龍と人間   作:むつさん

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どーも、作者です。

暇つぶし程度にごゆっくりどうぞ


下準備の始まり

 

 

 

 

目が覚めて腕に冷たさを感じた。

横で寝ている白髪の子が腕を掴んでいる。

 

男「そういえば昨日は。誕生日だったな。」

 

すっかり忘れていた。

何もない誕生日…ではなかったか。

 

神の気まぐれか運命のイタズラか

受け入れたからには面倒は見ないとな

 

朝食の用意をしないとな。

起こさないよう腕を離そうとしたが

 

白髪「うぅん…」

 

流石に目を覚したようだ

 

男「おはよう」

 

白髪「まだ眠たいよ…」

 

男「まだ寝ててもいいぞ。後で起こすけどな」

 

白髪「うん…でも起きなきゃ…」

 

部屋を出て客間を覗くとまだ他二人は寝ていた。

 

男「先に朝食用意するか。」

 

キッチンに向かい白髪の子と朝食の用意をする。

 

白髪の子に机の上の用意をお願いしている間に食事を揃えていく

 

男「4人分の用意しないとな」

 

キッチンに向かい食料を確認する

 

男「ギリギリ足りるか。4人分となると買い溜めた分が一気に減るな…」

 

朝食用の備蓄がほとんどなくなってしまう。

また買い足さないといけなくなった

 

準備をしていると。青髪がキッチンまで来た

 

男「おはよう。」

 

青髪「えっと…おはよう…?」

 

男「朝、起きたときの挨拶だ。よく眠れたか」

 

青髪「しばらく外で寝ていたしな…まだ寝足りないくらいだ。」

 

男「それだけ疲れてるんだな」

 

青髪「そういえば。白髪のは…」

 

男「昨日、眠れないみたいで俺の部屋に来た。」

 

青髪「そうか…わがまま言ったと思うが…」

 

男「構わないさ。まだ子供なんだろ。」

 

青髪「ああ、親が居ないのもあるしな。あまり甘やかしてばかりなのも良くないが。」

 

男「まぁ、少しずつ慣れさせていけばいい」

 

青髪「迷惑かけてしまうな」

 

男「いいさ。俺も親は居ないし。気持ちはなんとなくわかるから。」

青髪「お前も親がいないのか…」

男「ああ。もう何年も前から」

青髪「ずっと一人だったんだよな。寂しくなかったのか」

 

男「生憎、人恋しさは感じなかったよ。」

 

青髪「そうか…」

 

男「まぁ、親から見離されてたし、友人と言える存在もいない訳ではないが合う機会は少ないしな。それでだからか、気にすることもあまりなくなった」

 

青髪「一人のほうが。楽なのか」

 

男「それは確かにあったかもな。」

 

青髪「それでも、本当に私達はここにいてもいいのか?」

 

男「そのことは気にするな。昨日も話したが俺には得をする部分がある」

 

青髪「でも、死ぬかもしれないんだろ? 」

 

男「その時の事はその時に考えるとして。朝食にしようか」

 

青髪「ああ、ありがとう」

 

男「とりあえず、赤髪を起こしてきてくれるか」

 

青髪「ああ、わかった。」

 

朝食を並べ終わった頃に三人が食堂まで来た。

 

赤髪「いい匂いがする。」

 

白髪「お腹空いたね。」

 

青髪「昨日みたいに食器の扱いの練習もしないとな」

 

食卓を囲んで食事を済ませる。

 

赤髪「ごちそうさまでした」

白髪「ごちそうさまでした〜」

青髪「ごちそうさまでした」

男「ごちそうさまでした。」

 

青髪「食器の片付けもしないとな」

 

赤髪「私達も手伝うよ」

 

男「ありがとう。」

 

食器の洗い物から食器棚に仕舞うまで。

覚束ないところもあったが無事に終わった

 

男「買い出し。行かないとな…」

 

