高度育成高等学校に着任した男   作:主義

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現状

僕がこの学校に勤めるようになってから早くも二週間近くが経った。坂柳さんとの一件以来、僕は生徒との距離を考えるようになってきた。考えると言ってもあのような事が起こらないように注意しようと思っているだけだけどね。

 

 

 

 

まだSシステムにほとんどの者が気づいていない。だけど中には気付いている者もいる。僕が数学の授業をしながらクラスを観察した結果、クラスの代表格になりそうな者はAクラスの葛城くんと坂柳さん、Bクラスの一之瀬さんと神崎くん、Cクラスの龍園くんと椎名さん。Dクラスに関しては…平田くんと言ったところだろうか。成績の優秀で考えたら堀北さん。堀北さんはAクラスの生徒にも引けを取らないほどに成績だけなら良い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど、今のところ誰かと積極的に関わろうとする仕草が全くと言っていいほど見て取れない。これじゃ五月になったとしてもクラスメートと協力できるとは今のままじゃ思えない。むしろこのままの調子を貫くようならクラスで孤立するのは時間の問題と言っても良いかもしれない。

 

 

今から少しでもクラスメートに寄り添う姿勢を見せなければ……Dクラスは平田くんを中心に回る事になる。別に平田くんじゃダメとは思っていないけど………頭の回転が速い人間が一人いるのといないのとじゃ天と地の差だ。それにそれがDクラスともなれば頭の回転が速い人は即戦力になる。他クラスだとしたら何人かいたりするがDクラスは今のところ堀北さん以外はお世辞にも頭の回転が速いとは思えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、そう言えば、今年のDクラスには居たのだった。入試の得点、小テストの得点のどちらも五十点を取った人が。確かその人物の名は綾小路清隆。

平田くんのような目立つような人間では決してないが………絶対に今度、Dクラスが活動していく中で必要になってくる人材だと僕は思っていたりする。今はまだ目立っていないがいつかは絶対に目立つときがある。本当の実力が皆の知るところになる日もそう遠くないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏休みには初めての特別試験が予定されていてる。最初の特別試験の成績は今後に影響する可能性が極めて高い。ここで一つのクラスが一人勝ちのようなものになってしまうとそのクラスは物凄い点数を稼ぐことになってしまい一年生であるもののクラスがチェンジする可能性もあったりする。

 

 

 

 

 

まあ、目先の問題だとすればそれは……中間テストだろう。中間テストで赤点を取れば即退学の可能性だってある。折角、始まったばかりの高校生活が強制的に打ち切られるかもしれないというのだから。学生たちにとっては最初の難所と言っても良いかもしれない。

 

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