高校生からの物語 2期   作:月島柊

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2期の開始です!早速悲しい雰囲気……


第1話 お別れ会の終わり

 お別れ会が終わり、なぎを車に乗せ、計画通り自販機に連れていった。

 

「なぎ、奢り」

「ありがとう……」

 

俺は缶のカルピスを手渡した。なぎは泣き出しそうだったが、今泣いちゃ早いさ。

 

「なぎ、じゃあ、行こうか」

「うん……」

 

俺は車を走らせた。最初の人が見えてきたところで、俺はスピードを落とした。

 

「どうしたの?」

「なぎ、右見てろ」

 

俺は確認しながら車を進める。

 

「永……遠……の……」

 

なぎは一文字ずつ読んでいく。そして、最後の「だ」まで読み終わる。

 

「永遠の別れじゃない!大好きだ……」

「なぎ、撫でるからこっち向いて」

 

俺は違う理由でこっちを向かせた。俺はプラカード「よ」を持っていた。

 

「うん──え……?」

 

なぎは俺の持っているものに驚いた。気付いたらしい。さっきと繋がっていることに。

 

「あと、なぎ、最後の3曲。頭文字読んでみ」

「えっと……難聴系男子の『な』、銀河鉄道の『ぎ』、桜ノ雨の『さ』…、えっ、うそ……」

 

なぎは再び驚く。

 

「私の名前……」

「そう。そういう風に曲決めてた」

「柊くん……みんな……」

 

なぎは運転中の俺に向けて泣く。顔を俺の太ももに乗せる。泣いている涙を拭っているんだ。

 

「なぎ……」

「行きたくなくなっちゃったじゃん……」

「大丈夫だって。週一で誰か行くから」

 

なぎはうわーんと泣く。俺は車を運転しながら思った。

 

 偽名を使っていたときから、なぎは仲良くしてくれた。俺に唯一仲良くしてくれた親友だった。そう考えると、涙がじんわりと沸いてくる。

 

「なぎ……頑張れよ」

 

俺は泣いているなぎに向けて言った。

 

 いつもより早く深谷駅についてしまった気がした。10分はかかるし、途中で遅く走っている。さらに、自販機まで行っているから15分以上かかっているはずだった。それなのに、体感では5分くらいだった。

 

「なぎ……」

 

俺はリモートで、家にいるみんなと繋いだ。

 

「みんな……」

《凪沙ちゃん、頑張れ!》

《凪沙、行ってこいよ》

 

胡桃と蒼真が言った。そして、俺が「せーの」と合図して、リモートのみんなと俺が同時に言った。

 

()()()()()()()()()()

「みんな……」

 

そう言った瞬間、ホームから放送が鳴った。なぎは用意していた切符、俺は入場券を買ってホームに行った。

 

「まもなく、1番線に快速アーバン、上野行きがまいります。危ないですから、黄色い点字ブロックまでお下がりください」

 

俺はグリーン車の前に立つ。なぎはやってきた電車の1階席に座った。俺は画面を見せ、一緒に手を振った。

 

《行ってらっしゃい!》

《頑張れよ!》

《また行くからね!》

「頑張れ!」

 

聞こえるはずのない声だったが、みんな気持ちを込めていた。

なぎは手を振った。そのまま、惜しくも電車は行ってしまう。なぎは手を振ったままだった。

10号車が通りすぎても、俺とリモートの人たちは手を振っていた。暗闇のなかに車内の明かりとテールライトだけが光っている。

 

「行っちゃったな」

《うん……》

 

姿が見えなくなると、俺は車に戻った。入場券はずっと大事に持っていた。

 

【白雪凪沙視点】

 

 深知くんと思っていたときから、私は優しいと思っていた。そんな人と、今日、別々になった。悲しいとは思う。というか、泣いてしまいそう。だけど、私は泣かずにいた。

 

「永遠の別れじゃない、か」

 

私はふと呟いた。

 

「柊くん、最後までやるね」

 

 

 

 

 「深知くん!」

「……なに」

「今度、一緒に買い物行こ!」

「……あぁ……」

 

暗い深知くんだった。だけど、そんな深知くんもよかった。

柊くんだと分かったときは、心臓が止まるかと思った。しばらく何も考えられなかった。

柊くんが、途中から頼もしい存在になってた。でも、自立しないと。

 

「バイバイ、柊くん」

 

私は窓ガラスを指でなぞって言った。

 




永遠の別れじゃない!大好きだよ
いい言葉ですね……

平行世界の物語(第3話で実施したもの)を別作品で投稿した方がよい?

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