ありふれた元マスターでクラス最弱   作:抹茶れもん

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敗北者じゃけぇ
光輝くんが原作より真っ当に成長したのが悪い説は否定できない
ヤンデレ?大好きですが、なにか?


第10節 敗北

「あはは!今日も相変わらず地味だねぇ〜!やっぱあんた、本当は男なんじゃない?」

 

「……ッ!」

 

 こう言ってやると、こいつは目に見えて動揺するから面白い。

 普段生意気なやつが這いつくばって涙目で見てくんのたまんないわぁ〜

 

「あー、かわいそう!でも仕方ないわよね?あんたが悪いんだよ。

 そんな地味子の癖に、天之河君にいっつもくっついててさぁ〜!」

 

 あぁ、思い出したらまたムカムカしてきた。せっかくいい気分だったのに、最悪。

 

「マジ腹立つんだけど。さっさと死ねば?誰も気にしないよ?だって今まで助けに来たやつなんて、だーれもいないじゃん!

 ……ホラ、だからさっさと死ねよ。ゴミ野郎」

 

「うぅっ……!」

 

 私はゴミの頭を踏みつける。いい眺めだ。スカッとする。

 

「あはは!それだよ、それ!

 そうやってずっと頭下げて地面に這いつくばってなよ。そしたら誰にも見つからないし、よかったじゃん。バレたらあの写真流通しちゃうもんね?

 ま、いっか!どうせ男のエロ画像ぐらい、流しても気にしないよね?」

 

「ッ!?」

 

 目の前のゴミはひどく動揺しているようで、声も出ていない。ふふっ!

 

「あっれぇ〜?やめてくださいって言わないんだぁ〜!

 じゃあもういいよね、いい加減めんどくさくなってきたし。私らもさぁ暇じゃない訳よ。だからあんたにかまってあげるのも今日でお終いってこと。

 そもそも最初から写真はバラすつもりだし。無駄な苦労お疲れ様ぁ〜!

 よかったじゃん!解放されたねぇ〜!嬉しい?そりゃよかった!これからの人生バラ色だねっ!

 ……じゃ、流すか」

 

「あッ……!」

 

 ゴミの「嫌だ」なんて最初から聞いてないし。

 私は画像データを保存していたアプリを開く。

 

 

 

 一目見た時から、ずっと気に食わなかった。いつも天之河君のそばにいて、それが当然だって顔してて。

 私は端から見てるだけ。勇気を出して声をかけても、彼の浮かべる笑顔は普通の女子達に見せるものと変わりはなかった。

 

 その時分かったんだ。天之河君の特別に、私は絶対なれっこないって。本当に、嫌になるほど思い知った。

 

 どうして私だけを見てくれないの?

 

 どうしてそんな女に、そんな笑顔を向けるの?

 

 どうして私に向ける笑顔が「その他大勢」と同じなの?

 

 どうしてこんなに胸が苦しいのに、あなたは助けてくれないの?

 

 どうして、私は、あなたの特別になれないの?

 

 どうして、どうして、どうして……

 

 ……あ、そっか。じゃあ、こうすればいいじゃん。

 彼の周りから、「特別」を取り除けばいいんだよ。

 

 まずはあの地味な女だ。あいつが一番気に入らない。男みたいな見た目のくせに、自分が苦労してやっているって上から目線が我慢ならない。

 次は黒髪で長髪の女だ。私より可愛いと、私自身が認めてしまいそうなのが気に食わない。

 最後はオレンジ髪の女だ。馴れ馴れしく彼の隣りでいつもヘラヘラしてるくせに、相棒のように信頼し合って接しているのが分かるから許せない。

 

 破滅させてやる。一人残らずゴミ箱に叩き込んでやる。

 そうすれば、真っ先に目が行くのは絶対に私しかいない。そうに決まってる。

 

 私が、私だけが、彼の特別になるんだ。

 

 

 

 だから、邪魔なんだよ、あんたは。最初からあんたは破滅させるつもりだった。黙ってれば写真はバラさないなんて嘘八百だ。

 さんざん痛めつけて、心を折って、最後に絶望に叩き落とすことが目的なんだから。

 

 せいぜい泣き喚いてよ。とくと絶望してよ。ゴミはゴミらしく吐き溜めに帰れよ。

 

 あんたには、それがお似合いだ。

 

 ネットにあげるための写真を探す。しかし、最後のシメは一向に見つからない。

 我知らず、焦りでスクロールするペースが上がる。

 

 クソっ!どこにやったっけ?まさか消したなんてないよね?

