ストライクウィッチーズ 〜異界からの大艦隊〜   作:橘闘牙

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不手際がありました。
すみません、こちらが最新話になります。
こっちは、筆が乗っているのでしばらくは更新は比較的早いと思いますが、他の作品は大分間が開くと思います。
お待ち下さい。


第弐話

 

「大鳳、そっちのレーダに動きはあったか?」

 

 

『はい、現在までに小型未確認飛行物体6機によって10機の未確認機が撃墜され、残り20機となっています。』

 

 

「そうか。それで……分析の結果はどうだ…やはりステルス機か?」

(最新のステルス機だとすると流石に烈風じゃ分が悪いな。)

 

 

『いいえ、分析の結果はレーダに写っているものと合致していました。レーダ波の拡散や吸収等は確認できませんでした。』

 

 

「……新兵器か?それはそれで厄介だな。……だが、この時期にわざわざ演習をやる意味がわからない。この艦隊が来るのが分かって行っているならある意味で悪手だろう。」(この艦隊の分析能力が高いため)

「…まあ、しかたない。議論してても変わらないしな、グチグチ考えるのは目標を目視してからにするか。」

 

 

 スロットルを更に上げて、時速800km以上に達した。

 そして、遂に相手を目視圏内に収めて目に入ってきたのは……

 

 

「…人…が空を飛んでいる?」

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 side 501JFW

 

 

「今回のネウロイは、中型・小型タイプ複数だ。事前ミーティングの通り、前衛にバルクホルン、ハルトマン、後衛にルッキーニ、シャーリ、そして私とペリーヌだ。」

 

 

 そう指示を各機に伝えて魔眼による索敵に移った。

 

 

「見つけた!バルクホルン隊突入!!敵を蹴散らせ!」

 

 

 状況はこちらが有利のまま推移していったが、そこに通信が齎された。

 

 

「何!未確認機が接近している?ネウロイじゃないのか?」

 

 

『えぇー、周辺からの報告によると扶桑の零戦に似ている機体と報告が来ているは。だけど、近海に扶桑艦隊が航行しているという情報は聞いてないわ。』

 

 

「零戦に似ているか、何処かの試験機か?零戦は新型で配備数は少ないし、そんな話は聞いたことないが。」

 

 

『とにかく、ネウロイではないけど所属がはっきりとしないから気を付けて。』

 

 

 そう言うと、通信が終了した。警戒をしつつこちらの戦闘に注力した。

しばらくすると、プロペラが空気を切る音が聞こえてきた。

 

 

「何だ、あの機体は?」

 

 

「少佐、あれは扶桑の機体ではないのか?」

 

 

「いや、零戦に似ているが違う。それによく見ろ国籍マークが日食ではなくて、赤丸だ。」

 

 

 確認できた未確認機への対応はまず、後回しにしざる負えない。ネウロイを片してからだ。

 

 

「中佐、未確認機を目視で確認したが、交戦・敵対の意思は確認できない。」

 

 

『了解、引き続き警戒とネウロイの迎撃をお願い。』

 

 

 さて、一体あの機体は何かは分からないがそれもネウロイが片付いてからだ。

 

s ide out

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「…一体何が、俺は夢かとうとう頭でもいかれたか。大鳳、そっちにこちらの映像は送信されているか?」

 

 

『はい、しっかりと送信されています。司令は正常ですよ。』

 

 

「そうか。だが、それでも夢なんじゃないかって思う光景だがな。」

 

 

 そんな口論をしていると黒い機体三機程が太陽を背にこちらに迫ってきた。嫌な予感がして機体を翻すとそこに三条の光が過ぎ去った。

 

 

「なっ!?ビームだと、欧州ではもうそんな機体を実用レベルまで持っていったのか!大鳳、この機体情報はあったか?」

 

 

『いえ、データベースや噂はおろかそのような計画は存在しないです。』

 

 

「まあ、いい。攻撃を受けたからこちらも反撃する。ファルコン隊、クローヴ隊を急がせろ。先遣隊の方はどうだ?」

 

 

『了解しました。先遣隊の方は旗艦「金剛」とし、空母「翔鶴」、イージス艦「高雄」「涼月」「春月」、駆逐艦「夕雲」「長波」「白露」「五月雨」「山風」の10隻を派遣しました。』

