命の答えを得た最強のペルソナ使いは異世界でも最強   作:Hetzer愛好家

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批判が来るのは分かってるんですけどね。いざ来ると、何というか寂しいというか悲しいというか()
今回はサブタイトル通りです。


突入

「さて、今後どうするかを話そうと思う」

 

逃げられない状況を作られたので、ありったけの本心をぶちまけて少しスッキリした俺は、雫とレイシェンに今後の事を伝える。

 

このまま王国へ戻ったところで待っているのは“処刑”の二文字だろう。俺はクラスメイトを三人、または四人を確実に殺害し、勇者にも手をかけた。指名手配されるのも時間の問題だ。

 

「俺は、オルクス大迷宮に潜ってハジメを探そうと思う。多くのクラスメイトはハジメが死んだと思ってるみたいだが、俺は生きてると信じてるからな」

「なら、あの橋があった所から一気に落ちる。そういうことね?」

「ああ、その通りだな。それと監視が強まると思うから、明朝には出発してしまいたい」

「私は結城理さんに付いていきます。戦えるかは分かりませんけど、それでも貴方を独りにはしません」

 

早速レイシェンが同行の意を伝えてきた。レイシェンは未だに記憶喪失の状態だが、基本的な魔法の使い方は覚えてるらしいので十分戦力になるだろう。完全に記憶を取り戻してくれたらとても頼もしいのだが……いや、ない物強請りは止めよう。見苦しい。

 

「……私も同行するわ。香織も呼んできた方が良いかしら」

「出来るならありがたい。仲間は多い方が心強いからな」

「分かったわ。それなら、今から香織を起こして準備してくる。それまでは二人で話を進めてちょうだい」

 

これで同行者は三人。前衛アタッカーに俺。火力支援に雫。後方アタッカーにレイシェン。後方支援に香織。とてもバランスが良いパーティーになるだろう。

 

取り敢えず、俺はレイシェンのステータスをハッキリさせておこうと思い自分のステータスプレートを取り出した。二人分を記録できるのかは知らないが、やってみる価値はある。

 

レイシェンの指を借りて針で刺し、血の雫をプレートに垂らす。すると、プレートが淡く光り輝いた。どうやら成功したらしい。覗き込むと、

 

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レイシェン ⁇?歳 女 レベル:1

天職:神の使徒

筋力:1000

体力:1000

耐性:1000

敏捷:1000

魔力:1000

魔耐:1000

技能:分解・全属性適性・複合魔法・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+効率上昇]・高速魔力回復・言語理解・記憶喪失

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こんな感じで表示された。俺のステータスを横にスライドさせるとレイシェンのステータスが表記されるようだ。それにしても記憶喪失だというのに中々のステータス値である。現在は昏倒している勇者よりも強いのではないだろうか。

 

レベル1でこの数値なので、これから更に強くなる可能性が高い。これは心強い仲間だ。

 

なんだか久しぶりに自分のステータスを見てみたが、俺のステータスも大概おかしいのは内緒である。

 

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結城 理 17歳 男 レベル:13

天職:ペルソナ使い

筋力:2000

体力:2000

耐性:2000

敏捷:2000

魔力:18000

魔耐:18000

技能:ペルソナ召喚[+愚者][+魔術師][+女教皇][+女帝][+皇帝][+法王][+恋愛][+戦車][+正義][+隠者][+運命][+剛毅][+刑死者][+死神][+節制][+悪魔][+塔][+星][+月][+太陽][+審判][+永劫][+宇宙][+絶対死][+滅亡][+ワイルド][+ミックスレイド]・大いなる封印・不老不死・剣術[+片手剣適正]・全属性適正・全属性耐性・恐慌耐性・毒耐性・電撃耐性・精神攻撃耐性・気配感知・魔力感知・高速魔力回復・威圧・言語理解

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これだけの力を個人で保持するのは正直怖い。だが、俺はこれから一生罪を背負って行かなければならない。逃げる事は許されないのだ。雫たちに本心を話してから新たに決意した覚悟を曲げるつもりはない。

 

「しかしまあ、流石だな。予想通りのステータスとも言えるけど……」

「結城理さんこそ、とてもお強いではないですか。私なんかよりも遥かに」

 

互いに謙遜し合っていると、そこへ香織と雫が部屋に入ってきた。香織は少々眠そうであったが、それでも決意を固めたのか雫と似たような面持ちをしている。

 

俺は香織を交え、改めて今後の動きを伝える。

 

少なくとも明朝にはこの宿泊施設を出発し、教会が俺の行動に対して何か決定を下す前にオルクス大迷宮へ突入。そのままハジメ捜索の旅へ出ることになっている。

 

仮にハジメを見つけられず、遺体を発見したら彼の遺品を持ってそのまま迷宮攻略。無事発見したらハジメも交えて迷宮攻略だ。

 

「教会が黙っているとは思えないし、目を覚ました勇者が俺を殺しに来るのも明白。命が幾つあっても足りない、危険な旅になる。それでも同行するなら俺は止めない」

 

最終確認だ。ここで同行を取り止めると言われても俺は否定しない。そのぐらい危険な旅になるのは分かっている。

 

だが、三人の決意は思ってた数倍は固かった事までは把握してなかった。

 

「そんな事、分かり切ってるわよ。それでも気持ちは変わらないから」

「私はハジメくんともう一回会ってお話がしたい。それまでは絶対に死ぬつもりはないよ」

「結城理さんの傍で戦う。それが私の望みです。変えるつもりはありません」

 