 アレがなきゃ……

 

 

「アレがなきゃ、破滅させられない。って顔してるね」

 

 

「ぇ……」

 

 口からは呆けたような声が出た。けど、内心では驚愕はもちろん、それよりも私を怯えさせたのは、底冷えするような恐怖だった。

 

 内心を当てられた驚愕ではない。

 

 目だ。眼前の女の目が、ひどく冷め切った、琥珀色の冷徹な裁定者の目をしていたから。

 私は蛇に睨まれたカエルのように動きを止めた。

 目の前の何者かの目つきには、それだけの迫力がある。私の全てを観察し、全てを暴く、氷の温度を纏っているのだ。

 

「な、」

 

「なんで、って?まぁ、疑問はいっぱいあるだろうね。だからまずは、自己紹介から始めよう」

 

 目の前の女は、まるで人が虫を相手するように、淡々とした態度で切り出した。

 黒髪のウィッグを外し、オレンジ色の明るい髪を晒しながら、真っ直ぐに私を見て言葉を紡ぐ。

 

「はじめまして、藤丸リツカです。今日は、お礼参りにやって来ました。

 どうぞ、よろしく」

 

 ……開いた口が塞がらない。何故、こいつが。いつから、いや、どうやって。どうして。

 

「おや?なんでいきなり私が現れたのか疑問なのかい?さっきこれ見よがしに見せたじゃないか。

 変装だよ、変装。今朝登校前に入れ替わった。

 ウィッグかぶってカラコン入れて、メイクで肌の色変えて。体型は姿勢と服に綿詰めたり身体締めたりして似せた。声は変えてないから極力何も話さなかった。仕草はいつも見てるから、演技するのは簡単だった。

 変装の理由は、これ以上雫ちゃんに手を出されたくなかったから、君たちに自然に近づきつつ直接話す機会が欲しかったから、その際場の主導権を握る切り札に使いたかったから、被害人数を増やしたかったから、言質を取りたかったから……という以上五点だね。

 なに、全て初歩的なことだよ、諸君」

 

 捲し立てるような台詞にたじろがずにはいられない。

 ……目の前のこいつは間違いなく、私達を敵として追い詰めていく。

 

「はんっ!だ、だから何よ!こっちにはまだ奥の手がある!

 写真よ!あいつの恥ずかしい写真!あれを公開されたく無ければ……!」

 

「ああ、それ?消しておいたよ。昨日ね」

 

「……」

 

「さっきから薄々気付いてたでしょ、君。頭の回転は悪くないと思うんだけど。

 これでもう、君たちを守る盾は無い。対してこっちは君たちのいじめの映像、音声証拠を持っている。

 つまり喉元にナイフを突きつけられた状態だけど、どうする?」

 

 ……これは言外の脅しだ。私達があいつに対するいじめを続けた場合、証拠を先生に渡すぞ、というなんとも皮肉な脅迫。

 

「ち、ちょっと!どうするの!?」

 

「貴女、危険は無いって言ってたじゃない!」

 

 うるさいなぁ!そんなの言わなくても分かってるでしょうが!便乗して楽しんでたくせに、いざとなったら全く頼りになりゃしない!

 

 私達にはもう選択肢がない。目の前のこいつの言う通りにしなければ、私達に未来は無い!

 

「分かった。その条件を呑むわ。だから、約束は守ってよ。その証拠、お願いだからバラさないで」

 

 ……屈辱だ。屈辱だ、屈辱だ、屈辱だ!