身支度をすると三人が問いかけて来た

 

青髪「買い出し?」

 

男「ああ、食い物は無限にあるわけじゃない、野菜や果物の一部は自分で育ててるけどそれじゃ圧倒的に足りない、だから買い出しに定期的に買い出しに行く」

 

白髪「私達にできることは…」

 

男「残念ながらこればかりは任せられない、人の習慣や他人への接し方をまだ知らないだろう。それで街に出るのは少し危険だ。」

 

赤髪「それは確かにそうだな。」

 

青髪「そうか。私達は今人間と同じ立場だから。」

 

男「そう、例えばお前達が龍として振る舞えるなら、襲って奪うのは容易いだろうけど。今は人間と同じ。人の法も通用してしまうからな。」

 

白髪「留守番…かな。」

 

赤髪「だな。仕方ない。」

 

青髪「私はもう少し寝て待つよ。まだ眠気が抜けてない。」

 

赤髪「私も。」

 

男「それじゃ、少ししたら戻るから。」

 

森を出て街に向かう。

 

彼女達のこともありしばらく仕事も休みを貰わないといけない。

 

上司と話をして、休職することにした。

どうしてもというときは呼ばれるかもしれないが。

 

その後、街の市場まで来た。

 

男「さて…4人分か…大荷物だな…」

 

一つ一つ店を回っていく

 

肉屋「買い込むねぇ!宴会でも開くのかい!」

 

男「いーや。宴会を開くほど友人もいないの、知ってるだろ。」

 

肉屋「いやいや、お前さんなら開けばみんな集まるだろうよ!」

 

男「何もめでたいことなんてありゃしないよ、それじゃまた来るよ。」

 

 

野菜屋「苦手な野菜まで買い込んで。克服でも試すのかな。」

 

男「それもそうだが、栄養バランスに気をつけなきゃ行けなくなったからな」

 

野菜屋「健康第一。いい心がけだね。」

 

 

漁船市場で魚介を買い揃え、貴族の商人から調味料を買い入れて。一通り終えた。

 

やはり大荷物になる。

一人くらい荷物持ちに連れてきても良かっただろうか。

 

歩くのも面倒なので飛んで家まで買える

 

男「ただいま。」

 

出迎えはなかった。

 

男「寝てるのか。」

 

動く気配などはない。

青髪が言ってた通り、寝直してるのだろう

 

食材を片付けて客間を覗くと赤髪と青髪は眠っていた、

 

白髪の姿が見えない。

別の所にいるのだろうか。

 

気にせず研究をしようと書斎に向かうと

白髪が本を読んでいた。

 

男「読書が好きなのか」

 

白髪「あっ、えっと…」

 

男「構わないよ、でも文字は読めるのか?」

 

白髪「うん、わかる。難しいのはわからなかったりするけど、なんでだろう」

 

男「ここにあるのは研究本ばかりだが…興味あるのか?」

 

白髪「ううん、適当に読んでるだけ」

 

男「そうか、まぁ好きなだけ読むといい」

 

白髪から目を離して本棚に目を向ける

 

 

今回の件に関連する呪術についての本を探す。単純な解呪となると簡単な呪術でも問題ないが、今回はそうは行かない。

程度の低い解呪の施しでは効果を期待できないだろう。

 

男「高度な呪術や魔術に関して。その効力増幅させるために黒いマナに関して。」

 

魔術に関してはある程度使えるものが思い浮かぶ、呪術に関しては簡単なものはわかるが。高度なものに関しては手を付けたことがない。それに、黒いマナなんて、見たことも調べたこともない。噂程度の話だけだしな。

 

魔術に関しても、一通り調べ直さなければ。

対象に状態変化を与えたり、それを治癒するための魔術、呪術。

その中でも効果の一番望めるものは何か。

 

治癒魔術ならいくつも知っている

呪術であれば…解呪に当たるものなら本で読んだ程度には知識はあるな

 