 

 

「それで概ねは良いが、そこに強襲揚陸艦「厳島」「御島」、駆逐艦「沖波」「巻雲」「村雨」の5隻を追加派遣しろ。「厳島」「御島」搭載のF-35JBを発艦させ、上空直掩に当たらせろ。ヘリボーンの準備もさせておけ。」

 

 

『強襲揚陸艦ですか?まさか、イギリスかフランス付近に海兵隊を上陸させる気ですか!?……流石に、それは問題が大きすぎると思うのですが?』

 

 

「なに、ちょっとした保険だ。ここから先遣隊はこっちの指示があるまで光学・妨害装置は解除するな。」

 

 

 そう指示を伝え終えた後、空戦に意識を向けた。

 

 

「速度が遅いな、ジェットでないことは確かだが動力は何だ。」

 

 

 3機の中で一番大きな機体の後方に付けてミサイルを発射した。すると、防護機銃を撃ってきた。

 

 

「機銃だと!後方につけている機体はあるにはあるが、時代錯誤だな。それに、命中率がいいわけでもなさそうだな。」

 

 

 回避機動と機銃を撃つ続けていたが、敢え無く命中し撃墜したかに見えたが、命中箇所が再生し始めていた。

 

 

「再生している!?どうなって…って絶対あの赤いのがあの機体が再生している秘密だろ。」

 

 

 最初は、どう対処すればいいか判断に迷ったがそれはすぐに氷解した。輝きを放つ、赤い結晶が煙の中から見えたからだ。

そのことを頼りにミサイルと20mm・30mm機関砲を使って、3機撃墜した。

 

 

「やっと、ファルコン隊、クローヴ隊が到着したか。」

 

 

 人型飛行物体の方も、戦闘を終えたあたりで、甲高い音が響いてきた。

 

 

『すみません、司令官。2隊とも戦闘に間に合いませんでした。』

 

 

「いや、今回に関して言えば混乱が大きかったことが原因だ。こちらも十全に指揮できなかったからな仕方ないさ。それに、まだ対象は残っているぞ。交戦目標が同じようだったが、味方とは限らない。遠巻きに援護に入れるように旋回待機しろ。」

 

「国籍不明機に次ぐ。貴機らは我が艦隊の防空圏内に侵入を試みている、直ちに反転しこの空域より離脱せよ。

なお、作戦目的の一つであるのであれば貴官らの氏名、階級、所属を述べよ! 尚、応答なき場合は基官らの安全を保障しない!」

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 side 501JFW

 

 最初にその異変に気がついたのは、坂本から見て右端を飛行していたハルトマンだった。

 

 

「ねー、何か聞こえない?」

 

 

「何だとハルトマ……いや待て、私も聞こえた。何か…甲高い音だ。少佐、そちらで確認できるか?」

 

 

 

 「やってみる」その言葉と同時に坂本が右目の眼帯を持ち上げようとした。

自身が持つ固有魔法「魔眼」を使用し、辺りを確認しようとするが、音の正体を突き止めるのにその必要は無かった。

 

 なぜなら、目で確認できる距離に「それ」がいたからである。しかも8機がかなりの速度-およそこの世界の飛行機では出し得ない速さで迫ってきた。

「それ」8機が頭上を通過していった。瞬間的に起こった風が編隊を掻き乱す。

 何とか感覚だけでバランスを保つと、皆の様子を確かめる。

 

 

「全員、私の声が聞こえるか!応答しろ!」

 

 

 数秒して6人全員がそれに応える。ホバリングしながらその場で全員の無事を確認すると、ひとまず私を中心として一つ所へと集めた。

 

 

「皆無事のようだな-しかしなんだ、今のあれは」

 

 

「ネウロイ……ではないと思いますが。」

 

 

「それにしても、すごいスピードだったな~。あたしもあんなのに乗ってみたいわ~黙れ、このスピード狂のリベリアンめ。お前の頭の中にはスピードのことしか無いのか?」

 

 

「気を付けろ!さっきのあれが周りを飛び始めたぞ。」

 

 

 坂本が発したその一言で再び一気に張り詰めた状態になった。

 妖しい赤に染まった彼女の右眼-「魔眼」で「それ」8機の動向を追っていたのである。

 その場にいる全員が一斉に手にしている銃を構え、臨戦態勢をとる。

 その時、「それ」から通信が入ってきた。

 

 

『国籍不明機に次ぐ。貴機らは我が艦隊の防空圏内に侵入を試みている、直ちに反転しこの空域より離脱せよ。

なお、作戦目的の一つであるのであれば基官らの氏名、階級、所属を述べよ! 尚、応答なき場合は貴官らの安全を保障しない!

