好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ   作:グレン×グレン

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 一話丸ごとセリフだけの、ちょっとした実験作となります。


魔性変革編 第三十一話 挟間の会話

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……まさか、貴女(あなた)がこんな近くにいるなんて思わなかったわぁ」

 

「私もよ。あんたって昔はもっとお堅いというか偉そうだったじゃない、リーネス。ついでに言うと、あんたはもっとこぉ……可愛い系だったしねぇ、カズヒさん?」

 

「そうね。十七年もこう生きていると、みんなそうなるわよね。私たちも、あなたも……あなたはむしろあまり変わってないわね」

 

「そうね。私の場合……物心つく時に孤児になって、ザイアのあんな所にいたからね」

 

「……ねえ鶴羽ぁ? もしかして、和地のこと好きだったりするのかしらぁ?」

 

「ふぁー!? な、ん、で、そうなるのよ!?」

 

「「あ、やっぱり」」

 

「やっぱりって何!? やっぱりって何なのかなぁ!?」

 

「いえ、あなた昔っから分かり易かったもの。ねぇリーネス」

 

「そうねぇカズヒ。よく暗躍できたと思うわねぇ」

 

「うっさい! 仕方ないでしょ、ザイアで数少ない本音を見せれる相手だったんだもの! でもなんていうか、ずっと誰か思い人がいるって感じだったっていうか……ちょっと待ちなさいカズヒ。今なんでそんなマジ顔になってるのよ?」

 

「ごめんなさい。私出会い頭に告白されたわ」

 

「…………あ、そういうことぉ」

 

「「待ってリーネス。何か知ってるの?」」

 

「………黙秘権を行使するわぁ。変な横やりは入れたくないものぉ」

 

「………聞いても答えてくれそうにないわね。私ちょっとトイレ行ってくるわ。っていうかもう遅いし、そのまま風呂入って自慰して寝るわ」

 

「……もうちょっと女子力を磨きなさいよ。女子トークにしてもぶっちゃけすぎでしょう」

 

「……それは、私があなたに対して見せちゃいけないものでしょ」

 

 

 

 

 

 

 

「……はあ、やっぱり前みたいに戻るのは、無理なのかな」

 

「まあ、カズヒなあなたに対して負い目があるでしょうしねぇ」

 

「……逆恨みどころの話じゃないのに。悪いのはパパ……ううん、悪いとかなんて軽い言葉で言っていい物じゃないのに」

 

「そうねぇ。でも、あいつらが邪悪であることと、彼女がしてはならないことをしてしまったことは、カズヒの中じゃ別なのよ」

 

「そんな! だって、あいつはずっと……私やあなたがパパに会った時だって、パパ達の所為で何年も―」

 

「それでもよぉ。あの子が……あの子がやってしまったことは、真っ当な良心を取り戻してしまった後で、自分から許せるわけがないでしょぉ?」

 

「そう……だけど。そうだけど!」

 

「だからこそ、この話はカズヒにだけはしちゃ駄目なの。……でも、やっぱり協力者が一人ぐらい必要よねぇ」

 

「ちょっと待ってリーネス。私を何に巻き込む気?」

 

「あら、あなたあの時言ってたじゃなぁい? もしもやり直せるなら絶対に助けるって」

 

「はうぁ! 言ったけど! 言ったけど絶対心の準備がいる奴だし! ちょっと待って、五分ぐらい待って!」

 

「そう。じゃあ五分待ってから言うわぁ。………流石に協力者が欲しいぐらい訳の分からないことになってるし」

 

「五分どころか十分待ちたいんだけどぉ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、そんな訳の分からないことになったのよぉ。」

 

「訳の分からない展開どころか、私はどうしろってのよこんちくしょう!」

 

「まぁ安心しなさぁい。カズヒは男の条件として来る者拒まずさる者作らずのハーレム野郎があるからぁ」

 

「私が入ったらめっちゃ空気が捻じ曲がるっての!」

 

「まぁまぁ。そこは和地の男としての器に期待するってことでねぇ? まあ、問題は別にあるんだけどぉ……ね」

 