 

 こんなやつに頭を下げなきゃいけないなんて!

 今に見てろ!絶対に後悔させてやる!殺してやる!許さない!絶対に!

 

 どんな手段を使ってでも、いづれお前を……

 

 

 

「嫌だ。これは先生に提出する」

 

 

 

 ……は?

 

「ふ、ふざけんな!約束が違うでしょ!いいからそれを処分しなさいよ……!」

 

「……私、一度もそんな交渉したつもりないよ。あなたが勝手に解釈しただけ」

 

「っ、う……!」

 

 オレンジの髪を靡かせながら、奴は無慈悲に決定を宣告する。表情には未だに何の感情も浮かんでいない。

 

「第一さ、君たちは雫ちゃんに対して同じことをしたでしょ。一方的に突きつけて、一方的に嬲り、弄んだ」

 

「で、でも私達はまだ……!」

 

「まだバラしてないって?それを言うなら私もまだ提出してない。言いっこなしさ。

 それに一つ言っておくよ。私は今、とても怒っている。かける慈悲も恩情も、一切持ち合わせてない。

 君たちはやりすぎだよ。ある程度だったらこれで放免したかもしれない」

 

 まだ無表情。されど今はとてつもない怒りを感じる。

 

「けど、君たちは尊厳を踏みつけにした。人としての誇り、一番繊細な部分をひどく傷付けた。

 許されることじゃない。相応の報いを受けなければならない。正当に罪を償わなければならない」

 

「はっ。何よそれ。つまり自分が気に食わないから潰すってこと?じゃあ私達と何も変わらない。

 あんたが私を悪だって言うなら、私だって言ってやる!

 あんたは悪魔よ!人を自分のために傷付ける、最低最悪のロクでなし!」

 

 目の前の女は、それで初めて目を伏せた。しかし、直ぐにまた前を向いてはっきりと告げる。

 

「そうだね。私は悪魔かもしれない。けど、それで君たちがやったことが無くなるワケが無い。

 それにね、最終的に裁くのは私じゃない。

 

 先生ー!そろそろ出てきてくださーい!」

 

「え……?」

 

 やつが目を向けた先から、やつの担任の先生が突然現れた。

 

「ま、こういうことよ。アナタ達三人の進退は、教師陣とご家族の方の協議に委ねられる。

 けど、重い罰が降るのは確かよ。おそらくだけど、アナタ達全員、少なくとも停学処分は降ることになるでしょうね」

 

「……」

 

 初めて知った。なるほど、こういうのを絶望って言うんだ。は、ははっ!

 

「……ふざけんなっ、ふざけんなぁッ!!なんでこうなる!?なんでこうなった!?上手くいってたのに!あとちょっとだったのに!

 お前っ!お前だよ藤丸リツカっ!お前さえいなければっ!

 ちくしょう、ちくしょうっ!くそぉっ!」

 

「……来なさい。親御さんにはもう話は通してある。今のうちに覚悟を決めておきなさい」

 

 

 ……あぁ、なんで。

 

 

_______________________

 

 

 

「はいはい!雫ちゃん!恵里ちゃん!もうすぐ登壇の時間だよー!」

 

「う、うぅ……!ほ、本当にこんな格好で演説するの?めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど……!」

 

「ぼ、僕も……こんなの初めてで……!うっ、ちょっと吐きそう……!」

 

「いや、雫ちゃんはともかく恵里ちゃんに関しては私そんなに心配してないから」

 

「なんでッ!?」

 

「うーん、シンパシー?」

 

「微妙に嬉しくない!」

 

「はぁ、もうちょっと声のボリュームを下げてくれないか……?俺達の声、全校生徒に丸聞こえだと思うぞ?」

 

「「それはまずい!主に精神がッ!」」

 

「あっはっは!」

 

 私たちが今わちゃわちゃと騒いでいるのは体育館の段幕の裏手。さすがにそんなに騒ぐのもアレなので消音用の結界を張っている。それゆえ気楽にからかえるというものだ。

 もちろん、こんな機会一度として経験したことが無いであろう雫ちゃんと恵里ちゃん二人の緊張をほぐすためである。

 

 なぜ私たちがここにいるかというと、まぁ今回の件の根幹治療のため。

 

 あの後、いじめをしていた女子たちは無事停学になったとさ。

 しかし、停学である以上また彼女たちが学校に戻ってくるのは自明の理。本当は転校してくれれば後腐れ無かったんだけど、被害者側から加害者を転校させることはできないんだよなぁ。理不尽!