繰り返す-基官らの安全を-保障しない!』

 

 

 彼女らのインカムに入ってきたのは強い口調のその声だった。

 

 

「なんなんだ、連中は何を言っている!」

 

「落ち着けバルクホルン!ここは-私に任せておけ。」

 

 

 彼女は落ち着き払った様子でバルクホルンを宥めると、その通信に返答を返す。

 

 

「-此方は扶桑皇国海軍遣欧艦隊第24航空戦隊・288航空隊所属、第501統合戦闘航空団副指令,坂本美緒少佐だ。基官は東洋人-扶桑の人間のようだが、貴官の所属等をお伺いしたい。」

 

 side out

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「ん?扶桑皇国?大鳳、扶桑皇国なんて国はあるのか?俺は旧海軍の扶桑型戦艦と旧国名しか思いつないんだが?」

 

 

『はい、この世界にはそのような国家は存在しません。』

 

 

「そうなると、本当に雲行きが怪しくなるぞ。相手は紛れもない日本語を喋っているんだぞ。ただの戯言と思いたいが、それ否定するに足る材料が目の前にあるんだからな。」

 

 

『とりあえず、返信してはいかがですか?あちらの反応でこちらも状況のすり合わせができます。』

 

 

 それもそうだと感じこちらも所属を伝えた。

 

 

「こちらは、日本国防海軍第1遠征機動打撃艦隊・航空母艦「大鳳」所属、横山将暉並びに同第0空母航空団所属機だ。」

 

 

 相手の方からも『日本?』という反応が返ってきた。

 

 

「……坂本少佐とおっしゃったな。どうやらお互いに会話に齟齬があるようだ、そこで一度協議の場を求めたい。」

 

 

『少し待ってくれ、こちらも確認を取る。』

 

 

 相手は上官と話し合いをしているようだったので、その返答を待った。

 

 

『貴官をこちらの基地に案内する。そこで基地司令を含めて協議を行いたい。』

 

 

「了解した。所で、そちらの基地に滑走路はあるか?」

 

 

『ああ、輸送機の発着用に1500~600m位の物がある。だが、周りの機体は大丈夫なのか?』

 

 

「その点は気にしなくも問題ない。その位距離があれば、着陸は可能だが帰還させる。」

 

 

『成程、ところで気になっていたのだが、機首にプロペラがついていないということはジェット機なのか?あれはまだノイエ・カールスラント技術省で開発中の筈-』

 

 

「あー、説明は道中で伺いましょう。取り合えず基地への案内をお願いしたいのですが、よろしいでしょうか。」

 

 

『そうだったな、では我々についてきてくれ。』

 

 

 そう言うと彼女は体を翻した。他の5人も後に続く。

 

 

 ー「大鳳、状況は無線から聞こえた通りだ。2隊を一時的に下げ、光学・攪乱装置を起動させてからミサイルの射程距離から追尾させろ。待機態勢にしていたアルバトス、リッド隊を発艦させろ。」

 

 

 ーしかし、それは相手に対して不義理ではありませんか?

 

 

 ー「相手だって、基地につけばMPとかをこっちに仕向けてくるだろうから問題ない。それに、安全とは限らないんだから当然の権利さ。先遣隊も急がせろ。」

 

 

 ー「はぁー、了解しました。」

 

 

 秘匿通信を使って、新たな指令を大鳳に伝えた。

 基地に到着するまでの間、先を行く6人を観察していた。武装は第二次世界大戦時ドイツ、フランス、アメリカの銃器に見える。坂本少佐といった人物が持っているものは少しわからないが

「(第三次世界大戦があったとはいえ、今更使う理由にはならないよな。)」

 

 ー「大鳳、解析は済んだか?あいつらの脚の物の考察を聞かせてくれ。」

 

 

 ー はい、解析は完了しましたが……燃料ともう一つ在るものを用いて飛行しているとしか今のところ言えません。動力も内燃機関以外のものを用いられていると思われます。これが、今あの未確認機に言える全てです。