「まあ確かに。ヒマリにヒツギとどんなふうに接すればいいのよ。いや、和地に対してもちょっとぎくしゃくしそうだけど」

 

「お願いだから頑張って協力してぇ。むしろ両性愛者に目覚めたネタをマジにして、ヒマリと和地を引きはがしてぇ」

 

「間接キスならぬ間接S〇Xとかキッツいわね。それよりヒツギの方は何もしなくていいわけ?」

 

「あ、それは大丈夫っぽいわぁ。酔った勢いだったから、むしろ関係がぎくしゃくしないかどうかの方が問題よぉ」

 

「……私はシトリー眷属側で良かったわ。兵藤邸に住んでたらメンタルゴリゴリ削れてキッツいもの。いや、たまには遊びに行きたいんだけどね? 和地に会ったりとか、貴女達と遊びたいとか色々あるし」

 

「そうねぇ。物心ついてるかどうかも分からない和地はともかく、ヒマリやヒツギは思い出す必要もないけど何時迄もってわけにはいかないでしょうしぃ、カズヒのこともあるものぉ。できれば、私達でもっと優しくなりたいわぁ」

 

「ほんと、あんたって前も今も苦労性というか、しょい込みたがりね。今はカズヒもなんだけど」

 

「ふふふ。なら、貴女にも少しは背負ってもらおうかしらぁ、鶴羽?」

 

「ハイハイ分かったわよ。私だって、カズヒやヒマリやヒツギには、幸せになってもらいたいし負い目もあるもの。頑張らせてもらいますっと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉミカエル、サーゼクス。定時連絡だが、これで駒王町でのプロパガンダ活動はスタートだな」

 

『そうですね。彼女達には申し訳ありませんが、駒王町は和平の象徴的地域です。そこに住まう彼女達が仲良く暮らせれば、和平を心理的に推し進めることもできるでしょう』

 

『同意見だ。セカンドプランも提示されているが、そちらについてはどうなっているかね、アザゼル?』

 

「安心しな。既に兵藤邸宅にスタジオはできてるし、Google本社とも話をつけた。収益化するかどうかは分からねえが、その時はボーナスも恵んでやるべきだしな」

 

『そうですね。これも現代に合わせた和平推進活動と言えるでしょう』

 

「そうなるな。……それと、ちっと悪いがお前らに相談したいことがある」

 

『何かねアザゼル。何やら真剣な表情なんだが』

 

「かなり疑念ができたんで、ちょっと調査をしたいことがあるんだよ。ただ神の子を見張る者(ウチ)が動くと勘づかれそうだから、悪いが悪魔側に依頼という形で調査してもらいたいことがある」

 

『どうしたのですかアザゼル? 一体何を調べると』

 

「……リーネス達についてだ」

 

『意味が分かりませんね。彼女はあなたの部下で、よく知っているのでは?』

 

「だから疑念が尽きねぇんだよ。それにミカエル。お前にゃ悪いんだが、お前も無関係ってわけにはいかねえんだ」

 

『というと?』

 

「俺が調べたいのは、リーネスだけじゃなく和地とヒマリ、更に教会側のカズヒにヒツギ、そしてシトリーの方に派遣したAIMS第二部隊の南空鶴羽(みそら つるは)って奴についてだ」

 

『……全員駒王町に派遣されたメンバー。それも、南空という子は分からないが、他は全員和平に絡んだ一件に関わっているメンバーではないか』

 

『どうしたというのですか、アザゼル?』

 

「最近どうも妙に思ってたんだが、リーネスとカズヒの関係がやけに気安すぎる。それにリーネスが和地とヒマリを保護することを名乗った時も、強引な手段すら取る気が満々だった。……更にカズヒや鶴羽に関してもやけにフランクというか何かあるとしか思えない反応を見せている。……俺が知る限り、あいつの来歴でザイアや教会と縁ができる事例はないにも関わらずだ」

 

『そうなのかね? だが、サウザンドディストラクション後にリーネス君が保護したのが和地君とヒマリ君だけというのなら、南空君に関しては意気投合しただけとも―』

 