それと、黒いマナについても調べないといけない。どのように扱うのか、何が条件で起きるのか、整合性は…

 

いくつか本を漁っていると主に呪術方面で一つの問題に気がつく。

 

男「触媒に制限はあるのだろうか…」

 

一部の呪術は特定の触媒などでしか扱えない術がある。これに関しては実際に出会ったことがあるから事実なのは確か。

 

例えば、黒いマナに耐えきれる触媒、高度な解呪に適性のある触媒。

そういった縛りがあるなら、それも何処かで手に入れなければならない。

 

…考えることが多い…

机に置いておいたお茶を一口飲んで。

 

目線を本棚に戻したとき、1冊の本について思い出し、本棚から取り出した

 

男「確か学業の師から貰った本だったか。」

 

(君ならいずれ辿り着くだろう)

 

確かこんな事を言われながら受け取った覚えがある。

 

目次を眺めてるうちに異様な文字が目に写った。

 

男「マナ増幅…黒いマナについてか…?」

 

そのページを開くと似たような内容が書いてあった、が、それは黒いマナのそれとは違うようだ。

 

 

マナ増幅

 

マナを満杯にさせた触媒に更にマナを吸わせると術者に直接マナが逆流する現象がある、意図的に行えば、術者にマナを流し込む事ができるだろう。

 

触媒にある程度の許容量が必要であり。マナの器を要する。

 

ただし逆流が成功すれば使用した触媒も術者のマナの器も許容量の拡張が望める

 

失敗のリスクについてだが、基本的には命に別状はないだろう、マナの過剰摂取により術者は一時的に意識を失ったりするが、むしろ症状は出てしまっても拡張反応は起きている可能性がある。

実験をすればするだけ得という形だろう

 

しかしながら準備の方が困難かつ危険

 

許容量の大きい触媒は問題ないが、そこにマナを溜め込んでおく必要がある。

術者本人のマナの器を用意するのとマナ適性があるかどうか。

マナの器生成の際、マナを身体に流し込むと術者に大きな負担がかかるため、マナの器が生成できない場合もあるだろう。最悪命を落とすケースもあるだろう。

 

全て上手く行けばマナの大量消費による魔術や呪術の威力効力の増幅や強化が望めるだろう。

 

 

男「なるほど、マナの器の許容量を増やす訳か。これなら簡単に出来そうだ。マナは大量にあるしな。」

 

地下に行けばマナは大量にある。

マナの器は既にこの身体の中にある。

適性も申し分ない…だろうとは思う。

 

男「問題はやはり触媒か。許容量の大きい触媒…魔術はマナ結晶製などが使えるだろうか。呪術だと…」

 

呪術の触媒もあまり知識はない、

 

呪術触媒関係の本から探していると、間違いなく適したものが見つかった…が、あまり気は進まない。

 

男「魔獣の骨…か。しかも触媒に使うには独特の形に組み立てる必要がある…と」

 

個人的には無し、だな。

 

ページを捲っていくと程度もよく、無難そうなものを見つけた

 

液体マナを木材に吸わせ、その後長期間熱に当てて乾燥させるとマナが結晶化し、触媒として使える

 

男「結局はマナ結晶しかないか」

 

というか、それならマナ結晶製の杖でもできそうだが、木材と言うのが鍵なのだろうか。

 

とりあえず液体マナを用意するところからだが、液体マナをわざわざ作るのか…

 

男「まぁ、仕方ないか」

 

本の内容に書いてある材料と容器を持ち地下に向かう

 

白髪「どこに行くの?」

 

男「地下の方だよ、来るか?」

 

白髪「でも、あの場所頭痛くなるんだよね。」

 

男「無理はしなくていいぞ」

 

白髪「もう一度行ってみる」

 

後ろからついてくる白髪。

地下の研究区画に着く

 

男「どうだ?」

 

白髪「昨日は確かに苦しかったんだけど、今はそうでもないかな」

 