 

 

 そんな密会を続けていると、相手の基地が見えてきた。

「(イギリスにあんな基地は存在しないはず、……まあー、後はなるようになれだ。結論を出すのは、相手方の基地司令と協議を行ってからだ。)」

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 side 501JFW

 

 古城上部、細長い塔の内部は基地を見下ろすことの出来る管制塔になっていた。その一角にあるレーダースコープの前に我々の世界で言うドイツ国防軍のような軍服を着た赤茶色の髪の毛をした

 少女が立ち、画面を見つめている。彼女の瞳に映っていたのは無機質なレーダー画面と、その上に輝く7つの輝点。

 

 

「-今こっちでもあなた達が見えたわ。後ろにいる戦闘機も。だけど、さっきあなたが言った機体はレーダーで4機しか確認できなかったは。」

 

 

『-あぁー、件の機体は2種いたんだ。両方とも直線的な形状をしていて菱形を角張らせたような主翼を持っていた。色は明るいグレーの2色迷彩、武装の有無は確認できない。片方には、ロケット弾のようなものが翼下に8基ほど見えた。』

 

 

「何か特徴的なマークとか、所属を表すものは?」

 

 

『主翼に白で縁取られた赤い丸が見えた。後は水平尾翼に認識番号が書かれていた。」

 

 

「了解。確認するけどその件の機体はプロペラは無いのね。」

 

 

『ああ、影も形も無かった。』

 

 

「分かったわ。あなたたちはそのまま着陸して。プロペラ機には、輸送機用の滑走路に下りてもらう事にするけど‐」

 

『その辺は私から話しておいた。大丈夫だ。』

 

 

「分かったわ。また後で。」

 

 

 そう言って、通信を切る。通常の機体とは異なるエンジンの音が聞こえてきた。

 

 side out

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 前方に見えた基地が、だんだん大きくなってゆく。基地の詳細を確認するために、搭載されているカメラを起動させ、拡大した基地の様子が映し出された。

 バイザーには、あちこちに配備されている対空砲が此方に照準を向けていることだった。自分が相手の立場ならそうするだろうとは思ったが、見ていて気持ち良いものではない。

 

 管制塔からの誘導を頼りに、コンクリートに覆われた滑走路に滑り込む。

 降着装置から伸びたタイヤをコンクリート製の路面に接地させて減速させる。完全に減速が完了したタイミングでレシーバーが鳴った。 

 通信は、‐着陸後はエンジンを切り、武装をロックせよ‐という言葉で締めくくられた。

 

 まぁー、相手からしたら得体の知れない所属不明機が滑走路に降り立って来たんだから当然の反応かと感じ、エンジンを切った。

 その間も滑走路の周りに配備された連装対空砲‐形から見てボフォースの40㎜だと辺りをつけた‐が砲身をほぼ水平にして此方に向けている。

 

 

「(着陸して、そっちの指示に従ってるんだ。ちょっとは大目に見ろ。)」

 

 

 そう毒付きつつも、機内に緊急用に配備されているMP7を懐に収め、大鳳との通信用インカムをつけてコクピットから出た。

 

 そこには、既に幾人かの武装兵が展開して、こちらに英語で-しばらくその場で待て-と言ってきた。指示に従い、待っていると白い軍装を身に着けた、右目に眼帯をかけた先程の坂本少佐がこちらに向けて歩いてきた。

 

 相手が敬礼をしてきたので、こちらもヘルメットを取ってから答礼を送った。そして彼女は、俺の目の前で立ち止まった。

発言のイニシチアブを握るべく、こちらから先に打って出ることにする。

 

 

「日本国防海軍第1遠征機動打撃艦隊・航空母艦「大鳳」所属、横山将暉です。」

 

 

「私は扶桑皇国海軍少佐、坂本美緒だ。所で貴官の階級を伺いたいのだが-」

 

 

「それは、基地司令を交えてからお伝えします。」

 

 

「分かった。お前たちはもう下がってもいい。……それでは、ついてきてくれ。」

 

 

 彼女の案内に従って、その背中にに付いていく。

 

 ー さて、これから先は鬼がでるか、蛇が出るか。まぁ、どっちも出ては欲しくないがな。-

 

 

 

 

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