなくていいこともあって考慮としては本命だったが、今回で完璧に腹をくくった。

 

 そしてその運用方法もだ。

 

 脳内にAIチップを埋め込むショットライザーはアウトだ。ザイアの技術を完璧に取り込んだ訳でない以上、移植施術は後遺症や消耗を回復する時間がもったいない。

 

 かといってレイドライザーはアウトだ。あれではプログライズキーの本領は出せない以上、本命としては弱いというほかない。

 

 そして目の前にいる疾風殺戮フォースライザーの力を見て、方向性は確定した。

 

 ―見てなさい。ここで生き残ったのならそれを後悔させてあげる。

 

 その覚悟を決め、カズヒ・シチャースチエは戦闘を継続する。

 

 

 

 

 

 

 

 奇しくも、サツもカズヒの先を既に見たうえで戦闘を行っていた。

 

 それこそが、この戦いがいまだ前哨戦に過ぎないことを暗示するとは、二人とも悟ることは無かったが。

 




 朱乃と小猫に渡されたレイドライザーですが、残念ながら使う機会に恵まれなさそうです。

 できればここで使いたかったのですが、冷静に考えるとどう考えても二人では本領を発揮できないことに気づきました。そのためホーリー編かラグナロク編で使うことになりそうです。







 そしてここで分かるとは思いますが、カズヒも仮面ライダーになります。そして変身アイテムの読めるようになる状況となりました。

 とりあえず派生形態をどういう方向性にするか悩んでいましたが、ヒマリとカズヒの方向性が決まったのでここから進めていこうと思います。

 ……いまだ和地の方向性が定まってないのが難点。本当にそこははすいませんです、ハイ。








 ………よし! ちょっとアンケートを使ってみるか!!

和地の派生フォーム、どんなのがいいでしょうか?

  • バルカンと同じ戦闘スタイルの変化
  • ゼロワンのような環境対応型
  • 属性の追加といったパターン
  • 武装の追加といったパターン
  • 魔術属性の追加といったFate風味
  • 星辰光がらみのシルヴァリオ系列

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