男「疲れてたからかもな」

 

白髪「何をするの?」

 

男「マナを液体にする」

 

白髪「マナを水の様に?」

 

男「まぁ、見ておくといい」

 

液体マナの作り方は2つ。

自然に結晶化したものを水魔法で変化反応を起こさせる方法。

ただしこれは水属性を取り込んでしまう時があるから純粋なマナになりにくい

 

今回は、もう一つ

空気中のマナを特定の触媒に取り込み

触媒による特殊反応を起こし液体化させる。

 

そうすれば液体マナを簡単に取り出せる。

 

男「ほら、出てきた。」

 

白髪「これがマナ…」

 

マナの溜まった桶に木製の杖を入れて、マナに浸す。

 

男「液体マナは沸点も低いし気化するのがかなり早いからな一度で成功してくれる助かるんだが」

 

数分待ったが木製の杖にマナはまだ浸透しきっていないのに桶のマナは空になった。

 

男「もう一度」

 

今度は2倍近い量の液体マナを用意して、杖が全体まで触れさせる。

 

男「何かと大変だな。」

 

また空になったが杖の端の断面を見ると、中心まで行き渡っているようにも見える。

 

男「次は、熱を与えるんだったな。」

 

別で用意した薪に火を付け。燃え移らない距離まで離し熱を加えていく。

 

男「どれぐらい待つんだろうか、そこまで書いてないんだよな…」

 

そう思えば所要時間が書いてない。

何分か何時間なのか、或いは何日なのか

 

考えに呆けていると木製の杖が黒ずんでいた

 

男「あっ、まずい…うーん、失敗だな」

 

杖は水気が飛んで焼けているようだ。

 

男「試しに…」

 

マナを吸わせようとしたが吸い込もうとしない、それどころか何も反応がない

 

マナも蓄えれない焼けた木材になってしまった。

 

男「マナは気化しただろうけど…杖がなぁ…」

 

魔法や呪術に使う杖は決して安くはない。

安く無いが故にあまり蓄えてない。

 

何度も試行錯誤するなら買いに行かなければならない…

 

今度は液体マナを桶に補充しながら浸していく。気化よりも速く補充出来るおかげで枯れはしないが、集中しないといけないため、先程の工程よりも何倍も疲れる

 

男「これで駄目なら考え直さないとな。」

 

数分では足りないだろう。

マナは充分にあるとしても、集中力が持つかどうか。

 

20~30分たった頃手を止めた。

 

男「もういいだろう…流石に疲れたな…」

 

桶の中のマナが気化してから杖を取り出す。

 

男「見た感じ、水が滴ってもおかしくないんだがな…」

 

雨に濡れた木の様な触り心地。

これにまた熱を加える。

 

今度は防火筒に入れ、火を直接当たらないように熱する。

 

男「おや…これは…」

 

数分待っていると青い破片が杖にくっついているのが見える。時間が経つにつれてどんどん大きく増えていく

 

男「よし、成功だな。」

 

白髪「これでいいの?」

 

男「ああ、下準備はこれでいい。ちょっと疲れたし上で休憩するかな」

 

杖と荷物を持って白髪と共に書庫に戻る。

 

青髪「あ、ここにいたのか」

 

赤髪「探したぞ。」

 

男「ああ、二人とも起きたんだね」

 

青髪「ああ、白髪が居なくて少し心配したが、お前と居たなら大丈夫…だよな、」

 

赤髪「何かされてないか?」

 

白髪「ううん、なにも」

 

男「これを作ってたんだ」

 

青髪「これは…?」

 

男「杖、呪術を使うときにこれを使うんだ」

 

赤髪「もう、準備進めてるのか」

 

男「この次がちょっと面倒」

 

青髪「面倒、とは?」

 

男「それはね…」




このお話はオリジナルなので、ネタが降りてきてはこんな感じでダラダラと書いていくので、気長にお待ちください
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