苦笑するしかない。人を殺めた人間と共に、命の保証は全くない旅に出ると決めて絶対に曲げない三人の精神力に脱帽だ。

 

そこまでの決意をしているならば、俺から伝える事項は何一つない。

 

……やり遂げるのみだ。

 

「なら、行こう」

 

立ち上がると、俺は窓から入る月光によって普段よりも妖艶に見える三人に短い言葉で俺の決意を口にする。

 

「見つけ出すぞ」

 

……明朝になり、必要最小限の荷物を持った俺たちは雫が代筆した手紙を園部の部屋の扉に差し込むと、そのまま密かに出発した。

 

誰も居ないストリートを駆け抜けると、まだ受付嬢が立っていないオルクス大迷宮の入り口に突入する。

 

つい昨日通った道を思い出しながら次々と階層を下げていき、檜山が起動させたトラップの場所まで辿り着く。

 

四人で互いに頷き合うと、俺は花のように置かれたグランツ鉱石に手を触れさせた。

 

途端に魔法陣が広がり、俺たちは橋があった場所のやや手前に転移する。橋は崩落してしまったため、以前のような状態ではなく目の前にはただ底無しの闇が広がっているだけだ。

 

「〝オルフェウス〟」

 

ガキイン!!!

 

オルフェウスを召喚すると、俺は三人を彼の肩の上に座らせる。そして、俺自身はゆっくりと浮遊して奈落の底へ向かう。

 

オルフェウスを操りながらの降下は中々に精神を使うが、これが一番安全かつ確実。故に俺は躊躇わなかった。

 

黙って高度を下げていくと、やがて川のせせらぎのような音が耳に入ってきた。橋からは聞こえなかったので、かなり下に川があるらしい。近くを見渡せば、暗くてハッキリとは見えないが滝のような物もある。

 

かなり高度を下げたところで、俺はもう一度召喚器をこめかみに当てて引き金を引いた。今度は着痩せする友人が使用していた〝ユノ〟だ。何気にペルソナ同時召喚になるが、まあ気にしない。

 

ハジメがまだ生きているなら、生命活動中を示す心音や気配が感じられるはずである。それを頼りに俺は索敵を開始した。

 

精神を集中して全空域を〝見る〟ようにしていると、一つだけ何やら感じ覚えのある気配を見つけることが出来た。

 

その気配は、崖の壁の先に存在しているらしい。よくよく目を凝らすと、崖の壁からせりでている横穴が見受けられる。気配はそこから飛ばされているようだ。

 

「……朗報だ。ハジメはまだ、生きている」

「ほ、本当に!?」

「落ち着くんだ、香織。まだ姿は見えないが、ハジメの生命反応はキャッチ出来た。これからその場所へ向かうぞ」

 

横穴はオルフェウスやユノが入れる大きさではないので、俺は雫たちを一人ずつ横穴に降ろしてからペルソナを消し、自分も横穴に着地する。

 

「〝アリス〟」

 

ガキイン!!!

 

大型ペルソナは入れないが、小型ペルソナなら問題なく召喚出来る事を利用し、俺はアリスを召喚。事情を説明して先陣を切ってもらう。

 

スキップしながら横穴を進んでいくアリスを追いかけていくと、数分もしないうちに目の前が開けて川が現れた。

 

『わあ、川だ! お魚さん居るかなあ?』

「見つけたらどうするんだ?」

『〝死んでくれる?〟ってお願いするの!』

 

時折こんな感じでくだらな……くはない会話をしながら、俺たちはハジメが居るであろう場所を目指す。

 

川の奥にあった巨大な通路には人間の足跡が一人分あったので、いよいよハジメが生きているのだという予想が確信へと変わった。

 

それからどれくらい歩いただろうか。

 

「あ、あ、あがぁぁぁあああーーー!!!」

「「「「?!!」」」」

『あれえ? 誰の叫び声かなあ?』

 

ハジメの物だと思わしき叫び声が洞窟内に響き渡った。丁度初めての分岐点に辿り着いてどっちが進むべき道か迷っていたところへ突如やって来た叫び声だった。

 

居ても立ってもいられなくなり、俺は声がした方向目指して走り出す。

 

「ハジメ……!」

 

慌てて雫たちが俺の後を追従するが、それを気にしていられる程の余裕は持ち合わせていない。

 

今の叫び声。いや、悲鳴だ。あんな声を出すなんて普通じゃない状況に置かれているのは明白である。

 

併走するアリスにアイコンタクトを送り、ハジメが見えたらすぐに戦闘開始するように伝えようとしたところで、俺の目に信じられない光景が広がった。

 

「来い!  〝アルセーヌ〟!!」

『フハハハハハ……!!』

 

奈落の底へ落ちたときとは明らかに違う服装をしたハジメ。真っ黒な服を身に纏い、赤い手袋も装着している。

 

だが、それは良い。確かに驚いたが、本当に驚くべきポイントはそこではない。

 

『我は汝……汝は我……己が信じた正義の為に、あまねく冒涜を省みぬ者よ! その怒り、我が名と共に解き放て! たとえ地獄に繋がれようと全てを己で見定める、強き意志の力を!

 

仮面のような顔。暴れ狂う無数の鎖。そして漆黒の巨大な翼。

 

「ペル……ソナ?」

 

正しく、あれは〝ペルソナ〟だった。




次回は少しだけハジメくん視点が入ります。

レイシェンさんの扱いについて

  • 彼女候補入りして!
  • 妹分が良いかなあ
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