「残念だがなサーゼクス。あの一件では色々とごたごたしているし、保護したAIMSの連中は、記憶消去した奴も踏まえれば五百人を余裕で越える。リーネスは全員を直接目にしたわけじゃねえんだよ。第二部隊との顔合わせもあまりしてなかったしな」

 

『……つまり、一目会っていればリーネス(彼女)は南空鶴羽という方も保護していた……というのですか?』

 

「そういうことだミカエル。……リーネスは間違いなく、俺に何か隠してる。それも反応から察して、南空とカズヒはその内容もある程度は知っている」

 

『そしてそこに、九成和地とヒマリ・ナインテイル、そしてヒツギ・セプテンバーも本人が知らぬだけで関与している……と』

 

『……ふむ、私が知る限り、カズヒがヒツギと接触する機会があったのはあの会談が初めてです。また二人はザイアと関与する任務に携わったこともありません』

 

「だが、リーネス達の反応を見る限り何かあるのは間違いない。リーネスは聡いから俺が何かして探れば気づきかねない。だから俺が何もしないことであいつを油断させるから、悪いんだけどちょっと調べといてくれねえか?」

 

『それは構わないが、そこまで調べる必要があるのかね?』

 

「……なんか嫌な予感がするんだよ。どうもこの辺り、調べておかないとややこしいことになりそうな予感が……な」

 

『それなら直接尋ねるべきでは?』

 

「聞いて答える様子ではないんでな。どうも隠したくてたまらないって感じだったな」

 

『……つまり、カズヒ達も言う気は無いということですか。それとなくカズヒとヒツギの来歴も精査し直しておきましょう』

 

『……そうだね。情報はまず私達が調べてからそちらに送ろう。あまりこういうことは好まないが、確かに不自然な繋がりがあるようだ』

 

「ああ、悪いな。……じゃ、そろそろ切るぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ったく。俺も内緒で色々やるから責める気はねえが、もう少し年長者に肩を借りてもいいと思うんだがなぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で、旧魔王派の連中はどう動くつもりだ?」

 

「はっ。前回のレーティングゲームから流出した情報をもとに方針を変換。彼とグレモリーがレーティングゲームを行うタイミングで仕掛けるとのことです。我々には動くならタイミングを合わせるよう通達が出ました」

 

「分かった。タイミングを合わせるついでに、こっちからも人員を派遣すると伝えておけ。俺の眷属達を送っておく」

 

「よろしいのでしょうか? 使える手勢はすべて使うべきかと思いますが」

 

「俺達の理念を示すには、他種族からの転生悪魔を初手で使うべきじゃない。お前達全員があれを目の前で使い、仕掛けてきた奴を撃退してこそ意味があるだろう」

 

「そうですか。……負けてもいいとはいえ、流石に所詮は勝たなければ意味がありませんしな」

 

「そうだ。俺達は負けてもいいし、最善は負けることだ。だが同時に、負ける方向性は一種類でなければ、冥界は腐敗を続けるだけだ」

 

「……その覚悟がある者があるからこそ、この計画を進めることができますな」

 

「そうだ。王駒祭壇(ムロドーミーユ)はあくまで最終手段。アジュカ・ベルゼブブの目を覚まさせるか、悪魔達が自らの意思で押し切ることができてこそ、真の意味で悪魔の未来を明るくできる」

 

「重々承知しております。ですが―」

 

「ああ。どちらでもないのなら、今の愚かな悪魔達は皆殺しだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――動くのなら、示すのなら、それを阻む者も揶揄する者も一切合切鏖殺あるのみ。それが出来ないのなら、理想を掲げる意味がない。あの愚鈍な四大魔王も、無能で無意味なサイラオーグにも、冥界の未来を担うのなら目を覚ましてもらわないとな」

 




 不穏な会話とか意味深な会話とかが連発されましたがいかに。

 まあそれはともかく、シリアスな展開が多い今回の話とは別に、次回は九割ギャグの日常会となります。

 本当は先にやっておくべき想定していた話を入れ忘れていたので、その辺も込みといった感じです。

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