 今は対症療法が済んだだけで、根本の治療ができてないのだ。

 

 というワケで、また同じことが起こらないように、対策としてある作戦を用意しておいた。まぁ、策と呼ぶにはあまりに稚拙なものだけど。

 

 私が利用しようとしたのは、四年生から立候補が可能な生徒会選挙システム。簡単に言うならば「生徒会役員になろう」ってな感じである。

 生徒会とは基本どの学校でも全校生徒を取りまとめる役割を担っている。つまり、生徒会役員とは学校というカースト制の中でもトップに位置している存在ということだ。

 そんな大きな存在になれば容易には手出しができなくなる。今回の件においてはベストなアフターケアではなかろうか。

 

 もちろんその役職に就くのは並大抵のことではない。学校を引っ張るリーダーである以上、どうしてもその学校に長く在籍している上級生が大幅に有利なため、下級生が生徒会選挙に勝つのは難しい。

 

 なので、私たちはそれはもう必死こいて選挙期間中は全校生徒にPRしまくった。

 ポスター作って、チラシ配って、校門前で挨拶して、昼休みには各教室を回って自己PRに勤しんだ。

 

 そして何より雫ちゃんと恵里ちゃんに力を入れてもらったのはズバリ、イメチェンである。

 いじめの件がそれだったし、やっぱり服装は見る者の印象を決定付けるのに大きな役割を果たす。

 二人とも素材はいいんだから、これを機にとびっきりオシャレなカッコしちゃおうぜ!という流れで私と香織ちゃんによる二人の着せ替え大会が勃発。

 オシャレな服と小物、メイクを駆使して二人は見違えるような美少女に大変身したのだった!

 

 雫ちゃんにはフリフリなお洋服を着せたかったのだが、本人が死ぬ気で抵抗したのでボツ。

 なので仕方なく、彼女の凛々しさを引き立てるべく、アイシャドウ、アイラインに特に凝って化粧をした。また、高い身長でスレンダーなため、カジュアルな大人らしさを演出すべくデニム生地の深い青の上着にストライプのシャツ、黒のロングスカートを用いた。

 女性らしさも出しつつカッコよさを引き出すコーディネートになったと思う。

 

 恵里ちゃんは寒色系の地味目の洋服しか着たことが無いようなので、明るい暖色系の服をメインにコーデした。ベージュのアウターにピンクのTシャツ、白色のミニスカートで可愛いさを押し出していく感じ。

 また、選挙中はメガネではなくコンタクトをしてもらい、ちょっとメイクしてきれいな顔を見てもらいやすいようにした。

 

 ただまぁ、やっぱ小学生だし、濃いメイクはしていない。薄いナチュラルメイクで、肌荒れしないことを最優先に手を加えた。

 小学生のうちにメイクするってどうなの?と思う生徒もいるだろうが、自然に見えるが可愛い化粧は手の届かない憧れだというのもまた確か。

 特に私はカルデアで某コノートの女王様からメイク技術を叩き込まれているので、その辺の調整には自信がある。

 

 普段しない格好というのもポイントが高い。特別感を引き立たせ、強い印象を刻み込める。ギャップは正義なのだ。雫ちゃんのスカート姿とか、メガネを取った恵里ちゃんとか。

 

 しかし、本人たちにとってはもう色々とヤバい精神状態らしい。テンパりまくっている。カワイイ。

 

 ちなみに私はそれと並行して人には言えない薄暗〜い裏工作をやっていたよ。

 いや、本当に詳しくは言えないあれやこれやで、具体的には伝手のある上級生との「この人の推薦と印象アップの噂流してください」密会やら、他の立候補者との軽〜い交渉(袖の下)やら、先生に対するいじめの件を使ったお話合い(プレゼン)やらをやってしまったのだ!やってしまったのさァ!悲しくなるわ!

 

 もう二度とやりたくないね!こんな暗躍とはもうこれっきり!ストレスでハゲそうだったわ!さよならバイバイ!

 

 そんなこんなの大仕事が今日やっと終わるのでいつになくハイテンションになっている私、あわあわしてる雫ちゃんと恵里ちゃん、呆れる光輝くん、応援演説に来た香織ちゃんと龍太郎くんも一緒にお送りすることになる生徒会選挙。

 それぞれ立候補したのは生徒会長に光輝くん、副会長に私、書記に雫ちゃん、会計に恵里ちゃんである。

 

 だが、みんなリラックスしてるように見えて緊張もしてるようなので、ここは一発気合いを入れていきますか。

 私がスッと顔を真剣にすると、それまで騒いでいたみんなも一斉にこちらを見る。

 

 全員の目には、私に対する確かな信頼が見て取れた。

 

「みんな聞いて。これからの演説は私たちの今後を決める大事な戦い。今まで沢山努力してきた。その成果を見せてやろうよ。

 今まで舐められてきた分を、まとめて返して差し上げよう!

 気合い入れてこう!大丈夫!私たちみんなが力を合わせるなら、どんな危機でも乗り越えられる!

 さぁ、行こうか!」

 

「「「「「おう!!」」」」」

 

 ……幸せ者になったね、私。信頼する仲間にまたも出会えた。この愛すべき瞬間が、どうか末永く、いつまでも続きますように。

 

 

_______________________

 

 

 

 その後、私たちは無事全員が役員に当選し、このいじめ事件は本当の意味で解決となった。

 

 そして時は流れ、私たちの小学生生活六年間は今日を以って終わりを迎える。今はみんなと、その帰り道。

 

 色々なことがあった。入学初日の騒動、龍太郎くんとの衝撃的な出会い、今でも強く心に残っている雫ちゃんのいじめ事件と恵里ちゃんとの馴れ初め。

 

 ……本当に色々あったなぁ。つらいこともあったけど、楽しいことはもっといっぱいあった。

 

 最初にこの世界に来たときは、不安で不安で仕方なかった。必死に押し殺していたけれど、絆を繋いだ仲間たちと離れ離れになったことは想像以上に私の精神を蝕んでいた。

 

 だが、そんな私を支えてくれる家族がいた。無条件に、無償の愛を与えてくれた。その愛に、すごくすごく救われたんだ。間違いなく、あの人たちこそが、私はこの世界の住人なんだって気付かせてくれた。

 

 学校は、通う前は上手く馴染めるか少し心配だったけど、かけがえのない友達が沢山できた。彼らがいたからこそ、私はこの六年間を楽しく過ごせた。

 

 我ながら、良い縁に恵まれているなぁ。

 

 マシュ、みんな、……それに、ドクター。

 

 私は、やっぱり世界が好きだ。そこに生きる人たちが好きだ。

 

 だからもし、愛する人たちに危機が迫った時は、必ず私がみんなを守ろう。

 

 彼らはこの世界にとっての希望だ。一人だけでは時代を動かせずとも、彼ら一人一人がこれからの時代を作るんだって確信できるから。

 

 私はいつか元の世界に戻るだろう。それがいつになるかは、分からないけれど。

 それまでは。それまでは、その希望を繋ぐため、私は全力を尽くすよ。

 

 それが、カルデアのマスターとしての新しい私の目標、指針だ。

 

「おーい!リツカー!何ボケっとしてるのー!置いて行っちゃうよー!」

 

「あっ、恵里ちゃん!ま、待ってーっ!」

 

 

 あぁ、この世界に生まれて、良かった!

 

 




主人公にはどんどんキャラを救っていって欲しいですね
これからの展開も、どうぞお楽しみに♪
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